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天木直人・メディア裏読み(10月29)強制でないのが好ましい」と天皇が発言された/ 国会審議の報道は一般紙で…ほか
http://www.asyura2.com/0411/senkyo6/msg/456.html
投稿者 天木ファン 日時 2004 年 10 月 29 日 20:29:27:2nLReFHhGZ7P6
 

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□★□ 天木直人10月29日 メディア裏読み □
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◎ 強制でないのが好ましい」と天皇が発言された
◎ 国会審議の報道は一般紙でもっと報じるべきだ
◎ ブッシュ政権は大丈夫なのか


◇◆ 「強制でないのが好ましい」と天皇が発言された ◆◇

 28日、赤坂御所で開かれた恒例の秋の園遊会において、天皇が日の丸掲揚と君が代斉唱について発言された。招待客の一人である東京都教育委員を務める将棋の米長邦雄永世棋聖(61)が、「日本中の学校で国旗を掲げ、国歌を斉唱させるというのが私の仕事でございます」と語ったことに対し、天皇は、「やはり、強制になるということでないことが望ましい」と話されたというのである。

 この事実を大手新聞でまともに報道したのは朝日、毎日、赤旗くらいである。しかも二段ほどの記事である。しかしこの発言は一面トップで大きく報じられるべきほどの出来事だ。なぜなら日の丸掲揚、君が代斉唱の強制、起立強要問題は、従わないものは処分するという行政側の強硬姿勢が高まる中、これに反発する国民との間で全国的な問題になっているからだ。そしてそのような国民的問題について明確な意見を表された天皇の発言の重みをどう考えるのかという天皇制そのものを問う問題でもあるからだ。

 国民の統合の象徴としての天皇の言葉の重みをどう考えるかは、今日において極めて重要である。かつて1990年に天皇が即位後初めて外国訪問されマレーシアを訪れられたことがあった。そのときマレーシアの国王から天皇に直接懇願された外交案件を、外務官僚は米国の恫喝の前に一蹴し天皇の面目をつぶしたことがあった。

今度の米国のイラク攻撃について、かつて皇后は「心が痛む」と反対された。それを一顧だにせずに小泉首相はブッシュ大統領の戦争を正しいと世界に公言して支持し続けている。一体皇室の役割、影響力はどこのあるのか。今度の天皇の発言を石原慎太郎知事はどういう思いで聞くのか。愚かで軽率な発言をした米長氏は「もうもちろんそう、本当に素晴らしいお言葉をいただき、ありがとうございました」と返答している。99年に都の教育委員に任命されてから一貫して推進発言を繰り返してきた米長氏は今後どのような態度を見せるのであろうか。

皇室をないがしろにする発言をすると我々一般市民は右翼団体にたちどころに命を狙われる。天皇や皇后の思いをここまで軽視、無視するこの国の首相や官僚を、右翼や国粋主義者はどんな思いで見ているというのか。


◇◆ 国会審議の報道は一般紙でもっと報じるべきだ ◆◇
 
私は共産党員でも共産主義者でもないがしんぶん赤旗は購読している。なぜならばあの新聞は共産党の宣伝記事だけではなく、正確かつ迅速な情報を多く提供してくれるからだ。大手新聞にある無意味な御用記事、ちょうちん記事がないからだ。

29日のしんぶん赤旗に掲載されていた28日の参院外務防衛委員会の緒方靖夫議員と町村外相の議論こそ、一般紙がこぞって大きくとりあげて、国民の意識を喚起させるべき議論だ。

 緒方氏が、「国連安保理事会決議を有権的に解釈するのは誰か」と質問したのに対し、町村外相は安全保障理事会であると述べた上で「理事国の意見が分かれれば、それぞれの国が解釈を有する事になる」と述べたという。

この答弁を受けて緒方議員は、「イラク戦争では、常任理事国の意見が真っ二つに別れ、一致がなかった。だから安全保障理事会の決定に基づいてこの戦争が行われたという政府の従来の説明は成り立たない」、「国連のアナン事務総長も“国連憲章に照らせば、イラクに対してとるべき措置を決定する安保理が一致しなかったのでイラク戦争は憲章違反だ”と言っている」、「日本が米国を支持するというのは、有権的解釈の一方の側を支持しているに過ぎず、国際社会全体に通用する立場ではない」と、まことに的を得た追及をした。

これに対し、町村外相は、査察受け入れを求めた「決議1441が全会一致だった」と反論するのが精一杯であったらが、そもそも決議1441は米国の先制攻撃を自動的に認めているものではない。しかもたとえその決議が、査察への協力次第では「重大な結果」(武力行使)もやむをえないと言及していたとしても、武力行使の前にはもう一度安保理で議論し承認されなければならないとしていたのである。だからこそ米国もあらたな決議の成立に必死であったのである。そしてその決議が成立しそうもないことを知って、一方的に先制攻撃に踏み切ったのである。どう考えても町村外相の答弁には無理がある。

このような徹底した議論こそ、党首討論や予算委員会で堂々と行われ、小泉首相は国民の前で説明責任を果たすべきであるのだ。


◇◆ ブッシュ政権は大丈夫なのか ◆◇
 
私は今度の大統領選挙でブッシュ大統領が再選されるかどうかをここで論じているのではない。その結果はもうすぐ明らかになる。

ブッシュ大統領でもケリー大統領でもたいした違いはないという意見があるがそれは違う。ケリー大統領が選ばれるということはブッシュ大統領の政策が否定されたということだ。これは世界に大きな影響を与えずにはおかないであろう。ブッシュ政権のこれまでの政策について関係者の責任問題が追及される場面さえ出てくるかもしれない。ブッシュ大統領とその側近は文字通り自らの運命を賭けて負けられない選挙である。その為にはあらゆる手段を講じるであろう。そしてその結果ブッシュ大統領再選となる可能性が強いと直前の予想は伝えている。

しかしたとえブッシュ大統領が再選されても、それでブッシュ大統領の政策が認められ第二期ブッシュ政権が大丈夫といえるのか。私はむしろブッシュ大統領再選後の米国の将来に危うさを感じるのである。

その理由はいくつかある。まず今度の選挙そのものの正当性である。今から四年前の大統領選挙において、全国の得票数で勝っていたゴア候補がフロリダ州の選挙で敗れた大統領になり損ねた。しかもそのフロリダの選挙でもゴア候補は勝っていたのに裁判所の判決で負けとなりすべてを失った。

おそらく今回もフロリダを制する候補が勝つ。というよりフロリダで勝てなければ270の選挙人を獲得する事はどちらの候補者も出来ない。そのような緊迫した選挙であるからすでにもうあらゆる不正、工作が行われているというのである。国際政治経済学者の浜田和幸氏が日刊ゲンダイに連載している「大統領選仰天ウラ情報」がおもしろい。ブッシュ陣営は投票詐欺までやっているというのだ。選挙管理委員会と偽って電話する。どの候補か言っていただければこの電話で投票できます、わざわざ投票に行かなくてもけっこうです、と電話をかける。ケリーと答えれば、わかりました、もう投票に行かなくても結構ですと答え、ブッシュと答えれば必ず投票に行ってくださいというのである。にわかには信じがたいが、「さすがは21世紀の米国、便利になった」とコロリと騙される米国人が多いというのだ。前回の大統領選挙でフロリダ州だけでも2万2000人の黒人が「あなたは前科者だから投票資格はない」と勘違いさせられて民主党支持の多くの黒人が投票所に行かなかったという。

電子投票機にも細工がされているという。ブッシュ大統領に近い男の会社が製造する投票機にはブッシュに押した場合には自動的に多くの票が加算される一方で、ケリーの場合は強く押さないと投票したことにならない細工が施されているという。さらにブッシュ陣営は激戦区の投票所に一万人近い数の弁護士、法学部の学生などを配置し、ケリーの得票数が多くなった時はすぐに選挙無効の訴えを起こす証拠集めを指示しているという。

このような不正投票問題を大手新聞も書き始めた。29日付の読売新聞は25日のケリー民主党候補の集会に、クリントン前大統領が、「正当に選ばれた最後の大統領」と紹介されたことを報じ、さまざまな共和党の選挙工作を例示している。今回の選挙ではその後に起きるであろう訴訟で混乱必至であると書いている。ブッシュ大統領が勝ってもまたもや「選挙の得票ではなく、裁判所が決めた」大統領という汚名がつきまとうかもしれないのだ。

それよりもなによりも、ブッシュ大統領ではダメだという声がこれだけ国内外で強い中で再選したところで、果たしてどこまでブッシュ大統領が有効な政策を取り得るのかという疑問が残る。実際世界の国民からこれだけ不支持を表明されてなお大統領選挙に臨む大統領は歴史上なかったのではないか。アラブ諸国はもとより世界中の国民の殆どがケリーの当選を望んでいる。世界の有識者やメディアも反ブッシュの意見を明らかにしている。仏紙フィガロの世論調査ではフランス人が米大統領選挙に投票すれば71%の多数がケリーに投票しブッシュに投票するものはわずか11%という数字がでたという(10月29日朝日新聞)。英エコノミスト誌は29日付の最新号で米国の読者に対し民主党のケリー氏に投票するよう呼びかけ、ビル・エモット編集長は「再選される価値はない」、「中東における外交は大きな疑問だ」、「財政赤字が将来の脅威になるとするケリー氏の指摘は正しい」などと厳しくブッシュ大統領を批判しているという(29日産経新聞)。

米国国内の反ブッシュの声も強い。主要な新聞はいずれもケリー支持を明らかにしている。ノーベル経済学を受賞した学者がこぞってブッシュ大統領を批判したり、早々と反ブッシュを表明した米資産家のジョージ・ソロス氏(74)は25日付のフィナンシァル・タイムズ紙のインタビューで、ケリー候補に資金援助していることにつき、「もしも私が米外交の方向を変えることに貢献できるなら、過去に自分がやったどんなことより意味がある」とさえ発言している(10月27日日本経済新聞)。またミシガン州デトロイト出身の白人ラップ・ミュージシャン、エミネムが、米音楽雑誌「ローリング・ストーン」誌上で反ブッシュの立場を明らかにして話題になっているという。エミネムは32年の人生で初めて投票にいくことを表明、「ブッシュが大統領の職から降りるのを見たい」と述べたという(10月29日しんぶん赤旗)。ここまで世界や国内の人達から反対されてなお再選されるブッシュ大統領が果たして有効な政策を取り続けることができるであろうか。ブッシュ大統領の再選で一番困るのは米国そのものかもしれない。


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