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「選挙のため」の欺瞞:ナオミ・クライン,13日ガーディアン記事
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投稿者 Kotetu 日時 2004 年 11 月 16 日 00:27:24:yWKbgBUfNLcrc
 

「選挙のため」の欺瞞:ナオミ・クライン,13日ガーディアン記事
イラクの選挙は実はとっくに行なわれていたはずだったんじゃなかったっけ――ブッシュ再選とファルージャをつなぐ点と線。No Logo orgのナオミ・クラインによる文章。13日の英ガーディアン掲載。

とりあえず死ね,そしたら投票だ。何しろここはファルージャなんだ。
Die, then vote. This is Falluja
Naomi Klein
Saturday November 13, 2004
The Guardian
http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,2763,1350316,00.html


ヒップ・ホップ界の重鎮,P Diddyは先週末,彼の「投票か,さもなくば死か」キャンペーンは生き続けると明言した。彼が言うには,米大統領選期間中の好調な有権者登録は,まだ「第一段階,俺たちがみんなに参加させるためのステップ・ワンにすぎない」のだということだ。

すばらしい。では第二段階としてこんなのはどうだろう。P Diddyにベン・アフレック,レオナルド・ディカプリオをはじめとする「意思の連合」を自認するみなさんがジェット機をチャーターしてファルージャに行く。ファルージャには彼らの尽力が何としても必要なのだから。けれど,まずは「投票か,さもなくば死か」っていうスローガンを,「とりあえず死ね,そしたら投票だ」っていうスローガンに変えなければならないだろう。

ファルージャで起きているのはそういうことなのだ。脱出経路は封鎖されたまま,家屋は破壊されつつある,救急の診療所は瓦礫の山となる――すべて,1月の選挙のためにファルージャの準備を整えるという名目で行なわれている。米国に任命されたイヤド・アラウィ首相は,コフィ・アナン国連事務総長への書簡で,「イラクにおいて,人命と選挙とデモクラシーを守るために」総力戦が必要なのである,と説明していた。

イラクで「デモクラシーを打ち立てる」ため,また「市民社会」のために,数百万が費やされ,結局はどうなったかというと,世界で唯一の超大国の攻撃で死ななかったら投票できる,ということだ。ファルージャの連中も投票しやがるだろう,クソッタレめ,だが奴らはまず全員死ななければならない。

間違えてはならないのは,銃火のもとにあるのはファルージャの人々であるということだ。「敵には顔がある。そいつはサタンと呼ばれ,ファルージャに住んでいる」と米海兵隊のガレス・ブランドル中将はBBCに語った。ま,少なくともこの中将さんは,ドナルド・ラムズフェルドとは違って,戦士たちの何人かが実際にファルージャに住んでいることを認めている。(ラムズフェルドときたら,あいつらは全員シリアとかヨルダンから入ってきたんだと私たちに信じこませかねない。)そして,米軍の軍用車両が15歳から50歳の男性が町を去ることを禁じるという音声をものすごい音量で流しているわけで,CNNが従順なことに「反イラク勢力」と呼んでいる人たちの中には,少なくとも数人のイラク人がいるということになる。

イラクの選挙は決して平和的なものにはなりそうになかったけれど,かといって有権者相手に総力戦が必要だったわけじゃない。アラウィ首相の「ロケット・ザ・ヴォウト(Rocket the Vote)」運動は,一年前になされたひどい決定によって直接引き起こされたものだ。

2003年11月11日,当時の米国特使の責任者だったポール・ブレマーはワシントンに飛んで,ジョージ・ブッシュと会談した。この2人が気にしていたのは,イラクで向こう数ヶ月以内に選挙を行なうという自分たちがした約束を守るとすれば,イラクは充分に親米的ではない勢力の手に落ちるだろう,ということだった。

そんなことを言い出したら,侵略の目的が破れ,ブッシュ大統領の再選の可能性が危うくなるだろう。この会談でプランの変更が考案された。選挙は1年以上延期し,その間,イラクの最初の「主権」を有する政府が,ワシントンの手で選ばれる。このプランなら,ブッシュ死の選挙運動にもいい方向で利用できるし,同時にイラクを確実に米国のコントロール下に置いておくこともできる。

ブッシュ氏の「自由が進展している(freedom is on the march)」という主張は,米国ではその目的を果たした。しかしイラクでは,このプランは今日わたしたちが目にしているこの殺戮に直結した。

ブッシュ氏は,イラクに米国がいることに反対する勢力を,デモクラシーの敵として描くことを好む。しかし実際には,蜂起の多くはそもそもワシントンでの決定に発するものだ。イラクの人々のデモクラシーへの期待を押さえつけ,抑圧し,遅らせ,都合よく利用し,あるいは妨げるための,米国政府の決定に。

確かに,デモクラシー自体に反対する人たちもイラクにはいる。けれども,ジョージ・ブッシュとポール・ブレマーが,選挙されたイラク政府に対して権力を移譲するという彼らの中心的な約束を反故にすることを決断する前は,こういった勢力は孤立し封じ込められていた。だがその状態は,ブレマー氏がバグダードに戻り,デモクラシーにはまだ時期尚早であるとイラク人に確信させようとしたときに,変わったのだ。

ブレマー氏は,イラクは治安が悪すぎるので選挙は実施できないのだと主張し,さらに,有権者名簿もなかった。こんなことで納得した者はほとんどいなかった。2004年1月,バグダード市街で10万のイラク人が平和的デモを行ない,バスラでは3万人以上がデモに参加した。彼らの掛け声は「イエス・イエス・エレクション,ノー・ノー・セレクション(選挙をしろ,選出ではなく)」だった。その当時,多くの人たちが,イラクは選挙を実施するのに十分に安全であると主張し,サダム時代の「オイル・フォー・フード計画」の名簿が有権者名簿として使えるということを指摘した。だが,ブレマー氏は梃子でも動かず,国連は――まさにスキャンダラスではあるが,そうなるべくして――ブレマー氏を支持した。

ウォール・ストリート・ジャーナルに書いた文章で,イラク科学アカデミーの常任委員会委員長のフセイン・アル=シャハリスタニ(Hussain al-Shahristani)は――サダム・フセイン政権下で10年間投獄されていた人物であるが――,次にどうなるかを正確に予測していた。「選挙は遅かれ早かれ実施されるだろう。真にデモクラティックなイラクが建設される選挙の実施時期が早ければ早いほど,命を失うことになるイラク,米国双方の人数は少なくなる。」

10ヶ月が過ぎ,イラク,米国が数千の人命を失ったあとで,選挙は,イラクの一部がまたもや侵攻され,ほかの地域が戒厳令下に置かれている状態で,行なわれることが予定されている。有権者名簿については,アラウィ政府は「オイル・フォー・フード」の名簿を使うことにしているが,それは1年前に提案され却下された案である。

というわけで,すべての口実がうそだということははっきりした。もし今選挙が実施されうるのなら,1年前でも実施できていたに違いない。1年前ならイラクはほぼ全土がより平穏だったのだ。しかし,そうしていたらワシントンにはイラクに傀儡政権を植えこむチャンスはなかった。また,おそらくジョージ・ブッシュが2期目を勝ち取ることもできなかった。

イラク人が米国の軍隊によって運ばれてくるデモクラシーについて懐疑的であるということに,あるいは,選挙が解放のツールとしてではなく,戦争の兵器として見なされるようになったということについて,少しでも驚きはあるだろうか。

第一に,イラクの約束された選挙は,ジョージ・ブッシュの再選の希望のために犠牲にされた。次に,ファルージャ包囲はそれ自体が,厚顔無恥なことに,それと同じ利益にがっちりとしばりつけられていた。戦闘機は,ジョージ・ブッシュが受諾演説を終えて1時間もしないうちに,ファルージャ空爆を開始したのだ。その翌日,昼も夜も,ファルージャは1日に少なくとも6度爆撃された。米国の選挙がこともなく終わり,ファルージャはイラク自身の選挙のためにという名目で破壊されることになるかもしれない。

私たちは自由について真剣なんですということを示すために取られた行動において,ファルージャの米兵たちの最初のゴールは,市の総合病院を襲うことだった。どうしてなのか。病院は,前回米軍がファルージャを包囲したときに一般市民の犠牲がとてもたくさん出たという「うわさ」の出所だったから,ということのようだ。その「うわさ」がイラクやアラブ世界で非常な怒りをかき立てた。「病院はプロパガンダの中心だ」と,匿名の米軍高級将校がニューヨーク・タイムズに語っている。死者を数える医師がいなければ,怒りはおそらく聞こえてこないであろう――むろん,病院への攻撃がそれ自体怒りをかき立て,予定されている選挙の正当性をさらに疑問視させるものとならない限りは。

ニューヨーク・タイムズによれば,ファルージャ総合病院は,医師も患者も抵抗しなかったので,制圧しやすかった。しかし,負傷者が1人出た。「イラク兵士が自分のカラシニコフを誤って発砲し,足を傷つけた」のだという。

これはこの兵士が自分の足を撃った(すなわち自分で自分の首を絞めた)ということじゃないだろうか。そうしているのは彼だけではない。

※訳注:「自分の足を撃つ」shoot oneself in the footには,字義通りの意味のほか,慣用句として「むやみに攻撃して自分を傷つける〔結局自分の首を絞める〕,(よけいなことをして)自分から災いを招く」という意味がある。(参考:研究社『リーダーズ英和辞典』)

投稿者:いけだ

http://teanotwar.blogtribe.org/entry-bd6f5fe7c5900e7f4b0c8d301393b7a4.html

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