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Re:イラク戦争の黒幕
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投稿者 スーパー珍米小泉純一郎 日時 2004 年 3 月 08 日 22:02:12:k5Ki8ZfJP9Ems
 

(回答先: ブレマー氏、イラク主権移譲後に引退の意向 [読売新聞]【「ザルカウィはこれまでイラクが民主化されたら攻撃を続ける根拠が無くなると言ってきた」??】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 08 日 21:03:23)


▲イラク戦争の黒幕
ハールーン・ヤファ
2003年4月17日(プラウダ/モスクワ・ニュース)

世界中の反対(批判)に遭いながらも勃発したイラク戦争の計画は、少なくとも数十年前からイスラエルの戦略家たちによって企てられていた。中東のアラブ諸国を不安定化または分割する戦略を実現するために、イスラエルはさらにエジプト、シリア、イランおよびサウジアラビアなどを次の標的としてリストに上げているだろう。

世界のほとんどの国、しかも米国の多くの同盟国でさえ反対したにもかかわらず、アメリカ合衆国はこれらの描かれた道筋どおりにイラク攻撃の強行を決断した。我々がこの執拗さの背景を鑑みれば、イスラエルとその強力な米国内ロビーがこの立て役者として最も大きな地位を占めているということが見えてくる。

実際、イラクの分割を目標としたイスラエルの戦略は脈々とした歴史を持っている。

◆イラクを分割する多年にわたったイスラエルの計画

世界シオニスト組織の刊行物「Kivunim」において1982年2月に掲載された「1980年代のイスラエルのための戦略」と題する野心的な報告書は、中東全体をイスラエルにとってある程度の「快適空間」にすることを目指した戦略について公にしている。この報告書は、かつてイスラエルの外務省員を務めたジャーナリスト、オデッド・イノン氏によって書かれ、「イラクの分割」のシナリオを段階的に設定している:
石油のおかげで豊かであるが、一方で国内に不和を抱えるイラクは、イスラエルの標的となる候補として保証されている。イラクの崩壊はシリアのそれよりも、我々にとって重要である。イラクはその周辺国と本質的には変わらないが、特徴として大多数のシーア派を少数のスンニ派が支配している。人口の65パーセントは、政治に関して発言権を持っていない。たった20パーセントのエリートたちがその中で権力を握っている。それに加え、北には少数民族であるクルド人という大きな勢力があるが、それが政権や軍隊・石油収入を支配する力が無いとすれば、イラクの国土の未来は過去のレバノンのそれと全く違いがない。イラクではオスマントルコ帝国時代のシリアのような、民族・宗派による地域境界線での分割が可能である。したがって、3つの主要な都市バスラ・バグダッド・モスルを中心とした、3つの(あるいはより多くの)国として存続させる形で、南のシーア派エリアと、北のクルド勢力は、スンニ派から分離させることになるだろう。1)

これは単にイラクを含む中東を細分化するだけのイスラエルの計画ではなかった。中東での平和的解決への献身で知られる著名なイスラエルの学者イスラエル・シャハク氏はイノン氏がイスラエルのタカ派の見解を代弁したに過ぎないと説明した:
すべてのアラブ諸国がイスラエルによって小勢力へと粉砕されるべきだという考えが、イスラエルの戦略的思考に再三にわたって登場している。例えばHa'aretzの軍事問題の特派員であり、おそらくイスラエルにおいてこの論題に最も精通したゼーブ・シーフ氏は、イラクで起こりうるイスラエルにとって望ましい「最良の」事象について書いている:「シーア派とスンニ派の国土分割、およびクルド人地区の分離によるイラクの崩壊」(Ha'aretz 6/2/1982)。このような見地に立った計画は実際かなり以前からあったのである。2)

その計画は真剣なものであり、それはアラブ・イスラム諸国における反動勢力や、非イスラムの少数派に対する長年にわたるイスラエルの支援によっても明らかだろう。イラク北部のクルド反体制勢力もかつてイスラエルのこれらの戦略的な同盟のうちのひとつだった。1961―75年、グダッド政権に対する叛乱が続くあいだ中、彼らはイスラエルから経済的・軍事的に支援されていた。それがどれだけ血みどろで破滅的な内戦になろうとも、イスラエルはイラク北部が分裂するのを望んだのである。しかしながら、その主な後援者シャー【イラン】の支援を失い、叛乱は1975年に収束に向かった。

15年後には、イラクの独裁者サダム・フセインの野心からイスラエルにまた新たな機会が芽生えた。

◆イスラエルの湾岸戦争における役割

イラクの独裁者サダム・フセインは80年代のイランとの血みどろの戦争の後、1990年8月1日に突如クウェートに侵攻し、国際的な危機を生じさせた。イスラエルは、その危機を促進した軍部のリストを作成した。イスラエルは、クウェート侵攻の結果としてアメリカがとった姿勢の最も猛烈な支持者だった。そしてアメリカがまだ手ぬるいと見做し、より強硬な政策を望んだ。事実ハイム・ヘルツォーグ元イスラエル大統領は米国に核兵器使用を推奨したほどだった。他方では、米国内のイスラエル・ロビーが、イラク攻撃での戦域拡大をもたらすために働きかけを行っていた。

この一連の状況は、実際はイスラエルの利益に基づいた計画が米国のイラク攻撃の考えを推進させたことを示している。パット・ブキャナン氏は、この見地を短い言葉に要約している。「中東での戦争の太鼓を叩いている、たった2つのグループがある ― それはイスラエル国防省とその米国におけるアーメンコーナーだ」。

イスラエルはまた、この問題に関する重大なプロパガンダ活動を行った。このキャンペーンの大部分は秘密裏に行われ、モサドもその役割を担った。(暴れん坊)モサドの諜報員ヴィクター・オストロフスキー氏は、この分野の重要な情報を提供した。オストロフスキー氏によれば、イスラエルは、湾岸危機のかなり前からアメリカがサダムに対して戦争を遂行することを望んでいた。実際にイラン-イラク戦争の停戦後、ほどなくしてその計画を具体化させ始めた。オストロフスキー氏は、モサドの心理戦争部門LAP(LohAma Psychologistの略)が虚報を流す技術を駆使して戦争支持促進のために有効な組織的工作を行っていたことを明らかにしている。3)

◆元モサド諜報員が湾岸戦争について語る

オストロフスキー氏は、このキャンペーンで世界の様々な部分でモサドがどのように諜報員や支持者を利用したかについて述べている。キャンペーンの道具として使用された中には、イラン-イラク戦争の間にイランで民間人に対して発射されたミサイルによる恐ろしい大虐殺があった。オストロフスキー氏によれば、それらのミサイルは実は米国の偵察衛星からの情報提供を受け、モサドによって標的に誘導されたものであり、モサドがこのミサイルの件をプロパガンダの道具に利用するのは甚だ奇異だと打ち明ける。イランとのサダムの戦いを全体にわたって支援しておきながら、イスラエルはいま彼の犯罪行為を暴露しているのである。オストロフスキー氏はさらに述べている:
モサドの上層部は、彼らがサダムを十分に悪く見せることができ、また彼が湾岸の石油供給に対する脅威(そのころまではむしろ保護者であった)に仕立て上げることが出来れば、そしてさらにはイラクが核を保有するまでに間に合う最後のチャンスかも知れないと世間に信じ込ませることが出来れば、米国とその同盟勢力は彼を追放はしないまでも、彼の軍隊と兵器の潜在力のほとんどを除去する手段を採るに違いないと考えた。4)

この問題に関してイスラエルは強い意向をもって、米国の動向に顧慮していた。1990年8月4日、イスラエルのダヴィッド・レヴィ元外務大臣が、ウィリアム・ブラウン駐イスラエル米国大使に対し、外交的に脅迫めいた言及をした。イスラエルが「米国が湾岸危機の初めに設定した目標をすべて完了することを期待する」と明言したのだが、言いかえればそれはつまりイラク攻撃であった。レヴィ氏の述べたところでは、米国がもしそのように実行しなければ、イスラエルは独断で行動するということだった。5)

イスラエル自身はもっぱら参戦せずに留まり、米国を戦争に従事させることになれば、イスラエルにとって大きな利益となる。それが事態の真相である。

◆イスラエルは、アメリカに戦争を強要する

ところが、イスラエルはむしろ活発に米国の戦争計画に関与していた。「砂漠の嵐作戦」の計画に携わった何人かの米国の幕僚(参謀将校)は、イスラエルから、「サダムを傷つける最良の方法は彼の親族を狙い撃ちすることだ」というような戦略上の助言を受けていたという。

オストロフスキー氏の報告にあるような、モサドに誘導されたプロパガンダ・キャンペーンは、湾岸戦争のために必要な公の支持をお膳立てした。またモサドの各地方の補佐(協力者)が戦争の火付け役となった。イスラエルのロビイスト、トム・ラントス氏によって運営されている、ヒル&ノートン・ロビイスト事務所は、サダムに対する戦争についての論題で連邦議会の議員らを納得させるような劇的な筋書きを準備した。トルコの著名なジャーナリストであるトゥーラン・ヤヴズ氏は、この出来事について述べている:
1990年10月9日、ヒル&ノートン・ロビイスト事務所は、「イラクの蛮行」という論題で連邦議会での議論の開催を画策した。このロビイスト事務所によって連れて来られた多くの「目撃証人」が、イラク軍が病院の棟内で嬰児たちを虐殺したと言い張った。ある「目撃証人」は、イラクの兵士がひとつの病院で300人の嬰児を虐殺したと、その蛮行の詳細を語り、残虐さを強調した。この情報は多くの議員たちを深く当惑させた。これはブッシュ元大統領にとって大きく有利に作用した。しかしながら後になって、ヒル&ノートンによって議会に連れて来られたこの目撃証人が、実はワシントン駐在のクウェート大使の娘であることが発覚したのだ。いずれにしても当時この娘の証言は、連邦議会の議員たちがサダムに「ヒトラー」のあだ名を与えるのに充分だった。6)

イスラエルはアメリカが第1回目のイラク戦争【湾岸戦争】を行うにあたって重要な役割を果たしたということができる。そして第2回目【今回】に関してもあまり違いはないようだ。

◆「テロリズムとの戦い」の口実

一般的な認識に反して、イラクを攻撃し武力によってサダム・フセインの政権を倒す計画は、9.11テロの結果として生まれた「テロリズムとの戦い」を起源とするよりもかなり以前に準備され、ワシントンの政策に取り入れられた。この計画の最初の徴候は1997年に出現した。ワシントンD.C.のイスラエル支持のタカ派戦略家グループは、PNAC(新しいアメリカの世紀プロジェクト)と呼ばれる「ネオ・コン」シンクタンクの操作により、イラク侵略に向けた筋書きを提示した。PNACで特に知られている中にドナルド・ラムズフェルド国防長官およびディック・チェイニー副大統領がいるが、彼らはジョージ・W・ブッシュ政権で最も影響力のある人物となった。

ウィリアム・ブランチによって書かれフィラデルフィアDaily News中で公表された、「イラク侵略はブッシュ派の新発想ではなく、9.11の4年前に計画されていた」というタイトルの記事はまた、次の事実を述べている:
実際にはラムズフェルド氏やディック・チェイニー副大統領および少数の保守主義論者の一群は、早くも9.11のほぼ4年前である1997年にアメリカがイラクを侵略する計画を作成し始めた。それはブッシュ大統領が就任する3年前のことだった。
不明瞭で不穏なこの右翼政策グループ、新しいアメリカの世紀プロジェクト(PNAC)には、チェイニー、ラムズフェルド、その側近ポール・ウォルフォヴィッツおよびブッシュの実弟ジェブ【フロリダ州知事】などが属しており、1998年1月にもイラクに侵攻するようにクリントン前大統領を促した。7)

◆石油が本当の目的なのか?

なぜPNACのメンバーはこのようなイラク攻撃を策定したのか? その同じ記事は続けて述べている:
石油問題はPNACの対イラク政策案の背景になってはいるものの、その主たる推進力であるようには見えない。ペンシルバニア大学政治学教授で中東の専門家であるイアン・ラスティック氏は、ブッシュ政策の評論の中で、石油はおおむね戦争の提案者にとっては莫大な戦費を支払うための代価として見なされることはあるだろうと述べている。「私はテキサス出身であり、私の知る全ての石油商は、イラクでの軍事行動に対して反対の立場です」とPNACのシュミットは云った、「石油市場は混乱を望んでいません」。
ラスティック氏は、より強力な隠された動機を与える存在がイスラエルかもしれないと信じている。イラクでの軍事ショーがイスラエルに好都合な条件の和平案を、パレスチナ人が呑まざるをえないと思い知らすことができるとブッシュ政権のタカ派たちは信じているのだ、と彼は云う。8)

したがって、これはイラク攻撃の計画の隠された重要な誘因といえる:すなわちイスラエルの中東戦略に奉仕することである。

この事実については他の中東の専門家によっても見解を同じくしている。例えば、トルコの中東専門家ジュンギス・バンダル氏はイラク攻撃立案の背後に隠れた本当の勢力について記述している:
... 何者がイラク攻撃を演出しているのか? ディック・チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、コンドリーザ・ライス国家安全保障担当補佐官など、彼らはこの攻撃の「上級レベル」推進者であるが、もっと氷山の隠れた部分が肥沃で興味深い。そこには多くの「ロビー」が存在する。
それらロビーの筆頭は、リクード支持のイスラエル右派であり米国の兵器製造業者と近い関係で知られている組織、ユダヤ安全保障問題研究所【JINSA】である。彼らは「兵器ロビー」であるロッキード、ノースロップ、ゼネラル・ダイナミックスおよびイスラエルの軍需産業とも密切な関係を持っている。...JINSAの基本原則はすなわち:アメリカとイスラエルの安全保障は不可分である、言いかえれば、一心同体である、というものだ。
JINSAの目標はイラクでのサダム政権の転覆だけではない:それは「総力戦(総合戦)」の論理で、サウジアラビア、シリア、エジプト、イラン各政権の転覆および「民主主義」の導入を支援することである。...言いかえれば、いまイスラエルで最も極端な党派と同じ波長をもつ多くのユダヤ系アメリカ人が、ワシントンのタカ派を捕り込んでいるのである。9)

◆中東イスラムに対するイスラエルの戦略

要するにワシントンには、イラク、次にサウジアラビア、シリア、イラン、エジプトに向けた戦争を後押しするそれらの存在があるのだ。最も卓越した特徴は彼らが共同で結託していることであり、まさに「イスラエル・ロビー」と混然一体となっている。

どれほどこれらの人々が「アメリカの利益」と叫んでいても、実際に彼らが支援しているのはイスラエルの利益である。中東全体と戦争を行い、この地域のすべての人々と敵対化してしまう戦略は、アメリカの利益になるとは思えない。米国の外交政策に大いに影響力のあるイスラエル・ロビーが米国とイスラエルを結び付けている状況にのみ、そのような戦略の採用が可能になっているのだ。

これらは、9.11後に推進され始めたイスラム世界全体を再構築することを目指す戦略の背後に、本来のイスラエルが中東を随意にするための戦略が存在することの根拠である。建国以来ずっと、イスラエルは中東を自身にとって扱いやすく安全なように再構成する狙いを持ち続けてきた。安全保障の追及はもちろん正当なことではあるが、しかし、イスラエルが目的を達成するために選んだ方法は間違っている:当初よりイスラエルはアラブ人から自身を隔絶する「鉄の壁」の後ろでの安全を確立することを決め込み、そして最も重大なのは、イスラエルが侵略によって占領した土地を、植民地化・過疎化する方法で防衛することである。この戦略が受ける報いは、それによるイスラエルとアラブの今後1世紀にわたる衝突という帰結だろう。もしイスラエルがアラブの隣人とよい関係を構築し、侵略行為をやめ、自身の生存を守るにあたって平和的な道を選べば、過去に幾世紀もわたって行ったようにユダヤ人とイスラム教徒は平穏に中東で共存することができるだろう。

しかしながら、急進的なシオン主義のイデオロギーは、今でも和平のどんな機会にも応じず、イスラエルのための「快適空間」を創り出すために、容赦のなく中東全体を変形しようとしている。近年その目的のために米国に影響力を行使しており、大いにワシントンの中東政策を誘導している。9.11後の情勢がまた、求めていた好機をイスラエルに与えた。イスラエル支持イデオロギーは、避難所としてイスラムを使用する少数の好戦的急進派ではなく、イスラム自体が西洋および米国にとって脅威であるという虚偽を何年もわたって宣伝して、「文明の衝突」のような誤った概念を教唆し、9.11の結果として米国がイスラム世界と敵対するような煽動を試みた。イスラエルではそもそも1995年に、エルサレム・ヘブライ大学のイスラエル・シャハク氏が、「イスラエル主導の反イスラム運動についての考え」を通してラビン元イスラエル首相の妄想について書いているし、同じ年に日刊紙Yediot Ahronotの解説員ナフム・バルネア氏は、イスラエルが「イスラムの敵との戦いの中で西側の先駆けになる」プロセスを創り出しているのだと述べている。10)

続く数年で起ったことは、イスラエルのタカ派が彼らの意図をさらに明確にしたことだった。また9.11の結果としての政治情況は、この意図のための現実性を高める根拠を用意した。

◆世界平和へのたった1つの道:イスラム連合

状況は以下のように要約できるかもしれない:イスラエルの目標は独自の戦略的利益に従って中東を作り変えることである。これを実現するためには、「世界一のパワー」を必要とし、そのパワーとはすなわちアメリカである;そしてイスラエルのタカ派はそこに影響力を持っているおかげで、アメリカがイスラム世界を攻撃する戦略を行わせるように仕向けている。イスラエルは人口450万だけの小さな国であるが、イスラエルの戦略家および西側の彼らの代弁者によって作成された計画が、世界情勢を操っているのである。

◇このことに直面して、いま何をすべきか?

1) 米国とイスラム世界との間の対話を発展させ、イラクおよび同様の問題の平和的な解決策を模索する情況を招くために、イスラエル・ロビーの米国に対する影響力に対抗する「ロビー活動阻止」の姿勢をとる必要がある。アメリカの広い階層では、彼らの国がより公正な中東政策を採用するのを望んでいる。多くの政治家、戦略家、ジャーナリストおよび知識人が表明したような「文明間の平和」のための運動が、彼らを含めた協力によって進められるべきだ。また米国当局を平和な解決策に引き込むアプローチが、政府と市民の社会組織レベルにおいて進められるべきである。

2) イスラエルと中東イスラム間の和解も求められる。多くの「反戦運動家」つまり和平支持イスラエル人も存在する。多くのイスラエル政治家、宗教指導者、オピニオン・リーダーおよび世界中の多くのユダヤ人は、イスラエル国家がその粗暴な占領行動をやめ、正当な和平を受け入れてアラブの隣人と共生するように促している。彼らとの協力は特に相互保障の考えに基づいて、提案され促進されるべきである。ひとつ忘れられてはならないことは:急進主義、憎悪および暴力の増長はすべての勢力にとって有害であることだ。

3) これらと並んで、より根本的な問題の解決をめざす事業が、イスラム世界の分裂、苦痛および貧困などに対処して変化をもたらし、イスラム世界と西洋の間のしがらみを解消することができる。イスラム世界だけに限らない全世界規模での「イスラム連合」の必要に応じて最近発生したイスラムの連携が見られる。この連合はイスラム世界の急進的な要素を癒し、イスラムの国々と西洋(特に米国)とのよい関係を確立するようにすべきである。

この連合は、すべての問題の母(根源)の解決策を見つけることができる:それはアラブ対イスラエルの紛争である。イスラエルが67年【第3次中東戦争】以前の境界線へと退き、アラブがその生存権を認知すれば、中東に本当の平和が訪れる。また、ユダヤ教徒とイスラム教徒は双方ともアブラハムの子孫であり、唯一神の信仰者でもあるのだから、歴史上でも数世紀にもわたって行われたように、平和的に聖地で共存してもよいはずだ。そうすればイスラエルは、アラブ諸国を不安定化または分割化するための戦略を必要としない。占領行為の結果により派生するテロリズムや不断の国家消滅の恐れに直面することもなくなるだろう。そうすればイスラエルと、イラク(そしてパレスチナ)の子供たちは今後、平和と安全の中で成長するかもしれない。そのような中東を実現するために健全な人たちは行動すべきだ。

*****************************************
1- (ed.)イスラエル・シャハク、「シオン主義者の対中東計画」; オデッド・イノン、「イスラエルの戦略'78」Association of Arab-American University Graduates, Inc.
Belmont, Massachusettsより出版、1982 Special Document No.1(ISBN 0-937694-56-8);
2- (ed.)イスラエル・シャハク、「中東のシオン主義の計画」;
3- ヴィクター・オストロフスキー、「もう一方の詐欺」pp.252-254
4- ヴィクター・オストロフスキー、「もう一方の詐欺」、p.254
5- アンドリュー&レズリー・コーバーン、「危険な密通」p.356.
6- トゥーラン・ヤヴズ、ABD'nin KЭrt KartЩ、「米国のクルド・カード」p.307
7- ウィリアム・バンチ、Philadelphia Daily News、2003年1月27日
8- ウィリアム・バンチ、「イラク侵略はブッシュ派の新発想ではない」Philadelphia Daily News、2003年1月27日
9- ジュンギス・バンダル、「イラクおよび"トルコの友人"アメリカのタカ派」、Yeni чafak、2002年9月3日
10- イスラエル・シャハク、「ラビンの人気の下降はいくつかの問題をもたらす。」中東問題に関するワシントン報告書、1995年3月

▲ハールーン・ヤファ

著者(ハールーン・ヤファ)は、政治的な問題、信仰(宗教)関連および科学的な問題についての多くの本を出版している。ハールーン・ヤファ氏は、進化論者の欺瞞を暴き、その要求の無効性と、ダーウィニズムと血のイデオロギーの暗い連絡について明示した、非常に重要な作業を行った著者として知られている。著書のうちのいくつかは多くの言語に翻訳された。ハールーン・ヤファの本は年齢、人種および国籍にかかわらず、またイスラム教徒であるか非イスラム教徒であるかを問わず、それらのすべての人々に対して同様に、ある目標に向かってひとつになることを唱えている:永遠の存在である神のしるしを提示することにより、彼ら指導者の心を開くこと。

(訳=ファントムランチ ※文中【 】内の注釈は訳者による)

原文:
PRAVDA.Ru
http://english.pravda.ru/mailbox/22/98/387/9770_moslem.html
Moscow News
http://www.mn.ru/english/themes.php?fid=19

【関連記事】

イスラエルが米国とイラク分割を計画
イスラエル紙とイスラム系メディアが報道
【東京27日=齊藤力二朗】イスラエルは、イラクを3分割ないし4分割する計画をアメリカ政府高官たちと共に練っているという情報が、サダム・フセイン元イラク大統領の拘束以来、イスラエル各紙やイスラム系メディアで報じられている。イラクをとりまく現在の状況から、この構想がすぐにも実現される可能性は少ないものの、かねてから一部で指摘されている米英軍のイラク侵攻とイスラエルの中東政策の連動をうかがわせるものとして注目される。
イスラム系ネットニュース、イスラム・メモが27日、イスラエル情報筋の話として伝えた内容や、イスラエルのヘブライ語紙ハーレツとイディオト・アハロイトの報道を総合すると、イラク分割構想は以下のようなものとされる。
3分割案は、トルコ国境近くのイラク北部をクルド人、南部をイスラム教シーア派、中部を同スンニ派に与え、それぞれを国家とするというもの。これら3国は独自の兵器所有を認められず、米軍指揮下の共同防衛軍をもつ。また、これとは別の4分割案では、第4の国家をユダヤ教やキリスト教などの諸宗教のために与えるという。
ハーレツ紙によると、このようなイラクのみならずアラブ全域の様相を一変させる計画の実行には米軍の統制力が不可欠だが、現時点では、イラク国内の反米抵抗運動の激化によって実施は困難な状況である。またイディオト・アハロイト紙は、アメリカ側はこの計画の詳細協議を、米軍が抵抗運動を鎮圧し、状況を完全コントロール出来るようになるまで引き伸ばしている、と報じている。
しかし、かりにイラク情勢が安定しても、この構想には大きな抵抗が予想される。自国にクルド人を抱えているトルコは、クルド人に国家を与える計画にはこれまでつねに反対してきた。イラクにクルド人国家ができれば、トルコは石油パイプラインと水供給の生殺与奪をクルド人に握られることにもなりかねない。さらに最大の問題は、イラク国民がこのような他国による国家分割計画を受け入れるかどうかである。(日刊ベリタ 2003/12/27)

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