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スパイご用達? 短波「乱数放送局」の謎 [WIRED NEWS]
http://www.asyura2.com/0406/bd37/msg/962.html
投稿者 ひろ 日時 2004 年 11 月 18 日 23:03:27:YfXbGWRKtGRPI
 

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20041118201.html
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CULTURE
2004年11月15日 2:00am PT

スパイご用達? 短波「乱数放送局」の謎
Jason Walsh

 電波のなかでも短波と呼ばれる帯域は、音質がよくないため、民間の放送局にはほとんど使われず、おもに政府関係の放送局に利用されてきた――たとえば、『BBCワールド・サービス』、『ボイス・オブ・アメリカ』(VOA)、『ラジオ・フランス・インターナショナル』(RFI)のような国営放送があるかと思うと、『ラジオ・ハバナ・キューバ』や米国政府が資金を提供している『ラジオ・フリー・イラク』のようなプロパガンダ放送もある。

 いっぽう、過去30年にわたって、それ以上に好奇心をそそる国際放送電波が受信されている。

 世界のいたるところで、地球全体をカバーできる強力な送信機が、一聴したところ無意味に思える数列や文字列を、大量の耳障りな電子ノイズとともに放送しているのだ。

 このような「乱数放送局」を運営しているのは大規模なドラッグ密売組織だと推測する人も、一部にはいる。しかしもっと可能性が高いのは諜報機関だろう。このことは、イギリス政府が暗に認めており、キューバに関しては偶然真相が明るみに出たことがある。

 このところ、公共放送局が衛星放送やインターネットといったメディアに力を入れるようになってきたため、短波放送はすたれつつある。そのいっぽうで、奇妙な乱数放送局は、冷戦の終結や、新技術の発展などはまるで意に介していないかのように短波送信を続けている。一部の国では、これらの信号を聴くこと自体が違法とされている。

 乱数放送の聴取者たちが信号を解読できる見込みはほとんどない。それでも、このような放送局をめぐっては、非常にマニアックなリスナーのコミュニティーが形成されている。

 奇妙な電波放送への好奇心は非常に高く、その影響は大衆文化にも及んでいる。たとえば、映画では『バニラ・スカイ』、そして音楽ではウィルコ(日本語版記事)( http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/culture/story/20040625202.html )、ポーキュパイン・トゥリー、ステレオラブといったバンドの楽曲にも登場した。
イギリスのレーベル、アーディアル・ディスクス社( http://www.irdial.com/conet.htm>では、さまざまな放送を録音し、奇妙な音響を詰め込んだ、まるでコンセプチュアル・アートのような4枚組のCDをリリースしている。

 乱数放送局の存在を公式に認めた政府は、これまで1つもない。しかし、英貿易産業省(DTI)は1997年にロンドンの『デイリー・テレグラフ( http://www.telegraph.co.uk/>』紙に対し、謎めいたことは何もなく、これらの放送局は「一般消費者に向けられたもの」ではないと述べている。

 北米に向けて、スペイン語で5桁の数字を読み上げる乱数放送があるが、この発信元はキューバと考えられている。『ラジオ・ハバナ・キューバ』から誤って同時放送で乱数音声が流れたことから、発信元がキューバであることが露呈した。もちろん、そのときの信号を放送したのは米中央情報局(CIA)で、技術的トラブルと思われたものは実は本物のミスではなく、情報撹乱のための謀略だったという説もある。

 乱数放送局の発信する電波は、低出力とは言えない。低出力ならば、人目を避けて潜行中の工作員による放送とも考えられる。しかし、乱数放送局の信号は強力な送信機から発信され、世界中に届いていることを考えると、送信に必要となる巨大な送信塔を隠すことは困難なはずだ。

 信号のスペクトル分析によって、こうした放送では、変調データのバーストが混じることや、可聴範囲外のノイズが繰り返し発生していることが明らかになっている。

 一部の放送局は、秘密裏に工作員によって使用されている。2001年9月22日(米国時間)には、米国防情報局(DIA)のキューバ担当上級アナリスト、アナ・モンテス氏が逮捕された ( http://www.cicentre.com/Documents/DOC_Montes_1.htm )。
モンテス氏は、キューバの乱数放送局からメッセージを受け取っていたことが判明している。

 イギリスでは、東ドイツのためにスパイ行為を行なっていた( http://news.bbc.co.uk/1/hi/special_report/1999/09/99/britain_betrayed/450921.stm )ロビン・ピアソン博士が1982年以降、シュタージ( http://www.julianlewis.net/speech_detail.php?id=29 )[東ドイツの秘密警察]の工作員から一方的に送信される無線メッセージを受け取っていた。

 また最近では、イラクをめぐる紛争によって、少なくとも2つの放送局が誕生している。イギリスの国際情報機関『MI6 ( http://www.bbc.co.uk/crime/fighters/mi6.shtml )』が運営していると思われる『E03A』と、エジプトから放送されている『E25』だ。

 なかで最も好奇心をそそる存在は、4625KHzを使用している放送局だろう。なにしろ、20年以上にわたって同じ信号を送信しつづけているのだ。その信号は、ブザーのような音 ( http://www.geocities.com/uvb76/buzzer-1.mp3 )で1分間に25回繰り返され、『ザ・ブザー』というニックネームが付けられている。送信塔( http://www.geocities.com/uvb76/lozhki.jpg )は、モスクワの北西30キロメートルのところにある。

 この周波数では、ブザー音ばかりが流れ、音声によるメッセージが放送されたことは過去に2回しかない。この周波数が確保されている理由は謎に包まれている。

 カナダ軍で兵役を務めた経験もある、非常に熱心な短波放送の愛好者は、「これは、核兵器による紛争が勃発する直前といったような、極度の緊急事態に陥った場合に備え、最後の頼みの綱として確保されている周波数」ではないだろうかと推測する。

 乱数放送のトラフィック分析を専門に行なうイギリスの団体『エニグマ2000( http://groups.yahoo.com/group/enigma2000 )』のメンバー、ポール・ボーモント氏は、このブザー音について、「ミサイルと何らかの関係があるのだろう――おそらく時計の役目」を果たすのではないかと示唆する。

 いっぽう、イギリスの雑誌『ショート・ウェーブ・マガジン( http://www.pwpublishing.ltd.uk/ )』の編集者、ケビン・ナイス氏は、ブザー音に対する関心の高さに困惑する。

 「これはひょっとしたら、データモデムかもしれない。短波は、あらゆる種類の奇妙な雑音にあふれている。正体としては、あらゆる可能性が考えられる。この放送だけにことさらに興味が集まるのは妙な話だ」とナイス氏。

 ボーモント氏は、リスナーが絶対に暗号を解読できないとしても、このような放送には魅力があると話す。熱心な愛好家たちは受信スケジュールを作成し、おびただしい数の放送局に周波数を合わせている。

 「乱数放送局には、きちんとしたスケジュールがあり、信号の特徴から他の局とも識別可能だ。メッセージを解読するのはまったく不可能だが、それでもトラフィック分析はできる」とボーモント氏は述べた。

 イギリス軍の情報機関では、乱数放送局といったものが、ジェームズ・ボンド的ないかにもスパイらしい雰囲気をかもし出す点を、明らかに意識している。もしかすると、これは単なるスパイ募集用のツールでしかないのかもしれない。

 そうした機関の求人広告では、たとえば、左寄りの論調で知られる『ガーディアン』紙に掲載されているものでさえ、就職後はずっと机にかじり付いて過ごす可能性のある職種の募集にも、秘密情報員のようなイメージが示唆される。最近掲載された清掃係の求人広告には、次のような興味深い文面が見受けられた。

 「パートタイムの清掃係/内部的補助者。1万6903ポンド、歩合給。われわれの業務は、新聞のトップニュースを飾ることもあれば、まったく人目に触れず、密かに行なわれることもある。しかし、応募者があれこれと読んで知っていようといまいと、われわれが犯罪、ドラッグ、テロといった脅威からイギリスを守るうえで、非常に重要な役割を果たしていることに変わりはない。採用者には、われわれのロンドン・オフィスの物陰に潜み、この場所を手抜かりなく清潔に整頓してほしいと希望している。業務内容は厳格に決められているものではないため、柔軟性を備え、われわれが必要とするどんな仕事にも喜んで手を貸す態度が求められる」

[日本語版:湯田賢司/長谷 睦]

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* WIRED NEWS 原文 (English) *
( http://www.wired.com/news/technology/0,1282,65698,00.html )

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