★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 原発 劣化ウラン フッ素2 > 171.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
社説:原子力の安全 リスク評価の課題まだ多い [毎日新聞]
http://www.asyura2.com/0403/genpatu2/msg/171.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 11 日 14:29:06:Mo7ApAlflbQ6s
 


 原子力に「絶対の安全」はない。当たり前の話だが、日本では原子力の「潜在的危険性(リスク)」を正面からとらえた安全規制はなされてこなかった。

 その流れがここ数年で変化してきた。ひとつのきっかけは99年に起きたJCOの臨界事故だ。

 日本の原子力史上最悪の事故を受け、国の原子力安全委員会は00年版の原子力安全白書に「原子力は『絶対に』安全とは誰にもいえない」との文言を盛り込んだ。

 先週、閣議決定された03年版の安全白書はもう一歩踏み込み、「リスク情報の安全規制への活用」を提案している。従来の基準に基づく多重防護の考えに、確率で示されるようなリスク情報を加え、リスクの軽減に役立てるという。

 安全委は、「どこまで安全なら十分か」を示す、安全目標の案も示した。大事故による放射線被ばくで周辺住民が死亡するリスクを、年間100万分の1以下にするという案だ。

 原子力に100%の安全がない以上、リスク情報の活用に注目するのは当然だろう。期待したいのは、画一的ではない実態に即した安全規制が実現されることだ。重大な事故を防ぐのにシステムのどこが「急所」なのかがわかれば、予防策が取りやすくなる。

 リスク情報の活用は、原子力発電所の点検の頻度や検査の種類を見直すことにもつながる。その際に、老朽化した原発の点検頻度を増やすといった安全規制が実現するのであれば、国民も納得しやすい。リスク評価の結果、原発の運転停止時の安全性が思ったより低いことがわかり、安全確保に生かされているケースもあるという。

 ただし、「安全対策はこの程度で十分」といった言い訳に、リスク情報が使われることがあってはならない。リスク情報の利用が安全点検の省力化につながるような場合は、特に注意が必要だ。

 それというのも、リスク情報は万能ではなく、あいまいさや不確かさを含んでいるからだ。リスク評価の体制も完成しているわけではなく、評価の信頼性を高めるための課題は多い。

 原子力施設のリスクを評価するには、設備や機器の故障率といった「ハードウエア」の要素以外に、人間が誤りを犯す「ヒューマンファクター」や、「組織の安全文化」も考慮する必要がある。

 ハードウエア部分のリスク評価モデルはあるが、評価に必要な事故や故障の国内データベースは整備中だ。

 ヒューマンファクターは、リスク評価にどう組み込むかが課題となっている。安全文化は定量的な評価とは別に考えなくてはならないだろう。

 確率論だけに、リスク情報にはわかりにくさもつきまとう。安全委はリスク情報の安全規制への導入にあたって、国民の理解が大事だと指摘している。

 その通りだが、この観点からみると、白書自体がわかりにくい。新たな安全規制に対する国民の理解と信頼を得るための方策も、今後の重要な検討課題だ。

毎日新聞 2004年4月10日 23時39分


http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20040411k0000m070136000c.html

 次へ  前へ

原発 劣化ウラン フッ素2掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。