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小泉政権の香田さん見殺しを糾弾する!アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
http://www.asyura2.com/0411/war62/msg/401.html
投稿者 NJ 日時 2004 年 11 月 05 日 02:59:09:OUBoEzfQNTDYo
 

http://www.jca.apc.org/stopUSwar/
http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Japanmilitarism/death_of_kouda.htm
小泉政権の香田さん見殺しを糾弾する!
−−事態は全く新しい段階に。彼の死は私たちに何を警告したのか−−

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(1) 香田証生さんは日本政府に殺されたのである。人質の生死がかかっているときに、「テロに屈するな」「テロと断固闘う」と、武装勢力への敵意を剥き出しにして「対テロ戦闘宣言」を打ち出した。選択肢がなかったのではない。人質救済の選択を拒否し武装グループを挑発し殺害するようし向けたのである。その結果10月30日、香田さんは斬首された無惨な姿で発見された。

 首相は人質事件の一報からわずか1時間あまりしか経っていない27日午前7時25分、細田官房長官に自衛隊を撤退させない方針を指示し、同午前10時には記者団に撤退拒否の方針を明言した。拘束発覚から数時間で、一切の熟慮なしに救済の糸口を自ら断ち切ってしまったのだ。そしてその夜には町村外相がアルジャジーラに出演し、「自衛隊も、復興努力を支援するために派遣されている」と述べ、すでに破綻した論理を白々しく繰り返し、撤退拒否を表明した。そして翌28日には、50人の自衛隊員増員と治安対策強化を内容とするイラク派兵延長に関する基本計画の変更を明らかにしたのである。

 私たちは小泉首相と日本政府への怒りで一杯である。政府は最初から最後まで“見殺し”で事を運んだ。彼の頭の中には、11月2日の米大統領選挙、その投票日直前にブッシュ大統領を裏切る訳にはいかない、それしかなかった。事これに限らず、小泉の国政行為は全て米国に捧げたものなのである。国民の命を守る国家の最高責任者としてあるまじき行為である。私たちは、人命を無視し、人質を見殺しにした日本政府を厳しく糾弾する。
 

(2) 小泉政権の対応が異常であっただけではない。野党民主党もマスコミの動きも異常で冷淡であった。誰もが判を押したように、「人質事件と自衛隊撤退とは別」「テロに屈した形での自衛隊撤退には反対」と主張した。武装グループと対峙するかのように、「テロに屈するな」を唱和し、再び小泉と日本政府の周りに翼賛的な一致結束を見せたのである。
 野党やメディアは、武装グループの要求を呑めばテロに屈したことになると本気で考えているのであろうか。これがブッシュは元より小泉の戦争継続の論理であることを承知した上でのことなのか。これは詭弁であり、何が起こっても一切撤退しないことの別の表現に過ぎないのだ。宿営地の被害、果ては自衛隊員の被害、一人かそれとも何十人か。被害が大きければ大きいほど、この論理では余計に撤退できなくなる。テロに屈したことになるのだから。「テロに屈するな」は「泥沼に突っ込め」である。侵略者にとってこれほど便利な言葉はない。

 実際、民主党の岡田代表は10月27日の党首討論において「脅しに屈する形での撤退はすべきでない」として、驚くべき事に小泉首相の自衛隊派兵への支持を表明した。さらにアルジャジーラに出演し「今回のやり方では、自衛隊撤退といういい結果は呼ばない」と武装グループのやり方を批判し、自衛隊撤退拒否を表明した。マスコミも同じである。読売・産経・日経が「テロに屈するな」を大合唱したことはもはや言うまでもない。加えて他紙までもが「首相の判断は当然である」(毎日新聞)「小泉首相は犯人の要求を拒否したが、やむをえまい。」(朝日新聞)と小泉を露骨に支持したのだ。

 「なぜイラクにいったのか、理解に苦しむ」「何でも見てやろうと、旅行者がいけるところではない」「行くからには、それ相応の覚悟が必要だ」「救済に全力を尽くす」等々、香田さんは「愚か者」「酔狂者」との印象を植え付け、バラエティ番組の合間に、もっぱら「香田さんがイラクに行った理由」を詮索しているのである。野党やマスコミがなすべき事はそのようなことではないはずだ。そこには問題の根本原因が、小泉政権のイラク政策、軍事外交政策、侵略戦争加担にあるという本質的批判が全く欠落している。

 そもそもイラクを現在のような苛烈な“戦場”に変えたのは誰なのか。旅行者はおろか、経験豊かなジャーナリスト、国連職員、NGOのボランティアさえ入ってはいけない、そのような「危険地帯」に変えたのは誰なのか。他でもない、米英侵略・占領軍とそれを軍事的に支援する自衛隊・日本政府なのである。イラクをかつてない“泥沼”に変えた張本人、共犯者が、「行ったやつが悪い」とはどんな顔をして言えるのか。日本と自衛隊は侵略国・占領国であり、侵略軍・占領軍なのである。そのことを野党やマスコミは、どこまで自覚しているのであろうか。

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(1) 香田さんは死をもって私たちに何を警告したのか。彼の死の意味を徹底的に問い直すべきである。小泉やメディアが寄ってたかって覆い隠し過小評価しようとするイラク情勢の真実、地獄と惨劇を、もう一度真剣に問い直すことが必要だ。
 なぜなら、政府与党はもちろん、野党も、大手メディアも、今回の事件を偶然的で、特殊例外的な事柄として取り扱い、意図的に矮小化しているからである。「物見遊山」が「外国の過激派テロリスト」によって人質に取られ殺害された、と。殺害された方もした方も両方を異質なものとして、何とかして一般的情勢から切り離そうとしているのだ。とんでもない。大間違いである。彼の死は、まさに煮えたぎるイラク情勢の劇的で根本的な変化、もっと普遍的で必然的な情勢の悪化をストレートに反映しているのである。以下、何点かに絞って考えてみたい。


(2) 斬首、交渉もなし、宣告通りの殺害−−殺され方は確かに残酷である。これは何を意味するのか。イラク戦争の戦局の極端な悪化、米軍と反米武装勢力側の真正面からの熾烈な戦闘の激化・先鋭化である。この9月以降、とりわけ10月から始まった米軍の掃討作戦は昨年5月1日の「戦闘終結宣言」以降の中でも最も激しい破壊と殺戮を伴うものである。しかもすでに幾度も、何重にも大量破壊と大量殺戮を経た上でのものだ。米大統領選挙までに片付ける、来年1月のイラク総選挙までに片付ける。選挙実施のための「最終攻撃」「総攻撃」「最後通告」というものである。

 香田さん殺害が判明後、小泉と日本政府は「極悪非道だ」と断罪し「テロに屈しない」と再度戦闘宣言を行った。第二、第三の香田さんを生み出す非情冷酷な論理である。政府広報紙化している読売・産経・日経だけではなく、朝日・毎日を含めて、マス・メディアも小泉と同様、まず第一の非難と怒りの矛先を武装勢力に向けた。

 それこそ言語道断の誤りである。戦争、殺戮、破壊、廃墟−−目の前で戦闘機と戦車が休みなく毎日毎日襲撃しているのである。家族、親族、市民が毎日死んでいる。若者が抵抗、報復、復讐をしない方がおかしい状況だ。戦車や戦闘機で破壊もされず虐殺もされない平和な日本から、このような地獄の争乱・戦争状態にあるイラクに向かって「極悪非道」と言えるのか。同列に糾弾できるのか。しかもこの地獄を作り出したのは米でありそれを全面的に支持した日本である。この侵略者、加害者の立場から、「テロは許さない」と言えるのか。被害者は言うだろう。あなた方のやるべきことをやってから言え、と。

 私たちは、イラク現地、それもファルージャなど今まさに米の「総攻撃」を受け始めたイラク民衆の最も劣悪で過酷な状態にある民衆の立場に立たなければならないのではないか。でなければ米と同様の侵略者・占領者・支配者の傲慢な立場と変わりない。分かっているだけで女性や子どもを中心に10万人もの無防備の市民を虫けらのように虐殺し手足をバラバラに打ち砕いた側が、どうして極悪非道を糾弾できるのか。抑圧民族と被抑圧民族の立場の根本的な違いをわきまえること、香田さんの死は、このことを私たちに問いかけているのである。


(3) 香田さんの死をめぐって、政府と大手メディアは「ザルカウィ神話」を騒ぎ立てた。現在イラクの治安を悪化させている唯一の原因はザルカウィ。アルカイダであり残忍で単なる犯罪者集団。治安悪化の主要な原因はイラク国内の反米勢力ではなく外国勢力であり、その筆頭がこのザルカウィ。等々。−−「ザルカウィ神話」は本当なのか。唯一の情報源は米政府と米系メディアである。またもや踊らされているのではないのか。疑ってかかるのが教訓である。「フセイン脅威論」「大量破壊兵器神話」「イラク解放神話」がことごとくウソ・でっち上げであったことを想起しよう。私たちは、このザルカウィもまた「神話」「虚像」だと確信している。

 実際、「ザルカウィ神話」は米占領支配に屈服しないファルージャなどスンニ派三角地帯の抵抗闘争を叩き潰す過程で生み出されたものである。この神話を騒ぎ立てることは誤りであるだけではなく非情に危険なことであり、許せないことなのである。これは反米・反占領勢力を「強硬派」と「穏健派」に分離し、前者を全て極悪非道の「ザルカウィ」に還元するという使い古された手法だ。このことによって、「ザルカウィ」というレッテルを貼り付けられた反米・反占領闘争、民族解放勢力一般への血の弾圧、大虐殺と壊滅が正当化されるのである。

 はっきりしているのは、イラク開戦以来の1年半以上に及ぶ米国の残虐行為に対して民衆の憎悪が極点に達しており反米・反占領抵抗闘争が先鋭化しているということである。普通のイラク民衆、イラクの都市住民や農民や労働者が先鋭な武装闘争で米軍を叩き出そうと闘うのは当然であり、強硬派が前に出るのも当然である。現に米軍は、イラクの反米武装勢力の数を、これまで見積っていた2,000人〜7,000人から大幅に増やし8,000人〜12,000人、協力者も含めれば20,000人と発表した。50,000人との報告もある。圧倒的火力で攻める米・多国籍軍が苦戦している事実がその数のリアルさを物語っている。米軍の暴虐と暴力占領支配がますます大勢の普通の住民を反米・反占領闘争に立ち上がらせているのである。


(4) 首相は香田さんの死に際しての「声明」で、とんでもない軍事外交戦略の大転換を思わず口にした。「我が国は、引き続き、国際社会と協調し、イラクの人々のために自衛隊による人道復興支援を行っていくとともに、断固たる姿勢でテロとの闘いを継続してまいります。」(10月31日 内閣総理大臣声明http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2004/10/31seimei.html)と。
 小泉首相と日本政府がここまで鮮明に「テロとの闘い」を宣言したのは初めてである。これによって香田さんは、「対テロ闘争」の犠牲者だと位置付けられたのである。首相は日本国民をイラク派兵という形で「テロとの闘争」に引きずり込んでいることを明らかにしたのだ。
 しかし、小泉首相と政府与党はいつから自衛隊派兵の根拠を「テロとの闘い」に変更したのか!そして「テロに屈するな」とのかけ声を小泉と一緒に唱和して、いつから野党もメディアも「テロとの闘い」を支持・承認したのか!

 「対テロ闘争」は「対テロ戦争」と同義なのかどうかも分からない。もしブッシュの「対テロ戦争」と同じ意味であれば軍事外交戦略の根本的転換である。国会でも選挙でも争点にされたことは一度もない。私たち国民は聞いていない。それは先制攻撃戦争であり、国連憲章と国際法の破棄であり、ジュネーブ条約の破棄でありアブグレイブでありグアンタナモである。極めて危険な侵略戦争の論理である。追随する野党、メディアは、いつこれを承認したのか。全く無責任極まりない。


(5) 首相は、派兵の狙い目=「テロとの闘い」を公言することで、「人道復興支援」の虚構を自ら突き崩した。すでに現地イラクではこの虚構は破綻している。ただ地元サマワの部族関係者と一部市民が、将来の経済援助の“保険”“担保”として、あえて虚構を見て見ぬふりをしているだけだ。
 この虚構が今なお、かろうじて成り立っているのは、日本国内でだけである。それは野党とメディアの責任である。このウソとアリバイ行為を真正面から批判しないからである。給水活動というがほとんどは宿営地で自家消費し、アリバイ程度にサマワに回すだけだった。学校での修繕も日の丸のバッジを与えて音楽隊でプカプカして一体何をしたというのか。挙げ句の果てはねぶた祭りでひんしゅくを買った。自衛隊員は宿営地にじっと立て籠もる毎日等々−−ほとんど滑稽なものになっている。

 大手メディアはいつまで“大本営発表”で政府の提灯持ちを続けるのか。−−現在の日本マス・メディアの腐敗・退廃を映し出す興味深い一枚の写真がある週刊誌の巻頭を飾った。フリージャーナリストの綿井建陽氏が撮ったものである。大手メディアが一社もいない中でのサマワの宿営地内での記者会見の様子である。機械と自衛隊員とイラク人だけ。異様だ。テーブルにセットされたのはテレビ電話、接続先は市谷の防衛庁記者クラブ。もうお分かりだと思う。実は各社はサマワ現地の記事を日本で書いているのである。臨場感を持たせているため、読者はサマワ発の記事だと思い込まされている。まるで詐欺である。政府・防衛庁・自衛隊の報道の真偽を確かめる手段はない。“大本営発表”を検証することはできない。メディアは国民に真実を伝える義務を放棄したのだ。今年4月人質事件が発生して以降、サマワに記者は一人もいない。読売新聞などはバグダッドも放棄したという。日本のメディアが政府の番犬ではなく愛玩具に成り下がったと言われるのも当然だ。
※『週間ダイヤモンド』2004/10/02号。

V


(1) 米国旗にくるまれた遺体は何を意味するのか。言うまでもなく日本は侵略者米国の“手先”だということである。すでに「有志連合」軍、多国籍軍の陣容はガタガタになり櫛の歯が抜けるように脱落している。スペイン、フィリピン、オランダ、タイ、ウクライナが撤退を終了し、あるいは撤退を決定している。居座れば居座るほど、その存在は目立つものとなる。日本と自衛隊は最後まで米を支える異常に突出した目立つ存在になっているのである。これまで日本に友好的であったイラクの民衆に敵意や憎悪の芽、反日感情が急速に膨らんでいると捉えなければならない。単なるテロリストの嫌がらせだと高をくくっていると大変な事態を招くことになるだろう。

 「撤退拒否」で誰が喜んだのか。占領軍体制がガタガタになっている米政府、ブッシュである。米国国務省は10月27日、「記者会見で小泉首相が日本はイラクから自衛隊を撤退させず、テロに屈することはないと明言したことを歓迎している」と賛辞を送った。ここからも明らかなように、日本政府は武装グループにでも、日本国民にでも、香田さんの家族にでもなく、日本の離脱を懸念する米国に対して、真っ先にメッセージを出したのである。

 イラク派兵を転換点にして、小泉政権の対米従属、対米支援は底なし状態である。イラクや中東の民衆、途上国の民衆にとって、日の丸はもはや星条旗なのである。
−−政府は26日、テロ特措法を延長し、艦船への給油のみならず、哨戒ヘリへの給油と給水までも支援できるよう改定した。対アフガン戦争の作戦行動に携わるヘリや兵員に対する兵站を直接担うようになった。
−−沖縄国際大学で起きた米軍ヘリの墜落事件では、終始米軍を擁護しつづけ、早期の飛行訓練再開への道筋をつけた。この同型ヘリは事故直後にイラクに向けて出発し、殺戮作戦に参加している。
−−座間への指揮所移転問題は、イラク侵略・占領、アジア・中東での「対テロ戦争」を見越した総合指揮所を日本に作ろうという計画である。
−−海外派兵の本来任務化と恒久法の策定策動。米軍の“傭兵”部隊として米のグローバルな軍事介入、グローバル戦争に参戦する。
−−イラク特措法に基づく自衛隊派兵の延長。装備・兵員の増強。等々。

 自衛隊派兵・居座りの意味は、現地の反米武装勢力、反米・反占領勢力にとって、米軍と“同罪”、“共犯”を意味する段階にはっきり変わったと見るべきである。多数の国々が撤退する中で、大虐殺をどんどんエスカレートさせる米軍の侵略・占領を最後まで支持・支援し続ける日本への警告が全くこれまでとは異なる段階に入ったと見るべきだ。このまま対米加担を続けると、日本人がイラクだけではなく、中東一帯で命の危険を甘受しなければならない事態に至る可能性も出てくるだろう。それが日本国内に波及するかどうかは分からない。しかし米軍、それを最後まで支持する日本が、イラクで大量虐殺・大量破壊の“共犯者”であり続ければあり続けるほど、日本国内への報復の可能性も増大する。
 まるで他人事のように「自己責任」や「テロに屈するな」を吹聴する者たちは、最後まで、己の命をブッシュ・小泉という無責任な人物に全面的に預ける覚悟を腹に決めているのであろうか。もちろん私たちはブッシュや小泉のような人物に命を預けたつもりはないし、彼らと道連れなどごめんだ。とにかく今回の事件を一人香田さん個人の問題だと思ったら大間違いである。


(2) 香田さんの死を無に帰さないために、もう一度私たちはイラク問題を真剣に考え、取り組みと活動を強めたい。バグダッドで武装勢力に拘束され、自衛隊撤退拒否発言で小泉首相から死を宣告され、政府の自衛隊派兵政策の犠牲を一身に受けて殺された一人の若者を、単なる「無謀な者」「自己責任」で片付けようとする風潮と断固闘わねばならない。日本政府が米英のイラク侵略・占領への支持に固執し、果ては48時間の猶予期間の間に派兵期間延長で武装勢力側を挑発し、検討する間もなく即座に撤退を拒否したことによって斬首されたのである。香田さんの恐怖と絶望、無念はいかなるものであっただろう。
 「危険なのは分かっている。でも行きたい。何が起こっているのか、この目で見たい。多くの人が死んでいるんだ。」香田証生さんはこう言ってイラクに入ったという。確かに軽率のそしりは免れない。しかし彼のこの行動を“軽率”で片付ける人は一体どこまで真剣にイラクのこと、世界平和と日本の平和を考えているのか。

 事件の全責任は小泉政権にある。小泉の対イラク政策、対米従属にある。「なぜイラク入国を許したのか」「情報混乱が原因だ」「独自の情報機関の設置を」等々、自衛隊のイラク居座りを前提とした、情勢を全く理解しない暴論が横行している。厳格な入国禁止措置や情報機関が解決策なのではない。もしこのまま入国禁止措置や情報機関設置で「守り」を固めながら米英の侵略戦争に追随すればどうなるか。イラクどころではない。中東一帯に反日感情が燃え広がり、日本人の犠牲者はどんどん拡大していくだろう。おそらくもっと悲劇的な事態が起こってから、今回の事件が分岐点だったと、その時に後悔することになるだろう。

 今や、自衛隊そのものがイラク抵抗勢力・武装勢力の標的となっている。つい先日の22日深夜にサマワ宿営地内に飛び込んだロケット弾はそのことの強い警告である。10月31日に飛んできたロケット弾は初めて宿営地施設に被害を与えた。次は間違いなく自衛隊員に犠牲、負傷者が出るだろう。イラク国内に「非戦闘地域」など存在しない。サマワの治安担当を担当してきたオランダ軍は来年3月に撤退する。自衛隊がいつイラクのレジスタンスや民衆反乱との衝突に巻き込まれても不思議でない情勢である。そして自衛隊員がイラク人民を殺し、また殺されるという出来事がいつ起こるとも限らない。

 自衛隊撤退はもはや一刻の猶予もない段階に来ている。もうこれ以上の犠牲を出してはならない。その唯一の解決への道は、自衛隊撤退しかないのである。派兵期間の延長や増派など論外である。私たちは日本人だけのことを言っているのではない。これ以上の犠牲を出してはならないのはむしろイラク民衆の方である。そして日本は、自衛隊撤退によって、すでに行き詰まる米英の残忍・残虐な侵略・占領体制の決定的破綻の引き金を引くことができるのである。私たち日本の反戦運動の責務は重大である。


2004年11月2日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局


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