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【財政問題】所得税の“二重納付”問題:税金を所得源とする公務員が納付する税金の意味:「三位一体改革」の虚妄
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/796.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 7 月 18 日 03:31:49:Mo7ApAlflbQ6s
 


「【財政問題】責任のツケをダブルで国民に回し、自分たちだけは有能なフリができる条件をつくろうとしている政府(財務省)」( http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/792.html )の続きに相当する書き込みです。
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政府の税収は、所得税・消費税・法人税が基本の柱である。

04年度予算の税収42兆円に占めるそれぞれの金額は、所得税13兆8千億円・消費税9兆5千億円・法人税9兆4千億円である。

そして、公務員の人件費関連として支出されている額は、国家公務員:11兆7千億円
・地方公務員:26兆8千億円で合計:38兆6千億円とされている。

国会議員や大臣を含む公務員も、個人の所得に関しては民間人と同じ税法を適用される。それ自体は、法のもとでの平等という民主主義や法治主義に合致するものである。

個人の所得に対する公平な課税という制度をひとまずおくと、税金で支払われた所得から税金を納付するというのはおかしな話である。
この問題は、公務員が買い物で支払う消費税についても言える。

「税金を所得源としている人の納税」と「税金を納めるだけの人の納税」とは性格が違うのである。

念のため、公務員が支払う所得税や消費税を我々庶民が負担していると言いたいわけではなく、国民経済的なお金の流れを問題にしている。(公務員としての活動の対価として、彼らが納付する税金を含めまるまる全額を税金で負担しているのだから...)

問題にしたいのは、政府の歳入予算である所得税13兆8千億円と消費税9兆5千億円には同じお金が“二重計上”されていることである。
それは、所得税や消費税を原資として支払われた俸給から、再び所得税や消費税が納付(負担)されていることを指す。

国家公務員の人件費である11兆7千億円は所得税歳入予算内だから、国家公務員の俸給が全額所得税で支払われていると考えればわかりやすい。
国家公務員全体で納付する所得税がおよそ5千億円とだとすれば、その5千億円はたんなる数字として計上されているだけで実税収ではない。
(源泉徴収だから国庫の所得税収入も実際に動かない)

このことから、国家公務員については、所得税を免除しその分支払い俸給額を下げるという会計処理でもまったく同じである。(所得税収が5千億円減ると同時に一般歳出も5千億円減る)

地方に権限と財源を移すという「三位一体改革」に関わってくるのは、地方公務員の所得税のほうである。
地方公務員の人件費は26兆8千億円とされているから、政府に納付されている所得税はざっと1兆3千億円くらいだろう。
地方公務員の人件費は、個人住民税・法人住民諸税・固定資産税といった税金で賄われている。
地方諸税のなかから支払われた公務員給与から所得税が支払われているのだから、庶民が自分が住む自治体に納付したつもりの税金の一部が、実は地方公務員が支払う所得税などを通じて政府部門に渡っていると言える。

住民税を払っている人は、所得税も納付しているのだから、自分が属する地方自体の公務員を通じて、所得税を“二重納付”していることになる。
東京都のような地方交付税不交付団体の場合、東京都職員が納付する所得税と負担する消費税(4%)は、東京都民から政府部門に対する追加納税という性格を持つ。

財務省官僚は、「別に問題ではない。そのような流れを織り込んで国と地方の税源分割や配分調整をしてきたのだから」と説明するだろう。

確かに、16兆5千億円という地方交付税は、地方公務員が納付していると思われる1兆3千億円をはるかに超える金額だから説明の通りである。
地方公務員が買い物などで負担している消費税(国4%)も1兆円程度だろうから、地方交付税として再び地方に還流されていると言える。

しかし、「三位一体改革」で見えてきた地方自治体への財源移行との関わりで考えると問題が出てくる。
地方交付税制度をなくし、地方自治体が税源と権限を併せ持つようにするのが「地方分権」の趣旨である。

そのために今後予測されているのが消費税率のアップである。
「地方分権」化の流れとして考えられるのは、消費税率を3%アップし、地方に2%・国に1%配分するといったようなかたちでの地方への財源移行と地方交付税削減だろう。

算術的に言えば、政府の「プライマリー・バランス」は、16兆5千億円の地方交付税をなくし税収を5兆円増やせば達成できるわけだから、地方交付税を脇におけば、国に入る消費税率を2%ほど上げれればいいことになる。
地方交付税は地方の消費税収割合で配分されているわけではないが、地方交付税を消費税地方分の税率アップで賄おうとすれば、7%程度のアップが必要となる。

あくまで机上の空論だが、それらを合わせて考えれば、消費税率を14%にして国が6%で地方が8%という配分にすれば、地方交付税をなくして「地方分権」を達成すると同時に、「プライマリー・バランス」を回復できる。
そして、そのときには、国債費分の範囲で新規国債を発行すればよくなる。

そんな虫のいい話が通用しないことは前回の書き込みで書いたが、別の問題も潜んでいる。
このような「地方分権」になれば、「地方公務員の所得税&消費税(国分)→政府」という上納の流れは残る一方で、これまで重要なウエイトをもっていた「政府→地方自治体」という還流は基本的になくなり、国家公務員が支払う住民税・固定資産税・消費税(地方分)というわずかなものになる。
(その多くは東京を中心とした首都圏地方自治体に落ち、いくばくかが地方の県庁所在都市に落ちるはず)

あたかも政府が負担しているかのように見える地方交付税には、地方公務員が納税する所得税と負担する消費税(4%)を合わせて2兆数千億円ほどが含まれていると考えることができる。
その還流が途絶えるかたちでの財源移行は、国家公務員の所得税と同じ話の数字合わせでしかなく、地方住民に2兆数千億円の追加負担を強いることになる。
(政府部門は地方公務員給与という安定税源を保持できる一方で、地方自治体は、そのような国への“上納金”を穴埋めするために、消費税や独自課税を通じて地域住民や地域企業から“もう一度”徴税しなければならない)

権限と財源の全面移譲による「地方分権」は、地方の経済格差を財政的にそのまま放置することで、疲弊した地方をさらに疲弊させていく危険な政策である。
権限は全面的に移譲することが好ましいが、財源の一部は、政府部門が地方に再配分する構造を残す必要がある。

今回問題にした地方公務員の国税納付分は、地域住民が地域のために納めた税金が政府に上納されたものである。それをそのまま納付元の地方自治体に戻せとは言わないが、国は安定財源として我が物にするのではなく、地方の格差是正に使わなければならないはずだ。

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