★阿修羅♪ 現在地 HOME > 国家破産38 > 971.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
インドIT産業の現況とその躍進の秘訣とは (pcweb 大川淳)
http://www.asyura2.com/0411/hasan38/msg/971.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 16 日 01:47:07: ogcGl0q1DMbpk
 

インドIT産業の現況とその躍進の秘訣とは

http://pcweb.mycom.co.jp/news/2005/02/15/009.html

大川淳2005/2/16


「日本は、インドのIT産業との交流を深めるべき」。アジアITビジネス研究会が開催した「インドIT産業の現状 オフショア開発の強みと問題点」と題するセミナーで、クリシュナクマール・スンタラム氏はこのように強調した。同氏はコンサルティング会社の米ヘッドストロングの日本法人で、ビジネスデベロップメントディレクターを務めている。

インドでは、この30年余りで産業構造が大きく変容している。71年には農業46%、製造業44%、サービス業10%だったが、2004年には農業22%、製造業27%、サービス業51%となっている。生産人口、あるいはその予備軍の若さも見逃せない。25歳以下の人口比率が53%もある。中国では41%、米国が35%、日本は27%にすぎない。

インドのIT産業の内訳をみると、2003-2004年で、国内向けのソフトとサービスが34億ドル、ハード・周辺機器などが37億5,000万ドル。これに対して、ソフト、サービスの輸出は125億ドルだ。

2003-2004年から2004-2005年に向けてのIT市場規模動向の展望は、全体では125億ドルが205億ドルに、輸出は96億ドルが163億ドルに、国内向けは28億ドルが42億ドルにそれぞれ成長すると見込まれている。ソフトへの需要(2003-2004年)を産業別でみると、最多は金融向けで40%、次いで製造業が12%だが、医療、通信、小売、政府機関などの構成比は1ケタ台に留まっている。

輸出相手先として最も大きいのは北米で、2001-2002年には66.7%だったが、2004-2005年には67.7%になると予想されている。これに次ぐのは欧州で、同じく23.7%から21.2%になるとみられている。一方、日本は、2.5%から2%になるとの見通しだ。

このようなインドIT産業躍進の原動力は「教育にある」(同氏)。同国の優秀な人材の多くは、米国の大学に留学する。そのまま現地の有力企業に就職する人々は、米国との橋渡しとなり、米国への輸出が66%以上と突出している背景には、彼らの存在が大きな意味をもつ。さらには、これらの人的資源が帰国して、母国のIT産業の基盤を支えている。米国の大学には、6-7万人が留学している。他方、日本の大学へのインド留学生は264人しかいないという。

同氏は、いま、世界の工場として、インドと同様にIT産業の発展著しい中国との差異にも言及した。インドでは、25社以上の企業が5,000人を超える従業員を擁し、そのうち10社は1万人を上回るが、中国では、8,000社に上るソフトウェア企業の75%は、50人以下であり、2,000人以上の企業は5社に留まる。

また、米国と日本との比較では以下のように指摘している。米国では既存システムを頻繁に新しくしており、金融系では、旧来のシステムからオープンソースへの移行が進んでいるという。コスト削減への志向が高く、精緻なサポートを要する高度な作業は自前だが、ちょっとしたデザイン、開発、試作などの、比較的、水準が高くない業務はアウトソーシングにしている。意思決定が早く、最適な国際的展開をしている。

日本は、主要なシステムはそれほど刷新されず、副次的なシステムの付加に留まる。金融系は、現状システムの革新には消極的だ。高度な作業だけでなく、重要度が低い作業まで自前にこだわる。稟議などがあり、意思決定には時間がかる。

日本からの、インドITに対しての一般的感覚は、「インドは、メンテナンスなどのローエンドの業務への意識が低く、日本語のわかる要員が足りず、インドの現地で作業に当たる形式のアウトソーソングは透明性が低い」(同)というようなものだった。

だが、同氏は、「実際には、インドは、日本語のできる技術者の養成を進め、特に金融向けの仕様への対応力を重視し始めている。日本との長期的な契約関係の樹立を望んでおり、日本の国内事情に依拠した、系列、根回しといったことについても理解が進んでいる」と語る。

逆に日本側には、「インドのITの実情をわかって欲しい。相互的な留学の促進や技術者の交換など人的交流を活発化させ、インドへの発注は、比較的小さな規模のアウトソーシングから始め、徐々に大規模システムへの移行を検討すればいいのでは。日本語が使える技術者は増えており、彼らを活用すべき」(同)と主張する。

同氏は、「インド国内に、日本との事業を拡大する上での拠点となるような『ITパーク』を設置」することも提案、「文化的なやり取りも含め、相互理解を深めることが重要だ。欧米は、インドのリソースをうまく利用して、実績を挙げている。自国内での業務と、海外での業務に任せる部分の比率を最適化すれば、コストはさらに低減化できる」としている。


Microsoft Research Indiaが創立 - インド独特の環境を活かした研究開発
来年景気は上向き? 企業のIT支出に増加傾向との調査結果
インドのITワーカーが300万人に? 大半が米国企業のアウトソーシング委託
米からのアウトソーシング先は半数がアジア
ITビジネスで雇用創出&税収増加--米Microsoft
伸びるインドのIT市場 - 値下げのノートPCを中心に今後も成長
【レポート】中国上海に進出するインドのソフトウェア企業
【レポート】ソフトウェア大国インドのIT企業を知る
日本より元気なIT市場は? トップ米国の詳細レポートを発表
インドのIT市場は順調な伸び - 米英に続き、今年は日本も大きな視野に
AMD、次世代プロセッサ開発目指し、バンガロールに開発研究所設立へ
Wiproが好決算を発表 - 日本でもインド企業へのアウトソーシングが進む
インド最新IT市場レポートが発表 - どんどん低価格化してPC出荷台数に伸び

ヘッドストロング・ジャパン
http://www.headstrong.com/index.cfm?id=2
アジアITビジネス研究会
http://www.asia-itbiz.com/

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 国家破産38掲示板



フォローアップ:


 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。