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森ビル回転ドア事故に見る日本特有の反応と日本の超過保護社会
http://www.asyura2.com/0403/nihon13/msg/134.html
投稿者 TORA 日時 2004 年 5 月 06 日 20:35:51:CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu70.htm

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イラク人質事件と森ビル回転ドア事故に見る
日本特有の反応と日本の超過保護社会

2004年5月6日 木曜日

◆回転ドア事故に見る日本特有の反応 アクエリアン
http://homepage2.nifty.com/aquarian/Essay/Es040329.htm

 六本木ヒルズの入口回転ドアに、幼児が挟まれ、死亡するという痛ましい事故があった。この事故後のマスコミの扱いに、「ああ。またこうなのか」と、日本社会特有の反応の仕方に疑問を持った。

 ビルのオーナーであり、管理者である森ビルの社長が、幼児の通夜に出てお悔やみしようと、わざわざ大阪まで出向いたが、門前払いを喰わされたという。遺族は、ビルの安全管理が不備であったために、愛児を殺された、とでも思っているのだろう。

 私が事故を知ってまず思ったのは、親の子供に対する管理責任としつけのことである。勝手に駆けだしていく子供に声をかけなかったのか。ふだんから都会は危険がいっぱいであり、それに備えるようにと、しつけをしてこなかったのだろうか。はじめての東京の盛り場へ、不慣れな子供を連れて出るのである。手をしっかりつないでおくなどの注意をどうしてしなかったのか。

 自分の振るまいと結果には、自分が責任を持つという原則をないがしろにし、安全は社会が守ってくれるべきだという、超過保護社会を日本は作ってしまった。何かが起きれば、管理責任が問われる。それをおそれて、過度な完全対策がとられる。安全措置が不十分なら責任を免れようと、過度の立て看板、音声による注意呼びかけが行われる。

 デパートや駅のエスカレータでは、終日「エスカレーターに乗るときは、ああしろ、こうしろ」と、お節介な放送がくり返される。京都駅の新幹線のホームで、注意事項を数えてみたことがある。8項目も注意点があるのだった。それをくり返しがなり立てる。JRや地下鉄のホームでは、電車がはいってくるから白線より下がれと言い聞かされる。乗った電車のなかでは、駆け込み乗車をするな、とご注意がある。この種の放送を外国で聞いたことがない。外国から帰ってくるたびに、この「騒音」に、日本社会の問題性をいたく感じる。

 公園の遊具の安全性が問われると、使用禁止や撤去の方向で問題を解消しようとする。使用禁止となっているジャングルジムを見たことがある。自由にブランコを漕ぎ、ジャングルジムを小猿のように伝い歩き、木登りをし、飛び降りたりした、私たちの少年時代の冒険の喜びには、今の子は無縁である。水戸の「少年の森」を昨日訪れた。木陰の傾斜地に、数々の木製の大きな遊具が備え付けられている。そのわきには、大きな立て看板があって、高いところに登るなとか、飛び降りるなとか、数々の注意事項が厳めしく書かれている。管理者は、その注意書きによって、いざというときの管理責任を免れようとしているかのようである。午前中の比較的早い時間だったせいか、遊んでいる子を一人も見かけなかった。

 アメリカのグランドキャニオンの絶壁の上に、防護柵がないのはよく知られている。断崖のどこまで行って大丈夫か、自分で判断すればいい。そこで落ちるようなことがあったら、それは自分の責任だ。スイスアルプスでもそうだった。断崖絶壁や氷河のへりなどに、これより先は行かせない、などの柵やロープは張られていない。日本では、公園、海岸、スキー場、・・・あらゆるところが、立ち入り禁止の柵や立て札だらけである。

 それでいて、基本的な生活習慣がおろそかである。車が通るせまい道を子供の手を引いて歩いている。車の通る側に子供を歩かせて平気でいる親がいる。子供の手を引くとき、車の通行にさらされる側を自分が歩き、車から子供を守ることなど当然ではないか。女性と二人連れで歩くときも同じだ。車道側を自分が歩き、女性を保護する姿勢を見せるのが、紳士というものだ。エレベータの乗り順にしても、出入口で先をゆずるのもそうである。そういう習慣がついていない親に限って、子に何かが起きれば、他者の責任をがなり立てる。

 学校は今は校門を固く閉ざしている。昔は学校は、ある種のパブリック・スペースだった。誰でもが自由に出入りできたし、生徒や先生たちと交流もできた。放課後や日曜日は、町や村の人々の運動場にもなっていた。一つ二つのきわめて例外的な事故が、すべての学校の門を固く閉ざさせた。門を閉ざすことによって、生徒を守るよりも、「外」に対する対処のできるように教育することの方が大事なのではないだろうか。しょせん子供たちは、危険が満ちている「外」へ向かって出ていくのだから。

 保護し、危険から遠ざけることによって確保できる安全もあるだろう。しかし、それだけに頼ろうとする社会のあり方でいいのか。世の中は危険がいっぱいである。その危険から、自分の判断で身を守っていく。その生活習慣をつけていくことの方がもっと大事ではないか。過保護に甘やかされた子を育て、それが親になり、何かが起きれば、自分ではなく、他に責任を問う。そんな甘ったれた大人で構成されているのがいまの日本社会のようだ。マスコミの最前線にも、そんな大人がいて、会社や国の管理責任を問う大合唱が始まる。何が起きても、このパターンである。

 公であれ、私企業であれ、施設にしても、食にしても、環境にしても、100パーセントの安全など確保してくれるはずがない。不安全な世の中に自分らは住んでいるのだ。それを前提に、まず自分の安全は、自分で判断して守る。過度の安全策を求めない。その代わり得られる、個が独立した社会の自由闊達さを享受する。その方が私は好ましく思える。

◆<回転ドア>六本木ヒルズなど大型14台撤去へ 森ビル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040424-00003051-mai-soci

東京都港区の六本木ヒルズ森タワーで3月、男児が自動回転ドアに挟まれ死亡した事故を受け、ビル管理会社の森ビルは、六本木ヒルズの9台を含め自社管理ビルの大型自動回転ドア14台すべてを撤去する方針を固めた。小型手動回転ドア計82台についても、十分な安全対策が取れない場合、撤去する方向で検討している。(毎日新聞)
[4月24日13時14分更新]


(私のコメント)
今年の3月に森ビルの回転ドア事故が起きましたが、それに対して森ビルは大型自動回転ドア14台を全部撤去することに決めました。はたしてそれが最善の策なのだろうか。人の出入りの少ないビルなら自動ドアを二重にすれば済みますが、出入りの激しいビルの場合、回転ドアにしないとドアが開きっぱなしになります。そうなると空調が効かなくなります。

事故の一番の責任者は森ビルの管理運用に問題があったからですが、はたして大型自動回転ドアを撤去することが唯一の解決策だったのだろうか。メーカーも森ビル側も責任のなすりあいで、このような結果になったのでしょうが、事故はすでに何度も起きており、その時点で十分な対策が打たれていなかったから起きたのだ。

根本的には三和シャッターが製品の欠陥を十分に改善していなかったからですが、森ビル側も様々な対策を一つしか実行していなかった。だから製品自体は安全性の改良措置を施せば使えると思いますが、森ビル側は撤去することに決めたようだ。ワイドショーなどのマスコミが激しく叩いたからだ。

しかしワイドショーが唯一叩かなかったところがある。それは被害者になった子供の親の管理責任だ。都会には横断歩道や鉄道の踏切やビルのエスカレーターなど危険物がいっぱいだ。そんなところでは親が手をつないだりして事故を防ぐのが常識だ。横断歩道を飛び出して引かれたら車の一方的責任で車を廃止しろと言うことは考えられない。

しかしテレビのワイドショーは一方的に森ビルやメーカーを攻め立てて、親の管理責任を問うことはほとんどなかった。この点はイラクの人質事件でも感じたのですが、テレビのワイドショーには常識に欠けた面がありバランス感覚に欠けた報道が多いように感じます。それに対してネット世論が声なき声を代表してマスコミを攻撃している。

ここにあげたアクエリアン氏もそうだし、備忘録氏もアンケートをとって親の責任を第二位にあげて指摘している。


森ビルの回転ドア事故で「一番」責められるべきなのは誰か?

意外にも、「親」が僅差の2位。

親の責任を問う声はマスコミに(ほとんど)出てこない。ここにもまた、サイレントマジョリティが存在するわけだ。興味深いのは、掲示板にも正面から親の責任を問う声がないこと。この強力な自己規制を見よ。


回答一覧
  親 67
森ビル 78
回転ドアを作った会社 32
その他 23
合計 200

テレビのワイドショーなどは常識に欠けた人物をコメンテーターに招いて、過激な発言をさせて面白がっている面があり、プロレス中継のアナウンサーをニュースキャスターにしたり、この前までコメンテータをしていた人が事件を起こして捕まったりするケースが相次いでいる。だからワイドショーは正しくは世論を反映してはいない。

むしろ声なき声やサイレントマジョリティーの意見が知りたければネットを見たほうが分かると思う。イラク人質事件にしてもワイドショーや報道番組は意図的に人質家族を画面に映し出して「自衛隊のイラク撤退」や「総理への面会要求」を煽った。しかしこれに対してサイレントマジョリティーはこの事件は少しおかしいのではないかと言う声が巻き起こった。

法律的には危険なイラクへ行こうと、家族がテレビで「総理に合わせろ」と言うのは自由だ。しかし常識的には慎むべき状況ではなかったかと思う。だから家族達もテレビや左翼団体に利用されていることに気付いて発言を控えるようになった。

本来ならばマスコミが世論の代弁者にならなければなりませんが、実際にはそうなっていない。特定の勢力がマスコミを支配することで世論を誘導するような方向に行っているような気がしてならない。それを防ぐためには新聞やテレビが間違った報道姿勢をとったら、「声なき声」は声を出してマスコミに抗議すべきだろう。

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