★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 雑談専用9 > 628.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
憲法制定時の首相、幣原喜重郎氏の発言の記録
http://www.asyura2.com/0403/idletalk9/msg/628.html
投稿者 手ポリオ 日時 2004 年 5 月 27 日 12:16:52:HcDLIonJaW4jM
 

(回答先: さらにひとつ、ノンフィクション絵本「戦争の作り方」−−−これは、空想にもとづく作り事ではありません 投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 5 月 27 日 08:48:56)

憲法制定時の首相、幣原喜重郎氏の発言の記録
“非武装宣言は、従来の観念からすれば狂気の沙汰である。しかし武装宣言が正気の沙汰か? それこそ狂気の沙汰というのが結論だ。要するに世界は一人の狂人を必要としている。自らかって出て狂人とならない限り、世界は軍拡競争の蟻地獄から抜け出すことができない。これは素晴らしい狂人である。世界史の扉を開く狂人である。その歴史的使命を日本が果たすのだ。”

「幣原先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について−平野三郎氏記」
(内閣憲法調査会事務局、1964年2月)の抜粋。
 ○平野:第9条は占領下の暫定的な規定か。
 ○幣原:そうではない。一時的なものではなく、長い間考えた末の最終的な結論だ。
 ○平野:丸裸のところへ攻められたらどうする。
 ○幣原:一口で言えば「市中に活」だ。確かに今までの常識ではおかしいが、原子爆弾ができた以上、世界の事情は根本的に変わった。それは今後さらに発達し、次の戦争は短時間のうちに交戦国の大小の都市が灰燼に帰すだろう。そうなれば世界は真剣に戦争をやめることを考えなければならない。戦争をやめるには、武器を持たないことが一番の保証になる。
 ○平野:日本だけがやめても仕様がないのでは?
 ○幣原:世界中がやめなければ本当の平和は実現しない。しかし、実際問題としてそれはできない。すべての国はその主権を捨てて世界政府の下に集まることは空想だろう。しかし、少なくとも各国の交戦権を制限できる集中した武力がなければ世界の平和は保てない。
 二個以上の武力が存在し、その間に争いが発生すると、平和的交渉の背後に武力が控えている以上、結局は武力が行使されるか、威嚇手段として使われる。したがって二個以上の武力間には無限の軍拡競争が展開され、ついに武力衝突を引き起こす。だから、戦争をなくすための基本は武力の統一だ。例えば軍縮が達成され、各国の軍備が国内治安を保つに必要な警察力の程度にまで縮小され、国際的に管理された武力が世界警察として存在し、それに反対して結束するいかなる武力の組み合わせよりも、世界警察の方が強力というような世界だ。
 このことは理論的には昔からわかっていたことだが、今まではやれなかった。しかし原子爆弾が出現した以上、いよいよこの理論を現実に移すときが来た。
 ○平野:そのような大問題は、大国どおしが話し合って決めることで、日本のような敗戦国がそんな偉そうなことを言ってみたところでどうにもならないではないか。
 ○幣原:負けた日本だからこそできる。軍拡競争は際限のない悪循環を繰り返す。集団自殺の先陣争いと知りつつも、一歩でも前へ出ずにはいられないネズミの大群と似た光景だ。要するに軍縮は不可能で、可能にする道は一つだけだ。それは、世界が一斉に軍備を廃止すること。もちろん不可能である。ここまで考えを進めてきたとき、第9条が思い浮かんだ。「そうだ。もし誰かが自発的に武器を捨てたとしたら―」。
 非武装宣言は、従来の観念からすれば狂気の沙汰である。しかし武装宣言が正気の沙汰か? それこそ狂気の沙汰というのが結論だ。要するに世界は一人の狂人を必要としている。自らかって出て狂人とならない限り、世界は軍拡競争の蟻地獄から抜け出すことができない。これは素晴らしい狂人である。世界史の扉を開く狂人である。その歴史的使命を日本が果たすのだ。
 ○平野:他日、独立した場合、敵が口実を設けて侵略してきたらどうするのか。
 ○幣原:我が国の自衛は、徹頭徹尾「正義の力」でなければならないと思う。その正義とは、日本だけの主観的な独断ではなく、世界の公平な世論に裏打ちされたものでなければならない。そうした世論が国際的に形成されるように必ずなる。なぜなら、世界の秩序を維持する必要があるからだ。
 ある国が日本を侵略しようとする。それが世界の秩序を破壊する恐れがあるとすれば、それによって脅威を受ける第三国は黙っていない。その第三国は、日本との条約の有無にかかわらず、日本の安全のために必要な努力をするだろう。要するに、これからは世界的な視野に立った外交の力によって我が国の安全を守るべきで、だからこそ「死中に活」があるというわけだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1951年5月5日、米議会上院軍事外交合同委員会公聴会でのマッカーサー元帥の証言
(幣原平和財団「幣原喜重郎」=1955年刊=から)
「幣原首相は『長い間熟慮して、この問題の唯一の解決は、戦争を無くすことだという確信にいたり、ためらいながら軍人のあなたに相談に来ました。なぜならあなたは私の提案を受け入れないと思うからです』『私はいま起草している憲法に、そういう条項を入れる努力をしたい』といった。私は思わず立ち上がり、この老人の両手を握って『最高に建設的な考えの一つだ』『世界はあなたを嘲笑するだろう。その考えを押し通すには大変な道徳的スタミナを要する。最終的には(嘲笑した)彼らは現状を守ることはできないだろうが』。私は彼を励まし、日本人はこの条項を憲法に書き入れた」

1955年1月26日、米在郷軍人会ロサンジェルス郡評議会主催正餐会でのマッカーサー元帥のスピーチ
「首相が来て、国際的手段としての戦争を廃止すべきだと主張した。賛成した私に『世界は私たちを夢想家と嘲笑するだろうが、百年後には予言者と呼ばれるだろう」といった。遅かれ早かれ、世界は生き延びるためにこの決定をしなければならないが、それはいつか。それを学ぶ前に、われわれはもう一度戦わなければならないのか。(略)先人たちが新世界に出会ったときのように、われわれは新しい考え、新しい思想を持たねばならない。われわれはいまこそ諸大国と協力して戦争廃棄の用意あることを宣言すべきだ

 次へ  前へ

雑談専用9掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。