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Q&A 原子力空母の危険性
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投稿者 なるほど 日時 2004 年 3 月 14 日 17:39:50:dfhdU2/i2Qkk2
 


Q1 米海軍が横須賀基地を、原子力空母の母港にするという計画があるって、本当ですか?

 現在、米海軍は、横須賀基地を、海外で唯一の通常型空母(重油が燃料のボイラーで蒸気を発生させ、タービンを回して動く航空母艦)の母港としています。
 しかし現在米海軍には現在3隻の通常型空母しかなく、残る空母は全て原子力空母です。また1998年10月9日に、国防総省は今後建造される空母は全て原子力とすることを認める決定をしました。そして現在横須賀を母港としているキティホークは2007年度頃、コンステレーションは2002年度頃に退役する予定で、残る1隻のJ・F・ケネディは練習艦で現役ではありません。従ってキティホークが退役する2007年度頃までに、米海軍の横須賀基地の空母母港が終わりになっていない限り、横須賀基地に原子力空母が配備され、その母港として提案されるという事態が、必然的に来るのです。
 1998年3月30日に国防総省のベーコン報道官は、将来の原子力空母の横須賀母港化を認める発言をしました。98年11月9日付米軍関係紙『スターズlアンド・ストライプス』は、第七艦隊のキーティング少将が『キティホーク』の退役後、横須賀基地に原子力空母を配備する方向で日米が作業に入っている、との発言を報道しました。
 そして米議会会計検査院の報告書によって、現在進行中の日本政府による横須賀基地12号パースの延長整備計画は、まさに原子力空母の横須賀母港化のための施設改善であることが明らかになりました。このように、私達市民の知らないところで、原子力空母の横須賀母港化のための準備が着々と進められているのです。

 

Q2 そもそも原子力空母ってどういうものですか。今横須賀を母港としている通常型空母と、どう違うのですか?

 通常型空母とは、重油を燃料とするボイラーで蒸気を発生させ、その蒸気でタービンを回して動く航空母艦です。
 これに対して原子力空母とは、原子炉を搭載し、原子炉でウラン235の核分裂連鎖反応を起こし、原子炉の中と蒸気発生器の間を加圧した一時冷却水を循環させ、発生した蒸気で夕一ビンを回し、運航するというものです。
 つまり原子炉を搭載し、それを動力として動く航空母艦なのです。


Q3 原子力艦船と原子力発電所はどう違うのですか。どちらが危険なのでしょうか?

 原子力空母は原子炉を搭載し、それを動力としている空母であり、その原子炉は加圧軽水炉という形式で、原子力発電所の原子炉(日本では関西電力の原発の使用しているもの)と、原理は同じものです。つまり原子力艦船は、船の上の原発なのです。
 ニミッツ級原子力空母の出力は熱出力90万キロワット、発電炉に換算すると約30万キロワットと推定され、これは関西電力の福井美浜原発一号炉に相当する大規模なものです。
 原発の安全神話も、事故の多発の実態が明らかになって、完全に崩壊していますが海軍の原子力艦船の原子炉は、陸上に設置された原子力発電所の原子炉と比較して、1.狭い船体内に設置するため、炉心設計に余裕が少ない。2.放射能防護のための格納容器が不十分である。3.船の上のため絶えず炉心が振動衝撃にさらされる。4.海難事故による原子炉や付属設備の破壊、破損がありうる。5.寄港、作戦等により無理な炉の出力調整を強いられる。6.核ミサイルの高性能火薬との同居。7.交戦による炉の破壊、故障。等々、数多くの、陸上の原子炉にはない、原子炉事故の危険性を増大させる要素をもっているため、陸上の原発に比べ、事故の危険性が非常に大きいと指摘されています。

 

Q4 原子力艦船はこれまでにどのような事故を起こしてきたのでしょうか?

 原子力舶『むつ』が放射線漏れ事故を起こして、日本中の大問題となり、入港が拒否されて、とうとう廃船になったことを、覚えていられる方は多いと思います。
 米海軍の原子力潜水艦も、過去二回にわたって、原子炉ごと沈没するという事故を起こしています。
 また1971年には原潜ウッドロー・ウィルソンが、グァム島で、炉心溶融の一歩手前の冷却水の圧力低下の事故を起こしています。
 1975年には、潜水母艦プロチュウスが、グァム島で、原潜からの放射能の強い冷却水を、大量に放出する事故を起こしています。
 1988年には、英国の原潜レゾリューションが、母港のドックの中で、一次冷却水がとまり、あわや炉心溶融という事故を起こしています。
 原子力空母も、1979年ニミッツが原子炉部分で一次冷却水漏れ事故を、1989年にはリンカーンが放射能を帯びた冷却水を川に放出する事故を起こしています。
 さらに原潜と原子力空母の母港である米ピュージェット造船所では、1977年、二週間に四件の放射能汚染事故が発生し、大気中に漏れ出た放射能のために三人の労働者が被曝したといいます。
 旧ソ連では、原子力艦が、炉心溶融の事故を起こしたり、原潜が原子炉事故によって沈没したりする大事故が起こっています。
 このように原子力艦については、大事故に繋かりかねない事故のみでなく、港内での冷却水もれによる放射能汚染等が、日常茶飯事であることがよくわかります。

 

Q5 横須賀にも原子力潜水艦が度々入港しているようですが、放射能漏れなどはなかったのですか。情報公開や安全性のチェックはされているのですか

 日本でも過去に以下のような異常放射能が、原子力艦船寄港時にたびたび測定されてきました。
 1967年 横須賀港で原潜スヌーク号の異常放射能事件
 1968年 佐世保港で原潜ソードフィッシュ号の異常放射能事件
 1968年 那覇港でコバルト60の検出
 1980年 沖縄ホワイトビーチで原子力巡洋艦ロングビーチ号の異常放射能事件 最近でも1996年11月15日午前、原潜カメハメハと原潜トビカが横須賀基地に寄港中に通常の約3倍の放射能が計測されました。
 また1998年になってからも、横須賀港内で、異常放射能が3回計測されています。7月11日深夜には通常の3倍以上の放射能が計測されましたが、この時も横領賀港内には原潜トピカと原潜バットフィッシュが停泊していました。
 しかし実は米海軍は、日本政府に対して、原子力艦船の事故についての情報を公開しようとせす、日本政府も、立入って調査や、安全性の審査ができないのです。
 そのため異常放射能は度々計測されても、本当のところ何が起こったかは、日本政府も分からす、また原子炉の安全性もノーチェックという、前時代的な、そら恐ろしい状態が続いているのです。

 

Q6 横須賀基地が原子力空母の母港になると、現在の状況とどう違ってくるのですか?

 現在横須賀基地は、通常型空母が母港としており、また原潜がしばしば−時的に寄港しています。しかし原子力空母が横須賀を母港にするということは、現在の状況と比較しても、
1 発電炉にして約30万kw扱の大規模の原子炉をもつ空母が、
2 年間の半数近く私たちの住んでいる市街地から僅かの距離の場所に停泊し、
3 空母の原子力推進システムの一定レベルの修理点検活動を行う、
という意味において、今までとは違う格段に高い原子炉事故、放射能汚染等の危険に私連市民がさらされることになることを意味します。
 特に空母の原子力推進システムの修理点検活動とは、原子力推進システムの放射能的に管理された設備の一定レベルの修理、変更、検査作業であり、それによってそこから放射能を帯びた機材、放射性廃棄物、放射性物質を含む一次冷却水、放射性物質の洗浄水、用具類等が搬出されることとなります。その結果、放射能を帯びた冷却水漏れ、放射能汚染物質の搬出等による放射能漏れ、作業労働者の被曝等の危険性が日常的に起こる可能性は大きいと言わねばなりません。
 原子力空母の修理維持活動を行うことに伴い、大事故の起こる確率の高いと言われる原子力推進システムのテスト等が、修理後に行われる可能性も考えられます。
 さらに横須賀基地に寄港する原潜も、原子炉の修理施設の出現によって、頻繁に構須賀基地で修理される事態となるでしょう。
 また作戦航海の途中で原子力空母、原潜の原子炉が事故を起こした場合、それを修理するために、事故を起こした状態のまま、横須賀基地に帰港することも考えられ、そのような填合の横須賀基地への放射能汚染等の被害も考えられます。

 

Q7 放射能の人体、環境に与える影響はどのようなものですか?

 広島、長崎の原爆によって被曝し、その後も長いこと、そして二世、三世の世代まで苦しめている放対能障害の被害の実態を、みなさん、ご存じでしょう。
 放射性物質が体内に入ると、その種類によって体内の特定部分に止まり、蓄積されていき、体の内部から長期間、放射線を出しつづけてまわりの細胞を破壊するため、急性の、あるいは何十年もの時間をかけて白血病、甲状腺ガン、肺ガン、白内症等を起こします。その影響は年齢が若いほど、胎児や乳幼児ほど受けやすく深刻です。
 さらに放射線は人間の染色体遺伝子を傷つけて遺伝障害を起こし、胎児、子供や孫等次の世代にまで被害は及ぷのです。
 また放射性物質が付着した地面、建物、植物、物体は、何十年もにわたって放射線を出しつづけるため、汚染除去作業をしたとしても、長期間そこには住めない状態となります。チェルノブイリ原発事故の場合、放射能汚染のため、今でも周辺の広範な地域で人が住めない状態が続いているのです。

 

Q8 どのような形で、原子力艦船の場合、放射能漏れがおこるのですか?

 原子力推進システムの一定レベルの修理、変更、検査作業をすれば、必然的に原子炉から放射能を帯びた機材、放射性廃棄物、放射性物質を含む一次冷却水が、また放射能を帯びた放射性物質の洗浄水、修理用具類等が搬出されるのです。
 原子力艦船の修理を行っているピュージェット造船所では、1977年に四ケ月に一三件、ニ週間に四件の放射能汚染事故が起こり、大気中に漏れ出た放射能のために三人の労働者が被曝する事故があった、と言います。1978年には原潜から高濃度の一次冷却水が、ドック内にあふれ出て、汚染除去作業のため長時間を要したと言います。この事件に象徴されるような、修理点検作業に伴う小規模な放射能漏れ事故が同造船所では日常茶飯事的に起こっているようです。
 横須賀でも、母港化によって原子力空母の一定の修理維持活動を行われれば、放射能を帯びた冷却水漏れ、放射能汚染物質の搬出等による放射能漏れ、作業労働者の被曝等の危険性が、日常的に起こる可能性は大きいと言わねばなりません。
 またこれら搬出された放射能を帯びた物質を、横須賀の場合、一体どこに貯蔵し、どこに処分するのでしょうか、という不安もぬぐえません。

 

Q9 日常的に起こりうる低レベルでの放射能漏れの影響は、どのようなものが想定されますか?

 原子力空母が常時横須賀に停泊し、原子炉の修理維持活動を行うことによって、横須賀でも日常低レベルであっても放射能漏れが多発する恐れが大きいと言えます。
 ガンの発生数は、放射線を浴びた人数×放射線を浴びた量に比例すると言います。
従って低レベルではあっても、遠くない距離で、長期間放射線を浴びれば、その放射能の影響は徐々に時間をかけて蓄積され、人体に現れてくるのです。
 また大気中や海水に放出された放射能物質が、魚や野菜等を通じて数百、数千倍に濃縮されて、人間に摂取されることの影響も無視できません。
 また放射能が人間の染色体遺伝子を傷つけて遺伝障害を起こし、胎児、子供や孫に障害等ももたらすということも、周辺に生む私たちには大いに懸念されることです。
 さらに基地労働者、下請労働者が、原子炉の修理、放射能を帯びた物質を取り扱うことにより、原発労働者と同じように被曝する危険性も無視できません。

 

Q10 どのような形で、原子力艦船の原子炉事故かおこる可能性がありますか?

 原子炉は、非常に微細な構造かつ過酷な条件におかれているため、過去に同タイプの原子炉(福井美浜一号炉)等も、燃料棒の腐食、折損事故、蒸気発生器の細管の腐食、損傷事故等が起こっています。
 海軍原子炉はQ3に指摘した振動衝撃、出力調整、衝突爆発等によって、さらに原子炉の損傷、異常が起こりやすい条件となっています。
 これらの異常がさらに進行すると、次のような大事故によって、死の灰等の放射性物質が、広範囲の大気中に拡散されるような事態が、起こりうるのです。
1. 何らかの要因で原子炉内の一次冷却水か循環しなくなったり、喪失したりして、炉心の温度が高騰して、炉心溶融、爆発、放射能物質の拡散に至るというもの。
    −−−−スリ−マイル島の原発事故がこのタイプに属します。
2. 何らかの要因で炉心での核分裂反応が制御不能になって連鎖的に起こり、炉心溶融、爆発、放射能物質の拡教に至るというもの。
    −−−−チェルノブイリの原発事故がこのタイフに属します。

 

Q11 もし横須賀で、原子力艦船の原子炉事故が起こったら、どのような被害が想定されますか?


もし、原子力艦船が横須賀基地に寄港中に、原子炉事故が発生した場合、どのような被害が発生するかについて、カリフォルニア大学のジャクソン・デイビス教授は、1988年にアセスメントを行いました。
 それによると、炉心にたまっていた放射能物質は、放射能雲(ブルーム)となって風にのって運ばれて分散し、風下の数十キロの住民は放射能を帯びた空気を吸入し、また死の灰が降下して地表を汚染し、さらに食料や水道の汚染も発生し、都市活動、市民生活は完全に麻痺状態に陥ってしまうといいます。
 そしてこれら拡散され降下した放射能の被爆による人体への影響は、
1. 事故中および事故直後に放射能と接し、被爆することによっておきる癌死。
2. 被災地に一週間留まったとして、放射線の地上照射によっておきる癌死。
3. 被災地に一年間留まったとして、放射線の地上照射によっておさる癌死。
4. さらに放射能被爆による遺伝性障害による癌等の死。
等が想定され、その条件により、控えめに見ても、事故の影響による死者は、遺伝障害も含めて15万人にのぽるだろうと推定しています。これは熱出力10万kwの原潜の事故を想定したものですから、熱出力90万kwの原子力空母の場合は、被害はさらに大きくなると考えられます。
 さらに放射能で汚染された土壌、建物、物質の汚染除去作業のため、長期間の時間と空前の費用がかかり、それが完了するまでは、汚染地帯には人が住むことはできなくなるといいます。
 即ち、一旦このような原子炉事故が横須賀で起こったら、私たちの市民生活は、回復のできない人命と経済的被害を被ることになってしまうのてす。

Q12 原子炉事故が起こったら、私達はどうしたらよいのですか。どのような対策が立てられているのてしょうか?

 カナダ西海岸の米原子力潜水艦が使用している、ナヌース湾のDNDという運動団体の資料によると、『原子力潜水艦の事故か起こったら、全てのドアや窓を閉め、暖炉やエアコンを切り 致命的な甲状腺への被害を避けるため、すぐ臭化カリのピルを飲みなさい。そして安全な受け入れ施設に避難しなさい。』と指摘しています。
 横須賀市は国に対して、繰り返し原子力艦船の事故対策について
『特に周辺住民への被害が予想され、「立入り制限等、周辺住民の安全確保」措置が 必要となる段階では、住民に無用な不安を与え混乱を起こさないような周知内容・方法、さらには避難誘導対策のほか、放射性ヨウ素の人体への蓄積を妨げる効果があるという「ヨウ素剤の配備・配付」などを含めた全般的な事故対策、安全確保策を具体化することについて」回答を求めていますが、国からは今日まで全くそれに対する回答はなく、対策が立てられていない状態です。
 しかし原子炉事故の危険性をリアルにみるなら、原発周辺と同様に緊急避難訓練、各家庭へ臭化カリのピルの常備、汚染地帯の隔離、被爆者の汚染除去と手当の医療体制、放射能から防護された避難施設の用意等をしなければならないはずです。
 しかし問題の本質は、私たちが本当にそのような危険と、将来に渡って同居していかなければならないか、ということなのです。

http://www.pasopit.co.jp/cvn/q_and_a.html

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