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3.11マドリッド列車爆破の裏に、カーライル絡みモロッコ・西サハラの石油利権あり!
http://www.asyura2.com/0411/war62/msg/861.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 11 月 10 日 10:53:41:SO0fHq1bYvRzo
 

3.11マドリッド列車爆破の裏に、カーライル絡みモロッコ・西サハラの石油利権あり!


3.11マドリッド列車爆破事件の裏には、米国と欧州の世界戦略上の思惑、つまり「反イスラム・テロ戦争」の新たな局面を作り出す意思があった、と思われますが、もう一つ重要な要因としてアフリカの石油資源を巡る動きがあったことは間違いないでしょう。

その中でも、モロッコおよび西サハラ(旧スペイン領サハラ)の石油資源問題が絡んでいることは、おそらく間違いの無いところだと思われます。これはブルーノ・カルデニョサ著「3.11:ある陰謀の鍵」でも指摘されていることなのですが、1997年から2004年6月まで西サハラ問題国連特使としてコフィ・アナンの命を受けて派遣されたのが、カーライルの重鎮ジェームズ・ベーカーであり、石油資源開発などをめぐってアスナール政権がモロッコやフランスと厳しい対立を続けていたこと、サパテロが野党党首の時代から親フランスでモロッコに対しても柔軟な態度であること、などの事実があります。モロッコは近年、北アフリカ諸国の中では最も親米色の強い国で、今年の3月始め、つまり3.11の直前にアメリカ・モロッコ間の「自由貿易協定」が結ばれています。また軍事的にもつながりは強く、3.11直後に「テロ防止」の名目で米軍特殊部隊をさっさと受け入れていることは周知のことでしょう。

フランスとモロッコが3.11の裏にいることはスペイン国内でもかなり以前から叫ばれていました。これは国民党筋からインターネットなどに大量に情報が流され、反フランス・反モロッコ感情の強いスペインの右派勢力とその支持層ではかなり定着している話ですが、彼らはベーカーとカーライルのことには一切触れません。このスペイン右派による「3.11陰謀論」では見事にアメリカの陰が消されているわけです。


●まずモロッコおよび西サハラの石油資源についてです。次の日本語の記事は2000年9月に駐モロッコ特命全権大使である佐藤裕美氏によって書かれたもので、これによると、アルジェリアとの国境地帯、および大西洋岸の海底でのモロッコの石油推定埋蔵量は100〜120億バーレルに達するということです。
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http://www.meij.or.jp/countries/morocco/sato9.htm
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この記事の次の部分は注目されます。

『かねがね中東湾岸地域からメキシコ湾へかけた産油ベルト地域でモロッコだけ石油が出ないのはおかしいと、これまでも何度か探査の試みはあったのですが、どうやら「モロッコ50%外国資本50%」という規制が災いしていた模様。試掘本数もこの50年でわずか271本、テキサスあたりの年間平均200本に比べると極端に少なかったといえます。1998年のユスフィ現内閣になって法制の整備が行われ、上記比率が25%、75%と改正された結果、米国、カナダ等の資本がモロッコ石油開発事業に投入され、ようやく現実的見通しが立ったということのようです。』

ジェームズ・ベーカーが西サハラ問題解決のための国連特使に就任したのが1997年ですから、次の年に内閣が変えられて法改正が行われ、外国資本がどっとモロッコに流れ込んできたわけです。おそらく石油鉱床の存在が有望視されたためカーライル・グループが国連を動かしてベーカーを特使にしたのでしょう。(なおベーカーは今年6月に健康悪化を理由に特使を辞任し、現在はペルー出身のアルバロ・デ・ソトがその作業を引き継いでいます。)

また西サハラの石油資源に関しては次の阿修羅投稿をご覧ください。
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http://www.asyura.com/2002/war13/msg/675.html
投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 7 月 18 日 18:02:29:
植民地、移民で両国険悪化 ジブラルタルの小島が緊張
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さらに、下の日本語記事では、西サハラを事実上占領しているモロッコが、盛んに西サハラの石油開発に触手を伸ばしていることが窺われます。(その背後にカーライル・グループが動いているのは見え見えでしょう。)
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http://www.issue.net/~sun/dh200202.html#05
(ちょっと下のほうに画面を動かせば『西サハラ石油開発:コレル法務担当事務次長、法的判断示す』という項目があります。)
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旧アスナール政権は、上の倉田さんの阿修羅投稿にある不法移民や地中海の小島などの問題もありますが、何よりもこの西サハラの石油資源開発問題と西サハラのすぐそばのカナリア諸島付近での海底資源探査で、モロッコと鋭く対立していたわけです。これは下のスペインのインターネット情報誌Lycosの次の記事に詳しいのですが、長文のスペイン語で、ここでは翻訳はしません。
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http://usuarios.lycos.es/tifariti/article.php3?id_article=15
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●次に西サハラ問題なのですが、その概要は、詳しくご存知でない方は、次のページをご覧ください。(日本語)
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E3%82%B5%E3%83%8F%E3%83%A9
フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia)』より
http://www.jtec.or.jp/topic114.html
国連統合地域情報ネットワークより
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この西サハラ問題の解決のために、国連特使として1997年にやってきたのがベーカーで、住民投票を行うプランを提示しながらモロッコ国王ハッサン2世(〜99)およびその跡継ぎのモハメド6世(99〜)との間で丁々発止の掛け合い漫才を繰り広げ、その間に米国石油資本を導入して資源探査を行い開発のメドをつけた上で、2003年に「最終解決案」として、まず西サハラをモロッコの内部の「自治州」としておいたうえで、5年の準備期間をおいて独立かどうかの住民投票を行う、というベーカー・プランを打ち出しました。

これは一見西サハラ住民の意思を尊重しているように見え、独立派がこれを支持しモロッコ政府は反対していますが、実は表向きとは裏腹にアメリカの庇護の下に西サハラをモロッコの1自治区として固定するねらいがある、とも言われています。合法的にモロッコの内部に「自治州」として組み入れることができ、その間に反対派を徹底弾圧して、住民投票については無視するか、あるいは今年ブッシュが見本を見せてくれた不正選挙でもすればよいのですから、要するに「二枚舌解決案」です。これについては下の英文記事をご覧ください。
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http://www.arso.org/wsc2003.06.htm
Western Sahara Campaign UK(5th June 2003)
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また旧宗主国でモロッコとの利害関係の深いフランスは、一方で旧植民地のアルジェリアの石油とガスを押さえながら、同時にモロッコの立場を支持しており、これにも、当然ですが、石油利権が絡んでいます。また西サハラ独立を支援するアルジェリアにしても、本気でモロッコと対立する気はなく、アメリカやフランスの資本をいかに上手に利用するか、のタイミングを図っているようです。

さて、この西サハラ問題についてのスペイン政府の姿勢なのですが、アスナール政権は先ほど言ったようにモロッコに対しては強硬な姿勢を貫いていました。これに対してモロッコ側も、ペレヒル島やアフリカにあるスペインの領地メリージャ、セウタの帰属問題でスペインを非難し、またマフィアを使って意図的に不法移民を大量に送り込んだり(これは推測ですが)、と対決姿勢を強めていました。

ところが、イラクからの撤退と同時にサパテロが政権を取ってすぐに行ったことはモロッコとの関係改善だったわけです。この点については下の記事に詳しく書かれています。
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http://weekly.ahram.org.eg/2004/688/in1.htm
Al-Ahram Weekly(エジプトの電網誌)29 April - 5 May 2004
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実は彼は2001年に社会労働者党書記長としてモロッコを訪問したのですが、モロッコは「スペイン国首相並み」の丁重な待遇をし、サパテロの抱きこみを図っていました。これは次の英文の記事に詳しく書かれています。
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http://www.arso.org/01-e01-51.htm
WESTERN SAHARA WEEKLY NEWS (2001年12月)
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もちろんこのような動きの裏にはベーカー率いるカーライル・グループの意思があったことは容易に想像がつきます。首相就任直後、モロッコに続いてアルジェリアを訪問したのですが、このアルジェリアは西サハラ独立派のポリサリオ戦線を支えており、「西サハラ亡命政府」もここにあります。そしてその首都アルジェでサパテロは「ベーカー・プラン」にこだわらない姿勢を明らかにしました。
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http://www.middle-east-online.com/english/algeria/?id=10660
Middle East Online(2004-07-16)
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スペイン国内では国民党はもとより、閣外協力をする旧共産党系の統一左翼連合までがサパテロを厳しく非難しました。また「西サハラ政府」は、スペインが独立を忘れフランスに縛り付けられている、と指摘しました。

さらに今年10月の国連総会でアルジェリアから提出された「ベーカー・プラン早期実施提案」の採択がなされた際に、モロッコは反対ではなく棄権に回り、スペインはモロッコに同調して棄権しました。また他のEU諸国のすべてとアメリカ、ロシアなどの主要国が棄権しました。結果、賛成52、棄権89でアルジェリア案が採択され、アルジェリアは満足の意を表明し、一方のモロッコも棄権が多かったことでモロッコの立場が国際的に認められたと満足の意を表しました。西サハラ独立支援の立場をとるエル・ムンド紙はこの際のスペイン政府の態度に批判的な記事を書いています。
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http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/19/espana/1098209048.html
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この「ベーカー・プラン」がアメリカ、フランス、モロッコの「掛け合い漫才のネタ」でしかないことは見え見えで、一方でアメリカとモロッコは自由貿易協定を結び、6月にはアメリカ政府がモロッコを「NATO外の国で最も重要な軍事同盟国」と呼んでいます。(日本はどうなったの?)
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http://es.groups.yahoo.com/group/sahara-info/message/2647
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アメリカ・モロッコの自由貿易協定締結に関しては次を参照してください。ただしこの私の投稿にある協定内容では、石油に関しては一言も触れられていないのですが。
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http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/698.html
日時 2004 年 3 月 18 日 22:07:39
マドリッド列車爆破の1週間前に、アメリカがモロッコと自由貿易協定をむすび、「大中東構想」をスタートさせていた
http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/715.html
(同上、日本語概訳)
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●ここまで見ると、何となく一つの筋書きが浮かんできます。アメリカにとっては確かにアスナールはイラク戦争での重要なパートナーだったのですが、ことモロッコと西アフリカ沿岸の石油資源に関しては(少なくとも石油資本にとっては)、モロッコに対する強硬姿勢を貫くアスナール国民党は邪魔だったことが考えられます。

またモロッコへの影響力が大きいフランスにとっても、アスナールが突っ張っている限り、結局はアメリカのペースですべて仕切られてしまう可能性が高く、北〜西アフリカの石油資源をアメリカと上手に分け合うためにはサパテロの方が都合よいわけです。

モロッコは間違いなく3月14日の総選挙の結果にほくそえんだことでしょう。そして3.11に関しては、以前からモロッコ側がイスラム・テロの脅威を強調していたにも関わらずアスナール政権はこれを軽視していた、というイヤミたっぷりの声明を出しています。確かにこの国は3.11の「犯人」としてずいぶん多くの「人材」を送り込んでくれています。この事件に何らかの役割を果たした可能性は十分にあります。

「国家の意思」と「資本の意思」が様々に交錯しこの間の事情は相当に読みにくくなっているようですが、世界の目がイラクやカフカス地域に向けられている間に、ギニア湾岸だけではなく北〜西アフリカの石油資源が争奪の的になってきているわけで、その中で3.11事件の持つ意味は非常に大きかったといえるでしょう。何せアメリカ・モロッコの自由通商協定が結ばれたのが事件の1週間前、赤道ギニアクーデター未遂が事件のわずか4日前で、どちらにも巨大な石油利権が絡んでいます。3月14日のスペイン総選挙の結果は国際的な力による「合法的クーデター」の意味合いを帯びているのでしょう。

この3.11事件に対する追究はまだまだその表面を少し掘り下げた程度なのですが、メイン号事件、ルシタニア号事件や9.11などの過去に起こった「やらせ謀略」「自作自演謀略」とは異なり、外見上はこれが新たな戦争のきっかけになってはいません。それだけによりその根は深く広いのかもしれません。今後も引き続き真相究明に努めますが、もし他の方面からの有力な情報がありましたら、阿修羅掲示板にてお知らせください。

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