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宮台真司は「過剰に合理的であろうとする非合理な情念」の人
http://www.asyura2.com/0406/idletalk11/msg/1165.html
投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 11 月 15 日 04:39:22:akCNZ5gcyRMTo
 

(回答先: Re: 天皇制は不思議といえば不思議な制度 投稿者 南青山 日時 2004 年 11 月 14 日 19:47:42)

南青山さん どうもです。
議論板の過去ログは全部見てますのであっしらさんと南青山さんの日本古代史に関するやりとりも存じています。怖い人が出てきてしまった。(笑)

>とりあえず、彼らが天皇を残すことによって丸く収まるのなら残しておこうか、といった
>感じではないかと思っています(日本の精神世界などわかるわけがないし)。
でも(当時の)アメリカ人の恐ろしいところは「判ろうとした」ことではないかと。米日戦争については1920年代からシュミュレーションを行っていたし、鶴見俊輔が書いていますが開戦直後から占領計画の立案に入っていたようです。(これは想像ですが鶴見はハーバードでライシャワーと友人だし、何らかのコミットメント(司法取引?)があったのではと思っています。)戦争板でも最近その辺の話がありましたが、ベネディクトの『菊と刀』のその副産物ともいえます。
日本はそのくらい用意周到なアメリカと「やむにやまれず」成り行きで戦争してコテンパンに負けた。近代主権国家が「やむにやまれず」戦争を仕掛けるなど正気の沙汰ではない、だいたいABCD包囲網に封じ込められた時点で政治的に敗北しているわけです。しかもとどめにマッカーサーから「精神年齢5歳」と言われてしまった。人間だったら「人格崩壊」してもおかしくない。
膨大な国民がが戦死して生活のすべを失ったわけですから反天皇感情も強かったと思います。明仁少年も学習院の学友から「税金泥棒」と言われたようですし。
ですから戦後のある一時期フロイト的(笑)な心的操作が働いたと思うのです。庶民レベルでは「軍部にだまされ」史観ですね、支配層(イデオローグ)では前掲の「やむにやまれず」「アジア解放」の「癒し史観」。要はぶっ倒されて血反吐はくまで判らないという自分のマヌケさ加減と向き合う、直視することを忌避した、そこで天皇との「共犯関係」が成立し天皇制は再構成されたと思っています。しかもそれは天皇家の生身のキャラクターに負う形であり、具体的には天皇の「行幸」であり「ミッチーブーム」であったと思います。


>天皇制について、一般市民は、日常はほとんど意識にも上らないのですが、一度その
>システムが作動すると、一気に非日常的世界が訪れます。
今回の「国旗、国歌発言」の様に上を下への大騒ぎになって、天皇発言を「意訳」する君側の奸が輩出するわけですね、戦前と全く変わっていない。

>こうした深いレベルの制度、システムについて、たとえば山口昌男の「ゼロ記号」論
>では全然解決できないわけです
勢いで書いてしまったんですが...言い訳はともかく仰ることには同意します。(笑)
お察しの通り『共同幻想論』に影響されたことは否定しませんが、柳田の常民という「問題構成」(アルチュセールが言っている意味で)が植民地支配と連動したフィクショナルな「オリエンタリズム」と思っているので以前ほど素直に取れないというのはあります。あと、ないものねだりかも知れませんが、あれでは出口がない。やりきれませんね。

柳田の常民、非常に矮小化して言えば子どもの頃テレビでみた宮田輝の「ふるさとの歌まつり」に出てきたおじさん、おばさんというのは1980年代で消滅したと思います。不謹慎な言い方かもしれませんが中越地震のニュースを見ても「田舎の人は逞しく生きている」などというのは嘘でライフラインが切れれば即生活が成り立たなくなる。「他者依存性」(by あっしらさん)という意味では都市生活者と入れ替え可能な心性になっているんじゃないか。
南青山さんにも同意いただけると思うのですが天皇制は始源や原理にどんどん突っ込んでいくと戻ってこれなくなるような恐ろしさがある。ですから(柄谷モードですが)何故今「反復」するのかにこだわらないと「そりゃーにんげんだもの」で思考停止してしまうんじゃないかと思っているわけです。

>近代理性に基づく論理では、近似解は出せても、天皇制の本質には届かないと思って
>います。ときどきさえた議論もあるのですが、彼の論理には〈信〉と〈美〉の感覚が
>決定的に欠如していますね。
いやー本質と言われるとやっぱり引っかかる(笑)結果を原因に投影しているんじゃないかと。宮台的に言えば社会システム論というのは「嘘であるが社会が成り立つために必要な嘘とは何か」を追求するのが本懐、プラグマチズムの源流に溯れば鶴見の大好きな?パースやジェイムズ(『共同幻想論』で若干触れていましたが)になりますが、最近読み始めたばかりで風呂敷を広げるのはお恥ずかしいですが、明らかに超越論的主観を抜いたカント主義的な啓蒙、理性批判だと思っています。
宮台は「過剰に合理的であろうとする非合理な情念」の人じゃないでしょうか、自分でも言っていたと思いますが。

>いずれそう遠くない時期に京都御所に戻り、再び国難が生じるとき、歴史の舞台に呼び
>戻されるのかなと想像しています。
やっぱり、その辺が最大の関心事ですね、当たり前ですが。私は「人格否定発言」とかには全く同情しません。本当に女房、子どもが可愛いのなら皇籍離脱すれば良いと思っています。でも出来ない(と思ってる)。弟君は御成婚にかんして「兄君を差し置いていかがなものか」と言われて「じゃ、皇籍離脱」と口にした前科がある。そういうジャーナリスティクな話が結構「本質」に迫っているんじゃないかということで、南青山さんに話しを振って終わりにします。(笑)

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