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「われわれが選挙で議会に送り出した代表たちに、彼らの考え方や政治的選択について説明責任を求めること」スコット・リッター
http://www.asyura2.com/0406/war59/msg/1335.html
投稿者 外野 日時 2004 年 9 月 15 日 23:44:05:XZP4hFjFHTtWY
 

(回答先: 「イラク問題の本質は、イラクに大量破壊兵器が保有されていること」と言っていた神崎武法公明党代表 投稿者 外野 日時 2004 年 9 月 15 日 22:58:50)


スコット・リッター氏 外国人記者クラブ講演録(2003年2月5日)
http://www.ribbon-project.jp/SR-shiryou/shiryou-11.htm

Luncheon Lecture at the Foreign Correspondents' Club of Japan (2/5/2003)
[English Text below]


 3日半の滞在中、40件を超える取材・懇談・講演をこなしたリッター氏ですが、日本語の逐次通訳で話の流れが途絶えるのは苦手のようで、英語のみで行なったこの外国人記者クラブ昼食会見がもっとも本領発揮の熱弁ぶりでした。満席の各国特派員からも大喝采を浴び、主催者によればここ2年間の講演者で最高の感動を残したとのこと。(社団法人)日本外国特派員協会の許可を得て訳出しました(下に原文)。

*PDF版はこちらからダウンロードできます。
講演録(日本語訳)
http://www.ribbon-project.jp/SR-shiryou/ritter.pdf
PDF in English
http://www.ribbon-project.jp/SR-shiryou/ritter-e.pdf


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 司会:

 スコット・リッター氏は、アメリカとイギリスによるイラク攻撃を「前代未聞の愚行」と呼びます。1961年に軍人の家庭に生まれ、大学卒業後、軍に入隊。80年代は情報将校として勤務しました。湾岸戦争には弾道ミサイル専門家として従軍、91年後半に国連イラク大量兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)に加わって52回以上の査察団に参加し、うち14回は主任査察官を務めます。1999年には『エンドゲーム――イラク問題の全面解決』(Endgame: Solving the Iraq Problem-Once and For All)を出版。さらに昨年、ドキュメンタリーフィルム『流砂の中で――UNSCOMとイラク武装解除の真実』(In Shifting Sands: The Truth about UNSCOM and the Disarming of Iraq)を制作しました[1]。本日、コリン・パウエルは安保理で対イラク戦争の可能性について根拠を示す予定です。本日、リッター氏はそれに反対する根拠を示してくれるでしょう。どうかみなさん、信念の人スコット・リッター氏を温かくお迎えください。

[1] 2002年12月8日、NHK・BS1ワールドドキュメンタリー・スペシャル「イラク査察の真実」として全篇放映。2003年2月23日にも再放送。

[拍手]

スコット・リッター:

 どうもありがとうございます。まず最初に、ここ東京でみなさんにたいへん重要な事柄についてお話しできることは光栄です。ブッシュ政権の政策に賛成であれ反対であれ、私たちはこれがきわめて重大な問題であるという一点において合意できるでしょう。

そして、重大な問題がすべてそうであるように、これも議論と対話が不可欠な問題だと思います。私はアメリカ市民として民主主義を信じていますし、一人ひとりのアメリカ人が、政府が自分の名において行なうことに責任をとらせなければならないことも信じています。ですから私は、政府が言ったことにただ首を縦にふる盲従人間ではありません。自分が選挙で送り出した代表たちに対し、手を上げて厳しい問いを突きつける責任と義務があると信ずる者です。

 イラク問題に関して、幸か不幸か私には二重の責任があります。イラクでの10年にわたる体験をもつからです。私は海兵隊員として「砂漠の嵐作戦」に従軍しただけでなく、兵器査察官として7年間、イラク現地ですごしました。それにより、イラクの大量破壊兵器問題と国家体制をめぐる事実と真実をつぶさに見てきました。ですから、自分の政府がイラクについて、私が知る真実を反映しないこと、私の経験した事実と異なることを主張したならば、市民として異議を唱えないわけにいかないのです。

 イラクについてお話ししましょう。大量破壊兵器の問題です。
 はたしてイラクは大量破壊兵器をもっているのか。そして、アメリカ合州国の安全に対する脅威なのか。ひいては国際社会の安全に対し、戦争に値するような脅威なのか。これは重要な問題です。こんにち、イラクには国連査察官たちが入り、いかなる妨害も受けずに査察を実施しています。しかし、それは武装解除[2]を意味するのでしょうか。その点こそ、ブッシュ政権が今後数日、あるいは数週間にわたり、決定的なポイントとして追求するはずです。イラクに査察官が入り、彼らがあらゆる施設に自由に出入りできたとしても、それで武装解除が完了するわけではない。武装解除は大量破壊兵器を完全になくしてはじめて完了するのだ、と――。イラクが過去に大量破壊兵器を保有していたことは間違いありません。それについて議論の余地はありません。実際、彼らは生物・化学兵器、核兵器、長距離弾道ミサイルの製造をめざす大規模な開発計画をもっていました。問題は、そうした計画がいまも存続しているのか、そしてイラクが過去の計画から、国際社会の平和と安全を脅かすような残存兵器を保有しているのかです。これはたいへん重要な問題です。

[2] イラクは湾岸戦争の停戦決議によって射程150km以下の短距離ミサイルを含む通常兵器の保有を認められており、ここでいう「武装解除」(disarmament)とは国連決議で禁じられた大量破壊兵器をもたない状態を意味する。場合によっては「軍備管理」か「軍縮」と言い換えたほうが正確。

 私は1991年から98年にかけて兵器査察官を務めました。そのかん、私たちはイラクの武装解除に関して大きな成果を上げることができました。具体的に申しますと、イラクの大量破壊兵器の90〜95%が査察官によって検証可能な形で廃棄されました。これには、イラクがかつて大量破壊兵器を製造した工場と、それに付随する製造設備のすべて(100%)が含まれます。現在、私たちにわからないのは、残りの5〜10%が最終的にどうなったかです。しかし1994年から98年まで、兵器査察官たちが軍備管理史上もっとも厳格な現地査察監視システムと抜き打ち査察によってイラクの工業インフラ全体に網をかぶせながら、一度も違反活動の継続を裏づけるものが検知されず、イラクがその種の活動を再開しようとしている証拠も見つからなかったことは、多少の安心材料になるでしょう。

 つまり、もしイラクが現在、大量破壊兵器を保有しているとしたら、1998年以降に製造基盤を再建する必要があったということになりますが、そのような疑いを裏づける確かな証拠はだれもつかんでいません。もちろん、説明のつかない残りの5〜10%は懸念材料ですけれども、初歩的な調査をすれば不安を和らげることができます。しかし、ハンス・ブリクス委員長が1月27日に安保理で報告した内容は、非常に一面的で誤解を招くものだったと思います。彼はイラクが、炭疽菌の製造に使える培地(培養溶液)の行方について説明していないと述べました。この行方不明の培地で、未申告の炭疽菌を何千リットルも製造した可能性があり、ゆえにこの炭疽菌が実在して脅威となりうるというのです。

 しかし、ハンス・ブリクスはイラクが製造したのは液体炭疽だけだったことに触れませんでした。イラクがそれ以外の形態の炭疽菌を製造した形跡はなく、液体炭疽は理想的な保存状態での貯蔵寿命が3年で、それをすぎると発芽して無用のヘドロと化してしまいます。ハンス・ブリクスは、イラクの工場から出荷された最後の炭疽菌が1991年産であることに言及しませんでした。ハンス・ブリクスは、アルハクムと呼ばれるその工場が、国連査察チームによって1996年に完全に破壊されたことを述べませんでした。ハンス・ブリクスは、行方不明の培地が1980年代に調達されたもので、貯蔵寿命が5〜7年であることを語りませんでした。そこで、私はハンス・ブリクスに尋ねたい。「いったいどの炭疽菌の話をしているのか」、「それがどこへ行ったというのか」、「それはどこから来たものなのか」、と――。彼には答えられないでしょう。彼はただ、過去に遡って説明のつかない物質があったことを取り上げ、それがいまでも効力をもって実在するというのです。

 彼は化学兵器についても同じ扱いをしました。いわゆる「空軍文書」と呼ばれる記録によれば、たしかにイラクでは6000発の弾頭が行方不明になっています。ブリクスは、それらの弾頭の帳尻が合わない以上、そこへ充填する化学物質がまだイラク国内に存在し、いまなお脅威であることを想定しなければならないと述べました。しかしハンス・ブリクスは、UNMOVICの化学兵器専門家たち自身が提出した次のような報告文書の内容を安保理に伝えませんでした。つまり、イラクの化学兵器開発計画はお粗末で、弾頭の性能も悪く、1983〜88年に保有していた化学兵器は現在、すでに無効化しているとの知見です。そして、問題になっている行方不明の弾頭6000発はその時期のものなのです。だとしたら、ハンス・ブリクスは何の話をしているのか。国際社会に向かって、あたかもこれら6000発の弾頭と、そこへ充填するはずの化学物質がいまなお実効性を保って存在するかのようにほのめかすのは、いったいどういうつもりなのか。あれは誤解を招く報告でした。われわれは、イラクが化学兵器の製造開発計画を進めているか、生物兵器の製造開発計画を進めているか、脅威となりうる国連決議違反の能力を保有しているか、などを問う必要があります。けれども1991年に遡って、そこからの推定で現在も核兵器を保有していると決めつけるのは無意味です。語らなければいけないのは、いま現在についてです。ところが、なぜかそのことについては議論したがらない。

 次に査察です。査察がうまくいくには、いくつかの条件が必要です。一つ、イラクが全面的に協力しなければならない。イラクの武装解除を行なう査察体制は、イラク側の全面的協力なしには無効であり、成功しません。私は7年間にわたって査察官を務めました。査察団はその間、かなりの仕事を成し遂げたと思います。しかしイラク側の抵抗により、100%の協力を得ることはできませんでした。

 二つめに、イラクの武装解除を求める決議を採択した以上、安保理はその決議を執行する意志をもつべきです。実施されない法など意味がありません。イラクに関するかぎり、国連決議の執行にはサダム・フセインにしかるべき圧力をかけることが必要でした。つまり、イラクを武装解除するつもりなら、フセインの存在にかかわる断固たる措置をとる意志が必要だったのです。それには、フセインの存在を脅かしうる軍事的圧力の裏づけがなければなりませんでした。

 私が査察官を務めているあいだに、イラクは何度となく非協力姿勢を示しました。にもかかわらず、査察チームのイラクに対する警告を、安保理は一度たりとも実力でバックアップしてくれようとしませんでした。現在イラクにいる査察官たちは、イラク側の協力を得て、査察を希望するあらゆる施設に無条件で立ち入ることができます。羨ましいかぎりです。もし私が査察官だったときイラクがそのような協力を示してくれれば、武装解除の任務は数か月か、長くても1年かからずに完了して、今日ここでイラクの話などする必要はなかったでしょう。それはイラクの責任です。彼らがウソをつくことを選んだのですから。

 さらに国連決議1441号で、安保理はイラクが協力しなければ「重大な結果を招く」と明記しました。「重大な結果」とは、サダム・フセインの存在にかかわる武力行使という意味です。これまでにない健全な査察環境が整っているといえます。チャンスを与えさえすれば、査察が有効に機能する体制です。

 しかし、査察には三つめの要素が絡んできます。イラクに法の遵守を求めるのは重要ですが、それには国際法を履行する査察団側も、同様に国際法の枠組みに従った行動をとらなければなりません。兵器査察官は安保理のために働きます。そして、国連安全保障理事会は5つの常任理事国を含む15の理事国で構成されています。常任理事国の中でもっともパワーと影響力の強い国はアメリカ合州国です。紳士淑女のみなさん、そのアメリカが1991年以来、イラクの体制転覆を政策としていたら、査察の整合性にどう作用するか考えてみてください。サダム・フセインの打倒など国際法上の根拠はありません。それが大量破壊兵器の除去より優先されてきたのです。

 結局、アメリカはイラクの武装解除など望んでいない。アメリカはサダム・フセインを権力の座から追い払いたくて、武装解除をその手段に用いるのです。残念ながらイラクに対する兵器査察は、(A)経済制裁の継続、(B)フセイン体制への揺さぶり、(C)フセインの身の安全にかかわる機密情報の収集という3点において、アメリカに利用されてきました。しかし、この3つはいずれも査察に関する国連決議に定められたものではありません。すべて武装解除という本来の目的から逸脱しており、全体として査察実施の整合性を蝕んできたのです。アメリカは私が査察官を務めているあいだ、査察の整合性を歪めました。いま、イラクが査察官の立ち入りを無条件に受け入れ、安保理が決議の執行意志を示しているにもかかわらず、この第三の条件がいぜんとして変わりません。

 紳士淑女のみなさん、アメリカ合州国の政策はいまなお体制転覆であり、サダム・フセインの追放です。アメリカは査察を武装解除という本来の目的ではなく、フセイン追放のために利用しつづけるでしょう。だからこそ、査察支援のためU2偵察機を飛ばすことにイラクが難色を示すといって、ハンス・ブリクスが安保理で批判するのはおかしいのです。なぜならハンス・ブリクスは、U2機が国連のマークをつけて最後にイラク領空を飛んだとき(1998年)、それがサダム・フセインの身の安全を脅かす機密情報収集に使われたこと、体制転覆というアメリカの政策遂行に加担したことをおぼえているはずですから。現在、何万人ものアメリカ兵が前線配備され、フセインを権力の座から追放する戦争の準備をしています。そんな折りも折り、いったいなぜ国連がU2機をイラク領空に飛ばして、軍事攻撃を支援する機密情報の収集など手伝う必要があるのでしょう。アメリカが体制転覆という政策を維持しているかぎり、それは査察の整合性を蝕みます。ですから今日、コリン・パウエルが安保理で証拠提示を行なうときには、次のような点に注意してください。

 第一にタイミングです。なぜ2月5日なのか。8日にはIAEAとUNMOVICのトップが再度イラク入りし、14日に安保理で報告を行なう予定です。いままさに現地で査察活動が実施されているとき、イラクの協力姿勢についてアメリカが安保理に証拠を提示するというのは、いささか厚かましくないですか。パウエル国務長官の動機は何なのか。彼はイラクが大量破壊兵器を保有する明確な証拠など示しはしないでしょう。もうすでに国務省からは、「決定的証拠」を示すことはないと、後退した発言が聞こえます。パウエルが示すのは、寄せ集めて並べると査察の無効性が強く印象づけられるような状況証拠でしょう。世界は査察の実施ぶりを見守っているのに、イラクが積極的に査察の裏をかいて、査察の効力を失わせようとしていることを立証したいわけです。

 今夜のパウエル報告の目的は、兵器査察に対する国際社会の信頼を損ねることです。なんとも恥知らずではありませんか。あってはならないことです。アメリカは査察の成功を望んでいない。初歩的な計算をしてみればわかります。もし査察がうまくいってイラクが武装解除されたら、どうなるでしょう。イラクの封じ込めが解かれます。イラクの封じ込めが解かれたら、イラクはサダム・フセインを権力の座につけたまま国際社会への復帰を果たします。いうまでもなく、それはアメリカの望みとは正反対です。アメリカ政府の政策は体制転覆であり、サダム・フセインの追放です。もうそろそろ、アメリカ政府はそれを正直に認めるべきだし、国際社会もそのことに直面すべきでしょう。世界のメディアもそのことを率直に認めるべきです。アメリカが武装解除を隠れ蓑に体制転覆を追及するのを許してはなりません。

 そのことを正直に認め、それに直面しようではありませんか。アメリカの政策はイラクの体制転覆です。それは国際法と真正面からぶつかるものです。この政策は私に吐き気を催させます。私は平和主義者ではありません。戦争を怖れてはいません。12年間、海兵隊の軍服を着た人間です。戦争にも行きました。戦争がどんなものだか知っています。だからこそ、私はイラクとの戦争に反対するのです。戦うことが怖いからではない。どこかの国や国の集団に自国が脅かされたら、いつでも戦います。私は米軍兵士として、国の内外を問わずあらゆる敵に対し、アメリカ合州国憲法を守ることを誓いました。アメリカ大統領に盲目的に従うことを誓ったわけではありません。それは良きドイツ人が1940年代にやったことで、私は良きアメリカ人です。私は合州国憲法に対して責任を負っているのであり、憲法の意味するところを理解しているつもりです。憲法第6条には、合州国が上院の3分の2の賛成を得て国際的合意ないし条約を批准したら、それは国の最高法規になると述べられています。合州国は国連憲章の締約国です。そして、国連憲章は次のように定めています。国家間の紛争を解決する手段としての戦争をやめること。また、いかなる国や国の集団も、他の主権国家のリーダーを選ぶ権利はないこと。それはその国の国民の特権なのです。

 ですから、体制転覆というアメリカの政策は由々しき国際法違反であるばかりでなく、合州国憲法にも違反する非アメリカ的なものであり、私はアメリカ人としてそれに異議を唱えざるをえません。サイが投げられてアメリカが戦争をはじめてしまうか、むしろ願わくば、声を上げることで強力な反戦世論が形成されるまで、私はそのような政策に引き続き反対していくつもりです。というのも紳士淑女のみなさん、戦争は不可避のように見えますが、けっしてそうではないからです。これはアメリカの国家安全保障にかかわる戦争ではありません。国際社会の平和と安全を守る戦争でもありません。これはアメリカの国内政治にかかわる戦争なのです。

 ブッシュ大統領はイラクの政権転覆という方針にあまりにも大きな政治的資本を投入してきたために、自分の言説でみずからを袋小路に追い込んでしまいました。彼がたったいまイラクとの戦争に踏み切ろうとしているのは、それに政治的メリットがあると思うからです。けれども、もしブッシュが対イラク戦争によって政治的ダメージをこうむると確信するような時と場合がやってきたならば、彼は開戦を思いとどまるでしょう。ですから、世論の役目は大きいのです。だからこそ、われわれが議論と対話を行なうことが不可欠であり、メディアは公正かつ誠実な仕事をして、国民に事実を伝える義務があるのです。民主主義の鍵は知識と情報の共有です。民主主義は人びとの積極的関与があってはじめて機能します。しかし民主主義は、関与する人びとが知識と情報を力にしなければ健全に機能しません。われわれに必要なのはそれです。人びとのあいだで知識と情報を広く共有していきましょう。

 民主主義のもう一つの鍵はアカウンタビリティです。つまり、われわれが選挙で議会に送り出した代表たちに、彼らの考え方や政治的選択について説明責任を求めること――いまこそ、こうした民主主義の原点に立ち返ろうではありませんか。さあ、私は自分の考えを述べました。こんどはみなさんが私に説明責任を求める番です。どなたでも質問があればどうぞ。ご清聴ありがとうございました。

[拍手]

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Professional Luncheon with Mr. Scott Ritter
-- Former Chief U.N. Weapons Inspector in Iraq
The Foreign Correspondents' Club of Japan
February 5, 2003

Mr. Ritter called US and British military strikes against Iraq a "horrible mistake". Scott Ritter was born in Florida in 1961 to a military family. He joined the armed forces after university and worked as a military intelligence officer in the 1980s. During the Gulf War, he served as a ballistic missile expert and joined United Nation Special Commission in late 1991. He took part in more than 52 inspections and was team leader of 14. In 1999 he also published a book, called the "Endgame; Solving the Iraq Problem--Once and For All". Then, last year he produced a documentary film, entitled "In Shifting Sands: The Truth about UNSCOM and the Disarming of Iraq". Today Collin Powel is going to make his case for a possible war in Iraq in the Security Council. Today Mr. Ritter is going to make the case against it. Please give a very warm welcome to a man who has courage to state what he feels, Mr. Scott Ritter.

[APPLAUASE]

Thank you very much, first of all, certainly for the honor and privilege to have the opportunity to be here in Tokyo and to talk to you about what is a very important issue. Regardless of where you stand on the issue of war with Iraq, whether or not you support the Bush administration's policies or you're in opposition to the policies, I think we all could be in an agreement that this is an extremely serious issue.

And like all serious issues, it’s one that, I believe, must be subjected to debate, discussion and dialogue. That's where I come from. As an American citizen I believe in the concept of democracy, and the role that each American must play in holding their government accountable for what it does in our name. Therefore, I’m not someone who believes in blind obedience where the government says and we nod our head and dumbly “yes” and someone who believes in my responsibilities and indeed my obligation as a citizen to raise my hand and ask the tough question of those whom I elected to higher office.

And on the issue of Iraq, I think I have a double responsibility because I’ve been blessed or cursed depending on your outlook with, you know, a decade’s worth of Iraq experience. I was on the ground in Iraq not only as a Marine during the operation Dessert Storm but for seven years as a weapons inspector. And that gave me insight into the facts and truths surrounding the issue of Iraq weapons of mass destruction and the nature of the Iraqi regime. And therefore, it’s incumbent upon me as an American citizen to be a citizen and to speak out when I hear my government say things about Iraq that I know not to be reflective of the truth that I know, to deviate from the facts that I experienced.

Let’s talk about Iraq. Weapons of mass destruction. Does Iraq have them? And does Iraq pose a threat to the security of the United States, indeed the security of the international community that warns going to war? This is a critical issue. We have weapons inspectors in Iraq today who are permitted to carry out inspections of sites without obstruction. But does that constitute disarmament? And that’s I think one of the critical points that Bush administration is going to attempt to make in days and indeed weeks to come, that even though you have inspectors in Iraq, even though these inspectors are getting full and free access to sites, that doesn’t constitute disarmament; disarmament is only accomplished when you eliminate weapons of mass destruction. There could be no doubt that Iraq had weapons of mass destruction. That’s not a topic of debate. In fact they had massive programs dedicated to the manufacture of chemical weapons, biological weapons, nuclear weapons and long-range ballistic missiles. The question is, are those programs in existence today, and does Iraq possess residual weaponry from past programs that could pose a threat to the international peace and security. And this is a critical question.

I was a weapons inspector from 1991 to 1998. During that period of time, we were able to accomplish a lot in the field of disarming. Indeed, 90 to 95 % of Iraq’s weapons of mass destruction were confirmed as and verified as eliminated and disposed by weapons inspectors and this includes 100% of the factories that Iraq used to produce these weapons, together with the associated production equipment. Now, there’s 5 to 10 % out there that we don’t know what a final disposition of is. But the fact is we can mitigate our concerns about this by knowing that from 1994 to 1998, the weapons inspectors carried out the most stringent onsite inspection monitoring program in the history of arms control blanketing the totality of Iraq’s industrial infrastructure with the most sophisticated censors with no notice-inspections and never once, did we detect the evidence of a retained prohibited activity, or the effort by Iraq to reconstitute a prohibited activity.

So, the point here is if Iraq has weapons of mass destruction today, they would have needed to reconstitute the manufacturing base since 1998, and no one has provided any evidence that substantiates allegations to that effect. Now, there is concern about this unaccountable material of 5 to 10 %, but you can mitigate that by just doing some basic research. For instance, Hans Blix spoke before the Security Council on 27 January and he made a report that I find to be very one-sided and misleading. He said that Iraq has not accounted for growth media, which could be used to produce anthrax. It’s the food that anthrax is grown up with and this unaccountable growth media leads to potential of Iraq having produced thousands of liters of anthrax which they haven’t declared. We must assume therefore that this anthrax is there viable and represents a threat.

But what Has Blix didn’t say is that Iraq only produced liquid bulk anthrax. There is no evidence there that Iraq produced any other form of anthrax, and liquid bulk anthrax under ideal storage conditions has a shelf life of three years and germinates and becomes useless sludge. Hans Blix didn’t say the last known bunch of anthrax came out of Iraqi factory in 1991. Hans Blix didn’t say that the Iraqi factory, Al Hakum was destroyed in total by the weapons inspectors in 1996. Hans Blix didn’t say that the unaccounted growth media was acquired in the late 1980s by the Iraqis and itself has a shelf life of five to seven years. So, my question to Hans Blix would be; “What anthrax?” “Where did it go?” “ Where did it come from?” He can’t answer that question. He simply goes back to the past and talks about unaccountable material implying that the access of that is still viable today.

He did the same thing with chemical weapons. He spoke of a document, so-called “Air Force” document that certainly revealed that short-coming of the Iraqi accounting of 6,000 munitions. He said, because we can’t account for these munitions, we need to presume that chemical fill is still in Iraq and still represents a threat. But, Hans Blix failed to take into account the Council that his own chemical weapons experts who have written the documents that are privy to that say, given poor quality of Iraqi chemical weapons program, poor quality of munitions involved, any chemical weapon that Iraq has from 1983 to 1988 is no longer viable. And the period in time, the question of 6,000 uncountable munitions is 1983 to 1988. So, what is Hans Blix talking about? How dare he stand before the international community and imply that these 6,000 munitions and a hundred tons of chemical agent associated with these munitions are somehow still present and still viable? It’s a misleading report. We need to ask ourselves, does Iraq have a chemical weapons program, does Iraq have a biological weapons program, does Iraq retain proscribed capability that represents a threat but you cannot go back to 1991 and extrapolate that Iraq possess the nuclear weapons today. You need to speak about the now, the present. And, that’s something people aren’t willing to discuss.

Inspections. For inspections to work a couple of things have to be in place. A: Iraq has to fully cooperate. The inspection regime is not viable and cannot succeed in disarming of Iraq without the full cooperation of Iraq. For seven years, I was a weapons inspector. We succeeded in doing quite a bit. But we never succeeded in ascertaining 100% compliance because Iraq did not cooperate.

Second, the Security Council in passing its laws calling for Iraq’s disarmament must be willing to enforce this law. What good is a law if you don’t enforce it? And enforcement in the case of Iraq means you have to put pressure on the leadership that matters - that is Saddam Hussein, So if you are going to enforce a law in regards to disarming Iraq you have to be willing to affect the existence of Saddam Hussein. You have to be willing to bring military power to bear - that has the potential to terminate Saddam Hussein’s existence.

During the time when I was an inspector we had repeated instances of Iraqi non-cooperation, yet the Security Council was never willing to back up the alert of inspectors. Today, inspectors arein Iraq. They are getting full cooperation in terms of getting access to the sites they designate for inspection; I only wish we had that because if Iraq has done that when I was an inspector, we wouldn’t be here talking about Iraq today. We would have wrapped up the disarming program within the period of months if not a year. All done. It’s Iraq’s fault. They choose to lie.

Two, the Security Council has made it clear in Security Resolution 1441 that if Iraq does not comply, they will hold Iraq accountable for serious consequences; that means military action that threatens the existence of Saddam Hussein. We have a much healthier inspection environment today than we’ve ever had. Inspections can work if given a chance.

But, there’s a third aspect of inspections you see? Holding Iraq to rule of law is critical, but in doing so, we must ensure that those who implement international law, the weapons inspectors, likewise operate within the framework of international law. The weapons inspectors work for the Security Council, and the Security Council is composed of 15 members - 5 of them are permanent. The most influential and powerful permanent member of the Security Council is the United States of America. Ladies and Gentlemen, I ask you to consider, what impact does it have on the integrity of the inspection operation when the United States of America has maintained since 1991 a policy of regime removal, of eliminating Saddam Hussein, that has no basis in international law, and which has taken priority over disarmament issues?

You see, the United States doesn’t want Iraq to disarm. The United States wants Saddam Hussein gone, and they use disarmament to facilitate the elimination of Saddam Hussein. The weapons inspectors, sadly, have been useful to the United States in so far as they A) enable the continuation of economic sanctions, B) essentially destabilize the regime of Saddam Hussein, and C) facilitate the collection of intelligence information about the security of Saddam Hussein. None of these is authorized under Security Council resolutions. All of them deviate from the mandated task of disarmament, and the overall effect is to pollute the integrity of the inspections operation. The United States has corrupted the integrity of the inspections while I was an inspector. And it is the same despite the fact that Iraq has given the inspectors access today, and the Security Council has said it is willing to enforce its own law.

Ladies and Gentlemen, American policy today is regime removal - elimination of Saddam Hussein, and the United States will continue to use the inspection process, for purposes pertaining not to disarmament, but rather, to the elimination of Saddam Hussein. That’s why when Hans Blix stands before the Security Council and criticizes Iraq for not allowing the U2 aircraft to fly over in support of inspections, he’s wrong. Cause Hans Blix should remember that the last time the U2 aircraft flew over Iraq, with the United Nations’ insignia on it, it was supporting American intelligence collection against Saddam Hussein, it was supporting and facilitating an American policy of regime removal. Today, we have thousands of Americans forward deployed, prepared to go to war against Iraq to eliminate Saddam Hussein from power. Why in God’s name would the United Nations facilitate intelligence collection that would support that military action by enabling a U2 spy aircraft to fly over. As long as the United States maintains a policy of regime removal, that corrupts the integrity of the inspection process. That’s why tomorrow, or today if you go by Japanese time, as Colin Powell speaks to the Security Council, I ask you to pay very close attention to a number of things

First, the timing. Why February the 5th? The chief inspectors from IAEA and UNMOVIC are going back to Iraq on Feb 8th, and then will be reporting back to the Security Council on Feb 14th. Isn’t it a little presumptuous for the United States to give a presentation to the Security Council talking about Iraqi cooperation while inspection process is still engaged? Of course it is! What is the motivation of Collin Powell making a presentation? He’s not going to make a clear-cut case that Iraq has weapons of mass destruction. Already the State Department is backing away from any notion that Collin Powell will present a “Smoking Gun.” He’s going to present circumstantial evidence, that packaged together and presented will make a compelling case that inspections don’t work, that inspections can’t work. That Iraq is actively conspiring against inspections, thereby denigrating the efficacy of inspections, while the world waits for inspectors to do their job.

The purpose of Collin Powel’s presentation tomorrow is to destroy international trust and confidence in weapons inspections, and that’s a darn shame. That shouldn’t take place. The United States doesn’t want the inspections to work. Just walk through the basic calculus. If the inspections work and Iraq turns out to be disarmed, what happens? Economic sanctions are lifted. When economic sanctions are lifted, what happens? You’ve broken the containment of Iraq. Once you’ve broken the containment of Iraq, Iraq comes back into the fold of international community with Saddam Hussein still at the helm, which of course is the exact opposite of what the US government wants. The US government policy is regime removal - the elimination of Saddam Hussein, and it’s about time that not only the US government being upfront and honest about it, but that the international community also be upfront about it; International media be upfront and honest about it. Don’t give the United States cover by talking about disarmament while the US pursues regime removal.

Be up right front. Acknowledge it. The United States Policy is regime removal. It’s a policy that flies in the face of international law. It’s a policy that sickens and disgusts me. I’m not a pacifist; I’m not afraid of war. I’ve worn the uniform of the Marine Core for 12 years; I’ve been to war. I know what war is about. That’s why I reject the concept of war with Iraq. Not because I’m afraid to fight. I’ll fight anytime, any nation or group of nations that threatens my country. I took an oath to uphold and defend the constitution of the United States of America against all enemies, foreign or domestic. I didn’t take an oath to obey the President blindly. That’s what a good German did back in the 1940s. I’m a good American. My job, my responsibility is to the Constitution of the United States of America, and I understand what that constitution means. Article 6 of the United States Constitution says that when the United States enters into an international agreement or treaty that’s been ratified by 2/3 of senate, that is the Law of the Land. We are signatories to the United Nation’s Charter. And the United Nations Charter does a couple of things. It forswears war as a means of resolving disputes between nations. It also says that no nation or group of nations has the right to pick the leadership of a sovereign state, that is the sole prerogative of the population - the people of that country.

So the United States policy of regime removal is not only a flagrant violation of international law, it’s un-American, and as an American I’m going to speak out against it, I’m going to oppose that policy, and I’m going to continue to oppose that policy until which time, either the die is cast and we go to war, or hopefully by speaking out, there might be a means of generating public opposition. Because the bottom line, ladies and gentlemen, is that while war seems to be inevitable, it’s not. This is not a war about the national security of the United States. This is not a war about defending international peace and security. This is a war about domestic American politics.

President Bush has invested so much political capital behind the concept of regime removal, that he’s pinned himself into a rhetorical corner. He’s going to go to war with Iraq right now because he feels he’s going to gain politically by this action. But if the point and time comes where president Bush is convinced that by going to war with Iraq he loses politically, he’s not going to go to war. So public opinion does matter. That’s why it’s imperative that we engaged in debate, discussion and dialogue, and that the media does a very fair and honest job of getting their facts to the population. Key to the concept of democracy is education. Democracy only functions if the people get involved. But it functions well and it only functions well when the people who get involved are empowered with knowledge and information. That’s what we need to do. Encourage knowledge and information amongst the people

Another key element of democracy is accountability. Holding those whom we elect to higher office accountable for what they believe. Today, let’s go through a basic element of democracy. I’ve said my piece, now you hold me accountable. I’ll take any questions anybody has. Thank you very much.

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