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再現性と予言性について
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投稿者 岩住達郎 日時 2005 年 4 月 10 日 07:35:36: TcNSd0ZB71Ujg
 

(回答先: 「再現性、予言性」についての少々のご質問と、御礼 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 4 月 08 日 05:57:19)

先ず科学的予言についてですが、人為的に多数の条件が設定された環境の下で任意的に具現出来る物を指します。物理学での予言を実験するには数十のパラメーターを制御すれば良いので比較的再現性(繰り返し実験出来る事)が良く実験結果のばらつきを非常に小さく出来ます。所が、生物学での実験は本当は数千のパラメーターを制御する必要がある所を数十くらいで我慢せねばならず、従って実験の再現性は物理学に比べて格段に悪くなり、実験結果のばらつきが大きくなります。

人為的な環境を指定して実験を行えない物、例えば気象とか地震の物理学では、パラメーターの数が極めて大きい為、気象予報はスーパーコンピューターで大分良くなったとは云え、やはりばらつきが大きくて予言はあまり旨く行きません。それでも実験室で行える模擬実験によって現象の因果関係が確認されているのでやはり科学であるといえます。

宗教的預言は超人的であるのが普通ですから、環境を指定して任意に預言を実行させるのは、手品の様なトリックを使わない限り不可能です。これは、聖書に書いてあるような立証できない物語を除いて、今まで沢山の宗教家による天変地異の預言が当たった験しが無い事で証明されます。天変地異の予感は人間より動物の方が遥かに感度が高いことは間違いありませんが、例え或る宗教家が動物並みの天変地異に対する感度をもっていても起こる直前に検出できるのでは預言とは言えません。

色々ある宗教的預言の中でも社会現象の預言は人間の心理を制御するだけで出来るのですから実現できる可能性はあるでしょう。綿密に計画された嘘の数々を広める事により、社会を動乱に陥れる事は出来ても、その計画に携わった裏工作の人達の口を完全に封じて、長期間大衆に信じさせるのは現在の情報社会では不可能と思います。「権力を持つ者の意図」の典型的なのはかの真偽の程で有名な「シオンのプロトコール」に書かれた綿密な世界征服計画ですが、あの程度の物では100年前ではともかく、今では到底うまく行きません。ゴイムの中にはもっと頭の良いのが居ますから簡単に見破られます。

例えばADLなどが色々政治工作をやっておりますが、彼らの意図は既に広く知られており、日本政府の様な腰抜けの集まりでも意のままに操る事は出来ないでしょう。一番効果のあるのはお金と脅しで政治家と官僚を傀儡にする事ですが、これも政治家と官僚が外国人の影響下にあるかどうかを調べるだけで直ぐ解ります。真の問題は、その傀儡共を追放しても、追放した後の政治をどういう形にするかを前もって決めておかないと又元の木阿弥になる事です。だからこそ特定個人の価値観に基づく主観的政治理論でなく、国民の利益を守るために国民の最大公約的価値観に基づく客観的政治理論が必要なのです。

科学的予言は事象の成立条件をすべて指定する訳ですから、未知の条件下で起こる事は極めて限られた予言しかできません。これが社会現象や経済活動を予言不可能と一般に考えられている根本原因です。しかし科学理論の全てに成立条件が必要かと云えばそうでは無いのです。如何なる条件でも真である理論は法則そのものなのですから、法則を扱う事によって成立条件をうまく回避する事が出来ます。例えば、電磁気学の基本理論は法則のみに関する物であって、全ての応用問題に共通であるのに対し、色々な成立条件は応用問題に固有のもので法則には無関係です。

この性質を利用して、社会・人文・経済の分野でも如何なる条件下でも真である法則を発見すれば、それらの法則をうまく組み合わせると未知の条件下でも成立する因果関係が解り、それらから予言を引き出す事が出来るのです。この手法を私は「日本の取るべき戦略」で使った訳で、いかなる条件下でも真である予言の数は当然少ないですが、個別の事象に関する予言より遥かに強力である事はお解りになるとおもいます。

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