★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 雑談専用9 > 399.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
リーマンさまへのレスお礼 プラス みずーみ様へのレス
http://www.asyura2.com/0403/idletalk9/msg/399.html
投稿者 ぷち熟女 日時 2004 年 5 月 14 日 00:05:42:WgkZZjZT3HifU
 

(回答先: 雑談レス 投稿者 リーマン 日時 2004 年 5 月 13 日 21:42:07)

リーマンさま、

あら、お晩でございます。

また面白いレスを有り難うございます。

塩野家が大阪の出だとは知りませんでした。お香屋さんですって?
そういった寺社用の商品を扱っていたお家というのは旧家でしょうね。

塩野女史ご自身は東京育ちであったことが、著作物から分かります。
大学は学習院だったようです。

六甲山頂に広大な土地を持つ、というと並みのお金持ちではありませんね。
それに神戸でもそのくらいのお金持ちは、やはりロッジとも繋がるんじゃないでしょうか。
港町のご多分に洩れず、神戸にも重要なロッジがありますからね。

神戸はあたくしもよく存じております。リーマンさまもご存知なようですね。
大震災の頃のことを一度お書きだったのを憶えております。
神戸は一生住んでもいいなと思っていたことがあるくらい好きです。
街の空気に、どこか国内の他の場所とは違うものがあります。
地方都市ですが(小さくはありませんが)
日本特有の『隣人を監視する絡みつくような視線』というのを
比較的感じない土地柄であったように思えます。
人にも、他人の眼を気にしないで、のびのびと振る舞いたいように振る舞う気質がある、というのかしら。

瀬戸内海と大阪湾に繋がる内海ではありますが、海に向かって開けた視界も好きですね。
芦屋、塩屋や須磨の眺望は香港の高級住宅街のものにも似ている気がいたします。

*

お料理関連でお書きになっていたことには、頷けるところが多かったですね。
その辺りは近日、もう一度ごく軽くレスさせていただこうと思います。

あたくしは実は今夜、ちょうどみずーみ様へのレスを投稿しようとしていたところですので、
上に上げていただいたのに便乗して、こちらに投稿させていただいてよろしいでしょうか。

ではまた近々、ごきげんよう。

=================================================================================

みずーみ様の『Re: ぷち熟女さまのおかげですね』
http://www.asyura2.com/0403/idletalk9/msg/282.html

へのレスです。

みずーみ様、

先だってはレスをいただきましてありがとうございました。


『ぷち熟女さま。いい名前ですね(笑)。』

あはは、いえいえ、あたくしの場合は単なる wonna be 熟女なんですの。
みずーみ様は性別不祥だなあと思っていたのですけれど、
今回のレスを読むと女性でいらっしゃるようですね。

もうひとつのレス『Re: 確かにおいしいイタリア』
http://www.asyura2.com/0403/idletalk9/msg/283.html
の方にコメントさせていただきましょう。

*

『イタリアは、ぶらぶらと旅行をしたことはあるのですが、あの面白さは一体なんなんだろうかとずっと思ってました。』

面白い・・・というのは、色々な意味で面白い国かも知れませんが、
どんな土地でもそうでしょうが、見方次第ですよね。
つまんないと思いだすと、堪え難くつまんなくなるのも又、どこにいても同じですしね。
みずーみ様は一体どんなところに面白みを発見されたのでしょう?


『私は旧ユーゴ圏からトリエステを通ってベネチアの方に向かうという、考えてみればどうしてそんなことをしたのだ?という通常でないルートで入ったせいか、イタリアって、ヨーロッパというよりはっきりこれはスラブ込みで中東の方に向いてないか? との感想を持ちました。』

古来、中東や北アフリカとの関りは深い国ですね。
混血しまくっているくせに、アラブ・アフリカ圏の人や文化を差別するイタリア人も随分いますが、
あれは可笑しいです。

おっしゃる通り、トリエステ辺りは東欧圏からも、幅広く色濃く影響を受けた地域です。
方言、民謡、食べ物からキリスト教会の宗派まで色んなものが錯綜しているようですね。


『それはともかく、1〜5は該博な知識をお持ちの熟女さまにおまかせするとして、』

いえ、あたくしは該博ではありませんし、取りわけ書籍から得た知識は本当にないです。
人に何でも尋ねるのが趣味なので(すごくうるさいんですの)、
『あれはどうよ、これはどうよ』と耳学問したことが多かったりいたします。
国外で和文の書籍が入手出来ない土地にあまりに長く暮らしたのも言い訳のひとつですが・・・。
イタリア語は読んではいたんですが、余程自分に興味のあることが書いていないと
どうしても眠くなりましたね。
大学や研究で渡航したわけでもありませんし・・・。

ただ言えることは、リーマンさまの書かれていたこととも重なってくるのですが、
彼の地では学者でも、もちろん皆が皆ではありませんが、
ちゃんと平易な文で学術的価値の高い本を書ける、
つまりその結果、素人にもある程度読ませることの出来る方々は結構多いのではないかと思います。
手に取ってみた範囲の書籍からはそういった印象を受けましたね
(ただし、あたくしは理系の学術書とは無縁です)。

*

【<6.イタリヤでは、パスタもピザもその辺のレストランに入ればどこでもおいしく感じるのに、ロンドンでは同じイタリヤ人が経営していながら、高いところも安いところもどうしてイタリヤほどおいしくないのでしょうか?イタリヤ人は内心イギリス人の味覚を馬鹿にして、わざとレベルを落として出しているのか、などと勘ぐりたくなるのですが、、、。
観光で、私の気分が昂揚しているからおいしく感じるんじゃないの?という説明では納得いかないものを感じるんですけど、、。>

私はこれをアメリカで考えてました。住んでいて、どうしてこうまでイタリア人がやってきて、そしてこれなのだ、と。】

リーマンさまへのレスにも色々コメント致しましたが、ご覧いただけましたでしょうか。

本場からやって来たはずのイタリア人にがっかりさせられる原因ですが、
リーマンさまへのレス中ではそこまで説明できていませんでしたが、
あとひとつ言えることは、料理のレベルは純粋にテクニカルな見地からは、
注文を聞いてからお客に料理を出すまでに掛けてよい時間がどのくらいあるのかによって
決まってしまう、という現実もあるんですよね。

リゾットを例に取ると説明しやすいですね。

値段の高い、つまり滅多に込み合わないレストランだと
当然一人一人のお客の料理に神経を傾注できる度合が増しますし、
またお客のほうも美味しいものを食べるためには待つ、という心構えがあります。
そういったところでは、ちゃんとお米を炒めるところから始めて
鍋の中に徐々にスープ・ストックを加えてお米に吸わせ、
15分ないし20分間焦げ付かないようにずっと混ぜながら
リゾットを炊き上げてもらうのが、やはり筋な訳です。
当然、これが一番お味が良いですね。
一度のお食事に150ユーロ出すなら、そのくらいのものを食べさせてもらえなきゃ意味ありません。

一方、料理人としては美味しく食べてもらいたいのはやまやまだが
そこそこ込み合うので一から始めていられない、といったレベルのところでは、
お米を淡い塩加減の湯で中程度まで茹でておいたものをあらかじめ用意してあります。
それでも充分美味しく出来るので、あたくしなんかですとこのレベルでも幸せな気分になれます。
しかし、プロには見抜かれてしまいます。

『何だ、こりゃあ、昨日の残りものなの?』というリゾットが出るところは、
出来上がったものをチンしているだけだったりいたします。
あるいは、まだ少し歯応えはあるが、これでも通用するかな、
というところまで炊きあげたものを、数分間加熱し直しているだけでしょう。
観光地のレストランが全部そうだとは思いませんが、そういったところは多いでしょうね。
イタリア本国にだって、ひどいところは決して少なくないんです。

上述のリゾットの例は、リーマンさまへのレスの中で
『イタリアの外でのイタリア料理の不味さ』の原因の一つとして書いた
『価格との折り合いで調理人が手を抜いていること』の内実の一例と言っていいと思います。

*

『食べ物につられてヤバい小路に入ってしまうようなところがあるもので、イタリアでは恐い半分おいしい半分のことが随分ありました。言葉は悪いですが労務者風の人が多い地域とかで、こんなにおいしいものを食べてるのかぁ、あんたら! みたいなものすごい感激と嫉妬を覚えたことがありました。』

そう、また、素材と手間とにそこまで固執しなくとも、
素直に調理しさえすれば、まあ充分美味しいものがあるということなんでしょうか・・・。
OGM解禁の噂もありますが、それでもまだ現在のところ、
イタリア人は地上でも最も恵まれた部類に入る人々であります。

*

『それはそれとして、要するに、食べ物は「お客さん」志向なんじゃないでしょうか。しかし、客がダメならダメになるという話ではなくて、本物を持って来たとしても改竄されてゆく宿命で、いいとこハイブリッドなのじゃないでしょうか。
で、日本の場合はたいてい本家よりおいしいかも?というものがあるところだ、と私は言いたくなりますが、しかしこれももしも、本家との対比においてということになれば、客の志向に流れていることには変わりはないと思われます。高止まりはないと。』

ええ、大体そういう風に思いますね。
イタリア料理と一口に申しましても、それは所謂地方料理の集合体なんですけど、
イタリア国内でだって、コックが地方の伝統にこだわるクチだとして、
彼がどこまで頑なさを保つかで料理の表情は違ってくるのだと思います。
地方料理で売っている現地のレストランだって、
コックがたとえ地元の生え抜きであったとしても、
曲げちゃいけないところを曲げてしまった時には、
一体どこから来た誰が作ったんだか分からないような味になるんだと思いますよ。
センスの問題もあるんでしょうけど・・・。

あと、日本に輸入された、あるいは日本人コックによるイタリア料理については、
日本人かイタリア人か、という『血』の違いが関係するかどうかは分かりませんが、
やはりその人その人の食における原体験が、料理の個性を作るんだろうと思います。

例えばある地方料理を、マニュアル通りでなく遊びを入れてプレゼンするとすれば、
それをその地方に生まれ育ったコックがやってみるか
他地方出身のイタリア人がやってみるか、
それとも日本人や他の文化圏出身のコックがやってみるかで、
結果はまた全くの別物になるのでは、と想像したりいたします。
地方色から逸脱しないでレシピのお約束ごとを崩したりしてみる、というのが
おそらく最も難度の高い遊びなんでしょう。
料理に限らず、創造活動の各分野において、
そういった制約の厳しい中での見事な遊びに出会うのは難しいですが、
出会えた時には感動もひとしお、かな。

個人的には、あらゆる創造的営為の中に見られるうちでも
『制約を逆手に取った創造性』というものを、こよなく愛しております。
芸術の強さというものを、そこに見るわけですね。

*

『あと、もっと具体的な制限も小さくないかと思われます。それは高緯度天気悪い地帯の野菜の貧弱さ及びこれを食べ続けてきた人々の味蕾の未開発(と勝手に私は予測してる(^.^;;)が致命的な制限なのではないか、と。』

なるほど、それは考えつきませんでした(笑)。

bakaさまが書かれたことも面白かったですよねえ。
料理が不味くて味覚が充足されないことによって食べ過ぎる・・・。

あるいは、みずーみ様の見方とのミックスで、
貧弱な野菜から、量を食べることで必要なだけの栄養素を何とか摂取しよう、という
本能的な知恵だったりするのかも知れませんね。

ではまた、ごきげんよう。

PS.
トマト・ソースについて書いた時に、非加熱のオリーブ・オイルに言及いたしました。
これも、調理中に加熱すれば酸化するのは当然ですね。
ですから、トマト・ソースの例ですと、加熱する分は
ニンニクの香りを移し取るのに最小限必要な量のオイルしか使わない方が良いわけです。

折角の非加熱のオリーブ・オイルの香りは、完成したパスタにトマト・ソースを掛けたあと、
いただく直前に瓶からひと垂らしして楽しむのが、風味のためにも健康のためにも良いです。

 次へ  前へ

雑談専用9掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。