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埼玉県川越市の市道で10月、スーパーの本社部長(48)と店長(51)がひき逃げされ、死傷した事件があり、殺人などの疑いで逮捕された同市新宿町5丁目、建設業塚野昭司容疑者(37)=恐喝未遂罪で起訴=が事件の5日前、市内の交番で店長らと会った際、「おれは山口組だ」などと言って現金を脅し取ろうとしていたことが10日わかった。
交番内には、川越署の地域課員2人がいて間に割って入ったり、制止したりしたが、その時は逮捕しなかった。
川越署によると、塚野容疑者は9月27日午後7時半ごろ、スーパーで万引きしたとして取り押さえられた祖母の身柄を引き取りに、同市脇田本町の川越中央交番を訪れた。その場にいたスーパーの店長らに「おれは山口組なんだよ。お前の店なんか一発で決めてやる」などと暴力団員をかたって現金を脅し取ろうとしたという。
塚野容疑者はその後5回にわたり同様に店長らを脅し、10月2日午後10時半ごろ、スーパー近くの路上で背後から部長と店長をひき逃げし、部長を死亡させたとされる。その2日後、同署は塚野容疑者を恐喝未遂容疑で逮捕。さいたま地検は交番での事件を含めた6件の恐喝未遂罪で起訴した。11月19日に殺人容疑などで逮捕した。
同署の千葉照実署長は「交番内でのやりとりはその場で逮捕する必要があるものではなかった。現場の対応に問題はなかった」としている。さいたま地検は10日、殺人と殺人未遂の罪で塚野容疑者を追起訴した。
(12/11 00:27)
http://www.asahi.com/national/update/1210/033.html