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ロシア学校占拠テロでブッシュの支持率が高まった。カフカス問題はロシアとアメリカの「石油をめぐる争い」
http://www.asyura2.com/0406/bd36/msg/990.html
投稿者 TORA 日時 2004 年 9 月 08 日 16:41:24:CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://1234tora.fc2web.com/kabu78.htm

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ロシア学校占拠テロでブッシュの支持率が高まった。
カフカス問題はロシアとアメリカの「石油をめぐる争い」

2004年9月8日 水曜日

◆チェチェン問題の源と裏側3 ロシア政治経済ジャーナル No.283
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000012950

前号のつづきです。 ここまでは、ロシアとチェチェンの関係を見てきました。 その関係は、「チェチェンはロシアから独立したい!」「ロシアは許さない」と、 二言ですんでしまう内容。 ところがね、国際関係と言うのはそう単純なものではないのです。 なぜか? 必ず他の大国の利害がからんでくるから。

▼プーチン演説の謎

9月4日18時。 私達は、ビールを飲みながら、プーチンさんのテレビ演説を見ていました。内容はもちろん、テロのことと、これからどうするかということ。 演説の中で、「???????」と思われる箇所があった。後でロシア人の友人に聞いても「???????」だったとのこと。 その部分とは?

プーチンさん 「(私たちは)弱さを見せた。弱い者は打たれる。ある人達は私たちから 肥沃な部分を奪おうとしている。他のある人達は、彼らを助けている。」 この部分だけ見ると、肥沃な部分を奪おうとしているのがチェチェンの 独立派で、それを助けているのが国際テロ集団(例えばアルカイダ)な のかな〜と思えますね。

ところが、その続きを聞くと、 「ロシアは、最大の核大国の一つであり、彼らにとって未だ脅威であると考えているので助けている。だから、この脅威を取り除かなければ ならないと。」言うまでもなく、チェチェン独立派が目指すのはロシアからの独立であ り、国際テロ組織が独立派を助けるのは、ロシアが核保有国だからではありません。 さらに演説は続きます。 「そしてテロは、当然これらの目的を達成するための道具にすぎない」

ここまでを要約すると、
1、ロシアは核保有国で脅威だと考えている人(あるいは国)がある。
2、で、その人(あるいは国)は、脅威を取り除く、つまりロシアを弱体化させなければならないと考えている。
3、テロは、ロシアを弱体化するための道具である。 となります。

誰が「ロシアは核をもっているから脅威だ!」と考えているのでしょうか? で、誰がテロを道具にしてロシアを弱体化させようとしているのでしょうか?演説を聞いたたくさんのロシア人に聞いてみましたが、「プーチンはアルカイダやチェチェン独立派のことを言っている」と答えた人は一人もいませんで した。

ここで断定的なことを書くのはやめておきましょう。 しかし、「チェチェン問題」というのは「カフカス問題」の一部にしかすぎないと 認識した方がよいのです。 ではカフカス問題とは何か?

▼カフカスの米ロ対立1

カフカス問題の本質は、ロシアと米国の「石油をめぐる争い」と言ってもよいでしょう。 それは、イラク問題が、米国とロ・仏・中の「石油をめぐる争い」だったのと同じ。 (イラクに関しては、石油オンリーじゃないですが。。。)

説明します。 カスピ海に面する、カフカスの旧ソ連国アゼルバイジャン。 原油の埋蔵量は推定2000億バレルと言われています。(推定だから、ホン トのことは誰も知らない) 同国は現在、原油を首都バクーからロシアのノボロシースクまでパイプライ ンで流し、世界市場に供給している。

一方、カスピ海の膨大な原油を確保したい米国は、アゼルバイジャンから隣 国グルジアを通過し、トルコに抜けるパイプライン建設プロジェクトを推進中。これが完成すると、年間5000万トンが、ロシアを経由せずに、世界市場に送 り出されることになる。

パイプライン問題は、カフカスで起こっている、全ての紛争の元凶なのです。建設を阻止したいロシアは、グルジアからの独立を目指すアプハジア・南オ セチア・アジャリア共和国を支援しています。

一方でグルジアは、チェチェンの武装勢力を保護している。 原油のあるアゼルバイジャンはどうかと言うと、故ゲイダル・アリーエフ前大統領は、プーチンにとってKGBの大先輩で、両国関係は良好でした。

▼カフカスの米ロ対立2

カフカスの米ロ対立は現在、米国有利で進んでいます。 昨年から現在まで、ロシアにとって不利な出来事が次々と起こっているのです。 まず、2003年9月。 パイプライン建設が開始。完工は今年度末の予定。

次に、プーチンさんと仲良しだったゲイダル・アリーエフ大統領が死亡。 昨年10月の大統領選で、息子のイリハム・アリーエフが当選します。 42歳のイリハムは、親米派。 さらに、グルジアでも政権が交代しました。 グルジアの大統領は、日本でも有名な元ソ連外相のシュワルナゼ。

同大統領は昨年11月、野党からの退陣要求に屈し辞任。 米国が野党勢力を支援していたため、シュワルナゼは「米国に裏切られた 」と公言しているのです。 今年1月の選挙で勝利した、36歳の新大統領サアカシビリは、コロンビア大 学とジョージ・ワシントン大学を卒業したバリバリの親米派。

米国の圧倒的な力を背景に、サアカシビリは5月6日、親ロシア・アジャリア 共和国のアバシゼ最高会議議長を退陣に追い込みます。同大統領は現在、同じく親ロの南オセチア共和国支配を目指して行動を起 こしています。

その後はアブハジア。 5月9日、チェチェン共和国のカディロフ大統領が、爆弾テロにより死亡しました。 カディロフは、元イスラム教聖職者で、独立派のリーダーだったのですが、99 年に親ロ派に転向。 2000年夏、プーチン大統領に任命され行政府長官に、昨年秋、選挙で圧勝し大統領に就任したのです。

ここまでの構図を整理してみましょう。
1、米国とロシアは、カスピ海の原油をめぐって争いを続けている
2、米国は、原油のあるアゼルバイジャン・パイプラインの通るグルジアに親米政権を打ち立てることに成功している
3、米国に支持されているグルジアは、チェチェンの武装勢力を保護している
4、ロシアは、グルジア国内の独立勢力を支援している

もちろん私は、「米国が今回のテロにからんでいる」と言っているのではありま せん。 証拠もないのに、そんな過激で無責任なことを書くのは間違っているでしょう。 ただ、チェチェン問題というのは、「ロシア対チェチェン独立派の対立」と言う 一言では片付けられない。 もっとグローバルな問題なのだということを知っておいたほうが良いということ なのです。

▼テロで得した人

最後に今回のテロで最も得をした人は誰か書いておきましょう。 何度も強調しておきますが、私は、米国と今回のテロ事件が関係あるといっているのではありません。 ただ「事実として誰が得をしたのか?」という話です。

一見何の関係もないように思えるのですが。 これは、ブッシュが一番得をしたのです。なぜか? ブッシュは、「国際テロ」との戦いを力強く宣言している。 もちろん、「大量破壊兵器がなく、フセインとアルカイダが関係ないのにイラクを攻めた」ことに論理性が与えられるわけではありません。

ところが、国際テロの動きが活発になると米国民は、「あ〜、ブッシュの言って たことは正しいわ」と考え支持率が上がるのです。 「証拠はあるの?」 あります。 ここ数ヶ月間、ブッシュとケリーの支持率はほとんど同じだった。 ところが、ニュースウィークの最新調査によると、ブッシュの支持率は52%、ケリ ーは41%で11%も差をつけている。 ブッシュの支持率は、8月から13ポイントも上がっているのです。

【テロが増えるとブッシュの支持率が上がる】

どうやら、ブッシュの再選は確実になってきた感じですね。 そして、戦争は続いていく。「なんでそうなるの?」 これは、バックナンバーで何度も触れていますので、参考になさってください。

「今、ブッシュが違法にイラクを攻撃したこと、利益を独占したことを理由に、世界が平和に向かって連携しつつあります。 ところが、これに対する反作用として、戦争を求める動きが強まるのです。

具体的には、世界中でテロがますます増加していく。 そして、国際世論を「ほらね!国際テロは怖いでしょ?ブッシュは正しかった でしょ?」と誘導する動きが強まってくる。 今回のメルマガの題は、「兆し」ですが、「平和な世界に大前進!」とか、「世 界平和一歩手前!」ではないのは、上のような理由によるのです。 まだまだ長い戦いが続くのですね。」

(RPEジャーナルNO248=2004年4月2日号「兆し5」より)

(私のコメント)
ロシアの学校占拠テロは600名もの死者を出してしまいましたが、この事件の基本的な事がまずわからない。この事件はチェチェンの独立派のゲリラの犯行なのか、犯人像が全く見えてこない。そもそも日本人にはカフカス問題と言うものが全く分からない。武装グループのほとんどが死んでしまったし、一人捕まりましたが名前も公表されず、本当にゲリラだったのかも分からない。

ロシアの情報統制ぶりはソ連時代と変わらず、ロシアのテレビも事件の報道を打ち切って娯楽番組を流し続けていた。今日になってテロが起きた当日の様子がテレビで放映されましたが、武装グループも最初は人質の扱いもトイレなどは使わしていたようだ。犯人達は黒マスクを被って顔は分かりませんが女性もいた。さらには起爆装置を足で踏んで、撃たれたりして倒れれば爆発する仕組みをビデオで映していた。

この場合は犯人側が爆薬を仕掛けないうちに特殊部隊を突入させるべきだったのでしょうが、無理だった。ソ連時代だったら事件そのものを完全にシャットアウトして無かったものにすることも出来たのでしょうが、西側の報道陣も駆けつけてしまったからそれも出来ない。しかしプーチン大統領は最初から強硬策を決めていたようだ。

武装グループの正体を知っているのはプーチンをはじめロシアの幹部だけだろう。アルカイダも含まれていると発表しているが証拠はつかめていない。プーチンはおそらく武装グループの背後の支援組織の正体も掴んでいるから、ルーチンの失脚とロシアの弱体化を狙った反ロシア組織が武装グループの背後にいるようだ。そのグループとはユダヤ石油財閥グループだ。

プーチンのユコス潰しとテロの激化は関係があるのだろうか。双方ともプーチンを敵にしていることは共通しているし石油がらみも共通している。この事は8月11日の日記
http://www.asyura2.com/0406/hasan36/msg/370.html
にも書きましたが、金銭的に支援するところがあるからこそ武装グループも勢力を拡大してロシア全土でテロ活動が出来るのだ。KGB出身のプーチンはそれを一番よく知っている。

では武装グループとブッシュ大統領とは繋がりがあるのだろうか。テロとの戦いではプーチンとブッシュは盟友であり直接はないだろう。911テロと今回のロシアのテロの背後を探ってゆけば同じところに到達するのではないか。と言うことは国際的な石油がらみの組織が黒幕と言うことだろう。911テロもロシアのテロも犯人が死んでしまっていることも黒幕を突き止めにくくしている。

今回のテロ事件はチェチェンとは関係ないという見方もある。チェチェンの大統領自身が関与を否定している。むしろカフカス全体を混乱させたい目的があるようだ。チェチェンニュースでは次のように書いている。

■ベスラン学校人質事件に感じる疑問 チェチェンニュース
http://chechennews.org/chn/0429.htm

ゲリラたちの顔が見えないのが気になる。BBCによると、現地で交渉したイングーシ前大統領アウシェフ氏は、犯人グループの中には一人のチェチェン人もいなかったと明かした。どういうことだろうか。犯人グループの要求は「チェチェンからのロシア軍の撤退」と、6月にイングーシで発生した蜂起事件(イングーシの若いゲリラたちが多数参加した)の時に逮捕された「仲間の釈放」だという。(2日、朝日)
 この事件を、チェチェン独立派と直接結び付けてはいけなかったのではないか。独立派のマスハドフ大統領は、この事件への関与を否定し、犯人グループとの交渉への参加を声明した。事実、ロンドンにいる独立派スポークスマンのザカーエフは、北オセチアのザソホフ大統領らと電話で連絡を取り合い、事態を打開しようとした。マスハドフは事件のあと、北オセチア国民に対して哀悼の意を表すメッセージを発表した。(中略)

ロシア当局は犯人グループにチェチェン人、イングーシ人の他にアラブ人10人、黒人1人が含まれていると主張している(4日、朝日)。そんなことがありうるだろうか?地の利がなければできない、ゲリラ部隊による奇襲に、肌の色も違う遠い外国からの兵士が参加するのは不可能だ。だがロシア側にとっては、この明らかに「国内テロ」でしかない事件を「国際テロ」と主張するために、どうしても外国人が必要だ。

 これをよく覚えておいて、これから「外国人」について、何が発表されるか、あるいはされないかを観察しよう。実際、ぜひ説明してほしいと思う。この「外国人」についても、あるいはチェチェンと「アルカイダ」の関係があるという説についても、それが誰を通してどこでつながっているかを。それは誰も言おうとしない。ただ「関係がある」と言う人ばかりが、あちらこちらにいる。

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