★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産34 > 147.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
原油続伸、37ドル台=供給ひっ迫で1年ぶり高値 米石油帝国の衰退と中国の発展の挫折は近い
http://www.asyura2.com/0403/hasan34/msg/147.html
投稿者 TORA 日時 2004 年 3 月 08 日 13:43:07:CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu66.htm
--------------------------------------------------------------------------------

原油続伸、37ドル台=供給ひっ迫で1年ぶり高値
米石油帝国の衰退と中国の発展の挫折は近い

2004年3月8日 月曜日

◆原油続伸、37ドル台=供給ひっ迫で1年ぶり高値−NY石油先物
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040306-00000326-jij-int

【ニューヨーク5日時事】週末5日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、供給ひっ迫懸念を背景にした買いが優勢となって続伸し、米国産標準油種WTI4月当ぎりは前日終値比0.62ドル高の1バレル=37.26ドルで終了した。当ぎり終値としてはイラク戦争直前の昨年3月12日以来、約1年ぶりの高値水準。
 ベネズエラの政情不安を受け、同国からの原油輸出が減少するのでないかとの思惑が台頭した。同国ではチャベス大統領の罷免を求める国民投票をめぐり、政情不安が高まっている。 (時事通信)
[3月6日7時2分更新]

◆中国全人代、エネルギー不足緩和に向け燃料資源増産を表明へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040305-00000722-reu-bus_all

[北京 5日 ロイター] 中国の温家宝首相は、5日開幕する中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、エネルギー不足を緩和する目的で石炭、電力、石油製品の生産を増やす方針を表明する。
 温首相が発表する政府活動報告の概要をロイター通信が入手した。
 中国は、石炭の産出拡大、発電所建設や送電網整備、油田の探索開発の加速を目指す。  中国の原油輸入は、2003年に前年比31.2%増加して過去最高水準に達した。
 発電能力の増強が需要の増加に追いつかず、昨年は国内半分以上でエネルギー不足が発生したが、今年はさらに深刻化することが予想されている。(ロイター)
[3月5日11時41分更新]

◆原油価格の経済学 国際経済大学教授 関岡正弘
http://homepage3.nifty.com/sekiokas/Topfile/Oilinst/oilprice.html

◆5  暴騰と暴落をもたらす要素

 昨年年末以来の原油価格暴騰の真の意義は、95年以降の推移と照らし合わせてのみ浮かび上がる。95年と96年、二年に及び原油価格が傾向的に上昇し続けたのは、東南アジアの石油需要が急増したため、供給余力が縮小していったためと考えられる。また97年、98年と、一転して原油価格が暴落したのは、通貨危機に苦しんだ東南アジアの石油需要が後退したためであろう。

 この文脈において考えると、昨年来、通貨危機をひとまず克服した東南アジアの石油需要が再び増加し始めたとすれば、原油供給余力は縮小し始めていたであろう。そんな時、OPECの減産が行われたのである。原油価格が暴騰し始めたとしても不思議はない。

 しかし、それにしても今回の高騰ぶりは尋常ではない。そこで考えられるのが、供給サイドで起きた可能性の高い二つの「反転」である。まず北海の原油生産だが、北海の生産のピークは、かっては1980年代の末頃と予想されていた。しかし実際には、三次元探鉱技術や水平掘りなど、石油開発技術の急速な進歩により、北海の増産は最近まで続いた。具体的には、三次元探鉱により、それまで発見できなかった微小油田の発見が可能になり、また水平掘りのお蔭で、発見しても経済的に開発することが不可能だった、それらの微小油田の開発が可能になった。

 北海の場合、とくに巨大油田のためにつくられた生産施設の周辺で発見された微小油田の生産力化が進捗したと考えられる。しかし微小油田の数にも限度はある。しかも微小油田の寿命は短い。そろそろ北海の増産傾向が反転したとしても不思議はない。

 次に、ロシアの事情である。旧ソ連の原油生産は1988年にピークを打った。その直後ソ連は崩壊し、油田の大部分はロシア共和国のものとなった。その後、ロシアの原油生産は急落した。旧ソ連時代のピークが1300万b/d弱だったのに、最近では700万b/d程度まで落ちた。そんな惨状にありながら、ロシアの西側への石油輸出はむしろ増えた。旧ソ連時代からそうだったが、新生ロシアもまた、ドルを稼ぐためには、石油を西側へ輸出するしかなかったのである。

 犠牲になったのは、まず旧衛星国、次に旧ソ連から独立した他の共和国、そして最後は、ロシア自身の国内需要が犠牲となった。しかし、いわば飢餓輸出にも限度があるだろう。

 まだ統計的には確認できないが、ロシアの今回の処置は、減産に協調したというより、無い袖は振れなくなった可能性が高い。以上二つの反転は、マージナルだが、起きたとすれば、石油需給に与える影響は無視できない。

◆6  地球システムと石油問題

 一九八六年に原油価格が大暴落して以来、石油の未来については、すっかり楽観論が定着しているようにみえる。

 そんな最中、昨年の日経サイエンス誌6月号に興味深い論文が出た。コーリン・J. キャンベルとジャン・H. ロレ−ルという二人の専門家が書いた「しのびよる最後の石油危機」と題する論文である。二人はスイスのペトロコンサルタント社に属する、石油資源関係では最高レベルの知識と情報の持ち主である。

 二人の指摘で重要なポイントは、第一に、現在一兆バレルとされる埋蔵量統計の信憑性に疑義があること、第二に、世界の原油生産は21世紀の最初の10年のうちにピークを迎えるという点にある。キャンベルとロレ−ルの論文は、「安くて豊富な石油に依存して暮らせる時代の終焉は真近に迫っている」という言葉で終っている。

 われわれの生活における石油の重要性を考える時、このような重大なる警告が、さほどの反響を生まなかったことは、むしろ不思議である。石油問題を考える場合、もっとも重要なことは、われわれは、過去半世紀以上、他の地域の二次的な石油資源で補いながら、中東の石油資源を食いつぶしているという基本的構図を忘れないことだと思う。

 地球上の石油資源の70%にも達する中東湾岸の石油資源は、中生代のジュラ紀から白亜紀の石灰岩の地層に集中している。90年代に入って、日本を中心に急速に発展しつつあるプル−ム・テクトニクス(地球物理学の新理論)のお蔭で、その時代は、平均して四億年のサイクルを持つウィルソン・サイクル(ゴンドワナやパンゲアなど過去の超大陸出現のサイクル)で、ただ一回起きる超大陸の分裂期に当っていることが分かった。

 地下から大量のマグマが噴出して、空気中に炭酸ガスをまき散らし、気温が上昇してプランクトンが大発生した。石油の原料となる有機物が、例外的に大量に生産されたのである。まだ確定的に論じることができないにせよ、地球上の石油資源の70%にも達する中東の石油資源は、地球の歴史でも例外的な時代の例外的な産物である可能性が高くなった。経験的にも、第二の中東は発見されていないし、その可能性もほとんどなくなりつつある事実が、その例外性を証明しているように思える。

 今回の原油価格暴騰は、今や原油の供給余力が最大でも500万b/d以下しか残っていないことを強く示唆している。その程度の余力は、通常であれば数年で無くなってしまうだろう。これ以上なく衝撃的と思われたキャンベルとロレ−ルの警告ですら、今や、現実と比べると楽観的過ぎるのかもしれない


(私のコメント)
原油相場が37ドル台へと高騰している。しかしながらテレビや新聞などでは大きくは報じられていない。これが40ドルを超えて新高値をつける様になると、世界中でエネルギー問題が大きな課題となるだろう。今回の原油相場の高騰もベネズエラの政情不安を受けての思惑買いですが、アメリカの原油在庫は底をついており、産油国の動向でアメリカの原油相場が乱高下するようになっている。

日本で原油相場の高騰が大きなニュースにならないのは円高傾向で直接原油高が反映されないのと、ガソリン価格が日本では安定しているためだ。国際経済に疎い政府・日銀は一生懸命為替相場に介入していますが、原油相場がさらに高騰すれば円を買い支えねばならない状況も来るかもしれない。

OPECには供給余力がまだありますが、その余力はだんだん減少して来ており、世界景気の動向や産油国の政情不安などの動向が大きく原油相場に反映するようになりました。イラクの石油輸出はなかなか軌道に乗りそうになく、ロシアの石油輸出も輸出余力があるから輸出しているのではなくドルを稼ぐための輸出だ。

為替相場は通過の切り下げ合戦が行われる状況ですが、アメリカのドル安政策も中国の元安政策も原油相場の高騰から見れば自分で自分の首を絞めるような政策だ。ユーロに対するドルの暴落も、産油国から見ればドルの暴落は産油国の手取りの減少になりドル離れを進めるだけだ。

おそらく世界的デフレの終焉は原油相場の高騰が原因となるだろう。アメリカのドルも日本の円もペーパーマネー化して、政府・中央銀行は紙幣を刷り散らかしていますが、石油がだぶついていたから出来たことで、原油相場が高騰して世界的な石油の争奪戦が行われるようになれば、通貨というものが石油本位制であることに気が付くだろう。

◆産油国がドルではなくユーロで決済することを討議 CRI 2004/02/10
http://jp.chinabroadcast.cn/1/2004/02/10/1@3709.htm

OPEC・石油輸出国機構は10日、アルジェリアの首都・アルジェで閣僚級会議を開き、原油生産枠について討議を行うと同時に、石油販買の中でドルではなくユーロで決済することも重要な議題となっています。

 間もなく任期満了になるシルバ事務局長はこのほど、「OPECの石油販買はドルではなくユーロで決済する方案を考慮しているところで、今は適当な時期であり、わが機構がこれについて決定を下すことになる」と表明しました。

 伝えられるところによりますと、去年12月にウィーンで開かれた閣僚級会議では、OPECの加盟国がドル安が続いていることについてそれぞれ憂慮を示し、この一年間、これらの国の石油輸出によるドルの収入の国際市場での実際的な購買力は25%ないし30%減少したとのことです。

 これと同時に、産油大国であるロシアはこの数ヶ月間にその石油輸出をユーロで決済すると何回も明らかにしました。

 ドルは世界原油市場の権威的な決済通貨であり、これはドルが世界通貨システムを主導する主なしるしの一つでもあります。このシステムは世界最大の石油輸入国であるアメリカにとって非常に有利です。まず、アメリカが自国の通貨で他の国が外貨で購入しなければならない原油を購入することができます。次は、アメリカはこれで国際貿易で現れた巨額の赤字を埋めることができます。専門家によりますと、今、国際市場では巨額のいわゆる「石油ドル」が流通しており、一旦これらの「石油ドル」を要る人がいなければ、「ドル危機」が起きることになります。こうしたことから、産油諸国がドルから離脱することについて協議していることはドルの地位を更に低下させることになります。

 アメリカの財政と貿易で共に赤字が出たことによってアメリカ経済が多くの危機にさらされています。9・11同時多発テロ事件発生後、世界の資金は相次いでアメリカから流出し、主要な通貨に対してドルの為替レートが下落することを招いてきました。ここ2年来、ユーロ対ドルの為替レートは40%も高くなりました。ユーロ高の傾向に伴い、新興市場国家の外貨準備の中に占めるユーロの割合が20%から30%に達しました。

 関係筋によりますと、ドル安の傾向が転換されなければ、各方面の利益を保護するため、国際原油決済手段の改革を実行せざるを得なくなったとのことです。もし、ユーロが短期内にドルの変わりに決済できなければ、ドル、ユーロ、日本円などの共同貨幣決済体制も考えられる可能性があります。


(私のコメント)
アメリカのスノー財務長官がドル安誘導を仄めかすようなことを言わなくなったのは、上のニュースにあるような産油国からの脅しがあったからだろう。私も日本の外貨をある程度ユーロに切り替えるべきだと提言していますが政府は聞く耳を持たない。アメリカがドルの垂れ流しをやめなければ産油国はユーロへ切り替えるだろう。最近の円安ドル高はアメリカの為替政策が大転換されたことを示すものだ。

日本の間抜けなエコノミストはアメリカの雇用統計がどうとかこうとか説明しているが、世界のエネルギー事情を見ればアメリカがドル安を放置できる状態ではないことが分かるはずだ。

◆米経済は改善しているが、エネルギー問題は脅威に=米財務長官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040307-00000843-reu-bus_all

[ハリウッド(フロリダ州) 5日 ロイター] スノー米財務長官は、5日、米国経済は活力を増しているが、輸入石油に過剰に頼ることは、経済成長だけでなく国家安全への脅威となる、と警告した。
 米Maritime Trades Departmentへの書簡のなかで、北極野生動物保護区(ANWR)での石油探索を見直すべきだとし、「ANWRのような信頼できるエネルギー供給へのアクセスを通じて、安全面が低い他のエネルギー供給元への依存度を低めることができる」としている。関係筋が明らかにした。(ロイター)
[3月7日12時19分更新]

 次へ  前へ

国家破産34掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。