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米人権法――北朝鮮への新たな警告(朝日新聞)
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投稿者 彗星 日時 2004 年 10 月 22 日 06:54:18:HZN1pv7x5vK0M
 

社説
10月22日付

■米人権法――北朝鮮への新たな警告



 米国で北朝鮮人権法が成立した。自由の抑圧をはじめ、北朝鮮には人権をめぐるさまざまな問題があるとし、改善を迫るのがその狙いだ。

 核兵器の開発だけでなく、人権の尊重も注視している。米議会と政府が一致して北朝鮮に投げかけたメッセージである。北朝鮮はいたずらに反発したり、受け流したりすべきではない。

 ブッシュ大統領が署名したこの新法は、言論や信教の自由などと並んで、日本と韓国の拉致被害者の情報開示と帰国を北朝鮮に要求している。それらの改善が見られない限り、人道目的を除く経済的な支援は認めない、と言う。

 新法によって、人権問題を担当する大統領特使のポストが新設される。特使は北朝鮮側と協議し、その結果を議会へ報告する仕組みだ。

 脱北者に対して米国亡命への門戸を開く一方、彼らの支援や、北朝鮮の人権問題の改善に取り組んでいる民間団体などへの資金提供の権限を大統領に与える、といった項目も含まれている。

 北朝鮮をけん制し、監視の目を強めるという目的はわかる。しかし、この新法が人権改善に、ただちに効果があるかと言えば、疑問もある。

 米国は、北朝鮮がウラン濃縮に乗り出したとして重油の提供を中止しており、国際機関を通じた食糧など人道援助にとどめている。「さもないと止めるぞ」という経済援助を行っていないのだ。

 相手を刺激してもすぐに失うものがないからだろうか、北朝鮮は新法を「我が国の体制転覆を狙った悪らつな敵対行為」とあからさまに非難した。

 しかし、これは筋違いである。

 確かに米国には、自国の「敵」には厳しいが「味方」の国の人権抑圧には目をつむる二重基準がある。圧力一辺倒ではことは動かない場合もあろう。

 だが北朝鮮に関しては、外国人を拉致する、国内の人々の自由を抑圧する、反対者は容赦なく弾圧する、など尋常ではない振る舞いが人権法をつくらせたことは明らかだ。北朝鮮当局はそのことを直視すべきである。

 米国が拉致被害者の救済を明示した意味は大きい。安否不明の10人の真相究明にも効果が出るよう期待したい。

 これまで脱北者を受け入れてこなかった米国が、実際、彼らにどれだけ門戸を開くかはさだかではない。とはいえ、米国以外の国々の活動も含めた救援運動を元気づける要因となろう。

 北朝鮮の核開発をあきらめさせようという6者協議は、再開の見通しが立っていない。北朝鮮はこの人権法を、その再開をめぐる駆け引きに利用しようとするかもしれない。

 だが6者協議は、ほかならぬ北朝鮮が国際社会で生きていくための枠組みでもある。核開発、拉致問題などに対して北朝鮮が不誠実な態度を続け、国際社会を甘くみると、そのとがめはブーメランのように自分に回ってくるだろう。

http://www.asahi.com/paper/editorial20041022.html

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