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ジェンダーフリー 都の全廃方針を評価する(産経新聞・主張)プラス・ベルナール氏解説
http://www.asyura2.com/0403/ishihara8/msg/394.html
投稿者 スタン反戦 日時 2004 年 8 月 15 日 06:57:58:jgaFEZzEmIsYo
 

(回答先: 「ジェンダーフリー」教育現場から全廃 東京都、男女混合名簿も禁止(産経) 投稿者 ネオファイト 日時 2004 年 8 月 13 日 14:22:26)

http://www.sankei.co.jp/news/040814/morning/editoria.htm


■【主張】ジェンダーフリー 都の全廃方針を評価する

 男らしさ、女らしさを否定する「ジェンダーフリー」という言葉を教育現場で使わない方針を東京都教育委員会が決めた。正しい男女平等教育を実践するための適切な行政指導といえる。他の自治体も見習うべきだ。

 ジェンダーフリーは一部で、男女共同参画社会の理念であるかのように誤解されて使われているが、もともとは日本の過激なフェミニズム運動家らによる造語で、英語の辞書にもない。社会的・文化的性差の否定を意味し、男女平等の理念とは無縁のイデオロギーだ。教育現場での混乱を避けるためには、使わない方がよい。

 東京都は、そのジェンダーフリー思想に基づく男女混合名簿も禁止する方向だ。男女を一緒にして五十音順に並べ、ともに「さん」付けで呼ぶ方法である。旧社会党の土井たか子さんが衆院議長時代に全国会議員を「さん」付けで呼んだことをきっかけに、全国の学校に広がったといわれる。

 それだけなら、大した害はないようだが、やがて体育の授業や運動会で男女混合の徒競走や騎馬戦が行われるようになった。男女同室での着替えや合宿を行う学校もあり、社会問題化してきた。明らかに行き過ぎである。

 今回のアテネ五輪では、特に日本の女子選手の活躍が期待されているが、馬術を除く種目は男女別だ。男子と女子は生まれつき体力が違い、体育は男女別を原則とすべきだろう。

 ジェンダーフリーを唱える女性の学者らが政府の各種審議会委員に加わったこともあり、内閣府や厚生労働省、文部科学省などにこの思想が浸透し、誤った指導が行われた時期がある。しかし、今年二月の衆院内閣委員会で、福田康夫前官房長官はジェンダーフリーという言葉を使わないよう自治体を指導する考えを示した。

 これに伴い、教育現場でも歯止めがかかりつつあるが、家庭科や社会科の教科書では依然、ジェンダーフリーを強調した記述が目立つ。教科書執筆者や文科省の検定担当者も、バランスを取り戻す必要がある。

 男女の性差は、その国の文化と密接な関係にある。日本では、桃の節句で女の子の成長を祝い、端午の節句で男の子の成長を祝う。こうした伝統行事を大切にしたい。

http://bbs8.otd.co.jp/kawanakajima/bbs_plain?base=1323&range=1

1323 「ジェンダーフリー」に対する産経新聞の度し難い誤解 ベルナール

2004/08/14 23:02

みなさん、こんにちは。

イラク邦人拉致事件の人質に関して、武装集団流したフィルムに「イッテ、イッテ」という日本語が聞こえるなどとして、あたかもこの事件が、拉致被害者の「自作自演」であるかのような風説を流した『産経新聞』(8月14日付)は、性懲りもなく、本日の社説で大ウソをバラ撒いています。

> ジェンダーフリーは一部で、男女共同参画社会の理念であるかのように誤解されて使われているが、もともとは日本の過激なフェミニズム運動家らによる造語で、英語の辞書にもない。社会的・文化的差異を否定を意味し、男女平等の理念とは無縁のイデオロギーだ。教育現場では混乱を避けるために、使わない方がよい。

「ジェンダーフリー」という語が「日本の過激なフェミニズム運動家らによる造語」などと言うのは、真っ赤なウソです。“gender-free”なる語の“-free”とは「〜免れている、自由な、問わない」などの意の形容詞を作るありふれた接尾語で、ドイツ語なら“-frei”となります [1]。この“ gender-free”なる語は、英語圏では社会科学系の学術論文にさえ出てくる立派な英語であり、以下に若干実例をお見せ致しましょう。

これは、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の法学部のアーサー・クローズ氏の法律に関する論文であり、そのタイトルからして“GENDER-FREE LEGAL WRITING”というものです [2]。

> We suggest that a better approach is to adopt a "gender-free" style of writing - one that avoids the pronouns entirely. For example, the sentence set out above is not difficult to recast in a way that does not rely on pronouns of either gender:The trustee who makes that kind of investment is in breach of a duty to the beneficiary.

この論文を読むと、“ gnder-free”なる語が、しばしば“gender-specific”なる語の対概念として用いられていることがわかり、この論文では、法的な一般則が特定の性に固定的でるかのように受け取られないよう留意すべきことなどが述べられています。

つぎは、初等教育潜行の大学院修士課程に学ぶ大学院生の発議によるディスカッションであり、それは以下のようなものです [3]。

> This is a perfect example of people not listening to each other. John is responding to the post of "gender-free" classrooms. I had the same reaction as he did. I wouldn't want to be in a room where maleness and femaleness could not be celebrated and the strengths brought by each used to the advantage of all. Gender equitable is another thing. Kathryn's concern is valid, but is not present in a gender-free classroom.

ディスカッションにおける「ジェンダーフリー」に関しては賛否両論ですいが、日本で用いられている「ジェンダーフリー」の含意に近い用語法がうかがえます。

つぎは、社会分業において性的固定観念にこだわることの不都合を端的に説いたものです [4]。

> Children whose fathers performed a higher proportion of the “work” of parenting (e.g., transporting, planning activities, and arranging child care) endorsed a more gender-free model of family life.

およそ「父親が子供の世話など育児により多く関わる家庭の子供は、より『ジェンダーフリー』な家族生活のモデルの保証となる」ぐらいの意でしょうか。この場合の「ジェンダーフリー」なる語は、明確に「性別を基準とした社会的役割分担にこだわらない」の意味であり、日本で用いられている概念に近いものでしょう。

このように、『産経新聞』は、新聞で社是を表明する個所ですら公然とウソをついたり、あるいは「イッテ、イッテ」事件のように、妄想や思いこみで記事を書いてしまう恐るべきメディアであることがおわかりでしょう。思えば、例えば「狭山事件」[5] なども、被差別部落に対する予断と偏見にもとづく冤罪事件でした。また、関東大震災の際は、在日朝鮮人が井戸に投毒したなどという根も葉もない風説が流布され、香川県から関東地方に商売に来ていた行商人が、「訛りが変だ」と難癖をつけられ惨殺される「福田山事件」 [6] というものもありました。思いこみや決めつけがいかなる惨害をもたらすかの実例でしょう。

産経社説は、「ジェンダーフリーは一部で、男女共同参画社会の理念であるかのように誤解されて使われている」などとしていますが、誤解してるのは産経新聞の方です。

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[1] 例えば、「アルコールを含まない」なら“alkoholfrei”。フランス語なら“non-”という語の接頭語であらわすような形容詞でしょう。
[2] cf.
http://www.bcli.org/pages/projects/genderfree/genderfree.html
[3] cf.
http://www.edc.org/WomensEquity/edequity/hypermail/0451.html
[4] cf. Deutsch, Servis, Payne (2001), “Paternal participation in child care and its effects on children’s self-esteem and attitudes toward gendered roles.” in Journal of Family Issues. 22(8):1000-1024.
[5] cf.
http://www.bll.gr.jp/sayama/
[6] cf.
http://www.jcj.gr.jp/~hokkaido/hou-021109shin-youshi.html

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