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ボーンズの理解した「ヘーゲル弁証法」とは 植田信
http://www.asyura2.com/0406/bd36/msg/216.html
投稿者 愚民党 日時 2004 年 7 月 04 日 03:59:09:ogcGl0q1DMbpk
 


http://www5d.biglobe.ne.jp/~uedam/aaskull36.htm

     ボーンズの理解した「ヘーゲル弁証法」とは 


             さて、ボーンズはヘーゲル哲学のどこを読み違えたか、です。なんて、たいそうな題名ですが、
            題名にくじけないで、いつものように進みましょう。
             そもそもアメリカ人のヘーゲル理解が異様だと私に思えたのが、フランシス・フクヤマの『歴
            史の終わり』だった、・・なんていうふうに進めるのは、やめます。

             ヘーゲル哲学を理解するのに、フランシス・フクヤマの本があてにならないとしたら、では、
            ほかに一体、誰があてになるのか。まず、これが問題です。私は、誰を、ヘーゲルの哲学山
            脈を踏破するシェルパに選んだらいいのか。
             ハイデッガーか? 彼には、ヘーゲルの「経験概念」を念入りに読み解いた講義があります。
             シュタイナーか。シュタイナーには、「哲学のナゾ」とか、「人間のナゾ」でヘーゲル哲学に
            言葉を多く費やしている箇所があります。これらについては、日本語では断片的に高橋巌氏
            の書物で知ることができます。日本語訳はまだありません。
             あるいはヘーゲル自身の本を読んで、自分で解釈するしかないか。しかし、私の解釈(ブレ
            イン・パワー)は、フクヤマやハイデッガーやシュタイナーの解釈に匹敵するほど、性能がいい
            か。
             しかし、めげないで進みましょう。というのも、そうでもしないと、ボーンズの野望がどこで、
            どう、道を間違えた結果として生じたのか、という疑問が解けません。こうなると、もう、私個人
            の能力がどうのこうの、という次元ではなくなります。この作業ができなければ、ボーンズに
            「負け」です。

             で、単刀直入にいきます。
             ヘーゲルが自分の哲学を構築する場合に、彼の前に素材が三つあった、と私は考えます。
 
             1 古代ギリシアで哲学が誕生したこと。思考の誕生です。これは何を意味するか、ですが、
              思考を獲得した代わりに、自然との一体感が失われました。日本で言えば、神社を崇拝
              するという形で、自然を神とみなしたり、自然そのものを畏怖する精神の段階が終わった
              ということでしょう。

             2 次に、キリスト教。これによって西洋人は、「私」という存在を知ります。「自我」です。こ
              れを明示したのが、デカルトでした。「我思う、ゆえに、我あり」です。

             3 ここがシュタイナーの説ですが、ドイツの神秘思想です。特に、ヘーゲル自身も言及し
              ている(「エンサイクロペディー」(岩波文庫では、「小論理学」)ヤコブ・ベーメ。ベーメの神
              秘思想は、「私」の中に深く沈潜するとき、人は、そこに神(神性/divine)を見つける、と
              いうものです。パウロがいった、「私ではなく、私の中にいるキリスト」です。

            以上の三つの素材を元にして、そこに一本の糸を通し、思考の誕生から、思考が自分自身を
           認識するところにいたるまでのことが人間の精神現象であり、哲学はそれを学として認識する、
           とするのがヘーゲル哲学です。
            で、この精神がそもそもの自分を発見し、合一する物語が精神の原理であり、世界史です。
           この精神の自己発展のプロセスが弁証法となります。まず、生まれたばかりの思考・精神が存
           在します。次に、キリストによって、思考・精神が他者として開示されます。で、最後に、近代西
           洋人が自分の精神の中に、思考・精神(キリスト)を見出す、というのがヘーゲル弁証法です。

            これをヘーゲル哲学の弁証法とするなら、ボーンズがどこで間違えたのか、わかります。ボー
           ンズの目に入ったのはプロセスだけです。弁証法です。この世界は、絶えず、最終的ゴールを
           目指して、常に、闘争している、という形の弁証法です。
            ま、いいでしょう、この解釈でも。そう解釈できなくもありません。で、そうなると、問題は、ゴー
           ルです。
            ボーンズは、世界支配に置きました。フランシス・フクヤマでは、「民主主義の世界制覇」とな
           ります。まさに、中東全域民主化計画そのものです。「クリーン・ブレーク」です。
            
            どこを間違えたか。
            ヤコブ・ベーメの、ドイツ神秘主義がわからない、ということです。当然でしょう。アングロ・アメ
           リカンの精神は、ヘーゲルに出会う以前にイギリス経験論によって養育されています。ドイツ神
           秘主義を受け入れる余地がありません。で、ボーンズを創設したウィリアムズでしたか、ベルリ
           ン大学でヘーゲル哲学を学び、彼が理解した「弁証法」をアメリカに導入しました。と、同時に、
           当時のドイツにあった秘密結社「イルミナティ」のコピーをエール大に作ったと。秘密結社「スカル・
           アンド・ボーンズ」です。

            さて、ヘーゲル哲学のボーンズ解釈がどういうものか、とうっすらわかったところで、次は、
           この「イルミナティ」とは何か、です。サットンの本には、ゲーテもこの会員だった、とありますが、
           サットンの本以外にそのような言及を私は見た覚えがありません。たいたいは、ゲーテはフリー
           メーソンです。で、シュタイナーも、ゲーテの位階は、何級だった、と指摘しています。
            そもそも「イルミナティ」という秘密結社があったのか。としたら、真相は何か。



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