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(イラク「イッテ、イッテ」問題)「産経新聞」4月21日(朝刊)より−内藤正典・一橋大大学院教授が「産経」に寄稿した文
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/832.html
投稿者 iraq_peace_maker 日時 2004 年 5 月 07 日 09:35:45:ukK/IM7rOz.KM
 

皆さん、こんにちは。

「イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑」の「根拠」を検証するページ
http://www.geocities.jp/iraq_peace_maker/index.html

というサイトを運営している者ですが、

*(イラク「イッテ、イッテ」問題)内藤正典氏の直筆?メール−「「言って」という音声については、私自身は、確認できません」
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/831.html

に関連して、4月21日に「産経新聞」朝刊に掲載された内藤正典一橋大大学院教授の寄稿した文を掲載します。

http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/831.html

で紹介した内藤氏のメール文によれば、これから紹介する文章だけが「私の考えをそのまま載せているもの」で、「いって、いって」の部分は「産経の記者が独自のソースで聞こえると判断して記事にしたもの」とのことのようです。

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「政治的人質」明白な元の映像
「打ち合わせ」シーン送付 危害加えぬメッセージか

 すべてはアルジャジーラのニュース映像から始まった。だが、その映像自体が検証されなかったために、犯行グループの挑発が功を奏したことは大きな問題を残した。アルジャジーラが最初にニュースで流した映像は全部で一分四十秒、人質が映っていたのは、わずか二十七秒である。
 犯行グループが映像配信会社に送りつけた元の映像を分析した結果、テレビで流された映像が、彼らによって演出されており、脅迫に利用するには不自然であることが判明した。元の映像には、人質に目隠しをしたものと、目隠しなしのものという二つのパターンが収録されている。アルジャジーラが放送したのは、双方の一部だけをつないだものである。

 「目隠しなし」の元の映像では、音声のない三人が座っている映像(放送された部分)に続いて、彼らが脅されているシーンが音声とともに収録されている。第一の疑問は、犯人たちが、なぜテレビで流れた部分の音声を消したのかという点にあった。私たちが見たように、映像では、郡山さんと高遠さんが手を口元に当てて「声に出す」というしぐさをしている。その後、カメラが今井さんを映したところで、アルジャジーラは映像をカットした。

 しかし元の映像では、そこから急に音声が入り、今井さんと郡山さんは首を絞められてナイフをのどに当てられ、高遠さんは両手で顔を覆って悲鳴をあげるシーンが続いている。ということは、アルジャジーラが流した第一報は、武装集団が人質に「演技」をするよう命じているシーンだったのである。音声を消したのも、打ち合わせ部分の映像だったからだろう。家族や政府を脅迫する目的なら、なぜそんなシーンを送りつけたのか。

 音声入りの脅迫シーンでは、イスラムの教えによって危害を加えてはならない高遠さんを脅しながら、武装集団が「神は偉大なり」と叫ぶのが不自然極まりない。女性を脅すシーンをイスラム教徒が見れば確実に激しい嫌悪を感じるからである。郡山さんが脅されながら「神は偉大なり」と唱和するのも奇妙である。今井さんの「ノー・コイズミ」も、脅して言わせる必然性がない。

 元の素材どおりに続けて見ると、三人は武装集団の指示に従い、不自然なせりふで叫んでいる。脅されて演じている人質の恐怖は理解できる。だが、人質に危害を及ぼすつもりなら不自然な演出をほどこす必要はない。その意図はなかったのである。不審者として拘束はしても、そもそもイラク市民のために活動していた彼らに危害を加える理由がない。つまり、あの映像を撮影した時点で、武装集団は日本政府を揺さぶるための「政治的人質」として三人を利用したのである。わざわざ脅しが「やらせ」とわかる打ち合わせシーンまで一緒に送りつけたのも、危害を加えないというメッセージだった可能性が高い。

 そしてアルジャジーラは、イスラムに反する女性の脅迫シーンをカットし、その前の打ち合わせ部分と目隠しされて座っている映像を流した。目隠しされた映像にも脅している部分があるのだが、そこもカットされた。こうして第一報の映像は人質であることはわかるが切迫感が感じられない不可解なものになった。全編を通して見ていれば犯人の目的が日米同盟にくさびを打つことにあると理解できたのだが、寸断された映像からはそれを読み取れなかった。

 一方、脅迫状は人質の生命と自衛隊の撤退とを引き換えにする内容だったため、事件は一挙に国内の政治問題と化した。人質の命がかかっているのに撤退しないとは何事かという感情的反発を引き起こしイラク側でも報じられた。こうして犯行グループは「イラクの敵ではない日本人」を人質にとり、「イラク人に敵対する日本政府」を揺さぶるという作戦を実行した。すべての発端がアルジャジーラの報道にあることを思うとあの映像が持つ重みは格段に違ってくる。犯行グループの戦略は、現地大使館員をはじめイラクで復興支援にあたるすべての人々を危険にさらしている。今後の危機管理にとって重大な課題である。

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*「『イラク日本人人質事件・被害者自作自演説疑惑』の『根拠』を検証するページ」を更新しました

・内藤正典氏のメール文を追加掲載しました。
・「Q32」の項目について、関連ニュース・資料を「『イッテ、イッテ』問題 資料庫」としてまとめページを作成しました。 http://page.freett.com/iraq/sankei0421.html
・「産経新聞」4月21日(朝刊)に掲載された内藤正典・一橋大学大学院教授の寄稿文を取り上げました。
・「Q(番外編)」の項目で「北海道新聞」の今井紀明さん単独インタビューを取りあげました。

      http://www.geocities.jp/iraq_peace_maker/index.html

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