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北朝鮮:高英姫夫人の死亡説を追う [毎日新聞]【大阪の病院で療養説も】
http://www.asyura2.com/0406/bd36/msg/970.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 9 月 07 日 18:29:28:Mo7ApAlflbQ6s
 


 北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記の妻である高英姫(コヨンヒ)夫人の死亡説が流れている。いまなお確証は得られないままだが、平壌の中枢でいま、何が起きているのか?【鈴木琢磨】

 高英姫が大阪の病院で療養しているらしい−−。この夏、東京の平壌ウオッチャーの間にそんなうわさが駆けめぐった。耳を疑う情報だった。ご丁寧にも、こんな尾ひれまでくっついていた。仲介したのは某演歌歌手の後援者、有名占師が病室に呼ばれた、と。

 実際、病院を直撃したジャーナリストも現れたほどだった。くだんの病院関係者に旧知の人物がいたので、ずばり聞いてみた。「来るわけないでしょ。人の出入りも激しいから、すぐバレるよ」。案の定、一蹴(いっしゅう)されたが、なぜか同じころ、公安当局も大阪入院説はともかく、夫人の滞日を前提に動向確認に走っていたフシがある。

 そして、ほどなく、韓国・ソウルで、高英姫死亡説が飛び交うのである。果たして偶然なのか。

●白頭山の息子

 韓国メディアの報道を総合すると、高夫人は今年6月に乳がんなどの治療を受けていたフランス・パリの病院で亡くなり、遺体は豪華な棺(ひつぎ)に入れられ、高麗航空特別機で平壌に運ばれたとされる。すでに葬儀もすんだが、公表されなかった。韓国政府は情報をつかみながら、南北関係に配慮し、沈黙を通してきたというのである。

 先ごろ、平壌で出た内部限定の金正日伝「白頭山(ペクトウサン)の息子」(朝鮮労働党出版社)に32歳で亡くなった金総書記の実母、金正淑(キムジョンスク)女史の葬儀の模様が詳述されている。

 <首都の広場や沿道は金正淑同志と永遠に別れるために集まった数十万の群衆であふれていた。同志の霊柩(れいきゅう)を載せた馬車は解放山(ヘバンサン)を曲がり、将軍さまのおられる邸宅正門前で、5分間、止まった。愛する家庭とお子さまたちとの最後の別れだった。警護隊員が20発の弔砲を撃った。霊柩馬車が再び動き出すと、将軍さまは走り寄ろうとしたが、親戚(しんせき)たちが抑えた。将軍さまは身もだえしながら、哀切な声で叫ばれた。お母さん!>

 その存在すら一般国民に伏せられている高夫人の場合、たとえ死亡したとしても、こうした葬儀はできない。とはいえ、ごく私的な葬儀というわけにもいくまい。それは、日朝首脳会談直前の02年8月から朝鮮人民軍内で夫人を「尊敬するオモニム(お母さま)」とする教化宣伝をはじめていたからである。キャンペーンは間もなく中断されたが、現時点では公にしにくくても、それなりの格式ある葬儀でなければ、のちのち、つじつまが合わなくなってしまう。

●革命の首脳部

 で、そもそも高夫人は亡くなったのか? 首をかしげるむきが多い。国際インテリジェンス(情報)に詳しいジャーナリストの川邊克朗(かわべかつろう)さんもそのひとり。「容体は悪いとしても、死亡となると根拠が薄いですね。かつての金日成(キムイルソン)死亡説も、突き詰めていくと、伝聞の伝聞でした。韓国の情報機関は平壌から出る飛行機はすべて把握し、搭乗者の行動も見ている。パリで死亡したなら、周辺国の大使館は動くし、子息らも駆けつけるでしょう。そうしたディテールが出てきてもいい。北朝鮮は反応を見つめてるんじゃないですか」

 この死亡説にも朝鮮半島をめぐる摩訶(まか)不思議な情報戦のにおいをかぐのである。ただ、ここにきて平壌で、後継者擁立への動きが慌ただしいのは注目される。夫人の健康上の理由なのかどうか、「尊敬するオモニム」キャンペーンが鳴りを潜め、代わって、金総書記の祖父である「金亨稷(キムヒョンジク)先生」を真の民族主義者として称揚するキャンペーンをはじめたのである。金ファミリーの血統をより重視する姿勢を打ち出している。さらに労働新聞などで後継者そのもののコードネームとして「革命の首脳部」が使用されだしている感もある。

●ああ、明星

 その後継者こそ、金総書記と高夫人との間の息子、正哲(ジョンチョル)、正雄(ジョンウン)のいずれか(漢字は推定)とみられる。つい先だって、朝鮮中央テレビで新曲が発表された。タイトルは「ああ、セッピョラ(明星)」。“将軍さまの進まれる前線への道、ずっと照らしていておくれ……”。画面には大きな星がひとつ輝き、暗闇を走る車を守っているかのようである。「後継者を暗示していると思いますね。なぜなら作曲家のソル・ミョンスンは『金正日将軍の歌』を作曲した重鎮中の重鎮ですよ。単なる歌ではありえません」(平壌ウオッチャー)

 そういえば、人民軍兵士向けの雑誌「軍人生活」(02年10月号)に「金正日将軍の歌」誕生にまつわる逸話が紹介されている。軍指揮官が金総書記に「金正日将軍の歌」完成を報告するや「誰がこんな歌をつくれと命令したのか」と容認しなかった。怒る総書記を同席していた高夫人がとりなし、こう言ったと記されている。「私はこの歌が必ず軍隊から出てくるだろうと信じていました。偉大な将軍さまの頌歌(しょうか)は銃身から出てこなければなりません。私はこの『金正日将軍の歌』を支持します」

●国家合唱団

 脚色された逸話であっても、高夫人の音楽への関心、軍内人脈までうっすらうかがえる。自身、万寿台(マンスデ)(芸術団の踊り子出身ゆえかもしれない。「金正日将軍の歌」などを歌う権威ある朝鮮人民軍功勲合唱団が最近、朝鮮人民軍功勲国家合唱団に名称変更された。いわば金王朝の宮廷楽団である。単に「国家」が入っただけでなく、その裏に高夫人の影がちらつき、後継者擁立の流れが読み取れる。

 大阪は鶴橋生まれの高夫人、本名は高春幸(チュネン)。いったん、東京に出て、61年に柔道家である父親ら家族とともに北朝鮮に渡って、舞踊のトップスターとなり、さらには最高指導者の妻になった。その力は総書記に進言できるほど。存命ならまだ51歳。数奇な運命と言うしかない。そこで、冒頭の大阪での入院説である。うわさの出所をたどっていくと、夫人と同世代の関西に住む在日朝鮮人女性に行き当たった。病が重篤なら、せめても、生まれ故郷の風景を見せてやりたいという思いだったのか。

毎日新聞 2004年9月7日 16時21分

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040907k0000e030096000c.html

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