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防災の日と言うことでロープワークなど。【最近ではもやい結びより二重8の字結びらしい】
「クライミングのコンペでは、もやい結びは禁止になり、8の字結びが使用されるようになった。」との事である。もし、もやい結びを使う場合は必ず強化もやいでやるべきとの事である。
8の字結び(フィギュアオブ8・ノット/Figure-of-8 knot)
http://www.gca.or.jp/tosyo/musubikata/eightknot.htm
8の字結びは登山で用いるスタンダードな結索である。
はじめに8の字止め結びをつくり、作業余端を折り返し、その結び目をなぞるようにして結ぶ。
これは丈夫な結索で、末端処理をほどこす必要がないくらい安全性が高い。
事実、どんな方向に荷重をかけても切れるまでほどけない。
素早く結べないとか、ほどくのに苦労するといった泣き所はあるが、命綱の取りつけ作業などで使用するには最も無難な結索であるといえよう。
8の字結びは2本のロープが均等かつ隙間なく添っているところから、ラブノットの愛称がある。だから体裁よく結んでほしい。
不均等な結び目は、ロープにおよぼすエネルギーがその不均等な一点に集中し、固く締まってほどくとき骨がおれる。
(以上、「ロープの結び方」より抜粋)
二重8の字結び(フィギュアオブ8・ループ/Figure-of- 8 loop)
http://www.gca.or.jp/tosyo/musubikata/figure8loop.htm
二重8の字結びは、8の字結びと同じ形の結索である。
ロープを二重に折り曲げて、8の字止め結びと同じシークエンスで結ぶ。
かならず結び目が不均等になるので、完成させるためには修正が必要である。
昨今ナイロンロープといえば、一般にカーンマントルロープのことを指すようになった。
カーンマントルロープには伸縮性のあるダイナミックロープと、伸縮性のないスタティックロープとがあるが、双方ともストランドがないのでアイ・スプライス(薩摩編みの輪)が施せない。
アイというのはカラビナやシャックルなどのコネクターをセットする部位であり、運用上必要な輪であるが、このアイをつくるこのとのできないカーンマントルロープは、二重8の字結びのループがコネクターをセットする部位になる。
もやい結びは運用範囲のひろい結索である。
http://www.gca.or.jp/tosyo/musubikata/bowlineknot.htm
船の作業で頻用されているほか、登山やレスキュー、高所作業でよく使われている。
ただし、カーンマントルロープの運用においては末端処理で補完する必要がある。
結索というものは、すばやく結べて大きな荷重がかかってもほどけず、しかも容易にほどくことができるのがいい、と言われてきた。
これらの条件をすべて満たすものとして、もやい結びはそのトップにあげられてきた。
事実、結びの王様の異名もある。だがループ負荷によってほどける欠点は、あまり知られていない。
ドイツの登山家、ピット・シューベルトは、その著書「生と死の分岐点」(山と渓谷社)で、1965年11月にウィーン南方のパイルシュタインで起きた死亡事故をとりあげ、もやい結びのループ負荷(その著書ではリング負荷という)の危険性をといた。
ループ負荷とは、もやい結びの間違った運用であり、あらぬ方向の力である。
だが正しい方向に荷重をかけた場合でも、結び目の内角が大きいと、ベクトルの作用によってそのループにはさらに大きな荷重がかかる。
そのためテンション(張る)とスラック(ゆるめる)を何度もくり返すと、やがてロープはほどけてしまう。
この危険なベクトルの作用も、ループ負荷と同様、結び目を破壊する方向の力にほかならない。
しょせん、もやい結びというものは、末端処理で補完しないと安心できない。
ビルのガラスクリーニングには、作業者がロープで下降して窓ガラスにアクセスするブランコ作業というのがある。
ブランコ作業はロープをビルの屋上の丸環に取りつけて行うものであるが、その丸環の設置間隔は約6mが標準である。
そのため二つの丸環の真ん中にロープを取りつけた場合、もやい結びの結び目の内角(θ)は必然的に大きくなってしまう。
したがって、たとえば東側の壁面を下降するときは、西側にある丸環を使用するなどして、結び目の内角を小さくする工夫が求められる。
と同時に、末端処理で補完することも忘れてはいけない。
また、もやい結びというものは、その結び目があらぬところに引っかかってもほどけるものである(図23)。
1992年にオーストリアで開催されたクライミング(岩登り)のワールドカップで、8mの高さから落ちたイタリア選手がハーネスに結んでいたロープがほどけて地上まで墜落し、両足を複雑骨折したことがあった。
この事故は、もやい結びが岩角に何度も引っかかってゆるんだのが原因ではないかと言われている。
それ以来、クライミングのコンペではもやい結びは禁止になり、8の字結びが使用されるようになった。
もやい結びは、くり返し注意するが、末端処理でバックアップしないと安心できない。
すばやく結ぶことができても、ほどけてしまっては何にもならない。
一方に「もやい結びをできずして職人というなかれ」といった風潮がみられる。
たしかに職人であるなら、もやい結びくらいちゃんとできなかったらしかたがないだろう。
だがほんとうは知っていれば得をする≠ニいった程度のものにすぎないのである。
「もやい結びは船を係留するときの結索である」などと言われているが、係留索は事前にアイ・スプライスを施しておくのがマニュアルである。
また「片手でも結べるので人命救助に必要である」という説もあるが、緊急時に片手で結ぶことなどできっこないだろう。
"片手もやい"は船乗りのお家芸で、溺者救助の名目で広まったものであるが、2次災害のおそれがあり、じっさいには使用しない。
ただ結索技術の練度向上が目的で行うのであれば、それなりに価値はあるだろう。
(以上、「ロープの結び方」より抜粋)
ベーシック・ロープワーク もやい結び 強化もやい結び
http://zen.ms-n.com/knots/bowlinestg2.htm
もやい結びで人間(直接もしくはハーネス)を確保するロッククライミングやレスキューなどでは、安全性を最重視して、解けないように末端を処理して強化します。
強化もやい結び、 表側と裏側
左) 通常もやい結びの端部を長くして、
メインループに下からかける。
右) 端部は締めるループの下を通ってメインループに並ぶ。
締めつければ完成。