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イラク、脅威でなかった ブリクス氏一問一答 (Mainichi)
http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/222.html
投稿者 ああ、やっぱり 日時 2004 年 3 月 09 日 12:16:51:5/1orr4gevN/c
 

イラク、脅威でなかった
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20040309/mng_____kakushin000.shtml

ブリクス氏一問一答

国連査察団を率いてイラクに乗り込み、大量破壊兵器の有無を調べたハンス・ブリクス氏。1年前の3月7日、ブリクス氏は国連安全保障理事会で、大量破壊兵器の査察継続を望んだが、認められず、米英は20日、イラク攻撃を開始した。ブリクス氏は本紙のインタビューで査察時の秘話や米英との葛藤(かっとう)を率直に語った。 (ストックホルムで、沢田敬介、写真も)

■大量破壊兵器は出てこないだろう

――――国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)委員長の立場とは別に、個人的にはイラクに大量破壊兵器はあると考えていたのか。

「当時は、聞かれても答えなかったが、一昨年12月から昨年1月にかけては、イラクは大量破壊兵器は保有していると直感的に思っていた。しかし、査察を重ねても証拠が見つからず、次第に存在を疑い始めた」

――――開戦前、査察期間の延長を求めたが。

「明確に要求したのは国際原子力機関(IAEA)事務局長のエルバラダイ氏だ。私は、安保理が許すなら歓迎すると言ったまで。あと2カ月ほしいと言えば、その間に証拠を見つけると暗に請け合うことになる。そんな保証はできなかった」

「もし5月まで査察を続けて大量破壊兵器がまったく見つからなかったら、米英の盤石の自信も揺らいでいたと思う」

――――米英の武力攻撃が始まった段階での判断は。

「存在しないとまでは結論づけていなかった。だが米英が占領しても発見できないのを見て、将来も出てこないだろうとの思いを強くした」

■盗聴、不愉快だった

――――米国からの圧力はあったか。

「パウエル国務長官やライス大統領補佐官は正論で接し、圧力を加えることはなかった。しかしウルフ国務次官補が、イラクが所有していた無人偵察機とクラスター爆弾は国連決議違反と言え、と迫ってきたことがある。私は同意しなかったが、露骨な圧力だと感じた」

――――米英情報機関のスパイ疑惑にまつわる経験は。

「ウルフ次官補が本来持っているはずがない写真何枚かを私の机の上に放り投げたことがあった。私のスタッフから漏れた可能性は排除しないが、米国は多分ファクスを傍受していたのだろう。ニューヨークの自宅の電話も盗聴されていたと思う。不愉快だった」

■イラクは緊急性に気づいてなかった

――――国際法の専門家としてイラク戦争は正当化できるか。

「3月の段階で開戦したことを正当化することはできない。パウエル国務長官、ストロー英外相はイラクが国連決議1441のみならず、1991年以来の多くの決議に違反していることで正当化できるとしている」

「しかし、違反を認定するのは安保理だ。米英は個別の理事国に認定する権利があると主張する。それならば、ロシアや中国、フランスなども別の結論を下す権利を持てるという変な理屈になる」

――――米英が繰り返し主張したように、イラクは脅威だったのか。

「サダム・フセインはイラク国民への脅威ではあったが、イラクは近隣諸国から脅威とみなされていなかったし、世界の脅威でもなかった」

――――戦争を回避する方策はあったか。

「私には思いつかない。しかし、イラクはことの緊急性に気付くのが遅かった。イラクはもっと早い段階で積極的に動くべきだった。1万2000ページもの大量破壊兵器の申告書作成に腐心していた一昨年11月や12月に、見張りなしでの科学者への面会などに応じていたら状況は違っていたと思う」

ハンス・ブリクス氏 スウェーデンの首都ストックホルム北方のウプサラ出身。ストックホルム大準教授(国際法)、スウェーデン外相などを経て1981−97年国際原子力機関(IAEA)事務局長。昨年6月まで国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)委員長。この間、北朝鮮、イラクの核関連施設などを査察した。75歳。

(メモ) 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC) 湾岸戦争(1991年)後、イラクの化学・生物兵器、中長距離ミサイルを除去するために設置された国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の後継として、99年の国連安保理決議で設置が決まった。しかし、イラクは査察を受け入れず、2002年11月、無条件での査察受け入れを求める安保理決議1441が採択され、約4年ぶりに査察が再開された。核兵器除去は国際原子力機関(IAEA)が担当。

――国連査察の経緯――

―――――1999年―――――――――

12・17 イラクの大量破壊兵器の調査のため、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)を設置

―――――2002年―――――――――

11・8 国連安全保障理事会がイラクに大量破壊兵器の査察実施を求めた決議1441を採択

13 イラクが安保理決議受け入れを決定

27 イラクで約4年ぶりに国連査察再開

12・7 イラクが大量破壊兵器開発計画に関する申告書を国連に提出

――――――2003年―――――――――

1・27 UNMOVICのブリクス委員長が安保理への査察正式報告で「(イラクは)実質的には査察に協力していない」と批判

2・24 米英両国などが安保理に対イラク武力行使容認決議案提出

3・7 安保理外相級会合で、ブリクス氏が査察には数カ月必要と訴える

17 米英両国などが対イラク武力行使容認決議案を取り下げ。ブッシュ大統領がフセイン大統領に最後通告

20 米英軍が対イラク攻撃開始、イラク戦争開戦


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