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今更知った、蘆溝橋事件の謎
http://www.asyura2.com/0406/war58/msg/165.html
投稿者 Sinta 日時 2004 年 8 月 05 日 21:51:47:NXaAc9GUgiVAE
 

(回答先: 日中戦争は日本軍と国民党軍の戦争であり、中国共産党は漁夫の利を受けただけの存在 投稿者 TORA 日時 2004 年 8 月 05 日 14:34:14)

TORAさま、はじめまして。

戦争や紛争の発端は、偶発にせよ意図され仕組まれたにせよ、リアルタイムでそれに関与した
当事者又関係者のみが知る事実関係があるようですね。
そして特に近代史において、各国の事実認定と認識の違いによる教育。それが波及し時代の
空気の流れをつくリ出す。情報の識別と咀嚼という事の大切さを痛切します。
今回の重慶のサッカーの観衆も歴史教育による反日の意思表示なのか、口コミやメディアに
先導されての憂さ晴らしなのか、どちらなんでしょう?
蘆溝橋事件については最初の発砲に関し、説が色々あるようです。
昭和35年発行の犬養健著「揚子江は今も流れている」の冒頭に蘆溝橋事件当時、近衛内閣
逓信省・参与官に任官していた彼のメモが記されていました。
今更ではありますがこれ読んで「なんだ、通説と違うじゃん!」と認識を新たにしました。
本文中には、これに肉付けした文章が書かれているのですが、とりあえずメモの一部原文
のままとこれに関連する軍使広渡中佐の会話のみ抜粋投稿します。
(ちょっと、読みにくいかも・・・m(__)m)

・昭和十二年七月七日。コノ日ノ夜中、北京郊外ノ蘆溝橋トイウトコロデ夜間演習中ノ
 日本軍ガ、中国軍ノ兵営ノ方向カラ、突然射撃ヲ受ケタトイウ事件ガ起コッタ。
 忽チソコデ戦闘ガ始マッタ。
 遂ニ起コルモノガ起コッタトイウ感ジデアル。
(シカシ、他国ノ大都会ノ郊外デ、シカモ緊張シ切ッテイル情勢の最中ニ、ワザワザ
 夜間演習ヲシテ見セルトイウノハ、イカナル神経カ?)

・弾ヲ射ッタノハ誰カ?中国軍カ。中国軍ノナカノ共産分子カ。日本側カ。
 三ツトモ有リ得ル事ダトイウノガ、世界ノ常識ラシイ。

・政府ハスグニ戦争不拡大ノ方針ヲ発表シタ。ヒト先ズ安心。

・不思議ナ話ヲ聞イタ。ソノ晩、ツマリ七月六日ノ夜ニ、日本軍ノ居ル方向カラ、中国軍ニ
 向カッテ機銃掃射ヲヤッタ者ガアル。中国軍カラコノ警告ヲ受ケルト、大使館付武官補佐官
 ノ今井(武夫)少佐ガスグニ部隊ノ参謀ト打チ合ワセテ、イロイロ手段ヲ尽クシテ調ベタガ、 ドウモ、誰モ撃ッタ様子ガナイ。
 トコロガ、翌日ノ七日ニ、今度ハ中国軍ノ方向カラ日本軍ガ弾ヲクラッタ。
 アトデ調ベタガ、中国軍ニハ撃ッタ者ガイナイ。

・モウ一ツ不思議ナ話。
 七月六日ノ夜、北京西郊ニ大軍ヲ持ッテイル石友三将軍ガ、今井少佐ノ招カレテ居ル宴会ノ
 席ヘ不意ニ今井ヲ訪ネテ来テ、「明日ハドウモ戦闘ガ起コルラシイガ、自分ノ軍隊ダケハ
 決シテ抵抗シナイカラ、ドウカ攻撃シナイデクレ」ト頼ンダ由ダ。
 今井ハ部内ノ中国通ノナンバー・ワンデ、初メカラノ戦争反対論者デアル。

・結局、弾ヲ撃チコンダ者ハ中国軍デモナク、日本軍デモナク、何カノ第三者ガ両方ノ軍ヘ
 撃チ込ンダ。 ―――トイウ推理ニハ、カナリノ信憑性ガ有ルヨウダ。
 ソノ後、中国側ニモ同ジヨウナ判断ヲシテイル有力者ガ現ワレテイル。
 石友三ハ馮ノ方面カラノ情報ハ早ク耳ニ入ル。石友三ガ狼狽シテ今井ニ話シタノハ、
 コノ方面ノ情報ニヨルモノダロウ。馮ハ当時、蒋介石カラモ信用サレズ、失意ノ立場ニ
 アッタ。
 馮ハシバシバ謀判ヤ「クーデター」ノ前歴アリ。左翼系ノ怪物デアル。
 ―――アメリカ人ニ対シテハ「クリスチャン・ゼネラル」ト自称シ、ソ連人ニ対シテハ、
 「親ソ・ゼネラル」ト名乗ッテ両股ヲカケテイル。

・参謀本部ノ石原少将ハ、中国ト戦争ヲスルナドトハ飛ンデモナイ、スグ一兵残ラズ
 引キ上ゲロ、ト主張シテイル。コレハ対ソ作戦ヲ重ク見ルタメダガ、ソレニシテモ
 今ノ場合、心強イ。参謀本部デハ多田次長以下幹部ハミナ同ジ意見ノ由。
 陸軍省デモ柴山軍務課長ハコレニ同調シテイルソウダ。シカシ、一方ニハナカナカ強硬ナ
 意見ノ者モイテ、油断ハ出来ヌトノ事。

・七月十一日。コノ日、驚クホカナイ。政府ハワズカ三日ノウチニ方針ヲ百八十度変エタ。
 ソシテ出兵ヲ声明シタ。

 ―後略

七月七日、宛平見城で行われた日華停戦協定の際、両軍は話し合いの上、軍使を交換して
それぞれ相手方の戦線を監視する事にした。県城の中国兵営に泊まった軍使広渡中佐が、
明け方意を決して白旗を掲げた自動車に乗って全速力で豊台に引き返した際、蘆溝橋を
渡る時、妙な方向から撃ってくる猛烈な機銃掃射の的になり命からがら味方の兵営に
辿り着いたそうである。
その直後広渡中佐が、当時同盟通信社北京支局勤務、安武誠一氏に語った話。
「すっかり真相が分かったよ。丁度両軍の死角にあたる所から射って来るのだから堪らんよ。
あれは日本軍でもない、中国軍でもない。八路軍が停戦協定をブチ壊しにかかったのだ」


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