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衆院イラク支援会議録5月27日[首藤議員](外交官を)子供は、米軍が撃ったと言っているわけですよ
http://www.asyura2.com/0406/war56/msg/438.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 6 月 07 日 17:12:37:dfhdU2/i2Qkk2
 

外交官射殺事件から半年、外務省報告書について質問[首藤議員]( http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/948.html )に対応する会議録が出ました。 



第13号 平成16年5月27日(木曜日)
会議録本文へ
平成十六年五月二十七日(木曜日)
    午後五時二分開議
 出席委員
   委員長 斉藤斗志二君
   理事 小野寺五典君 理事 中谷  元君
   理事 西田  猛君 理事 末松 義規君
   理事 中川 正春君 理事 藤田 幸久君
   理事 河合 正智君
      宇野  治君    江崎洋一郎君
      江藤  拓君    金子 恭之君
      木村  勉君    岸田 文雄君
      倉田 雅年君    桜井 郁三君
      塩崎 恭久君    竹下  亘君
      谷  公一君    谷本 龍哉君
      玉沢徳一郎君    葉梨 康弘君
      萩生田光一君    早川 忠孝君
      望月 義夫君    池田 元久君
      生方 幸夫君    大谷 信盛君
      小宮山泰子君    篠原  孝君
      首藤 信彦君    達増 拓也君
      長島 昭久君    原口 一博君
      前原 誠司君    松本 剛明君
      山田 正彦君    横路 孝弘君
      赤松 正雄君    丸谷 佳織君
      佐々木憲昭君    阿部 知子君
    …………………………………
   外務大臣         川口 順子君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      石破  茂君
   内閣官房副長官      杉浦 正健君
   外務副大臣        逢沢 一郎君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    瀬川 勝久君
   政府参考人
   (防衛庁運用局長)    西川 徹矢君
   政府参考人
   (公安調査庁長官)    大泉 隆史君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 兒玉 和夫君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            堂道 秀明君
   衆議院調査局国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別調査室長        高木 孝雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十七日
 辞任         補欠選任
  今津  寛君     江崎洋一郎君
  近藤 基彦君     葉梨 康弘君
  橘 康太郎君     早川 忠孝君
  西川 京子君     谷  公一君
  山下 貴史君     宇野  治君
  田嶋  要君     篠原  孝君
  伴野  豊君     大谷 信盛君
  赤嶺 政賢君     佐々木憲昭君
  照屋 寛徳君     阿部 知子君
同日
 辞任         補欠選任
  宇野  治君     山下 貴史君
  江崎洋一郎君     今津  寛君
  谷  公一君     西川 京子君
  葉梨 康弘君     近藤 基彦君
  早川 忠孝君     橘 康太郎君
  大谷 信盛君     伴野  豊君
  篠原  孝君     田嶋  要君
  佐々木憲昭君     赤嶺 政賢君
  阿部 知子君     照屋 寛徳君
    ―――――――――――――
五月七日
 イラク特措法廃止に関する請願(阿部知子君紹介)(第一八二五号)
 イラク派兵反対、自衛隊の撤退に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一八五九号)
 同(石井郁子君紹介)(第一八六〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一八六一号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一八六二号)
 同(志位和夫君紹介)(第一八六三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一八六四号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一八六五号)
 同(山口富男君紹介)(第一八六六号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一八六七号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一九一五号)
 同(石井郁子君紹介)(第一九一六号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一九一七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一九一八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一九一九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一九二〇号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一九二一号)
 同(山口富男君紹介)(第一九二二号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一九二三号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇二三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇二四号)
 イラク派兵反対、自衛隊の撤退等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九一四号)
同月十二日
 イラク派兵反対、自衛隊の撤退に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二一六六号)
 同(石井郁子君紹介)(第二一六七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二一六八号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二一六九号)
 同(志位和夫君紹介)(第二一七〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二一七一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二一七二号)
 同(山口富男君紹介)(第二一七三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二一七四号)
 同(山口富男君紹介)(第二二五九号)
同月十七日
 イラク派兵反対、自衛隊の撤退に関する請願(石井郁子君紹介)(第二三〇〇号)
 同(山口富男君紹介)(第二三〇一号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第二三八六号)
 同(石井郁子君紹介)(第二三八七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二三八八号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二三八九号)
 同(志位和夫君紹介)(第二三九〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二三九一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二三九二号)
 同(山口富男君紹介)(第二三九三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二三九四号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第二四四八号)
 同(志位和夫君紹介)(第二四四九号)
 同(山口富男君紹介)(第二四五〇号)
 自衛隊のイラクからの撤兵に関する請願(東門美津子君紹介)(第二三五一号)
同月二十六日
 自衛隊のイラクからの撤兵に関する請願(照屋寛徳君紹介)(第二四七六号)
 イラク派兵反対、自衛隊の撤退に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二五一一号)
 同(石井郁子君紹介)(第二五一二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二五一三号)
 同(山口富男君紹介)(第二五一四号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第二五五四号)
 同(石井郁子君紹介)(第二五五五号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二五五六号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二五五七号)
 同(志位和夫君紹介)(第二五五八号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二五五九号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二五六〇号)
 同(山口富男君紹介)(第二五六一号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二五六二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等に関する件


○首藤委員 民主党の首藤信彦です。
 イラクにおいて、私たちの同胞であり日本国を代表する外交官のすぐれた二人がティクリートの近くにおいて何者ともわからぬ者に銃撃され命を落とすという事件がございました。それが何ときのうや先週のことではなくもう半年前であるという、その厳粛な事実に愕然とせざるを得ない、そういうふうに思います。
 そして、ほぼ半年たったこのときに、私たちが常に、毎日毎日求めていた、外務省からのこの事件に関する包括的な報告が出てまいりました。実に半年かかってようやく、こんな、この程度のものが出てまいりました。私たちの国を代表する外交官の命というものはこの程度のものなのか。そして、我が国は、日本を代表するような人材の死に対して、半年もたたなければ報告書がつくれないのか。
 私は、この厳粛な事実に対して、政府、特に外務省に対して、この現実をしっかり受けとめていただいて、国民の負託を受けて外交を、その期待に沿った形で展開されることを切に切に望む次第でございます。
 さて、この五月十二日の報告書です。
 私は、この報告書を長く待ち望んでおりました。そして、私自身、そして民主党の同僚議員、そして日本の社会においても多くのジャーナリストや専門家が、これはきっとアメリカ軍の誤射による事故に相違ないということを主張してまいりました。それに対して、外務省は、決してそんなことはない、テロリストが攻撃したんです、何を見てもそれはテロリストの攻撃、弾が左側に当たっているからこれもテロリストの攻撃、窓ガラスに当たっているからテロリストの攻撃、そういうふうに何度も何度も言っておられたんです。
 しかし、この報告書を見て、私は、愕然とすると同時に、やはり私たちの主張が間違っていなかった、米軍誤射説を否定しているこの外務省の報告書こそ、米軍の誤射こそがこの事件の真相であったということを如実に物語っていると私はお伝えしたいと思います。
 さて、その前に、実は警察庁から、この事件に関してのさまざまなデータが出てまいりました。警察庁は、極めて遺憾なことに、現地調査をしておりません。私は、私の話を聞いている警察の専門家の多くも、恐らくじくじたる思いを持って私の話を聞いていると思います。何ゆえに、日本を代表する二人の外交官の死に対して現地調査すらされていなかったのか。どうして、警察が我が国の人命の損失に対してその真実を明らかにすることができないのか。
 私は、この点に関しても、警察庁、国家公安委員会、関係するすべての方の猛省を促したいと思います。
 さて、警察庁は、科学的警察、科学的捜査ということを常に言っておられました。そして、四月六日、「イラクにおける外務省職員殺害事件の捜査状況について」という二枚の報告書が国会に提出されました。
 これを読んでも、やはり何のことかわからない。一体、イラクから大変な苦労をして日本まで持ってきた、その事故に遭ったランドクルーザー、どことどこにどのように当たっているのか。もっとわかりやすい形で、そして、私たちが実際にその報告に間違いがないということが確認できるように、我々国会議員が国民を代表して実物を見るように、警察庁としても、国家公安委員会としても、そうした対応を外務省とともに進められることを切に期待いたします。
 さて、ここでいろいろなことを述べておられるわけですが、ここで述べられている、そしてまた、これまで、テロリストによってこの事件が起こされたという主張の多くは、カラシニコフという銃、すなわち、一家に一台と言われるぐらい、イラクの人々が成人男子なら必ず一家に一台ぐらい持っている、護身用に持っている、あるいは兵役で使っているという銃が恐らくこれに使われたんじゃないか。
 そういう銃はどこにでも隠しておけますし、持っていてもそれは一家に一台どうしても必要だということで言いわけが立つということで、多くの反占領軍の武装勢力、例えば、毎日毎日テレビで見るサドル派のマハディ軍とか、あるいは以前イラクの軍隊にいた人たちで今占領軍に対して攻撃を行っている人たち、そういう人たちが必ず持っている、あるいはまた、結婚式でもそれを祝砲のかわりに撃ち上げて、それがまた米軍に対する攻撃と目されてヘリコプターから攻撃を受けたりする、こういうような、よく使われている、本当に一般的にどこでもある銃、カラシニコフのAK47がこれに使われたんだということが事件が終わった直後からずっと言われてきたわけであります。
 そしてまた、この警察庁の言わんとしていることは、この事件というものが、道を通っていく、その実際に射撃をした車、そして私たちの外交官二人が乗っていた車、これに対して、ほぼ並走した段階あるいはまたやや後方に向けて銃撃が行われたということを繰り返し述べておられます。これは、この警察庁の数少ない、二枚の証拠のペーパーの中においても、これだけは確かだろうということで述べておられるわけであります。
 しかし、私は、このことに関しては大変疑問を持っております。
 例えば、この銃撃が地上から約一メートル、百センチのところから行われたという記述がございます。私も何度か、例えばイラクでそういうテロリストなんかが使う、そういうような車の助手席に乗って、果たして車高の高いランドクルーザーを普通の車高の低いセダン型から撃てるものだろうかと、いろいろな実験をやってみました。これは、最初から主張しているように、大変難しいということなんですね。
 これは、よく使われているカラシニコフのレプリカです。この銃が一番よく使われているわけですが、これは警察庁でもよく御存じのとおり、銃は肩に当てて撃つか、腰にためて撃つしかないんです。銃は物すごく反動が強いために、必ず肩に当てて撃つか、腰でためて撃つ以外は撃てないんです。御存じのとおりです。
 私たちは、NGOで、若者を危険なところに送ることがあります。そのときに、最後に言うことは、君、そんな危ないことはないけれども、万々が一のときということがあるよといって話すことがある。それは、万が一銃を向けられたら、相手の右側に回り込めということなんですよ。相手の右側に回り込めと。そのときにはもう終わりかもしれないけれども、相手の右側に回り込んでいたら生き残るチャンスもあるかもしれないということを、最後に冗談まじりで話すんです。そんなことはないよねと言いながら話すんです。
 何を言わんとしているか。これがカラシニコフです。この銃は、左手でここを押さえ、右肩に当てて撃つんです。腰でためてもいいんです。それ以外は撃てないんです。ここで撃つんです。ですから、正面を向いて委員長を撃つのは大変苦しい。真っ正面を向いて撃つのは苦しいんです。防衛庁長官、ちょうどいいところにおられる。こちらの方を撃つのも易しいんです。しかし、この銃を右に撃つのは非常に難しい。ここへ撃つのはもうできない。座って撃つとしたらもっと難しいということです。
 すなわち、何を言わんとしているかというと、カラシニコフあるいはAKファミリーと言われる銃を撃つときには、右側を撃つのは大変な苦労であるということですね。ですから、この銃で撃つとしたら、考えられるのは、体全体を窓から出して撃つということなんですよ。百二十キロとか百キロで突っ走っている車で果たしてそれができるかどうか、わかりません。しかし、可能性としてはある。
 しかし、そうすると、ここに込められた、百センチの水準ではなく、御存じのように、例えばベンツであれば、ガラスのへりまでが九十二から九十五ですよ。そこから体をのぞかせたら、当然のことながら、百二十、百三十のレベルなんです。したがって、このほぼ百というのは、これはそういうところから撃ったのではないということがおわかりになるということですね。
 ですから、ここに込められた、百センチというのは一体どういう可能性があるかということを私も考えてみました。そこで、二つの可能性をお示ししたい。
 一つは、銃撃が始まったときに、撃たれた側は驚いて急に右に切るわけですね。路肩に切るわけです。そうすると、路肩に当然のことながら片側を落とすわけですよ。そうすると、車は当然のことながら傾く。したがって、高いところから撃っても実は下から一メートルのところに当たるということであります。これが仮説の一です。
 仮説の二。この銃でどうやったら何とか一メートルのところ、百センチのところに撃てるか。いろいろな車の上に乗っかって試してみました。ピックアップの上からもやってみました。ならないんです。どうしてもならないんです。それは、百三十とか百四十とか百二十にはなっても、百にはならないんです。私は幾つも考えて、どうしたら百になるかと思って、ふっと考えてみました。実は、これが百なんですよ、これが。この位置でこう撃つと百なんですよ、腰だめで撃ったら。ですから、この銃がほぼ一メートルのところに撃ったというと、それは、とまっている車にだれかが地上から立って腰だめで撃った可能性がある。
 この二つの可能性しかないと思いますが、専門家の御意見はいかがでしょうか。
○瀬川政府参考人 お答えいたします。
 私どもの方で得られました車両等に基づきまして鑑定を実施いたしましたのは、弾痕がどういった部分にあるのか、被害の状況はどうなのか、また、委員の御指摘の関係でいいますと、弾丸の射入角が垂直方向、水平方向にどういう角度で撃たれているのかということの調査結果を中心にまとめた、その事実につきまして鑑定結果という形で報告書として国会にも御報告をさせていただいたというものでございます。
 したがいまして、その撃たれたときの状況がどういう状況だったのかということについて、私どもとして、こういう状況で犯行が行われたということを、警察が得られた証拠としては、これを判断する材料は残念ながら持ち合わせていないということでございます。
○首藤委員 それでは、政府参考人にもう一度お聞きします。
 先ほど私が示したように、車の中から右の側方、あるいはまして右の後方に向かって、どういう形で、どういう状況で、どういう銃だったら撃てるとお思いでしょうか。それは科学的捜査として当然そのことは実験し、あるいは考察していると思いますが、いかがでしょうか。
○瀬川政府参考人 お答えいたします。
 私どもとして、いわば科学的にといいますか、きちっと申し上げられますのは、先ほど御答弁申し上げたような状況についてでございまして、いわば仮説といいますか、仮定といいますか、いろいろなことがそれは考えられるだろうかと思うんですけれども、そういうことについて、こういうことはあり得る、こういうことはあり得ないというようなことをこの状況で申し上げるというのは、いろいろな誤解を生むおそれもございますので、これは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○首藤委員 警察として、こういうテレビが入っている公開の場で言うことは難しい、その立場はわかる。しかし、やはり、日本にだってカラシニコフはあります。同じような状況で、どうして、この銃で果たして側方あるいは後方に向かって撃てるのか、あるいは、後方に向かって車高の低い車からカンガルーバンパーの上を通してフロントガラスに撃てるのか、これを科学的に立証して、それが可能なのか不可能なのかを科学的捜査の中で明らかにしていく必要が当然あるんだ、そういうふうに私は思っております。
 さて、外務省の報告に戻りたいと思います。
 私はこの報告を本当に待っておりました。この報告で初めて、ああ、そうだろうなと思ったのは幾つもございます。
 例えば、この事件が発生した十一月二十九日の直後に、翌日ですか、大使館は、上村代理大使は、みずから行けないということで、まず、専門家をすぐ派遣している。専門家は、当然、事故現場に行き、そこで、人にいろいろな質問をしている。聴取している。もちろん、警察にも行き、病院にも行き、情報を集めています。また、第二に、それでは十分ではないということで、数日たってから、同じようにイラクの専門家を現地に派遣して調査している。そしてさらに、ことしになってから、二月二十九日ですか、上村代理大使がみずから行ってその調査をしている。
 そこで、外務省にお聞きしたい。ぜひ、この三つのレポート、三つのレポートには一体何が書いてあって、何が不足したために二度も送って、何が不足したために三度送って、その三つのレポートには何が書いてあったのかをお聞きしたいと思います。外務大臣、いかがでしょうか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。
 外務省が、五月十二日に、この事件の状況や経緯などについて発表しておりますけれども、これは、私どもが派遣したイラク人の専門家、二回にわたる調査でございますけれども、それと上村臨時大使による調査なども踏まえてこれを書いたものであります。そこで出てきた事実については、捜査に支障がない限りできる限り御説明するという観点からすべて網羅したものであります。
 別途、直接、報告書そのものを出してほしいという御要望かと思いますけれども、この点につきましては、報告書の公表が今後の捜査に支障を及ぼすおそれがあるということと、また、現地の米軍や現地イラク警察を含む関係者との間で必ずしも公表を前提とせずそのやりとりを行ってきたこともございまして、その情報の提供を得た相手方との関係からも、公表については差し控えたいということについては前も御答弁しているとおりであります。
○首藤委員 いや、これは、委員長、そして理事の皆さん、ぜひ聞いてください。これは、我が国の貴重な貴重な専門家が理由もなく殺され、そして、その真犯人も捕まらない。そして、今、捜査に支障があると。半年たって何ですか。これからどういう新しい情報が出てきますか。その半年の間に、もしそれをやったテロリストがいて、テロリストが一生懸命歩いて国境まで逃げようとするから、捕まえなきゃいけないから半年かかってしまった、そういうことですか。
 このことは一体どういう事実なのか。これはぜひ、秘密会でも結構でございますから、このレポートにある、外務省が公式に出された、外務省のホームページにも載っている、外務省が責任を持って国民に示しているこの根拠を、一、事件直後のレポート、二、数日後のレポート、三、アメリカ軍の調査レポート、四、上村臨時大使のレポート、この四つのレポートを、委員全員とは申しません、理事の中でもしっかり見て、一体、その四つのレポートとここの外務省が国民に示しているものに差異がないか、瑕疵がないか、これをしっかりと国民に担保していただきたい。それこそがこの委員会の使命である。それができないんだったら委員会など意味がない。
 ですから、ぜひこの点を理事会で討議していただき、また、実現していただきたいと思います。こんなことができなければ国民は国会を許さない。委員長、いかがですか。
○斉藤委員長 理事会で協議します。
○首藤委員 この報告書、驚くことがありますが、重要なことに関して触れてないんですね。例えば、重要なことというのは、警察が直後に見た後、薬きょうがなかった。どうして薬きょうがないのか。この銃は、ここから、右側から薬きょうを排出するんですよ。それで、パンパンパンパンと物すごい勢いで飛ぶんですよ。これは毎日テレビでごらんのとおりです。どうしてこの薬きょうについてこの報告書は述べてないのか、大変に不思議なところであります。
 さらに、証言において、おかしな証言がたくさんあります。例えば、この車、襲撃した車がSUVである、スポーツ・ユーティリティー・ビークル、こういう話が出ているわけですが、一体、こんなのがどうしてわかるのか。
 そして、私たちが本当に驚いてしまったのは、これは米軍からの情報だということになっていますが、この銃が今まで言われてきたようなこうしたカラシニコフあるいはこのファミリーではなくてRPKである、こういう情報が出てきました。これはこの半年たって初めて出てきた情報なんです。RPKというのは、このカラシニコフをモデルにして、銃身を二十センチぐらい長くして、そして、二脚をつけて、台じりを変えたのがRPKという軽機関銃です。
 なぜこれが出てきたか。それは明らかです。
 警察が発表していますように、この被害に遭ったランドクルーザーには三十数発の弾痕がある。これは、撃った弾がすべて当たるわけじゃありませんから、例えば五〇%が当たるとしても、七十数発が撃たれている。それをカラシニコフで、ここに弾倉がありますが、これは三十発入る。実際に使っているのは二十発程度しか入らないですよ。そうすると、ランドクルーザーに対して四丁ぐらいのカラシニコフで撃たないと、あれだけの弾痕にはならないんです。
 だから、これは主張していたように、実は、このカラシニコフのAK47ではなくて、このランドクルーザーは軽機関銃で撃たれたということなんです。ですから、実際にこの犯人がだれかをやるときに、皆さんにお配りしている、この真ん中のRPKというこの機関銃しか思い浮かばなかったわけであります。
 私は、この説には大変疑問を持っています。この型は必ずしもイラクでは多くない。アフガニスタンでも多くないんです。軽機関銃で一番使われているのは、この一番下にある、アメリカ軍のM二四〇Bです。ですから、私は、このこともまた、実はアメリカのハンビーの固定銃架から軽機関銃によって撃たれた被害であるということを示すんだ、そういうふうに思っているんですね。
 そしてまた、ここに、同じようにアメリカ側から提供されたという情報の中に、撃った人間がヘルメットをかぶっていたというのがあります。しかも、ケブラータイプのヘルメットとあります。これは、いわゆる鉄かぶとではなくて、ガラス繊維で補強したり、そうした防弾装置を持った新しいヘルメットですよ。長官、そうですよね。日本の自衛隊もそうですよね。ケブラータイプのヘルメットがどうしてイラクにあるのか。そして、テロリストがどうしてケブラータイプのヘルメットをかぶっているのか。
 テロリストというのは、常に人々の間に隠れて行動するんですよ。日ごろは普通のビジネスマンのような格好、あるいは普通の家族のような格好をしながら撃つわけですよ。ところが、道路を通っているときに、しかも、この道路、幹線道路は何十人、何百人という米軍通報者がいて見張っている。こういうところにどうしてヘルメットをかぶったテロリストが存在できるのか。ケブラーのこれをかぶっているのは、イラクにおいては米軍しかないんですよ。ですから、このことも実は米軍説であるということを保証しているわけであります。
 同じように、ここで子供の証言が出てきます。ここに幾つかの証言が出てくるわけですが、これは十三ページでしたか、ここの十三ページにAからHまでの証言者が出てきます。中には、「俺は何も知らない。」なぜこういう人が証言者になっているかわかりませんが、おれは知らない、あいつは知っているとか、そういう人をたくさん並べてありますが、この中で、見たということを言っている人はいるんですが、それが子供なんですが、子供は、米軍が撃ったと言っているわけですよ。米軍が撃ったとだけ書いてあればそれは困るのかもしれませんが、そこはいろいろな追加的な情報があって、後ろに大人がいて子供につねって言わせた、こういうことまで書いてあるんですね。そんなのだったら、科学的な捜査にならないじゃないですか。そんなのだったら、報告書にならないじゃないですか。
 ですから、子供の言っているのは真実であり、実は、別のテレビ番組の中でも、事件を見た子供というテレビ番組もあったわけですね。ですから、この証言というのは大変信憑性があるわけです。
 そこのところで米軍を見たという情報は、実は、数日後ではなく事件直後から出ているんです。これは十四ページの脚注にある。道路わきの食料品スタンドのハッサン・フセインさん、この方が、実は米軍の車列がほぼ同時に通り過ぎたということを何度も繰り返し証言されているんですよ。
 では、外務省にお聞きします。このハッサン・フセインさんというのは、十三ページに表記されているAからHまでの証言者のどの方に相当するわけですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。
 外務省としての調査で、これらのいわゆる証言といいますか聞き込み情報でございますけれども、これについては、我が方が行った調査の中で、現場付近にいたと称する者で我が方関係者が直接に具体的に話を聞くことができた者については、AからHとしてすべて言及しております。
 なお、このAからHの中のだれがだれであるかということにつきましては、これも報告書の中に書いてございますけれども、犯罪の予防とかあるいは鎮圧、あるいは今後の捜査に支障を及ぼすおそれがあるということから、特定し公にすることについては控えさせていただきたいと思います。
 報告書の中でも書いてございますけれども、現地の調査において、これはイラク人の専門家もそうでしたけれども、かなり危険な状況があるということでございます。その中で調査を行っているわけでございまして、特定の人がだれだということがわかることについてはやはり差し控えたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
○首藤委員 それでは、特定しないでいいです。このハッサン・フセインさんというのは、AからHの中におられますか、おられませんか。もしおられなかったら、どうしてハッサン・フセインさんをこのAからHまでから抜いて脚注に回したんでしょうか。いかがでしょうか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。
 このハッサン・フセインさんといいますのは、新聞報道で出てきた人でございまして、委員御承知のとおり、この事件が起きた直後、つまり、その被害車両の直後に米軍が通っていったということを証言したとされている人であります。それにつきましては、私どもも、当然、関心を持って、その人と見られる人については証言を得るべく努力をしております。
 この中で、AからHということについて特定をすることはできないということについては申し上げたとおりでございますが、現場の地域にいる住民については、すべて、我々が接触できる限り接触して話を聞いたということだけ申し上げたいと思います。
○首藤委員 全然答えていないよね。どうしてそういうのをごまかすのか。
 だから、もう一度、委員長にお願いします。
 この報告書に込められた、インタビューした記事も、内容をきっちりと私たちに公開していただきたい。それでなければ、この点はもう限りなく米軍誤射説であるということを、私は、きょうの委員会、そしてこのレポートをもって確定した、そういうふうに思っております。
 米軍あるいは米軍指揮下の軍事組織によって行われた可能性もある。確かに、ファルージャなどで民間人が殺された、これはブラックウオーターという、アメリカの民間の軍事会社の方なんですけれども、こういう方がもう実際一万人ぐらいイラクに入っておられる。そういうことを考えると、その場合、可能性すらあると思います。
 いずれにせよ、このことに関しては、国連決議上、現地の治安に責任を持つアメリカ軍の指揮下にあったわけでありますから、この問題に関して、私は、日本の財産、そして日本の若者の生命が失われたということに関して、アメリカ政府及びアメリカ軍に対して、事実の徹底的な調査とその公開、そして、その責任がアメリカ軍にあった場合は、その損害賠償を当然のことながら求めたいと思います。
 以上で終わります。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/013315920040527013.htm
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kaigiroku.htm

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