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Re: 解析“遊戯”のガイドラインと補足的感想です
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投稿者 莢豌豆のスジ 日時 2004 年 5 月 31 日 20:06:15:5mH10ftJtf/.M
 

(回答先: 少々の見解補足と読み方について 投稿者 小魚骨 日時 2004 年 5 月 31 日 16:44:01)

小魚骨さん、今晩は。投げませんね(笑)

ご紹介になるレオ・シュトラウスの『古典的政治的合理主義の再生』は、副題として【レオ・シュトラウス思想入門】と
あるわけですが、確かにそういうものという印象があります。この入門書において、シュトラウス読解における抗体の
抗原学習(毒性・病原性の“認識”と解すれば宜しいと思います)を済ませておけば(つまり免疫性が確立すること)、
シュトラウス及びネオコンの言説に対する免疫性、ひいては解析と欺瞞指弾の力がつくと期待できそうです。

たけ(tk)さんによる【レオ・シュトラウス→タルムード→ネオコン論理】の警告的ご投稿が大上段で効いていますから、
こちらの流れでは、シュトラウス言説を追う試行の中で、彼らによる理、あるいは欺瞞を解析してゆけば良いようです。
“猛毒の言説”にも、それが効力を持つ限り「理」はあり、それを精度高く解剖・解析する力無くして対抗上有効な論理の
創出もあり得ない。こういういう認識で行けば宜しいのではないかと解しております。

このような題材に依拠した思索(その背後にはそれを超克しようとする希求が存在する)には関心がありますが、これに
割ける時間が豊かではありませんので、私からの言及にはあまり期待されず、小魚骨さんのペースで展開される事を
希望しています。


思索を遊戯的深度と豊饒性に至らしめるために、解析“遊戯”のガイドラインを、他の方々の御感興に沿えばという
思いで提起させて頂きます。
プラトンがソクラテスに語らせるかたちで…そして、シュトラウスがプラトン達に語らせるかたちで…語っているのを借り、
小魚骨さんの言説から、小魚骨さんに語らせるかのごとき語り口で書きます。

>国家護持ができるのなら、国家破壊もできないわけがないということです(笑)。

→国家破壊の危険を孕んだ言説なればこそ、国家あるいは国土国民の護持の可能性もあるのだということです。


>シュトラウスが「世界社会」や「世界国家」というコスモポリタニズムに立っているのは間違いないと思っています。

→シュトラウスの拠っているコスモポリタニズムが有効なものであれば、多様な地球地域性をリンクさせる原理も、
 ここから学ぶべきものがあると思っています。


 毒にも薬にもならない読み方をしないで、毒なら薬になる側面を探す。そんなところです。
 どうも、危ないなあ。


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一連のレスを拝読して、触発されるところのあったところをピックアップさせて頂きます。

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>表音文字であることが認識にどれほどの影響を与えるかについては不明です。
>(私は、認識過程には影響を与えるだろうか、結果としては大差はないと思っています。
>思考手段ではなく思考営為の努力に拠るという立場です)

→表音文字と言うより、アルファベットは限界的捨象文字という認識でおります。
 漢字の古い形象では、例えば「樂」のように一文字の中で場所性身体性を、具体的な質まで含んで、脳内に同時的に
 発火パターンを創っています。直感的に了解できるものが文字自体の中には含まれています。
 しかし、アルファベットはリニアーに文字を連ね、場所性も身体性も、記号から概念の煩雑な組織化を通じてやっと
 漢字が伝えているに近い認識や経験に至ることになり、確かに思考営為の努力を多大に為せばそこに並ぶかも
 しれませんが、あまり一般的ではありません。
 直感的に伝わる(共同化している)身体性や場所性等が欠如しているコミュニケーションと、それに満ちている
 コミュニケーションとでは感受している内容や質が違うことを、ダンス等身体芸術の現実から語れると思っています。

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>東洋と西洋を橋渡しする可能性を秘めたヒンドゥーといった「世界」もあるからです。

→これにはかなり強い賛意をもっています。
 ヒンドゥーも、宗教として民間で表現されている次元を越え、抽象性の高まったウパニシャッド(奥義書)レベルだと、
 形而上性と身体的生命的直感性が互いにすり合わせるように一体化した言説になるようで、むしろこちらの方が
 可能性はあるように感じております。東と西の言説に対する媒介性を最初から持っているように思えます。

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>創造主である神やイデア(実相)を存在の根源に置く西洋の観念が、「原理的に存在についての一貫した言説を可能にする」
>のは、そうであると思っています。
>それは、おっしゃられるように、「頭で論理をつないで喋っている」内容でしかないことも確かですが、創造主である神やイデア
>(実相)を存在の根源として受け容れる世界観が常識化していれば、そのようなことができます。

→これについていささか蛇足みたいな事を言うわけですが、読んでいる方のためにも下記事項を入れておきたいです。
 これは視座が「西洋」にあるときの「西洋」の枠組みの中での自己中心化的な語り口であり、「西洋」人が、
 『西洋の存在経験は、原理的に存在についての一貫した言説を可能にする』と言うときの、自己中心化した語り方を
 「無理もない」と理解しているのであり、語られた内容への合意ではないわけですね。

>「原理的に存在についての一貫した言説」は、真理であるとか正しいとかは別問題で、そのように論述できるという意味だと
 解釈しています。
→上記のように小魚骨さんが仰っているとおりということです。
 
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>レオ・シュトラウスが、ヘブライ&ギリシア的な思念ではあるがという前提付きで、東洋と西洋の「世界」に
 断絶があると認識していたことは確かだろうと思っています。

→断絶はある。そして、断絶の彼岸である東洋にはあって西洋にはないというものは何であったかを観念であれ、
 具体的表現であれ、直感的印象であれ、シュトラウス自身が明言していたのかどうか大変に気になるところです。

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※今回はかなりに書いてしまいました。レスを詳細に書けるとも限らない状況ですので、ご自由にして頂き、
 小魚骨さんのペースで展開される事を希望しています。よろしくお願い申し上げます。

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