【フランクフルト＝池上輝彦】三菱自動車の再建問題を巡り、37％を出資する独ダイムラークライスラーのユルゲン・シュレンプ社長は、月内に増資規模や出資比率についての最終結論を出す。これまでの三菱グループとの交渉で、ダイムラー主導による再建は固まったが、ダイムラーにとり、仏ルノーの資本参加後一気に業績を立て直した日産自動車と同じくらいのＶ字回復が三菱自に見込めない限り、経営の致命傷になりかねない。ダイムラーの動静を追った。

　三菱自の再建策について、シュレンプ氏は「様々なシナリオを検討している」と語った以外、ほぼ沈黙を通している。

　ドイツ企業はもともと経営戦略上の情報をほとんど外部に出さないが、増資の規模やそれに伴う出資比率の変更が、ダイムラー本体の経営に極めて重要な意味を持つことは間違いない。

　増資と出資比率の引き上げで三菱自をすぐに連結対象に組み込んだ場合、三菱自の業績急回復がなければダイムラーのダメージは大きい。 (07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20040405AT1D0400404042004.html

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