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「サパテロ、イラク侵略の『失敗』を『国際社会の教訓』にすることを求める」その他(エル・パイス)
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/496.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 5 月 03 日 08:05:59:SO0fHq1bYvRzo
 

「サパテロ、イラク侵略の『失敗』を『国際社会の教訓』にすることを求める」その他(エル・パイス)


日本時間では1日遅れましたが、5月2日(日曜)分の、エル・パイスの報道からお知らせします。


●『サパテロ、イラク侵略の失敗を「国際社会の教訓に」することを求める』
ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相は、今朝(5月2日)、イラク侵略の「失敗」は日に日に明らかになっており、予防的戦争を二度と起こさないように、また合法性を犯すことの無いように、国際社会の「教訓」とならねばならない、と告げた。スペイン社会労働者党結成125周年のためにマドリッドのビスタレグレ宮殿に集まった2万人の人々の前で、サパテロは、公約の通りイラクからのスペイン軍の撤退計画を完了することを約束した。サパテロは、スペイン軍は誇りを守り模範的であったが、イラクに行くべきではなかったのであり、問題は「間違った理由」をベースにした「誤った派兵」であった、と強調した。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?d_date=&xref=20040502elpepunac_1&type=Tes&anchor=elpporesp

「捕虜虐待」があのような形で世界中に報道された後では、何を言われてもアメリカ首脳は反論できないでしょうが、「予防的戦争を二度と起こさないように」とまで言うとは、ここにきてスペインの新首相が「アメリカ批判」の急先鋒役をつとめるのでしょうか。そしてそれに関して、次のニュースが目を引きます。


●『アナン、治安を保つために多国籍軍のイラクへの投入を告げる』
国連のコフィ・アナンが告げたところによると、国連が、6月30日以後、多国籍軍の力でイラクの治安を引き受けるかもしれない。アナンはこの軍の派遣について、主権がイラク人の首脳に引き継がれ次第、行なわれる可能性がある、と語った。「安保理事会はおそらく安全な環境を作ることを援助するために多国籍軍を維持する権限を持つだろう。」と彼はテレビ局ABCに対して示唆し、さらに次のようにつけ加えた。「各国政府に対して、イラクの安定を助けるように、自主的に多国籍の勢力に参加するように勧める。」
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?d_date=&xref=20040502elpepuint_7&type=Tes&anchor=elpporint

「イラクの安定」はイラクを食い物にしようとする多くの勢力にとっては必要不可欠なことでしょう。このところの流れを見ていますと、ひょっとすると、アメリカ一人に「惨めな負け役」を引き受けさせ、その後「平和裏に」多くの国々(アメリカ自身、欧州、日本など)がイラクを食いちぎっていくプランでもあるのではないか、と疑いたくなります。旧フセイン政権部隊はそのために大切にとっておいたのかもしれません。
次はヨーロッパの話題ですが、これもひょっとすると、上の二つのことに、深いところでつながっているのかもしれません。


●『ローマ教皇、未来の欧州憲法にヨーロッパのキリスト教の根源に関する記載を要求』
教皇は今朝(2日)EUに新たに参加した10ヶ国を祝福し、分裂せずそのキリスト教の根源を再発見する一つのヨーロッパが、この新たな千年紀の大いなる挑戦、つまり、平和、異なる文化と宗教間の対話、そして宇宙の庇護に、立ち向かうっことができるだろう、と確信を込めて発言した。
ヨハネ・パウロ2世は、経済・政治面だけではないヨーロッパ各民族の統一を強調した。疲れた弱々しい声だったが、サンペドロ広場に集まった2万人の聴衆の前で、ヨーロッパが新しい重要な時代を生きていると語った。また、教会がヨーロッパの文化的・精神的な統一に果たした多くの役割と、またこの目的のために旧大陸の2つの特別の宗教会議を開いたことに、注意を喚起した。
「ヨーロッパ各国の成立の歴史は福音の伝道と共に進む。これによって、我々の時代までこの大陸の生活に刻印された精神的危機にもかかわらず、そのアイデンティティはキリスト教無しでは理解できないのだ。」と、そして、予定される欧州憲法がこの旧大陸がキリスト教に起源を持つ事を反映するように強く求め続けることを、教皇は強調した。
彼の祖国ポーランドについて話しながら、昨日25ヶ国になったEUの拡大は、ポーランドの変化とその後のベルリンの壁崩壊と続く80年代後半から、その実現を開始したことを明言した。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?d_date=&xref=20040502elpepuint_5&type=Tes&anchor=elpporint

記事中の「2つの特別な宗教会議」が何を意味するのか、一つはおそらくバチカン第2公会議でしょうが、他が何かよく分かりません。パウロ6世の時代のギリシャ正教との和解についてでしょうか。それにしても、このローマ教皇の発言の意味は、EUが東ヨーロッパから地中海奥深くにまで広がり、カトリック国スペインがアメリカのペースから離れて欧州の中心に戻った今、非常に大きいと思います。ヨハネ・パウロ2世がポーランドの社会主義政権の転覆に並々ならぬ精力を注いだことは有名ですし、ゴルバチョフとブッシュ(父)の会談を演出しソ連の解体を促進したバチカンの策略が、今からはますますはっきりした形を取って結果として現れてくるのではないか、と思います。日本からでは、ヨーロッパという社会の統一を、何十年もかけて計画し表に出ない形で強力に実行するこの巨大組織の力は分かりにくいかもしれませんが、今後はカトリック勢力にも注目しておくべきだと思います。

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