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大臣、もう官僚の書いたものを読み上げるのをやめてください[衆議院農林水産委員会2005/2/24]
http://www.asyura2.com/0403/gm10/msg/559.html
投稿者 feel 日時 2005 年 3 月 11 日 20:49:53: /berAdga6DXu.
 

衆 - 農林水産委員会 - 2号
平成17年02月24日
http://kokkai.ndl.go.jp/

山岡委員長 次に、山田正彦君。

山田委員 私ども、食の安全の問題をずっとやってまいりましたが、大変不幸なことに、この二月の四日、日本で初めてBSEによる変異型のヤコブ症で死亡するという事態が発生した。これは、大変ゆゆしき、そして、国民にとって、食の安全にとっては、これから大変大事な問題なんです。
 そこで、厚生労働省の発表だと、一九八九年ごろ一月ぐらい英国に滞在していたという情報だと、非常にあいまいなことで片づけようとしている嫌いがある。私はその点について、この十八日に、厚生労働省において、個人のプライバシーといっても、プライバシーは名前とか云々とかということであって、実際にその人が英国に滞在しておったかどうかというのはいわゆる出入国管理名簿で調べればすぐにわかるはずだ。だから、それを調べた上で、きょう明確な答弁をいただきたい、そういう通告を既に十八日にしておったので、十分な時間があり、それについてきょうは明確な答弁をいただきたい。

西副大臣 お答えを申し上げます。
 我が国で初めて発生をいたしました変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病の患者さんの英国渡航歴についてのお尋ねでございます。
 この御指摘の渡航歴の情報につきましては、まず初めに、患者さんを診断いたしました主治医の先生が必要な情報としてこれを確認いたしております。続きまして、この患者さんがvCJDであるということから、専門家から構成されておりますCJDのサーベイランス委員会においてその情報を聴取しております。その結果を私ども厚生省として報告していただいているものでございまして、この英国渡航の事実につきましては、患者本人のパスポートの記録により確認をしているということの上で、一九八九年ごろということでただいま公表させていただいているところでございます。本人のプライバシーということの関係もあり、先生には十分御理解をちょうだいしたい、このように思っております。

山田委員 一九八九年ごろとパスポートで確認したとなったら、例えば、一九八九年の十一月には、イギリスにおいては危険部位はもう食べられないようになっている。だから、いつからいつまで行っておったか、パスポートで確認した内容、これについては当然明らかにしてほしい。

西副大臣 確かに、先生御指摘のように、一九八九年十一月時点で新しい英国側の規制がかかった。完全ではないというふうには承知をしておりますが、そのことにつきましても念頭に入れながら、委員会等で十分、その後の追跡、また疫学的な調査も含めて、開始をしているところでございます。

山田委員 これは非常に大事なことであって、このことは国民にとっても重大な関心事であり、きょう明確に答弁していただきたいと、いつからいつまで英国に滞在しておったか、そしてまた、発症を確認されてから二十日たっているわけですから、当然のことながら食習慣等々についてもしかるべき説明をきょういただきたいと、そういうふうにしておったんですが、今の、パスポートで確認した、確認したけれども、それ以上のことはプライバシーだとか、そんなあいまいなことでは、これはこれ以上質問できない。必ずはっきり、何月何日から何日まで英国にいたかということを答弁すべきだと言っているのです。

西副大臣 先ほどもるる申し上げましたとおり、今、我々はCJDのサーベイランス委員会と連携を図りながら調査を進めている最中でございます。御指摘のこの事項につきましても、可能な限り、周辺情報を含めて、ただいま情報を集めているところでございまして、まだ調査分析結果がまとまってございません。そういう意味で、現段階での答弁はできないことをぜひとも御理解いただきたいと思います。
 感染ルートについて、今、鋭意調査を進めておりまして、この結果がまとまり次第、患者本人の特定につながらない部分については、速やかに公表させていただくことをお約束申し上げたいと思います。

山田委員 この件については、ぜひ理事会において、いつからいつまで渡航しており、どういう食習慣があったか、それを速やかに調査、報告をするように求めておきます。
 次の質問に移らせていただきます。
 私がなぜこんなにヤコブ症のことについて言うかといいますと、フライデーの二月二十五日号、「アメリカ牛肉を食べたらヤコブ病で死ぬ!」、こういう記事が載っておりますが、まさに今アメリカから牛肉輸入を再開しようとしている。この七月にはもう再開できるのではないかと、農水大臣、そういう新聞報道もなされている中、実は昨年の十月十四日、アメリカ、ニューヨーク・タイムズにおいて、ニューヨーク州のアルスター郡クラスターという町、十七万七千人の人口のところで、孤発型のヤコブ症というのは百万人に一人と言われているんですが、四人が死亡したという報道がなされています。これは四十代、五十代だと言われております。
 そして、そのほかにも、昨年は、もちろんカリフォルニア州、それからオクラホマ、ミネソタ、ウィスコンシン州、ミシガン、ニュージャージー州、テキサスと、あらゆるところで集団発生が表ざた、表面化をアメリカはしております。
 実際に、最近は、スイスにおいてもクロイツフェルト・ヤコブ症が急増しているという報告がなされておりますし、私自身、昨年夏、アメリカにBSE調査団長として赴きまして、実際にCDC、そして、いわゆるチェリーヒルの十七人の集団発生、これについて、当事者というか、ジャネットさんと、随分時間をかけていろいろ調査した経緯もあります。
 アメリカでは、この十年間に五十万人、いわゆるアルツハイマー症が急増しているという事情もあり、このアメリカのヤコブ症の発生等を見ていると、非常に危ないのではないか。そういうことから、アメリカからの牛肉輸入の問題もさることながら、日本でも当然それに対する監視体制を図るべきだ、そう考えております。
 私の出した資料を見ていただきたい。
 資料の中の、日本における若年でのヤコブ症の発症、三十代から四十代、これが二十人おります。そして、二十人のうち、若年者というのは非常に、孤発型は普通は老齢者に出るものですから、百万人に一人です。これが、実際に十一人死亡して、そのうち四例だけが解剖されて、そして、あと七例、前回のヤコブ症として発症した例はこの中に含まれておりません。ヤコブ症として確認した例はこの中には含まれておりません。その中で、今申し上げましたように、解剖されていないけれども、二例については、これはBSEによる変異型のヤコブ症とは言っていませんが、疑い例が残っている。
 そういう中で、実は私は京都大学の福島雅典教授と直接話しましたが、いわゆるヤコブ症について、若年については、硬膜の手術によるもの以外は絶対にこれを監視して、そして確認をすべきである、そういう話を伺っておりますが、これから先、日本にとって食の安全というのは大変大事になってくる、その意味でも、当然そういった措置をやるべきだと思うが、西厚生副大臣、どう思われるか、お聞きしたい。

西副大臣 委員御指摘のように、日本における食の安全というのは大変大事なものだというふうに考えております。それだけに、私どもに課せられた役割も同様に大変責任が重いというふうに感じております。
 先ほど御指摘になりました、日本で二十例の若年の孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病、三十から四十九歳までの合計の数字を挙げられました。この問題につきましては、専門家から成るCJDサーベイランス委員会及びヤコブ病委員会において適切な判断を個々にされているというふうに聞いておるところでございます。
 また、判断が困難な事例もあると思います。今回の初のvCJDのケースも、若干そういうふうな事態も一時あったかのように聞いておりますが、必要に応じて、今回のこの変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の事例と同様に、英国の専門家等と十分に相談する体制をとって、そして、それらについて的確な判断を行うというようにしているところでございます。
 先生御指摘のように、最終的には、vCJDであるかという確認は、解剖による病理診断、これが確定的なものだということは十分承知をしておりますが、御家族、また御本人の意思等によりできないケースもある、その数字が先ほどお話のありました七名ということでございます。
 その意味におきまして、この鑑別診断につきましては、病理診断ということが望ましいということは当然のことでございますが、その病気の症状それから脳波検査、さらにはMRIというような手法によって得られた所見により、確定的にほぼ判断が弧発性というふうにできるものもありまして、すべての症状において鑑別診断のために病理検査を行わなければならないというものでもないというふうに思っております。
 ただ、いずれにいたしましても、このケースにつきましては、十分一人一人の病状を見守っていく、また、不明確な部分につきましては諸外国の専門家とも連携をとりながらきちっと対応していくということの措置をとらせていただいているところでございます。

山田委員 これについては非常に大事な問題であって、これからも十分透明に、そして明らかにしていく必要があり、さらにまた、私のつけた資料の中にありますけれども、国内の医療機関において脳神経外科手術を受けた患者が、手術後に弧発性クロイツフェルト・ヤコブ症であることが判明した事例がある。国内においては、アルツハイマーの若年性についても、本当に十分な検査が必要であるということを指摘して、次の質問に移りたいと思います。
 かほどにアメリカから牛肉が輸入される。アメリカで集団発生しているヤコブ症等々のことから考えても、非常に危険である。例えばアメリカで、私も調査に行ったときに、プルシュナー教授のもとの助教授セーファーさんは、アメリカでは子供にもう一切牛肉は食べさせない、日本の牛肉は食べる。プルシュナー教授も、昨年の暮れにお会いいたしましたが、私はアメリカでは一切子供に牛肉は食べさせないとはっきり言っておられましたが、まさにそういう意味では十分な注意が必要である。
 特に一つ、きょうは、皆さん方に資料として出しておりますが、大臣にお伺いしたいのは、アメリカの牛肉の検査、いわゆるパッカーでの検査というのは、BSEの検査も、私に言わせればまさに実際でたらめな検査方法、いわゆるBSEが出ないような検査しかしていないとしか思えないと思っておりますが。
 アメリカの全米食肉検査官、これは公務員です。食肉を検査している現場の委員長、評議会の議長と言っていいんでしょうか、ペインターさん、この方から実はアメリカの農務長官あてに抗議書が出た。この資料をつけた部分ですが、これについて仮訳が出ております。その中を詳しく読んでいただければわかるんですが、私からここで言いますと、大臣、よくお聞きいただきたい。
 食肉加工場では、従業員は、すべての動物の頭数と三十カ月以上の動物の死骸については正確に識別を行っていない。それはどういうことかというと、その結果、その先の工程では、従業員や政府の担当官は、多数の部位がSRM、危険部位として取り除かれるべきことを知ることができない。いわゆる、末端の工場内においてはSRMを除去するべきだということを知らないんだ、そして高度に危険なSRMそのものが中に入ってきている。これらの高リスク部位が食品供給に入っていますと断定しているわけです。そして、アメリカはメキシコとの間に三十カ月齢以上の牛を輸出することが協定で結ばれておりますが、三十カ月齢以上の家畜由来の内臓等々については、これはメキシコでも今禁止されています。ところが、それについても、この仮訳ですが、ライン上の検査官は、メキシコ向けの加工工場において、定期的にプラント従業員が三十カ月齢以上の内臓を若い牛と同じシュートに送るのを目撃しています。ところが、検査官はこれについていわゆる異議を申すことはできない、これが実態だ。
 大臣、どう思われますか。

島村国務大臣 全米食肉検査官合同評議会から、昨年十二月、米国農務省に対し、食肉処理施設における特定危険部位の除去が確実に行われていないことなどを警告する内容の書簡が送られたことは承知しております。
 このことについて我が国から照会を行ったところ、米国農務省食品安全検査局から、米国の食肉処理施設ではBSE規制が効果的に守られており、書簡については調査中である旨の回答があったところであります。

山田委員 大臣、それは間違っています。
 山内教授の先ほどのフライデーに書いた中にありますが、驚くべきことに米国の農務省にはBSE専門の科学者がいない、日米の専門家会議にも米国側は科学者が入っておらず、行政上のやりとりしかありませんでしたと。
 いいですか、この中に検査のことも書いておりますが、二万何千頭か検査したと言いながら、問い詰めたところ、これはでたらめだった、米国側が実際に危ない牛を調べたのは六百頭以下にすぎなかった、そういうことをはっきりと、食品安全委員会の委員である山内教授は言っているわけであります。
 そういうことからすれば、アメリカ農務省の言うことだけを信じて、そうですかと言うだけでは、大臣、だめではないのか。当然大臣みずから、こちら日本農水省として調査団を派遣して、向こうも検査官は公務員ですから、そういう検査官の意向も聞きながら実態を調べるという必要があるのではないのか、大臣。明確にお答えいただきたい。

島村国務大臣 昨年、日米の専門家間で行ったBSEに関するワーキンググループで検査頭数の内訳についてただしたところ、BSEが疑われる中枢神経症状を示した牛は六百頭弱であり、ほかに農場での死亡牛や起立不能牛がほとんど占めているとの説明があった。サーベイランスにおいては中枢神経症状牛を中心に行うことが重要ではあるが、死亡牛や起立不能牛の検査も重要な指標となり得ることから、米国のサーベイランスも一定の評価ができると考えている、こういう考え方に立っています。

山田委員 私も調査団と行ってみて、米国農務省の言い分とは実態が全く異なるということを実感してきた。ここに鮫島ネクスト大臣もおられますが、同じような感じを受けたと思っております。
 大臣としては、私が今聞いたのは、農水省として調査団をアメリカにこのことに関して派遣する気がないのかということなんです。お答えいただきたい。あるかないか、それだけで結構です。

島村国務大臣 御承知のように、農林水産省にも厚生労働省にも属さない、食品安全委員会という、いわば権威ある中立の機関に今御検討いただいているところでありまして、私どもとすれば、必要とあらばその動きをいたしますけれども、個々ばらばらにこういうことをやることは今の時点では考えておりません。

山田委員 個々ばらばらでない、それは本当に、先ほどおっしゃったように、食の安全という見地からはぜひ必要なことだけれども、これ以上大臣に言ってもしようがない。しようがないというか、時間がもったいないので、次の質問に行きます。
 実は私はきのう、東京港の食肉の検疫を見に行ってきました。いわゆるメキシコから日本に来ている牛肉。
 ちょっと私の示した資料を見ていただきたい。
 メキシコからの牛肉、くず肉の調製品の輸入量というのがあります。この中に、平成十五年は、全部でわずか百三十七トンしか入っていなかったのが、平成十六年、かなり入ってきております。その中で、生鮮等もそうですが、注目すべきなのは、大腸、小腸とか、いわゆる内臓関係が入ってきている。大腸、小腸というのは、これは小腸の回腸部分というのは危険部位ですが、四百十五・九トンも入ってきている。
 今は我々ホルモン屋で焼き肉を食べていますが、ほとんどは日本の全頭検査をした安心なホルモンだと思っておる。ところが、実際には、先ほどのペインター食肉検査官組合の委員長の報告にあるように、メキシコ向けに三十カ月齢以上のいわゆる危険部位、内臓もどんどん出している。そして、メキシコから日本にこれだけのものが入ってきている。
 メキシコは、国内ではもう内臓等については危険部位として食べないようにしている。ところが、実際には日本向けにどんどん入ってきている。韓国は、当然のことながら、メキシコからアメリカ産の牛肉がまじっていたということで輸入を禁止している、メキシコからの輸入を。日本は、それが、いまだにそのまま野放しになっている。これは、私が昨年経済産業委員会でも指摘したとおり。大臣、これはどう思われるか。

島村国務大臣 我が国は、牛肉などの畜産物の輸入に当たっては、あらかじめ二国間で取り決めた輸入条件に基づき、動物検疫を実施しているところであります。
 メキシコから輸入される牛肉については、従来から、家畜伝染病予防法に基づく輸入検査の際の現物検査により、特定危険部位が含まれていないということを確認いたしております。
 さらに、本年一月からは、輸入に当たっての家畜衛生条件として、特定危険部位の除去を求めており、我が国に特定危険部位が輸入されることがないよう措置している、こういうふうに考えております。

山田委員 大臣、それは間違っているんじゃないですか。いわゆる特定危険部位の除去についてことしの一月からと言っていますよ、一月二十四日にメキシコ政府から、わかりましたという答弁が来ているだけで、実務上はまだ動いていない。これは、いまだにそういうものは入ってきている。
 大臣、私はきのう検疫所まで行って調べてきたんだ。そして、大臣、ちょっと聞いていただきたい、メモはいいから、大臣の言葉で答えてもらえばいいんで。
 いいですか、大臣。私がきのう見に行ってきたら、ショートプレートというのがメキシコから入っていました、かなりの量です。そのショートプレートというのは、通称吉野家カットといって、牛丼になる部分です、これは。そこに何と書かれておったかというと、糖みつ飼育の若姫牛と書かれておった。糖みつ飼育の若姫牛。
 糖みつ飼育というのは、大臣わからないかもしれない。これは、鶏ふんを牛に食べさせる。アメリカで行われているんです。そのときに、鶏ふんを牛がなかなか食べないから、もう臭いし、おいしくないし。どうして食べさせるかというと、糖みつをかけて食べさせているんです。これはアメリカで行われています。
 そして、私は、この牛肉は、ショートプレート、いわゆる牛丼に使う分は、アメリカの牛肉がメキシコに来て、メキシコから入ってきたんじゃないかと疑った。
 メキシコから入ってきたショートプレートというのは、僕は脂肪の厚さから肉の質まで全部この目で見させてもらった。これはどうもメキシコの云々というか、やせた牛の云々じゃあり得ないと思って、穀物を食べさせた、私もかつて牛を飼って肉屋もやりましたから、牛丼屋もやりましたから、わかっているつもりですが、これはおかしいと。そこで、獣医である検疫官に聞いてみた。そうしたら、検疫官が答えたのは、いわゆるアメリカからのショートプレートとメキシコからのショートプレートは、私の見た目には違いはありませんと。
 大臣、どう考えられますか。これで本当にメキシコから安全なものだけを輸入した、そう思っているのかどうか。

島村国務大臣 カナダでBSEが発生した平成十五年五月以降、輸入業者が自主的にSRMが含まれていない旨の証明書を添付するということになっておりますし、平成十六年八月以降、全件現物検査を実施しているところでありますし、また平成十七年一月、家畜衛生条件にSRMの除去を追加することについてメキシコ政府と正式合意ができているところであります。

山田委員 大臣、もう官僚の書いたものを読み上げるのをやめてください。大臣の頭で考えて答えてほしい、いいですか大臣。
 私は、きのう見に行ってきて、これはアメリカからのショートプレートがメキシコ経由で来ているんじゃないかと実感したんですよ。検査官も、変わりませんと言ったんだ。いいですか。
 ところで、その原産地表示、輸入のものにその輸入証明書というのがあります。この中に、いわゆるメキシコ産のものだと書かれております。しかし、それはまさに輸入するときにその輸入証明書にメキシコ産と書くだけであって、大臣いいですか、これがアメリカ産のものであるかメキシコ産のものであるか、どういうチェックができるか、大臣御存じですか。お答えいただきたい。チェックはできるのか、できないのか。

島村国務大臣 メキシコからの輸入につきましては原産地証明をつけておりまして、これは米国産ではないと私たちは認識しております。
 ただ、山田議員に一言申し上げるが、あなたは人の意見を間違いであるとよく言われるけれども、あなたは根本を間違えていると私は思っています。
 あなたは、きのうの夜になって、十問、私に質問をぶつけてきて、すべてを私に答えろと言うけれども、もし、質問を本当にして、内容の確かなものを知りたいならば、それぞれ専門に取り組んでいる人間もここに来ているわけですから、その人間も含めて質問をなさったらいかがですか。
 私は、国会を得てから二十八年目になりますが、今まであらゆる委員会その他にかかずらわってきましたけれども、大臣以外には答えを許さないというのは、私の知る限りではゼロであります。しかもそれが、間際に質問を寄せて、それでメモも何も読まずに答えろ。しかし、議事録は残って、その議事録の責任をまた問われる。これは人間として無理なことであります。それは間違っていると私は思う。

山田委員 私はメキシコからの牛肉の輸入について聞いているわけだから、それは大臣としては当然それなりのレクを受けて、それなりに答えてもらうのが大臣の責任である。大事な話だ、それは。
 それで、大臣にさらに。大臣は専門的なことでわからないとしたら、私の方からお話ししたいと思う。
 大臣がさっき言ったように、原産地証明というのは、確かにメキシコ産と書いてあった、きのうのそのショートプレートに対しても。ところが、大臣、原産地表示について、じゃ、日本政府がチェックできるかというと、メキシコとのFTA契約においては、ビジット、疑問があったらただそこを訪問できるとしかないんです。普通の条約には必ず、この原産地が本当にメキシコのものか、あるいはアメリカのものかというのをチェックするか、あるいはそういう検査、そういったものができるような条約になっていると思うんですが、それがないわけなんです。
 そういう意味では、大臣、危ない牛肉が今日本に入りつつあるということで、ぜひ、これから先、そういった問題については、十分大臣として、そういう危ないことを避けるべき措置をとっていただきたい。
 それで、次の質問に移ります。
 実は先般、二月八日でしたか、牛の月齢判別について、肉質で判断できる、若い牛、A40であったらという結論を出した。そのことについて質問したい、そのために、私は、沖谷明紘座長、いわゆる検討委員会の座長等にきょうの委員会に出席を求めた。ところが、教授会のために出席できないと。では、教授会は何時からあるのかと聞いたら、二時からだということだった。本来なら、きょうここに来て、さっき大臣が言ったように、私は、少し詳しく専門家に聞こうと思って、きょう呼んでおった。ところが、沖谷教授は教授会のため出席できず、九郎丸さん、柴田さん、中井さん、広津さんという専門家の、多分教授だと思うんですが、皆さん他用のため出席できず、そして、吉田さんという、やはり大学の教授だと思われますが、研究所評価委員会のため出席できずと。
 大臣、だれも専門家が来ない。そうなると、これは私の主義でもあり、我が党の主義でもあるわけですが、我々は、委員会においては、役人に答えさせるんじゃない、政治家同士で論議する、これが委員会である、だから、どうしてもそういう方々が出席できないのであれば僕は大臣に質問したいので、大臣によくレクをしておいてくれと、そう言って、きょうは肉質判定について、大臣にお聞きする。
 これは、大臣に専門的なことの答弁を求めるつもりはないが、常識で答えていただければいい、大臣としての。
 いわゆる月齢判別について、成熟度で決めるというわけです。
 大臣、資料二を見ていただきたい。このA40、マーカーをつけているので、見ていただければわかると思う。A40というのは十二カ月から十七カ月齢の牛だと言われています。A40において、「上部が部分的に骨化」している、A50は「上部がほぼ骨化」となっています。そして、資料二を見ていただきたい。実際の頭数、A40において、今までアメリカがやったのは百九十六例しかない、三千二百万頭をつぶしているアメリカにおいて。これを出してきた専門家というのは、七人の委員のうち、五人は農務省の役人、あと二人はコロンビア大学の教授だけれども、アメリカ側の一方的な資料。これに対して、大臣、常識で考えて、これで本当に合理的な月齢の判断ができると思われますか。思われるか思われないで結構です。

島村国務大臣 私は思っております。

山田委員 これで判別できるとは神様みたいなものだと思うけれども、大臣はできるという御答弁だ。
 では、もう一つお聞きします。
 アメリカ側の一方的な資料だけで、そして日本独自にそれを調査に行って確認しようともしないで、月齢判別が可能であるとし、しかもこの委員は皆さん何かの用事でこの委員会に出席できないと言っている、逃げている。それで大臣は大丈夫だと、日本の畜産農家、あるいは食の安全を考えている消費者に責任を持って、そう思う、これでいいと思うと言えますか。

島村国務大臣 少なくとも、解剖学とか統計学とか、我が国の権威者にお願いをして、食品安全委員会でいろいろ御検討いただいている、それを素人の私が云々するのは、むしろナンセンスであります。かと言って、アメリカへ行って私が全頭検査をやるわけにもいかない。
 ちなみに、例えばA40が適当であるかどうか、中には二十一も含まれるんじゃないかという人もおられるが、それならば、なぜEUは三十カ月なんですか、フランスはなぜ昨年の七月に二十四カ月から三十カ月に改めたんですか。どこの国も、国民のいわば健康と将来に責任を持っているわけですから、それがもし危険だと思ったら、ヨーロッパでもアメリカでも、これは洋の東西を問わずに、当然にその範囲は狭まるはずですよ。日本の場合はもっと厳しいことを判断して、お願いしているわけですから、これも危険と言ったら、私たちは世界を歩いたときに何を食べるんですか。
 私は、やはりその辺は常識的に物を考える必要があるし、ついでに申し上げるようだけれども、二人のために世界はあるのという歌はあるけれども、あなたは御自身のために世界があるようなことをよくおっしゃるけれども、専門家といって、権威ある人になればなるほど、それぞれ皆さん御予定を持っているのは当然じゃないですか。あなたはいつから申し込まれたか知らないけれども、今、みんな逃げたとか、そういう言葉は慎むべきだと私は思う。

山田委員 フランスやイギリス等々においてのことは、私も当然調べておりますし、わかっている。しかし、日本においては、日本の食の安全のためにどういう手続をとるかというのは、まさに日本が独自に判断すべきであり、それは島村農水大臣も前から言っているように、食の安全のためにはあらゆることをしたいと言っている建前だから、フランスがそうだから、スイスがそうだからということは当たらないと私は思う。
 ただ、教授会のために出席できずとか、他用のために出席できずとか、専門家の皆さん方が言ったことに対して逃げたと言うことは、ちょっと失礼かもしれない。それは私もおわびしたいと思う。
 ただ、これだけ大事なことをやるときに、だれでも一人専門家の方に来てもらって、そしてこの委員会の、国会の場でその論議をするということは大事なことだと私は思っている。
 同時に、もう一つ大事なことは、これは専門的な知識じゃないんだけれども、大臣、アメリカ側からの一方的な資料であることには間違いない。それについて、こちらから、例えば牛の月齢にしても、トレーサビリティーができた牛でやっているわけではない。これはここで生まれた、この牧場で生まれた大体二カ月ぐらいの誤差のある牛、で計算していると言われております。そういった具体的な事実関係についても、私は当然調査団をアメリカに派遣して、本当に実際にそれが事実に基づいた資料なのかどうかということ、そして、それに基づいてのいわゆる検証というのが必要じゃないかと思うけれども、それはどうだろうか、大臣。

島村国務大臣 例えて申し上げると、当初、私、大臣就任当時に、アメリカ側から私の方に、公式、非公式にいろいろお話がありました。正直言って、多少たかをくくって、大統領選挙への配慮があるようなことを期待した向きもないではなかった。私は厳しく申し上げて、我が国には郷に入っては郷に従えということわざがあるが、やはりこの国に来る以上はこの国の国内措置と同等のものを求める、これが私の姿勢。そして同時に、食の安全、安心というのは我が国の、我々の仕事の一番重要なことであるし、総理からも強くそのことについての要請を受けている。したがって、姿勢を改め、我が国と同等の判断の中で、これは絶対に安全だという意識に至ったものを持ち込む、こういう礼儀はわきまえてほしいと強く申し入れたところ、最近はすっかりその態度を変えましたよ、相手は。やはり私は、申し上げることはきちっと申し上げてきている。
 きょうも、あなたはどなたも見えていないようなことをおっしゃるけれども、寺田委員長は先ほどからずっと、お忙しい時間、ここに座っておられるじゃないですか。国立がんセンターの名誉総長、我々も尊敬する我が国の権威ですよ。それが一人も来ないで逃げたなんて、ちょっと暴言も度が過ぎる。

山田委員 寺田委員長には今から聞く予定にしている。私が言っているのは、いわゆる月齢識別委員会の座長、委員のことを言っているので。ちょっと、時間がなくなるから。
 今大臣が国内と同等の基準と言われたけれども、私の資料を見ていただきたい。日米における飼料原料の給与規制対象品目、これのマーカーをしているところを見ていただきたいんだけれども。
 アメリカにおいては、飼料規制、例えば牛の肉骨粉については、これを豚や鶏にやっている。豚や鶏にやると、これを仮に肉骨粉にするとプリオンが残る。それを牛が食べて、連鎖は断ち切れない。そして、血漿、血粉、これについては、アメリカはそのまま使用をまだ認めている。そして、私の情報だと、いわゆる東海岸においてはまだ肉骨粉を乳牛にやっている。
 そういった飼料関係というのは、これは感染を防ぐ上で非常に重大なことであって、大臣、これについても、当然のことながら、先ほど言ったように国内と同等の基準を求めていくということには変わりありませんか。

島村国務大臣 確かに私も当初、日本とアメリカの差の中で、要するに豚や鶏には肉骨粉が禁じられていない、これは本当に危険がないのかということは関係者に問うたところであります。しかし、米国の肉骨粉規制が御指摘の点で不十分であることについては、昨年七月の日米専門家ワーキンググループなどでも米国に対して指摘をしているところであります。
 しかしながら、飼料規制については、BSEの病原体が牛から牛へ伝播することを防止するための措置であって、牛肉そのものの安全性を直接確保するものではない、このため、米国産牛肉の輸入再開の条件として飼料規制までは求めていない、私どもはそういうふうに報告を受けております。

山田委員 先ほど言った飼料規制はBSE対策ではないんですか。BSE対策として同じものの基準を求めると先ほど言ったのは違うんですか。大臣、お答えいただきたい。

島村国務大臣 肉の安全性に直接かかわることがないといういわば説明を受けたので、私はそれを了としております。

山田委員 当然のことながら、肉の安全に直接といっても、BSE対策としてはこれは大事なことであって、今言ったように、今のはBSE対策に当たらないのかどうか。BSE対策としたら同じ基準を求めるのではないのかどうか、そこはどうですか。

島村国務大臣 御答弁したつもりだったんですが、要は、私たちは、少なくとも、飼料規制はBSEの病原体が牛から牛へ伝播することを防止するための措置ではないので、牛肉そのものの安全性を直接確保するものではない、このため、米国産牛肉の輸入再開の条件として――ごめんなさい、ちょっと言い違えたようです。牛へ伝播することを防止するための措置であり、牛肉そのものの安全性を直接確保するものではない、このため、米国産牛肉の輸入再開の条件として飼料規制までは求めていない、こういう報告を受けておりまして、私はそれを、確信を持って、そういう報告があったので了としたところであります。

山田委員 大臣、それは大変重大な発言であって、これからさらに問題にしてきたいと思っておりますが、きょうは食品安全委員会の委員長に来ていただいております。ちょっと時間も迫ってしまいましたが、委員長に一言だけお聞きしたいと思います。
 きょうはかなり委員長に聞こうと思っておったんですが、今報道では、委員長は多数意見と少数意見と付して書かれている、きょう三時から七時までプリオン調査会があるようですが、そういうことが言われております。ところが、実際にそのプリオン調査会で、二十一カ月齢以上の検査でいいかどうかということについて、今十四人の委員さん方で、それでいいと、いわば積極的に発言しておられる方は、今までのプリオン調査会の議事録その他少し読ませていただきましたが、いないと私は思っております、積極的にそれでいいという方は。
 ところが、積極的にそれではいけないという委員の先生方は何人か聞いております、委員長も御承知だと思いますが。そして、積極的に、これでは危ないんじゃないか、いわゆる二十一カ月齢以上の検査ということではなくて、従来どおり全頭検査を継続すべきだ、そういう先生方というのはいらっしゃるわけですが、その先生方はプリオンの専門家だ。そういった……

山岡委員長 山田君、簡潔に意見をまとめてください。

山田委員 意見を大事にして結論を出してもらいたい。私もきょうからの会議をつぶさに聞いておきたいと思いますので、その点についてだけ、委員長、答えていただきたい。

寺田参考人 先生も御存じのとおり、私どもの委員会、建前、本質的にも中立公正、科学的に話を進めていくことで、多数決で物を決めるなどということはあり得ないことです。
 それから、きょう三時からあります会議も、今までどおり、これまでの意見を集約していく方向には進んでいっていただきたいと思いますけれども、時間を切るとか結論をこうするとか、そういう予断は全く持っておりませんので、御承知をお願いします。

山田委員 終わります。


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