制圧まで続行と米長官　ファルージャ総攻撃
http://www.sankei.co.jp/news/041109/kok034.htm

　イラク駐留米軍とイラク軍は８日夜（日本時間９日未明）、地上部隊による中部ファルージャの総攻撃に着手し反米武装勢力の完全制圧に乗り出した。武装勢力も応戦、激しい戦闘となり多数の死傷者が出ているもようだ。ラムズフェルド米国防長官は８日の記者会見で、「途中で（攻撃を）やめることは全く考えていない」と述べ、完全制圧まで攻撃を継続する決意を強調した。

　来年１月の国民議会選挙に向け、イラクの治安確保を左右する作戦となる。米軍とイラク軍の地上部隊は市北端の鉄道駅を攻撃。攻撃ヘリなどによる空爆も続いた。

　ファルージャにはヨルダン人テロリスト、ザルカウィ容疑者ら最大６０００人の武装勢力が潜伏しているとされる。米軍は今年４月にもファルージャで大規模作戦を展開したが、多数の市民が巻き添えで犠牲となり、批判が高まる中で撤退した。

　ザルカウィ容疑者を名乗る人物は８日、ウェブサイト上で制圧作戦に徹底抗戦する声明を発表。住民らの反発も必至で、イラクの混迷がさらに深まる恐れもある。

　駐留多国籍軍のケーシー司令官はバグダッドで記者会見し、作戦名はアラビア語で「夜明け」、英語では「亡霊の怒り」だと明らかにし、最大１万５０００人の米軍とイラク軍部隊が作戦に加わるとの見通しを示した。

　マイヤーズ統合参謀本部議長は「これが最後の武力行使とはならない」と指摘、他の地域でも軍事作戦があり得るとの認識を示唆した。

　ファルージャ住民の大半は戦闘を逃れ市外に避難したが、依然多数の市民が残っているとみられる。長官は「米軍は交戦規則を守り、市街戦も慣れている。多数の犠牲者が出ることはない」と述べた。（共同）

(11/09 09:48)

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