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毒を含むビデオ:ニコラス・バーグ事件(ボルテール・ネット)【日本語全訳】
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投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 5 月 24 日 22:00:37:SO0fHq1bYvRzo
 

毒を含むビデオ:ニコラス・バーグ事件(ボルテール・ネット)【日本語全訳】


これはスペイン語版Red Voltaire(オリジナルはフランス語版Reseau Voltaire)に掲載された『毒を含むビデオ:ニコラス・バーグ事件』という記事の日本語訳です。(全文)

ニコラス・バーグ斬首処刑ビデオについては、すでに阿修羅投稿でもさまざまな検証が為されており、この文章の分析よりも詳しく鋭いものも多くあります。ただこの記事はビデオの検証、ニコラス・バーグ自身の経歴から、『世界で戦争と文明の衝突が横溢することを望む者たちの偏見と敵対心を強化する』という目的のために、計画的に作成されたものである、という結論に至るまで、一貫した内容になっています。

この事件の前の「拷問・虐待写真の暴露」といい、「日本人3人への火あぶり処刑脅迫」といい、人間の心の中から『地獄』を引き出して世界を本物の地獄に変えようとしている者たち(米英を牛耳る陰の指導者層、イスラエルを牛耳るシオニスト、およびそれに追随する日本を含めた各国の協力者たち)の、卑劣な策動の一部でしょう。またその策動を許している、感性も知性も欠けた大勢の各国国民、一般大衆、売名・売文知識人たちが、その重大な共犯者であることは疑う余地の無いことでしょう。

自ら地獄を作りだし自らその地獄で滅びるであろう者は、恐らく「多数派・主流派」でしょう。そんな「多数派・主流派」に惑わされることなく、真実を見極める感性と知性を研ぎ澄ませていかなければならない、と思います。


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毒を含むビデオ
ニコラス・バーグ事件

ニコラス・バーグ青年の殺害ビデオの耐えがたい暴力性は、即座の反応、感情的な反発の発言を噴出させた。しかしながら、この残虐な行為を詳しく分析してみると、複雑であるがしかし同時に、この殺人の筋書きとこの映像が含む多くの意味合いが徹底的に計算されていることに、はっきりと気付かざるを得なくなる。世界で戦争と文明の衝突が横溢することを望む者たちの偏見と敵対心を強化するために、この映像がの政策が行なわれたのだ。それはルポルタージュではなくむしろ完全に構想を練られたプロパガンダの道具なのである。

ニコラス・バーグ殺害の一連のビデオは、2004年5月12日にアングロ・サクソンの3つの大放送局によって放映された。次の日にはCIAによってその信憑性が認定され、CIAは殺害者を特定したことを明らかにしその名前を告げた。アブ・ムサブ・ザルカウイであると。

ところが、そのビデオ映像の解釈は徹底的で厳密な分析を必然的にもたらした。

[ビデオの出所]

このビデオ映像の存在は5月12日にドバイでロイター通信支社の特派員によって知らされた。それはアラブのウエッブサイトhttp://www.al-ansar.biz/ を通して発見されたものだ。1時間後にはその映像は米国のFoxニュース、CNNと英国のBBCの各放送局から放映されていた。ところが、同様に自局のチャンネルで放映するためにこの映像をほしがっていたアラブ系のテレビ局は、当のウエッブサイトの中からそれを見つけることができなかった。全世界で実際に自由に接続できるバージョンは、アングロ・サクソンの3大テレビ放送局からのものだけだったのだ。

問題のインターネット・サイトは、マレーシアのある組織によってサーバーに内蔵されており、その種のサービスに使用されるものである。ネット利用が殺到し接続がものすごく激しくなったため、最近インターネット・サイトから引き上げて現実にはもう存在しなくなっている。ドメインの名前、つまりインターネット・アドレスの所有者は、ずっとアラブ・プレス・ハウスであるが、これはロンドンに本部がありイスラム教徒とは関係の無い新聞社として知られている。

[ビデオの文脈、つまり演出]

このビデオ映像は5分37秒間続いており、詳細を読み取り理解するにしては解像度の質が悪い。これは異なる二つの部分(まず犠牲者の紹介、そして処刑)で構成されている。このビデオ映像は、首切りのシーンを目立たせるために、編集に苦労している。しかしその音声の吹き込みは映像の編集とは別のものである。彼らは、その声が「有罪判決」の通告を読むものの声が殺害者の声であるかどうか、そして悲鳴が被害者のものであるかどうか、知ることができないような方法で、後で音声を吹き込んだように見える。しかしその映像と音声の不一致は、ウエッブで流すことができるように画像を圧縮した結果である可能性もある。撮影に使ったカメラは、最初は三脚の上に固定されているが、処刑の時にはピントあわせは手動であり、その目的は耐えがたい衝撃の構図を探すことであり見る者の緊張を高めることである。

見る者によると、脚色は二重の読解が可能:

その一つは、ニコラス・バーグが自分の両親と兄弟の名前を言って自分の身元を明らかにするが、彼がユダヤ人であることを分からせている。その後に、マスクをつけたイスラム過激派が米国とパキスタンの大統領を告発している。引き続いて、彼らは「イラクのアブ・グライブ刑務所でのイスラムの男女への悪魔的な虐待」に対して復讐するためにその首を切り落とす。そのシーンの暴力は耐えがたく、そして見る者をして、殺人者の残虐性はイラクを占領する米国GIの兵士たちの虐待とは比較する余地が無い、と感じさせるように導く。イスラム教徒が悪の権化であるように見えてくる。

他方では、グアンタナモの捕囚者たちの特徴であるオレンジの服を身につけたニコラス・バーグは、イスラム教徒のように髭を生やしている。バーグは、バグダッドのアブ・グライブ刑務所で行なわれた拷問の写真で見ることができるものと同じイスの上に座っている。マスクをつけた者達は、イスラム教徒であると名乗り憎悪をみなぎらせている。その中の一人は指に金の指輪――それはイスラム原理主義者の間では固く禁じられているのだが――をしており、ナイフを取り出して首を切り落とす。この動作で、羊を人間と取り替えており冒涜的な方法でだが、アブラハムの犠牲を再現する。このシーンの耐えがたい暴力性は見る者をして、米国がその国民に対してイスラム教徒を非難し完全に信用を失わせるようになるまでどのような野蛮さでもやってのけるつもりである、と感じさせるように身ちびていく。

[ビデオ映像のちぐはぐさ]

誘拐者たちの珍妙な衣装は、血みどろの戦闘の最中で出くわすようなイラクの抵抗勢力の典型的な衣装とはかけ離れている。このビデオ映像に明らかにされるテロリストたちの「制服」の必要性は、メディア用の撮影の被写体かビデオ映画で求められるアクションシーンに似合っている。

「アラブ・テロリスト」の二人は、そのシーンの間、左手を顔のところに持ってきている。これは不注意からでも行なわれない。アラブの文化では左手は衛生学的に取っておかれるもので、それで顔を触ること決して無い。

軍隊用のナイフで犠牲者の首を切る際にとられた方法は、アブラハムの儀式を髣髴とさせるものであり、全く情況に沿ったものではない。首切りは一般的には、斧を用いる場合も含めて、十分に重く研ぎすました刀を使用して激しく打ち下ろしてうまくいくものである。

犠牲者の体は、首を切り落としている際に、実際に動いていない。動物の首を切る場合に普通に見られる痙攣は表れていない。

ビデオ映像では犠牲者の体や頭が吹き散らす大量の血液がほとんど無い。この効果は恐らくビデオテープの編集のせいである。ビデオ・カセットのタイム・コードは9分間ビデオのカットを推測させる。このビデオに表れないところを見ると、この消された間におびただしい血が流れたのかもしれない。

[犯行者の特定]

CIAはこの犯人を特定することができた理由も方法も説明しないが、このスパイ組織はアブ・ムサブ・ザルカウイであると断定する。数ヶ月前から、CIAはこの人物をウサマ・ビン・ラディンの後継者である、と紹介する努力をしている。

ということなら次のことが理解できなくなる。もしアブ・ムサブ・ザルカウイが殺人者だとしたら、どうして彼は顔を隠したのだろうか。その顔はあらゆる場所で、その逮捕を求め捕獲に1千万ドルの賞金をかけた何万というポスターの上で、値打ちを高めることができるのである。

以前からのいくつかの情報では、CIAは、アブ・ムサブ・ザルカウイはアフガニスタンで米軍の爆撃によってその片足を失った。またアブ・ムサブ・ザルカウイがその左手に刺青をしていたことが確認された。しかしこの映像ではハンディキャップも刺青も見当たらない。

アブ・ムサブ・ザルカウイはヨルダンなまりのアラブ語をしゃべるとの評判がある。ビデオ映像ではこれを聞くことはできない。しかし、この映像が後で音声を入れたのなら、その声は殺人者のものではなく別人である可能性がある。

[アル・カイダであるという保証]

米国の報道機関に送られた音声テープの翻訳からはそれがアル・カイダのものとされた。しかしそれは間違いであって後になってNational Virtual Translation Centerによって訂正された。

[犠牲者の身元]

イラクを占領する同盟軍はこのビデオが送られる以前にニコラス・バーグの首を切り落とされた死体を発見していた。死体は本国に送られて埋葬された。遺族はこのビデオの中で本人であることを確認した。

[犠牲者の経歴]

バーグ家の家族(父親と息子)の会社は、親ブッシュ「フリー・リパブリック」のウェッブサイトが作成の「国家の敵」のリストに挙げられた。父親はラムゼイ・クラークに指導される反戦組織A.N.S.W.E.R.に協力した。

オクラホマ州での滞在中に‘ニック’バーグはe−mailのアドレスとパスワードを彼の知らない者に貸していたが、この人物は第三者に時折また貸ししていた。それは、9.11の襲撃組織に加わっていたとして起訴されたザカリアス・モウサウイの親しい協力者だったと言われる。バーグは後にFBIの尋問を受けたがその際はバーグの無実を明らかにすることで結論がまとまった。しかしながら、enterstageright.comのキャロル・デヴァイン・モリンはニコラス・バーグが新たな尋問を受けたことを明らかにしている。それは9.11のはるか後であり、バグダッドで行方不明になる前にイラクの米軍によって逮捕された際である。この説ではFBIが彼にずっと深い嫌疑をかけ続けていたことになる。

ニックはその以前にイスラエルに旅行した。その際、パスポートにハンコを押してもらうための空港の税関のイスラエル出入国管理の係官の前では何の心配も無かった。中東に旅をする多くの米国人たちが念のために行なう普通のことである。

シアトル・ポスト情報によると、『バーグは以前12月から1月にかけてイラクで働き3月にまた戻る予定だった。彼は彼の会社の通信施設の管理をしており、多くの施設は戦闘や略奪のために破壊されていた。イラク滞在の間、バーグは、米国軍人によって拷問が行なわれた悪名高いアブ・グライブ刑務所の塔の上で仕事をした。』バーグが仕事を得たのは、アジズ・カドーリ・アジズの会社、同時にアジズ・アル・タエエという偽名の人物のものであると知られる会社であった。バーグが自分の通信塔の会社を立ち上げたのは、実にこのアジズ・アル・タエエといっしょにであった。しかしアジズ・カドーリ・アジズは同時にイラク・米国委員会の創始者であり、イラク侵略の熱狂的な支持者でもあった。彼は米国のフォックス・ニュース・テレビ局の解説者として何度も登場していた。また同時に軍の派遣を支持するデモを何度も組織したが、これはすべて戦争勃発前だった。またCIAの協力者であるという評判もある。

ロンドンの新聞ガーディアンによると、バーグの仲間はイラク・メディア・ネットワーク協会(NED/CIAのプログラム)の営業許可登録を受けた。信用のある企業だけが、アブ・グライブでの情報通信やイラク・メディア・ネットワークの市場の中で命令書つまり契約書を受け取ることができた。

ニコラス・バーグは、3月24日にイラク占領軍の司令部によって、身分証明書不携帯で逮捕された。このような理由で恐らく彼の身元調査の間収監されたのだろう。米国にいるバーグの家族は彼の釈放のために何度も大使館に電話したが無駄だった。そして4月5日に米国当局者に対して、この件に関して外交官たちが何の権限も持っていない事実を申し立てて、不当逮捕の告発を行なっている。バーグは4月8日ごろに釈放された。この間にFBIによって3度の尋問を受けた。当局者たちは、強制送還のための行動を取るのではなく、彼自身の安全のためにこの国から出るように説得した、と語っている。

[結論]

この犠牲者の経歴からは、バーグがイスラム教徒とイラク戦争に反対する平和主義グループに近づいていたという印象を受ける。後にこの経歴は完全にひっくり返されている。バーグはCIAの職員と一緒に働いていたように見える。この米国諜報機関はその忠誠心を確信していなかったようだが。この二面性はこの件に関しての多くの解釈を可能にするだろう。

このバーグの経歴、ビデオテープの編集の仕方、どのような脚色が行なわれたか、そしてその不統一性を考慮に入れると、このビデオ映像が第一級の証拠資料として考えることは不可能だ。逆に、その暴力性と多義性に内在するものは、見る者に混乱と嫌悪を与える明らかな意図を示している。総て、世界を戦争と文明の衝突の中に投げ入れようとする者達のプロパガンダの役目として、この映像を伝えようとしているのだ。このニコラス・バーグ青年の殺害ビデオ映像は、各文化グループに応じて様々に異なった文脈と解釈をかき立てて、敵対心のあり方を強めていこうとするものなのだ。


* この記事の原版はレッゾ−・ヴォルテール(フランス)の2004年5月18日のものである。(スペイン)ボルテール・ネットのチームによって翻訳された。


スペイン語版Red Voltaire
http://www.redvoltaire.net/article944.html

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