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暴行受けた女性多くが自殺 イラク人虐待で仏紙報道(共同通信)
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投稿者 下戸彩 日時 2004 年 5 月 31 日 03:48:41:yZ.kO/yAkn3xw
 

暴行受けた女性多くが自殺 イラク人虐待で仏紙報道(共同通信)


【パリ30日共同】フランス日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュは30日、イラクの旧アブグレイブ刑務所などで米国人看守らに性的虐待を受けた多くの女性収容者が、釈放後に自殺したり家族に殺されたりした、と報じた。

 イラクの民間団体「占領軍監視センター」のイマン・カマス所長が集めた家族らの証言によると、ある女性は米兵がいる場でイラク警察官に度々レイプされ、別の女性は独房の夫の目の前で米国人看守にレイプされ、釈放後に自殺した。

 スンニ派の3人の農民の女性は妊娠して釈放された後、家族に殺されたという。

 同センターによると、イラク全土で約4万人にのぼったイラク人収容者のうち約80人が女性で、収容中の夫から証言を引き出すなどの目的で収容されている。(共同通信)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004053100028&genre=E1&area=Z10

【関連記事】

http://counternews.blogtribe.org/entry-742c01fb34d500302851d9429720ff8a.html

■イラク女性、レイプ証言 複数人権団体レポート


 アブグレブに拘束されていた女性達がアメリカ人やイラク人らに強姦されていたとする複数レポートが登場した。これについてキミットはそのようなことは知らないし、確認もしていないとしている。

 果たして男性だけに限って虐待が行われていたのだろうか。

 以下の記事には次の証言が紹介されている。

*アメリカ兵士のいるところでイラク警察にレイプされた。それは1日で17回にも及ぶ。そして58時間意識を失った。The International Occupation Watch Centre

*夫の目の前で米警備員にレイプ。夫の顔を見るように強要、服を脱がせレイプ。そして自殺。Union of Detainees and Prisoners

*5月13日に釈放の女性はある部屋に捨て台詞を残しながらアメリカ人らが女性たちを連行していくのを見ていた。Union of Detainees and Prisoners

*スンニ派宗教地域アル・アンバー出身の若い女性3名はアブグレイブを出たものの妊娠しており、家族に殺害された。
Union of Detainees and Prisoners、バクダッド大学教授

 記事ではイラクではレイプは家族全体の名誉を汚すことになり、死んだ方がましだと考えられるということが指摘されている。虐待経験を証言することは誇り高いイラク人男性にとってさえ、決して気楽に行えることではないだろう。まして女性である。証言を行うことは男性以上の覚悟が必要となるということは想像に難くない。

 かつてポルノから引用された写真が出回ったことがあったが、レイプを含む衝撃写真の存在を先にインディペンデントが報じている。

IRAQI WOMEN RAPED AT ABU GHRAIB: REPORTS
http://www9.sbs.com.au/theworldnews/region.php?id=86121®ion=6

29.5.2004. 12:47:32

Reports have emerged that Iraqi women held at the notorious Abu Ghraib prison were raped by both US and Iraqi jailers, according to human rights groups, following the reports of abuse of Iraqi prisoners by US troops there.

However coalition spokesman Brigadier-General Mark Kimmitt said the prisons department is unaware of any such reports at Abu Ghraib, and the reports have not been confirmed.

The International Occupation Watch Centre, an NGO that gathers information on human rights abuses under coalition rule, said one former detainee has told of the alleged rape of her cellmate.

"She claimed she had been raped 17 times in one day by Iraqi police in the presence of American soldiers," said Iman Khamas, head of the IOWC, adding the victim had allegedly been rendered unconscious for 58 hours.

And another group, the Iraq-based Union of Detainees and Prisoners, has told of a mother of four, arrested in December, who killed herself after being raped by US guards in front of her husband at Abu Ghraib.

According to the group's head Daham al-Mohammed, the woman's sister who helped in the suicide told of how the woman had been taken into a cell where she saw her husband attached to bars. A US soldier reportedly held her by the hair to force her to look at her husband while he stripped her, then raped her.

A former male prisoner, Amer Abu Durayid, 30, who was released on May 13, reported seeing women taken into a room. "They had to pass in front of our tent and cried out, 'Find a way to kill us'," he said.

Human rights groups say in a conservative society like Iraq, women are made to feel that rape dishonours the whole family and would prefer to die.

Mr Khamas, Mr Mohammed and Baghdad University professor Hoda Nuaimi all separately said three young rural women from the Sunni Muslim region of Al-Anbar had been killed by their families after leaving Abu Ghraib pregnant.

Most of the women arrested by coalition forces are accused of holding senior positions in Saddam Hussein's Baath party or assisting the insurgency against the occupation forces.

The International Committee of the Red Cross says about 30 women were housed in the prison in October. According to prison management, there were five at the beginning of May.

関連
■アブグレイブ、レイプ写真、ビデオは実在する
http://counternews.blogtribe.org/entry-f8d0ba2bab396ed911ec64691a3f1dad.html

■Iraqi Girl Aged 12 was stripped and beaten by military personnel
http://counternews.blogtribe.org/entry- d0feba0efdc2688318d24ee61304a618.html


★ ☆


http://ch.kitaguni.tv/u/1023/%bb%fe%bb%f6%a1%f5%bc%d2%b2%f1%cc%e4%c2%ea/0000079212.html

2004 年 05 月 04 日(Tue)

米軍によるイラク人女性捕虜レイプ疑惑が浮上してきたようだが…。


こんな記事があるが、いまのところ信憑性は不明。今後、これについての情報が出回るかどうかに注目したい。

「Joint Chiefs chairman denies widespread abuse of prisoners」

http://www.baltimoresun.com/news/bal-te.soldiers03may03,0,3465361.story?coll=bal-home-headlines

Taguba said he found that the intentional abuse by military police personnel included a guard having sex with a female detainee and another threatening detainees with a 9 mm pistol.

【トラックバック】

http://ch.kitaguni.tv/u/1023/%bb%fe%bb%f6%a1%f5%bc%d2%b2%f1%cc%e4%c2%ea/0000082131.html

http://ch.kitaguni.tv/u/1023/%bb%fe%bb%f6%a1%f5%bc%d2%b2%f1%cc%e4%c2%ea/0000087062.html

投稿者:はなゆー at 14:47 |


時事通信も速報!
【シリコンバレー3日時事】イラク駐留米軍による拘束イラク人虐待問題で、米紙ロサンゼルス・タイムズは3日、軍の内部調査報告書を基に、女性の収容者も裸にしてビデオや写真撮影したり、男性憲兵と性行為させたりしていたと報じた。
 あからさまな虐待の実態は大きな波紋を呼びそうだ。
 同紙が入手した内部調査報告書は53ページに及ぶもので、イラク駐留米軍のサンチェス司令官の指示で3月にまとめられた。
 バグダッド近郊のアブグレイブ刑務所で昨年10月から12月にかけて虐待にかかわった准将から二等曹長までの軍人10人と民間人2人に懲戒措置を勧告。
 ほかに軍人5人と民間人1人について犯罪容疑者となる可能性があると指摘している。 (時事通信)

投稿者: はなゆー at 2004 年 05 月 04 日 15:15:38

タグバ氏の調査で判明した憲兵による故意の虐待の中には、
女性の拘留者が9ミリ砲を持った看守に脅された状態で
もう一人の看守から性行為を強要される、といった事例もあった。

Taguba said he found that the "intentional abuse" by military
police personnel included a guard having sex with a female
detainee and another threatening detainees with a 9 mm pistol.

投稿者: はなゆー at 2004 年 05 月 04 日 15:24:04
「バグダッド・バーニング」より
http://www.geocities.jp/riverbendblog/

2004年4月30日 (金)

写真...   それはおそろしいものだった。それらを見たとき、いろんな感情がよぎった。その最も突出したものはもちろん憤怒だった。何かものを破壊したいという抑えがたい欲求に衝き動かされた。事態を何とかマシにするため、あるいは怒りや屈辱を静めるために。これまでバグダッドのアブ・グレイブ刑務所についてはひどい話を聞いていたけれど、どの言葉も表すことができない様子をそれらの写真は呈していた。

裸にされ、無抵抗の、頭に袋を被せられた人々を見たとき、冷たい氷の手で顔をひっぱたかれたような気がした。見てはいけないものを私が見たというように...彼らを見たことが私を恥じ入らせた。そして脳裏に浮かんでくるのはただ「この顔の見えない人たちの誰かを知っているかもしれない...」ということだった。町で通りすがったり、一緒に働いていた人かもしれない。この人たちの一人から食料品を買ったかも、あるいは大学で座って講義を受けた...彼らの誰かは先生であったり、ガソリンスタンドのサービス員あるいは技術者...誰かはお父さんであったりお祖父さんであるかもしれず...彼らのひとりひとり、どの人もが誰かの息子やたぶん兄弟なのだ。そして、人々は数週間前にファルージャでおこった、あのアメリカ人たちが殺されて通りを引き回されたことがなぜ起こったのかを考えるのだ...

今日は誰も彼もそれらの写真のことしか話さない...恐ろしい写真。それほどの激怒とフラストレーションをみんなは感じている。これが「たまたまあった出来事」であり、また、「こんなことをした人たちを恥じています」といったことを主張する何十通もの電子メールが私のところに来ることはわかっている。でも、それが何だというの?アブ・グレイブのこの人たちはどうなるの?アブ・グレイブでの仕打ちで永久に傷つけられた生活や命や彼らの家族はどうなるの?何人かは次のようなメッセージを送ってくることもわかっている。「でも、これはサダム政権下でも起こっていたのでは...」だから今起こってもかまわないと...過去にも苦しみがあったのだから、大量虐殺や拘留や拷問も、単なる小さな不運で片付けてしまおうと。(原文青色文字始め)私はずっとMのことを考えていた。なるほど彼女は実に「幸運」だったといえる。(原文青色文字終わり)そしてわかっているかしら?あなたがたは暴虐非道や何が起こったかの半分もしらないってことを。なぜなら、イラク人は誇り高く、気高いので、性的虐待については、誰でも進んで話題にするような主題ではないから。アブ・グレイブや他の場所での残虐行為は隠され、そして占領軍がもたらしている全ての他の恥ずべき事の下に埋もれてしまうだろう...

女性の囚人たちに起こっているにちがいないことを考えると私の血は逆流する。それは、憂鬱とか屈辱をはるかに超えたものだ。イラクの囚人たちのそばで笑っている兵士を見るとぞっとする。何とかして彼らが苦しめられることを私は望む。でもどういうわけか彼らは罰せられないということを知ってはいるけれど...


彼らは、せいぜい軍隊から除隊されて家に帰り、家族や仲間たちと一緒にその写真に乾杯するのだろう。「アメリカの精鋭」が「ばかなイラクのテロリスト」をどうあしらっているのか...に。ジャニス・カーピンスキー(訳者注:1月まで同刑務所の責任者だった予備役准将)がするであろうおそまつな弁解、どんなに彼女が彼女の父に子供の時虐待され、彼女の母は酒に溺れて早死にしたかということ。それが彼女がアブ・グレイブでやったことの理由だったなどと、いずれ本を書いたりするのだろう。本当に胸が悪くなる。

統治評議会はどこにいるの?彼らはいったいどこに隠れているの?

私はこの件についてちゃんとおおやけに立件されることを要求する。このことに責任のある身の毛もよだつような兵士たちをおおやけに罰し、辱めることを要求する。彼らに有罪判決を下し、いかに恐ろしい人たちであるかを認定することを要求する。彼らがどんなことをしたかということを、彼らの子供たちやその子供たちにもずっと伝えつづけて欲しい。この囚人たちが受けた屈辱と痛みがイラク人のこころと魂に忌まわしい記憶として刻み付けられている限り...

(11:03 PM) リバーによって掲示

(翻訳 ヤスミン植月)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

なお「バグダッドバーニング」。3/29の日記で、母の友人の家で出会った、アルグレイブ(アブ・グライブ)刑務所に収容されてた女性について書いている。4/30の日記に出てくる「M」というのはこの女性のことであろう

http://www.geocities.jp/riverbendblog/riverbendblog3.html

2004年3月29日月曜日

アブ・グライブからの話・・・

昨日の夕方、かっきり5時、母が突然、先日ちょっとした手術を受けた母の友だちをお見舞いに行くと宣言した。友だちは、2街区離れたところに住んでいて、イラクでは病床の、あるいは療養中の友人や親戚を見舞うのは義務である。おつきあいの訪問から逃れようとして、さまざま口実を言ってみたけれど、だめだった。母は、頑としてきかなかった。

チョコレートの箱を持った私も入れて、みんなで出かけたのは、5時40分頃。5分もかからないで、母の友人だちのうちへ着いた。あいさつやら同情や慰めの言葉やらのあと、私たちはぞろぞろ居間に入っていった。居間はもううす暗くなっていたが、停電のため夕明かりを入れようとカーテンは開けてあった。「電気は6時には通じるはずなの・・・だから、灯油ランプをつけてないのよ」と、母の友だちは申しわけなさそうに言った。

私たちが居間に落ちつこうとしたちょうどその時、向こうのすみに座っていた人が急いで立ち上がった。「どこへ行くの?」と、母の友だち、ウム・ハセンが叫び、次に私たちの方を向いて、あわてて紹介した。「うちの友だち、Mよ。アブ・ハセンに会いにきてるの」。私は、暗さを増していく部屋の向こうのはかなく見える姿に目を凝らしたが、どんな人かはっきり見えなかった。わずかにこう言う声が聞こえた。「もう帰らなきゃいけないわ・・・どんどん暗くなってる・・・」。 ウム・ハセンは、頭(かぶり)を振って、断固として言った。「いいえ、ここにいなさい。アブ・ハセンが後で車で送っていくから」。

その人は腰を下ろした。ウム・ハセンがお茶の用意に居間を出ると、ぎこちない沈黙が広がった。母が沈黙を破った。「お近くにお住まい?」。「いえ、それほど・・・バグダード郊外です・・・南の端の方。でも今は数ブロック向こうの親戚のうちにいます」。 私は、注意深く声を聞いて、「若い女性、まだ20才から25才くらい、それより若いかもしれない」ということを知った。

ウム・ハセンがお盆にお茶を載せて、部屋に入ってきた。ちょうどその時、家中の電灯がまたたいて、明るくなった。みんな口の中で感謝のお祈りを唱えた。目がぎらつく電灯の光に慣れると、私は、ウム・ハセンのお客さまを見ようと振り返った。思ったとおりだった__彼女は若かった。20才にもなっていなかったかもしれない。黒いショールをスカーフからはみだした濃い茶色の髪の上に無造作にはおり、黒いハンドバッグをしっかり持って、電灯がともったとき、部屋のむこうのすみに身を縮めていた。

「どうしてそんな遠くに座っているの? こっちへいらっしゃい」とウム・ハセンは優しく叱って、私たちが座っているソファの隣の大きな肘かけ椅子の方をうなずいて示した。少女は立ち上がったが、私はその時初めて少女がひどく痩せていることに気がついた。長スカートもシャツもぶかぶかで、借り物みたいだった。大きな椅子にしゃちこばって座り、それがますます小柄に若く見せていた。

「おいくつ?」と、母がやさしく聞いた。「19才」と答が返ってきた。「学生さん? どちらの大学?」。 少女は、ひどく真っ赤になって言った。アラビア文学を専攻していたのだけれど、1年遅らせました、どうしてかというと・・・「どうしてかっていうと、アメリカ軍に捕まっていたからよ」ウム・ハセンが怒りもあらわに頭をふりながら締めくくった。「アブ・ハセンに会いにきたのは、お母さんと3人の兄弟がまだ刑務所にいるからなの」。

  アブ・ハセンは弁護士で、戦争が終わってからほとんど仕事を引き受けていなかった。彼は以前、現在のイラクの法制度を評して、「まるでジャングルだ、ライオンとハイエナだらけだ」と言ったことがある。どの法が適用可能で、どの法がそうでないか、誰もはっきりとは知らない。悪徳判事と警官は野放しで、刑事事件を引き受けてもやり甲斐がないのだ。もし裁判に勝ったとしても、殺人者あるいは泥棒の家族が原告を墓にほおり込むのは確実だし・・・犯人が数週間後に釈放されて出てきたら、犯人自ら原告を殺してしまうことだってありだ。

けれど、この事件については違った。Mは、アブ・ハセンの死んだ友人の娘で、Mがアブ・ハセンのところに相談にきたのは、ほかに誰ひとり関わりあいになってくれる人を知らなかったからだった。

11月の寒い夜、Mと母親、4人の兄弟が寝ていると、明け方突然ドアが破られた。続いて起こったのは、大混乱としか表現しようのない事態であった・・・泣く声、悲鳴、罵る声、小競りあい。家族は全員、居間に集められ、4人の息子たち(うち一人はわずか15才だった)は、頭に袋をかぶせられて引ったてられて行った。母親と少女は尋問された。「壁にかかった写真の男は誰か?」 それは、6年前、卒中で死んだMの父親だった。「嘘をつけ__かれは、地下抵抗組織のメンバーじゃなかったのか?」 その頃には、Mの母親は極度に神経が高ぶっていた。「あれは、私の死んだ夫よ。どうして息子たちを連れていくの?」。通訳を通して答が返ってきた。「抵抗組織を支援していたからだ」。

「いったい何をしたって言うの?」と、母親は聞いた。「テロリストに大金を貢いでいるだろう」と通訳が答えた。アメリカ軍は、Mの家族がアメリカ軍襲撃を支援するための資金を出しているという、匿名の情報を受けたのだった。

’資金’なんてものはまったく持ってないのだといくら説明してもだめだった。戦争が終わって工場が閉鎖されたため、働いていた二人の息子が失業してからずっと、細々とタバコや菓子を売る小さな店から上がるわずかな金でかつかつ暮らしてきたのだった。食料品を買うのもやっとだったのだ。何を言ってもむだだった。母親と少女も、頭に袋をかぶせられて連れ去られた。

 

ウム・ハセンがここまで語り続ける間、Mは、誰かほかの人の身の上に起こったことであるかのように、ただうなずきながら聞き入っていた。が、ここからはMが引き取って、続きを語り始めた。Mと母親は、尋問のため空港に連れて行かれた。Mは、頭に袋をかぶせられ、頭上に明るい電灯のある部屋にいたことを憶えている。袋に開いた小さな穴から人の姿が見えたと言った。Mは尋問室でひざをついて座らされ、母親は蹴飛ばされ殴られて床にうち据えられた。

ウム・ハセンがくれたお茶のカップをもつMの両手は震えていた。「母が、お願いだから、娘を解放して、痛めつけないでと懇願する声が聞こえていました・・・何でもします、何でも言いますってーー娘を解放してくれたら」というMの顔は真っ青だった。数時間暴言暴力を浴びせられたすえに、母親と娘は分けられ、別々に尋問のための部屋に投げ込まれた。Mが尋問されたのは、家族の生活に関するあらゆることだった__誰が訪ねてきたか、誰とつきあっているか、父親はいつ、どんなふうに死んだか。何時間かののち、母親と娘は、かの悪名高いアブ・グライブ刑務所に連れて行かれた。アブ・グライブ刑務所、何千人もの犯罪人と無実の人々の収容所。

アブ・グライブで、母親と娘は分けられた。Mは、母親はバグダードの外の違う刑務所へ連れていかれたのではないかと思った。恐ろしい数カ月__数度の暴力と看守に男性受刑者がレイプされるのを見た__が過ぎて、1月半ば、Mは突然解放され、叔父を家へ連れて行かれた。そこには、一番年少の弟が待っていた。叔父が、弁護士とつてを利用して、別々の刑務所に入れられていたMと15才の弟をようやく引っ張り出したのだった。Mは、母親がまだアブ・グライブにいることを知ったが、ほかの3人の兄弟のことは誰も知らない。

Mと叔父は、その後、近所のある人物がM一家にぬれぎぬを着せたことを知った。その家の20才の息子が数年前のMの兄弟とのいさかいを今だに深く根にもっていたのだ。彼は、誰でもいいから米軍に働く通訳にわたりをつけて、Mの名を告げさえすればよかったのだ。ことは、それほどいいかげんに行われたのだ。

アブ・ハセンは、Mと叔父から連絡を受けた。M一家の昔からの友人で、喜んで無料で仕事をしてくれるからだった。彼らは、ずっと残る兄弟たちと母親を救いだそうと一生懸命やってきた。私はすごく腹がたった__どうして、新聞社に知らせなかったの? どうして赤十字に連絡しなかったのよ?! なんだってじっと待っているの?! Mは悲しそうに頭をふって、もちろん赤十字に連絡をとったと言った。でも、私たちの事件は、何千何万とある事件の一つにすぎないのよ。母親たちを取り返すのは、いつのことになるか。新聞社ですって? 頭がおかしいんじゃない? 母親と兄弟が捕まっているというのに、新聞に連絡して、アメリカ軍当局の怒りを買うようなことできるっていうの? ’連合軍の利益に反する行動をした’として15年もの刑を食らった人々もいるのだ。そんな危険を冒せない。できることは、ひたすら耐えて、祈り続けるだけだ。

話し終わるころ、Mは静かに泣いていた。私の母とウム・ハセンは拭いてもふいても流れ落ちる涙をぬぐっていた。私はこう繰り返すばかりであった。「ごめんなさい・・・ほんとうにごめんなさい・・・」。口から出るのは、言ってもかいのない言葉ばかり。Mは頭をふって、私の同情の言葉を受けなかった。「いいの、大丈夫___私は運がよかったほうよ・・・ただ殴られただけだもの」

リバーによって掲示 午後11時35分

(訳注:アブ・グライブ刑務所は、バグダード南西に端にある巨大な刑務所。かつては最も恐れられたサダム・フセインの監獄であったが、アメリカ軍により、「バグダッド刑務所」と改名された。だが、状況は以前とまったく同じ。投獄されている人々の家族が刑務所の入り口で何時間も列をなして立っているという。情報を求めて国中の多くの刑務所を訪ね歩く家族も多い。囚人はしばしば移動され、名簿の名前も綴りが間違っていたりして見つけにくいという。バグダッド法律家協会会長によると、逮捕者2万人というが、5万人という数字もあり、誰も正確には知らない。) 

(翻訳 池田真里)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

アブグレイブ刑務所での捕虜虐待写真→

http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/513.html

http://www.antiwar.com/news/?articleid=2444

投稿者: はなゆー at 2004 年 05 月 04 日 16:08:49
共同通信速報
共同通信社 5月4日

米軍内部報告書の要旨 イラク人虐待問題


 【ロサンゼルス3日共同】米紙ロサンゼルス・タイムズが3日、イラク人虐待
問題に関連して報じた米軍の内部報告書の要旨は次の通り。

 一、軍警察の要員による拘留者虐待には、以下の行為が含まれていた。

 一、男性と女性の裸をビデオと写真で撮影する。

 一、卑猥(ひわい)な姿勢を取らせ、写真撮影する。

 一、裸にし、数日間放置する。

 一、殴打し、ける。素足に飛び乗る。

 一、裸の男性に女性の下着着用を強制する。

 一、軍用犬をけしかける。拘留者が重傷を負った例も。

 一、男性のグループに自慰行為を強制し、写真撮影する。

 一、男性の指やつま先、性器に電線を取り付け、電気ショックの脅しをかける。

 一、裸の男性の足に、15歳の別の拘留者を強姦(ごうかん)したとの告白の
落書きをする。

 一、犬の首輪を着けた男性の前で女性米兵が写真撮影する。

 一、男性憲兵が女性拘留者と性行為をする。

 一、電球を壊し、電球内の有毒物リンを拘留者に振り掛ける。

 一、拳銃で威嚇する。

 一、いすやほうきで殴打する。

 一、裸の拘留者に冷水を浴びせる。

 一、(医師ではない)憲兵が壁に打ち付けられ負傷した拘留者の傷口を縫合す
る。

 一、肛(こう)門に蛍光スティックやほうきを挿入する。
投稿者: はなゆー at 2004 年 05 月 04 日 16:26:06


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