★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産38 > 406.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
英国病とサッチャー首相     【J_Coffeeの徒然草(7巻)】
http://www.asyura2.com/0411/hasan38/msg/406.html
投稿者 hou 日時 2005 年 1 月 08 日 12:48:55:HWYlsG4gs5FRk
 

http://members.at.infoseek.co.jp/J_Coffee/


英国病とサッチャー首相
(前編)


老大国イギリスは、1970年代いわゆる英国病にかかっていました。製造業の技術革新が行われず、国際競争力は落ちる一方でした。石炭、電力、ガス、鉄鋼、鉄道、造船などの産業が、国有化され、巨額の赤字を積み重ねます。

財政赤字は、増加して、国債の累積残高が増加し続けます。経済成長率は低く、歳入は増えません。増税で歳入を増やそうとしますが、赤字の増大で直ぐに打ち消されてしまいます。

1976年、イギリスは、IMFから緊急融資を受けます。

都市機能が麻痺することもありました。停電やゴミの山が発生したり、電車を走らせなかったり、ストライキが頻発したのです。

ポンドは、暴落します。
割安になった衣料品などを購入しようと、ヨーロッパ大陸の人達がロンドンに押し寄せます。

政治家は、誰も責任をとらなかったのです。

1979年、インフレの抑制、政府支出の削減、労働組合の改革を公約に掲げた保守党が、総選挙に勝利します。

同年、鉄の女、マーガレット・サッチャーが首相になります。
実は、一期目のサッチャーは、それほど急進的な改革を行えなかったのです。

彼女の、緊縮的な金融政策は、経済を停滞させ、失業者を増加させました。
1980年、ロンドンとマンチェスターで市民暴動が起こります。

福祉予算などの政府支出の削減は、このような状況のもとでは、不可能だったのです。
サッチャーは、不人気でした。

このままでは、1983年の総選挙に勝つことは、出来なかったでしょう。
しかし、彼女は、強運に恵まれていました。

◆◆結果として、サッチャーを救った、◆◆
◆◆その大事件は、海の向こうで勃発します・・・明日に、続く。◆◆

◆◆ ところで、東アジアの何処かの国も、英国病にかかっていませんか?◆◆

(参考文献) 「英国の復活、日本の挫折」  渡部 亮著  ダイヤモンド社
もどる


--------------------------------------------------------------------------------
(2001/3/20) 英国病とサッチャー首相
(後編)


フォークランド諸島は、マゼラン海峡の東500kmに位置するイギリス領で、アルゼンチンも領有権を主張していました。 1982年4月、アルゼンチンは、イギリスの経済低迷と軍需費削減をチャンスとばかり、フォークランドを武力制圧します。

「どうせ、イギリスは攻めてこない」とアルゼンチンは甘くみていたのです。

時の首相サッチャーは、単独での大機動艦隊の派遣を直ちに決断します。

垂直上昇が可能なイギリス戦闘機シーハリアーは、アルゼンチンのミラージュVの背後に回り、撃墜させます。制海権を握ったイギリスは、フォークランドを奪還します。(フォークランド紛争)

この戦争の勝利は、イギリス人を熱狂させ、サッチャーの人気は急上昇します。
1983年6月、サッチャーは、総選挙にも勝利します。

圧倒的な求心力を得て、イギリスの歴史的な大改革が始まったのです。
サッチャーは、自分の信念を強引に推し進めることが可能になったのです。

ブリティッシュ・テレコム(BT)を初め、ほとんどの国営企業の民営化が実施されます。
市場経済原理や規制緩和が進められます。完全な競争社会が実現します。
そして、絶大な力を誇った労働組合は、衰退していきます。

高額所得者や企業の税金は、軽減され、働く人、努力する人が、より報われる税制に移行されます。
金持ちが戻り、外国企業のイギリスへの投資も増加します。

政府支出は、削減され、「ゆりかごから墓場まで」の甘えは許されなくなります。

経済は活力を取り戻し、力強く成長を開始します。
シティは、再び金融の中心として輝きを増します。

◆◆鉄の女・サッチャーの強烈なリーダーシップの下で、◆◆
◆◆イギリスは復活したのです。◆◆

◆◆ 今の日本に一番必要なのは、◆◆
◆◆サッチャーのような総理大臣では、ないでしょうか?◆◆

◆◆明日は、今回意図的に話さなかった「イギリスの金融ビックバン」を◆◆
◆◆「宇宙の誕生」とダブらせて発表します。◆◆

もどる

 次へ  前へ

国家破産38掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。