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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djAPU9792.html
GM、05年は大幅減益見込む 金融子会社GMACは事業再編検討
デトロイト（ウォール・ストリート・ジャーナル）米ゼネラル・モーターズ（NYSE：GM）の金融子会社ゼネラル・モーターズ・アクセプタンス（GMAC）は、事業を再編し住宅ローンの２部門を新設する持ち株会社の傘下に置くことを検討している。またGMは13日、ヘルスケア関連コストが10億ドル増加する見込みであることや、欧州部門の赤字などにより、2005年は大幅な減益となるとの見通しを明らかにした。
親会社のGMが資本市場で厳しい状況に置かれ、自動車事業で苦戦するなか、この再編によりGMACの資金調達の自由度を高めようとしている。事業再編では、新設する持ち株会社「レジデンシャル・キャピタル」の傘下に、GMACの２つの住宅ローン部門であるGMACモーゲージとレジデンシャル・ファンディングを置く。レジデンシャル・キャピタルは、GMとは別の資本構成やコーポレートガバナンス（企業統治）に基づき、独自の格付け取得を目指す。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ（S&P）の企業格付け担当マネジングディレクター、スコット・スプリンゼン氏は「再編が完了し、この２部門がグループ内からの借入金の一部を外部から借り替えることができるようになれば、われわれからみて前進といえる。GMとGMACにとって資金調達の柔軟性が増すことになるからだ」と述べた。
GMの広報担当者トニー・シモネッティ氏は「この再編は、GMACの住宅ローン事業を売却あるいは分離するためのステップではない」とした。GMACにはもう一つ、商業用不動産ローン部門があるが、これは新設の持ち株会社の傘下には入らない。
GMACは、GMとその子会社を悩ませている信用格付け問題に対処するための創造的な手段を模索している。昨年後半、S&PはGMの格付けを、投資不適格水準まであと１段階に迫る「BBBマイナス」に引き下げた。GMは、年金と医療保険関連の債務が急増しており、「今年中に１株当たり10ドルに抑えるという目標の達成は当初予想よりはるかに困難になる」との見方を示した。
シモネッティ氏は、「持ち株会社がGMとは別に格付けを取得すれば、資本市場での資金調達が容易になる。これは望ましい変化であり、われわれの住宅ローン事業の需要に応える支えとなる」と述べた。
GMACの事業再編計画発表を受け、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはGMACの長期債務格付けを「Baa１」、短期債務格付けを「プライム２」で据え置いた。ムーディーズは「事業再編により、GMACは自動車ローン事業で必要となる資金の調達が容易になる」とみている。
GMの状況はGMACにとって負担となっている。GMACは2001年以降、GMの利益の大部分を稼ぎ出してきた。昨年７−９月期をみると、GMACは６億5600万ドルの純利益を計上したのに対し、GMの自動車部門は赤字で、結局連結決算では純利益が４億4000万ドルとなった。
GMACはここ数年、資金の調達先の多様化に取り組んできた。債券市場の変動が激しかった2002年半ばには、社債の利回り格差が過去最大となり、新たな対策を迫られた。
GMのジョン・デバイン最高財務責任者（CFO)は13日、2005年の１株利益は４−５ドルと、2004年予想の6−6.50ドルを大きく下回る見込みであることを明らかにした。これは一時的な項目を除いた数字。デバインCFOは、10ドルの年間１株利益を達成する目標は維持するとしながらも、それを実現できるのは早くても2007年となりそうなことは認めた。
これを受け、GM株は下落。13日終値は前日比1.07ドル（2.79％）安の37.32ドルだった。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。