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「サパテロ、イラクからの早急の撤退を通知」「緊張高まる、シーア派反乱の中心地ナジャフ」その他(エル・パイス)
http://www.asyura2.com/0403/war53/msg/187.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 4 月 19 日 07:01:55:SO0fHq1bYvRzo
 

「サパテロ、イラクからの早急の撤退を通知」「緊張高まる、シーア派反乱の中心地ナジャフ」その他(エル・パイス)


4月18日付けのエル・パイス(電子版)からです。スペインでは国会ですでに首班指名が行われ、昨日国王よる正式な任命を受け(予定を早めて)、サパテロ政権が発足し動き出しました。正式発足の予定を早めたのはイラク情勢の急変が影響していると思われます。


●『サパテロ、イラクからの早急の撤退を通知』
新首相ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロは本日午後、記者団を前にしてイラクからのスペイン軍の早急の撤退を発表し「できるかぎり早急にそして安全に帰国するだろう」と語った。その理由として「国連が主要な役割を引き受けるかどうかの見通しがつかないからだ」とした。ただ、実際には撤退にかかる日にちは1ヶ月から2ヶ月に及ぶとみられている。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?d_date=&xref=20040418elpepunac_4&type=Tes&anchor=elpporesp

で、アメリカの方はこのサパテロの発表の直後に、

●『米、スペインの撤退は同盟軍には影響しない』
サパテロのイラクからの早急の撤退の発表を受けて米国国防補佐官のゴンドリサ・ライスは「スペインの撤退は同盟軍には影響しない」と語った。ライスとパウエルはこの火曜日に新外相モラティノスと会談する予定になっている。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040418elpepunac_5&type=Tes&anchor=elpporesp

すでに4月5日にホセ・ボノ(新国防相)がラムズフェルド米国国防相と会っており(ただし会談の内容は明らかにされていない)、十分にその予定で筋書きが練られているものと思われます。
(参照)
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/731.html
またパウエルに会う予定の新外相モラティノスに関しては

●『モラティノス、パウエルに軍撤退後のイラクでの協力の形を提案する予定』

新外相ミゲル・アンヘル・モラティノスは、この火曜日にワシントンで米国コリン・パウエル国務長官に対して、軍事協力に変わる形の協力の仕方を提案する予定である。新外相は新首相サパテロのイラク常駐否定の意志を受けて困難な交渉の任に当たる。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040418elpepinac_20&type=Tes&anchor=elpepiesp

どんな形の「協力」を提案するのか、までは書かれていません。国内ではイラク利権に群がる企業群をどのように納得させるのか、が問題でしょうが、今のところスペイン財界からの反応はさほど無いようで、最初からたいしたうまみがなかったのか、それともすでにそれなりの道が付けられているのか、今後に注目していきたいと思います。

一方、イラク情勢で、


●『緊張高まる、シーア派反抗の中心地ナジャフ』
ファルージャで激しい戦闘が小休止しているように見える一方で、軍事的な衝突が起こっているナジャフの緊張が高まってきている。この聖地に移動していたシーア派強硬派のムクタダ・アル・サドル師の下に集まるマフディ軍団のメンバーは、昨日南側の地域で米軍と衝突した。1名の米軍兵士がトラックを襲われて死亡した。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040418elpepiint_7&type=Tes&anchor=elpepiint

なおこの記事の続きに「2名の日本人が解放される」と書かれ二人の写真が載っています。ただ次の記事には暗い気持ちにされます。


● 『バグダッドを諦める「証人」たち』(ルポ:抄訳)
アンヘレス・エスピノサ(バグダッド特派員)

不安定な状況とと誘拐事件の多発が、西側の多くの報道関係者にイラクを離れざるを得なくさせている。

「あなたはスペイン人ですね。昨日アルジャジーラで見ましたよ。」というスーパーマーケットのレジ係の言葉は記者を不安に陥れる。わずか2週間前にはスペインとイラクには会話があり茶を一緒に飲むこともあった。しかし瞬く間に外国人、スペイン人は特に、一部の抵抗グループの標的になり暖かい視線は消えた。

すべては4日のナジャフでの衝突で変わってしまった。その後ファルージャでの米軍との戦闘があり、多くの外国人が誘拐されるようになった。危険なのはどちらの陣営からも飛んでくる銃弾だけではなく、今は我々みんなが目をつけられている。少なくとも1名のイタリア人が殺され15名の人々はどこにいるか分からず、その不吉なリストは日々変わってきている。ジャーナリストたちだけではなく企業関係者も狙われており、すでに撤退を決めた企業もある。NGOは状況の改善を期待して撤退には反対している。しかし記者たちの立場は微妙である。

情報を売る立場の新聞やテレビにとってニュース取材の有無は経済的な問題でもある。競争相手に負けることはできないからだ。米英の記者たちは、ヒーラでもナジャフでもファルージャでも、米軍に守られ戦車の後ろに隠れて取材する。アラブの記者たちは抵抗勢力に守られて直接の情報収集する。そこでペンタゴンとアルジャジーラのような報道機関の対立が起こる。「外国の通信社は偏向報道をする。ファルージャでの犯罪を覆い隠しているのだ。」とスンニ派組織の代表者は語る。

首都にいる記者たちにとって地方の情報は入らなくなってきている。もし我々が去ったら誰が起こっている事を伝えるのか。しかし、危険が日に日に増しつつあるバグダッドから出ることができなくなったらどんな気持ちになるだろうか。「この国では新聞報道は終わったよ」と、一人のカメラマンがイラクを離れた。つい3日前まで、4月9日のバグダッド米軍進行の1周年での危険性を理由にホテル・パレスチナやシェラトンなどのある地域が閉ざされていた。出ることは不可能ではなかったが極めて難しかった。

今危険はあまりにも高まっている。「不必要な移動は避けなさい」という警告が用心深い大使館からやってくる。じゃ、何が「必要なこと」なのか。

「今は我慢できる。あと1週間で交代要員が来るから。」とあるレポーターは言った。しかし実際には状況の悪化から交代役が来ずに、帰る記者が次第に増えてきている。それらの記者たちは爆弾が落ちるから去るのではない。情報を得ることができないから去るのだ。

[信用できないイラクの新聞]

この1年間に多くの新聞ができたが、どれも、直接外国の資本に毒されたものでなければ、ある党派のものである。みな似たような少女への暴行の話とかアメリカ兵の話、自動車爆弾にアメリカのミサイルが飛んできた、といった話ばかりだ。ある事がらへの評価は誤謬と誇張に満ちている。ファルージャでの4人の米国人の死体を陵辱した記事は、ロンドンからの情報を臨時統治機構が支援する2紙が載せただけで、残りの新聞は次の日になってその記事を載せた。2千5百万人の人口で25の新聞があり、30万部が買われるだけである。多くの国民はテレビで情報を知る。独自の局を持つクルド地区を除き、アル・ジャジーラやアル・アラビーヤなどからである。アメリカにコントロールされる国営テレビを見る者はほとんどいないのだ。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040418elpepiint_5&type=Tes&anchor=elpepiint

本文は相当に長いルポルタージュで、ちょっと全訳が困難でしたので抄訳としました。それでも、無念の思い、何とかして報道を続けたいという気持ちと同時に不安に耐え忍んでいる記者(女性)の状況が、少しでも伝われば幸いです。


最後に、3.11関係です。


●『3.11犯人のうち5名は警察に見張られていた』
少なくとも5人の3.11のテロリストが警察、国家防衛隊と国家中央情報局(CNI)によって監視されていたことが、これらの機関からの情報源によって明らかにされた。たとえば先日爆死した7名のうちの一人は1999年に盗難車を運転していて国家防衛隊に逮捕されていた。さらに彼はわずか3ヶ月前にもセウタ市の地元警察によって逮捕されたあと釈放されていたのだ。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040418elpepinac_27&type=Tes&anchor=elpepiesp

だんだん9.11みたいに「防げなかったのか、防がなかったのか」という話にもなってきそうですが、要するに「犯人」たちはそのへんをうろつくモロッコ人のチンピラたちのようです。また、こんな話がリークされる裏には、さまざまな政治的な思惑が絡まっているでしょうが、今は結論を急がず、もう少しじっくりと眺めてみます。

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