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真実について
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投稿者 baka 日時 2004 年 9 月 12 日 17:49:21:RQJEnV9HbG4Tk
 

(回答先: Re: アルカイダビデオの製作者は? 投稿者 考察者K 日時 2004 年 9 月 12 日 15:38:12)

Kさん、レスをありがとうございます。

>[しかし、アルカイダはアメリカの政策によって「対ソビエトの戦士」として育てられた組織で、また、石油利権の絡みで米軍上層部とはかなり深いつながりがあるのです。
ブッシュ一族とオサマ・ビン・ラディン一族はかなり深くつながっていたし、ブッシュが意識的にラディンの一族を国外逃亡させたのも事実でしょう。]

この辺りの状況も、NHKは報道していました。

>[【アルカイダ幹部と米国支配層が御仲間(協調と競争の絶妙なバランス)であることの証拠】
は異論はありません。というよりこれから更にその証拠は増えるでしょうし、事実御仲間でしょう。(もっとも、御仲間の定義は問題です。利益における協力関係があったという意味です)]

表向き敵対関係にある裏組織が、互いの便宜を図るというのは、よくあることのようですね。
ベトナム戦争の折りには、CIAの下請機関エアアメリカの輸送機が北ベトナムの政治局員を運ぶ(つまり便宜を図る)のを目の当たりにした米軍海兵隊のF-4戦闘機パイロットの次のよう述懐もあります:

『私のスカイホーク(A-4軽爆撃機)乗務時代からの旧友で、現在エア・アメリカの航空機に乗っている男と出会ったことで、私は急性倦怠症状から脱却できることとなった。
 エア・アメリカというのは、半ば公然たるCIAのジャングル作戦ーつまり情報作戦航空隊のことである。
(中略)
二人のパジャマ姿の中年男が、身軽に乗ってきて友人に頭を下げた。
「この人たちはベトコンだよ。実際はNVAの政治局員で、ここの共産党に協力ー党の方針通りに運営されているかどうかを、監視するために派遣されてきているのだ」
 友人は私にそう説明して、彼らの方に向き直り「やあ、今日は、トージョーさん」と挨拶した。二人は白い歯を見せてニヤリと笑った。
(中略)
「そこまでこの飛行機で送るというわけかね?」
 友人は私の質問には答えず、「なんてわかり切った事を聞くんだ」という顔をしただけだった。
(中略)
「(中略)これは一年以上も前からの約束なんでね、その履行というわけだ。私は彼らの仲間の男と、先月サイゴンで出会い、一緒にビールを飲んだが、英語を流暢に話すその男は、私の知らない情報を沢山与えてくれた。実に面白い男だった」
 友人は更に説明を続けた。
「君は彼らー北ベトナム人は我々を憎悪してると思っているだろうが、そうとばかりもいえない節があるのだ。彼らはアメリカが介入してくれた方が、南ベトナムの接収が早く片付くと思っている。さもないと北の南奪取は潜入攪乱と内部崩壊戦法を取ることになるので、南ベトナムとしても、どうしても戦わないわけにはいかなくなるからだ。北ベトナムはオープン戦法の方がやりやすいと思っている。ことに米国が介入する場合はだ。ただ彼らが恐れているのは、アメリカがラオス国境地帯沿いの山林を通る秘密輸送路爆撃の不首尾に疲れ果ててしまい、ついにはこれを放棄し、直接ハノイ侵入に転じることだ。しかし彼らは米国がそれに踏み切れないことを知っており、早晩ベトナムから撤収することをも読んでいる。アメリカが手を引けば、南ベトナムは崩壊する。そればかりでなく、北ベトナムはこの領域での最強軍備国家となる、と彼は信じているのだ。」
 私はこの日1日でベトナム戦争に関する思いもよらぬ、そして信じられないような話をたくさん聞かされた。』
『私は今日1日の見聞と体験に疲れ果てて、飛行中口をきく元気もなかった。いまここに帰ってきて驚いたことは、基地にはなんと大勢のベトナム人が働いていることか、ということだったーーー(中略)今まではウカツにもベトナム人を見ようとしていなかった。というより彼らのことがまるで念頭になかったのだ。
(中略)
私はこれまでわが国の情報専門家が作ったパンフレットや、それに基づくブリーフィングの知識だけでは、我々の主人役と同時に、敵でもあるベトナム人の本質を洞察し、把握することができなかったのがわかってくるような気がしてきた。
 最後に、私はダナンの飛行場に百回以上も夜間着陸をしていながら、ダナンの町の灯に一度も注意を払おうとしなかった自分に気付き、再びがく然としないわけにはいかなかった。』
『ベトナム山地に住むモンタニャー族(山地民)の実状につき、アメリカ軍は詳しい調査をしていなかった。この山地住民は海岸地方に住むベトナム人とは種族が異なる小数民族で、南北両ベトナム族から圧迫され、山地に住んでいるのだが、それが今や大量虐殺の対象となり、急速に姿を消しつつあるといわれていた。残虐な殺戮者は米軍だとの宣伝が流布されたが、実際に山積みした死体を処理したのは、南と北のベトナム軍であり、ベトコンであった。反対に山地族を助け、これに若干の援助と希望の光を与えたのがアメリカだったというのが実状である。
 4500メートルの高空からでは、この山深い森林地帯は平和で静穏な桃源郷のように見えるが、それは遠目の空事というか、一種の幻想にすぎない。山頂から70メートル下ったあたりでは凄惨な争いーーーというより一方的な殺戮が展開されているのだ。北ベトナムはホーチミン・ルートを貫通させるためラオスの山中に、幹線と多くの小路からなる道路網を建設していた。山地族の居住地区は侵され、住民には不当な圧迫が続けられていた。
 侵入者は山地族が使役に駆り立てられることに反抗すれば虐殺で報いたが、これは建設工事に不利を来たす結果を生じた。(中略)このような山地民への虐げは何年も繰り返し続けられたのだが、私自身最初のベトナム従軍の時はこの事実を全く知らなかった。
 現在どれほどの山地族が、ベトナム・ラオス山間部に住んでいるのか不明だが、ここ数年間その数が激減していることは確かで、残ったものも奴隷としてやっと生きている有様である。
 この被圧迫民族の住域を巡って通るホーチミン・ルートを爆撃することで、我々が何人かの山地民の生命を巻き添えにし、彼らの絶滅の手助けをしていることは間違いない。』John Trotti, "Phantom over Vietnum"(井上寿郎訳「ベトナム空戦史」朝日ソノラマ)

我々が見聞きする報道の狭間には、現地でしかわからない、いや現地でもわからない切ない事情もあるということが身に染む記述です。
(コッポラの「地獄の黙示録」完全版も、フィクションとはいえ、一見の価値があります。最初に封切られた版は、肝心な部分がズタズタに切取られて魂のない映画ですが。)

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