http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/today/041015ef.html

今年８月、本島中部の民家で就寝中の２０代の女性が外国人とみられる男に乱暴された事件で、県警は１５日午前、女性暴行と住居侵入の容疑で、那覇市仲井真に住む米軍属ダグ・アレン・トンプソン容疑者（３４）を逮捕した。同容疑者は「民家に侵入したこともないし、事件当時、その場所にはいなかった」などと供述し、全面的に容疑を否認しているという。県警によると、同容疑者は米軍基地内にある会社で販売関係の仕事をしているという。

　調べでは、トンプソン容疑者は８月２２日午前１時５０分ごろ、本島中部の民家で、鍵のかかっていなかった玄関から侵入し、部屋で１人で寝ていた女性に乱暴した疑い。

　県警などによると、女性は家族と２人暮らし。事件当時、家族は外出していた。女性は帰宅する家族のため、玄関の鍵をかけていなかったという。通報を受けた県警は緊急配備を敷き、逃げた男の行方を追っていた。

　県警は目撃証言などから似顔絵を作製。外国人による犯行とみて、周辺の聞き込みに当たるとともに、米軍など関係機関に照会していた。その後、似顔絵とよく似た人物がいるとの情報が寄せられ、トンプソン容疑者が浮上。１４日までに逮捕状を取り、翌１５日朝から同容疑者の事情聴取を行っていた。

◇凶悪犯罪強い憤り　県比嘉基地対策室長

　米軍属が女性暴行容疑で逮捕されたことについて、県の比嘉忠信基地対策室長は「女性の人権をじゅうりんする凶悪犯罪で、断じて許すことはできない。米軍の事故が相次いでいる中で、県民は衝撃を受けており、事件に強い憤りを感じる。こういう卑劣な犯罪が発生しないよう米軍は未然防止の強い取り組みをすべきだ」と述べた。

◇米大使館に抗議　外務省北米局長

　【東京】在沖米軍の軍属が女性暴行容疑で逮捕された件で、外務省の海老原紳北米局長は１５日午前、駐日米大使館のマハラック臨時代理大使に遺憾の意を伝えて事件発生に抗議した。

　これに対し、マハラック臨時代理大使は「事件は極めて遺憾であり、綱紀粛正に努めたい」と答えた。

◇軍属

　日米地位協定によると、米合衆国の国籍を持つ文民で、日本国内にある米軍隊に雇用され勤務し、またはこれに随伴する民間人。

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