【記者： Thomas R. Keene 】　　４月２日（ブルームバーグ）：３月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比30万8000人増と2000年４月以来の大幅増となった。３月の増加幅は、クリントン前米大統領時代の１カ月当たり平均である23万9820人増も上回った。ただ、３月の増加分を加えても、ブッシュ大統領就任以来の月平均は４万 8540人減だ。非農業部門の雇用者数変化については {NFP TCH DES } 非農業部門の雇用者数総数については {NFP T DES } を参照。

　　きょうのチャート（ {97 } ）は、非農業部門雇用者総数のグラフである。３月の30万8000人増を、最近のトレンドやスノー米財務長官が2003年10月に示した予想と対比させてみよう。

　　スノー長官は10月に英紙タイムズに対し、2003年のクリスマスより前に雇用の増加が明確に始まることに自分の名声を賭けると明言した。同長官は、2003年９月〜04年９月の間に約200万人の雇用が創出されるとの民間予想を挙げた。

　　緑の→はスノー長官の予想を示している。赤の太線は、雇用者数が増加に転じた2003年９月以降のトレンドを示す。紫の楕円は、スノー長官の予想に最も近い３月の数字を示している。

　　ブッシュ大統領はウェストバージニア州で中小企業経営者や学生を前に講演し、「米経済は強く、さらに勢いを増しつつある」と述べ、「われわれが成立させた減税が奏功している。米国の中小企業部門は力強い」と指摘した。

　　民主党大統領候補となるケリー上院議員（マサチューセッツ州）は、３月の雇用統計は「好ましいニュースだ」と述べる一方で、ブッシュ大統領の就任以来、製造業の雇用が全く増えていなかったと付け加えた。ケリー議員は、「多くの家庭にとって、大恐慌以来最悪の雇用情勢のなかでの生活は大きな苦痛を伴うものだったし、今後もそうだ」と述べた。

　　モルガン・スタンレーのエコノミスト、デービッド・グリーンロー氏とテッド・ウィーズマン氏は、４月の雇用統計結果が、金利の動向に関するより明確な指針となるとの考えを示した。両氏は２日午前遅くの顧客宛て文書で、「米連邦準備制度が引き締めを開始するには、雇用増のペースが３カ月の平均で月20万人程度となることが必要だろう」と書いている。

　　１?３月の平均は１月当たり約17万1000人増だ。４月が24万6000人増ならば、２?４月の平均は20万人増となる。米労働省は５月７日に４月の雇用統計を発表する。

原題：Snow Has Employment Christmas in April: Chart of Day (Update1) （抜粋）

更新日時　: 2004/04/05 09:21 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/commentary.html

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