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米外交問題評議会リポート:次期大統領の外交課題 [フォーリナフェアーズ]
http://www.asyura2.com/0406/hasan36/msg/879.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 9 月 24 日 19:23:22:Mo7ApAlflbQ6s
 


★ 「アメリカの財政赤字とアジアの外貨準備」を読んで、いろいろ不安や問題はあるがなんとかなるというレベルの話しかされていないことに愕然とした。


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Foreign Policy Discussion / Benn Steil, Graham Allison, Joseph Nye et al.

◎司会      リチャード・ハース/米外交問題評議会会長

◎スピーカー   ベン・ステイル/米外交問題評議会シニア・フェロー
           グレアム・アリソン/ハーバード大学教授
           ジョセフ・ナイ/ハーバード大学教授
           エリザベス・エコノミー/米外交問題評議会シニア・フェロー

邦訳文は、二〇〇四年七月下旬にボストンのハーバード・クラブで行われた米外交問題評議会ミーティングでの発言からの抜粋・要約。発言や質疑応答の順序を入れ替えている部分がある。全文(英文)はwww.cfr.orgからアクセスできる。


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*論文の一部分を公開中です。邦訳文の前文は、「論座」(朝日新聞社)2004年10月号、フォーリン・アフェアーズ日本語版および日本語インターネット版2004年9月号に掲載。

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目次

・核武装のドミノ倒しが起きる?  公開中
・アメリカの財政赤字とアジアの外貨準備  公開中
・中台紛争のリスクは高い  
・情報組織の改編
・反米主義の高まりにどう対処する
・質疑応答

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核武装のドミノ倒しが起きる?

リチャード・ハース まず、簡単にスピーカーの紹介を。ベン・ステイルは米外交問題評議会のシニア・フェロー。グレアム・アリソンは最近では核兵器とテロを研究テーマとしている。ジョセフ・ナイはソフトパワーという概念を含む、数多くの概念を生み出してきた政治学者。エリザベス・エコノミーは米外交問題評議会のシニア・フェローで、中国の環境問題に関する本を最近出版している。

 まずハーバード大学のグレアム・アリソン(Graham Allison)から。彼は、ケネディ・スクールの学院長を経て、クリントン政権の国防次官補として、ロシア、旧ソビエトへの政策を担当した。著書にキューバ危機を描いた『決定の本質』(中央公論新社、一九七七)などがある。

 さて、ブッシュ政権の先制攻撃ドクトリン、つまり、学会ではこれまで予防攻撃と呼ばれてきた戦略ドクトリンはかなりの論争を呼んだ。ブッシュとケリーのどちらが選ばれるにせよ、次期大統領は、今後イランや北朝鮮の核拡散の脅威に直面させられることになる。イラクをめぐって大きな論争が起きたとはいえ、ブッシュ、あるいはケリーは、大統領としてこのような脅威に現実に直面した場合、先制攻撃を検討せざるを得ないだろうか。

グレアム・アリソン そうなると思う。イラクに関してブッシュ大統領が必要なら単独でも武力行使を辞さないという姿勢を貫いたこと自体に問題はないと私は考えている。ブッシュ大統領はわれわれが直面している最大の脅威はテロリストが大量破壊兵器(WMD)を入手することだと語っているし、ケリー候補も同じ見方をしている。ブッシュはテロリストとWMDのつながりを問題にして、イラクとの戦争を開始した。問題はターゲットが違っていたことだ。

 イラクではなく、北朝鮮のほうが深刻な脅威だった。北朝鮮は核燃料の再処理を行い、さらに六個の核兵器を生産できるプルトニウムを保有している。北朝鮮が核兵器や核物質を輸出できるはずはないと考える者は、リビアに何を提供していたかを考えるべきだろう。北朝鮮はリビアに核兵器一個を十分に生産できる核物質を輸出していた。

(核実験をし、核保有を宣言していない)北朝鮮は必ずしも核武装国家ではないが、核兵器の生産ラインをもっている。アルカイダその他のテロリストにキャッシュほしさに核兵器を提供するかもしれない。少なくとも、私にはそのような世界は受け入れられない。あらゆるアメとあらゆるムチを用いて、北朝鮮に関与し続けるべきだ。先制攻撃を含む、信頼できる形での軍事的恫喝策をとりえない状況にあるとすれば、中国やロシアを含む、われわれと立場を共有する可能な限り多くの国を動員して、問題の解決を試みるべきだろう。

 しかし、北朝鮮側に究極の警告を与えるには、「彼らが生産施設を稼働させるようなら、軍事力の行使も辞さない」という路線をとるしかない。彼らが生産ラインを動かして、それでも核兵器を他の勢力に提供しないとは考えられない。

 イランの核開発も警戒しなければならない。イランはまさに核兵器生産に向けた重要な一線、つまり、ウラン濃縮化技術及び使用済核燃料の再処理技術を手に入れる瀬戸際にある。もしイランがこの能力を手にすれば、われわれが外交的にできることはほとんどなくなる。

ハース 北朝鮮とイランがこのまま放置され、広く核保有国とみなされるようになるとしよう。この二カ国の核武装化をわれわれが止められなかったから、他の諸国も核保有に走るだろうか。

アリソン そうなるだろう。北朝鮮が核武装化に成功すれば、つまり、核実験を行い、「自分たちは核の兵器庫をもっている。生産ラインもある。一年もあれば、数十個の核兵器を製造できる」と発表すれば、歴史家はこれをアメリカ外交の歴史的な大失策とみなすはずだ。その結果、アジアに核武装化のドミノ倒し現象が起きるのはおそらく間違いないからだ。私が思うに、まず日本が核武装化し、韓国もこれに続くかもしれない。だが、より重要なのは、北朝鮮がアルカイダのような組織に核兵器を売却すれば、われわれの防衛ラインが非常に不安定になることだ。イランが核武装化した場合は、中東地域でも核武装のドミノ倒し現象が起き、エジプトやサウジアラビアなどが核武装化すると思う。


アメリカの財政赤字とアジアの外貨準備

ハース 次にベン・ステイル。経済に話を移したい。財政赤字と貿易赤字が肥大化している。だが、財政・貿易面での赤字は、この国が世界経済を刺激し、牽引していることも意味するとみなす考えもあるようだ。

ベン・ステイル まず財政赤字からコメントしよう。現在アメリカは国内総生産(GDP)の四・五%規模の財政赤字を抱えている。これが短期的なものに終われば、それほど心配することはない。その場合には、戦争のために少しばかりお金を使いすぎていたことを意味するだけだ。しかし、今後十年でどのような事態に直面するかを考えるべきだ。社会保障、医療保険に関する連邦プログラムが政府支出の半分をのみ込んでいるはずだ。これは大きな問題である。

 われわれは、アメリカに流れ込んでくる外国の資金でこうした赤字を補填している。外国の資金が流れ込んでくることはよいことだが、規模があまりに大きすぎる。また誰がアメリカの財務省証券(国債)を買っているか、逆に言えば、誰からわれわれが資本を輸入し、赤字を補填しているかも問題となる。

 二十年前、アメリカの経常赤字が現在の半分程度、つまり、GDPの二・八%規模だったころ、財務省証券の発行額の八%は外国政府が所有していた。現在この比率は実に二三%にも達している。アメリカは政府債務の二三%を外国政府に対して負っている。例えば、アジア諸国の中央銀行は一兆ドルを超えるドル建て外貨準備をもっている。

「アメリカの借金は多すぎる。この状況にはアメリカも、もちこたえられないだろう」。世界各国の中央銀行がこのように心配しはじめたらどうなるだろうか。中央銀行の外貨準備の構成を見直すかもしれない。外貨準備にしめるドルの比率を五〇%へと引き下げ、ユーロを増やせば、どのようなことになるだろうか。ドル価値は急落する。インフレ期待を打ち消し、われわれの赤字を支える財務省証券を諸外国がもち続けてくれるようにするには、国内金利を引き上げざるを得なくなる。だが、これによって、投資も経済成長も、われわれの生活レベルさえもが脅かされることになる。

 同様に、外国におけるわれわれの経済政策への信頼も失墜する。貿易をめぐるグローバルな規範へのアメリカの影響力も低下する。国際商品取引のほぼすべては現在ドル建てで行われているし、アメリカの国際通貨基金(IMF)への影響力には絶大なものがある。だが状況が変わらないとも限らない。われわれの影響力の一部は一九九〇年代のアメリカ経済の成功、そして、「アメリカ人は自分で何をしているかを理解している」という認識によって支えられている。これらが損なわれることになる。  では、どうすればよいか。もちろん、経常赤字についてわれわれが短期的にしかも直接的にできることはほとんど何もない。だがわれわれは赤字を管理することはできるし、実際にそう試みる必要がある。

Copyright 2004 by the Council on Foreign Relations, Inc.
& Foreign Affairs, Japan


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論文の妥当な範囲内での引用は可能です。その際、必ずクレジットを明記していただきますようお願いいたします。

<例>・Copyright 2004 by the Council on Relations Inc.& Foreign Affairs, Japan.
    フォーリン・アフェアーズ「日本語版」○月号
   ・米外交問題評議会のウェブ・リソースによれば・・・
   ・米外交問題評議会のガーズマン・インタビューシリーズの〇〇氏へのインタビューによれば・・・
  
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なお、WEB上での論文転載は禁止とさせていただきます。

http://www.foreignaffairsj.co.jp/source/CFRreport_and_transcripts/discussion.htm

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