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国際赤十字 ファルージャで800人の民間人が死亡 (浅井久仁臣 私の視点)−−アラウィは「20名」って言ってたが
http://www.asyura2.com/0411/war63/msg/688.html
投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 11 月 22 日 10:47:55:0iYhrg5rK5QpI
 

2004年11月21日 Weblog
国際赤十字 ファルージャで800人の民間人が死亡
http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi/

 ファルージャへの大攻勢がほぼ終息し、米軍と暫定政府軍が全市を制圧しました。それと共に、今回の戦闘の全容が少しずつですが、明らかになってきています。

 米軍と暫定政府の発表では、“反乱分子(欧米マスコミが何を基準に地元抵抗勢力を「rebel」とか「insurgents」と呼ぶかは不可解です)” の死者の数字がそれぞれ、1,200と1,500と食い違っています。しかし、戦死者数の違いはさして問題ではありません。問題は、その戦死者が、果たして米軍や暫定政府が言うように、反乱分子であったか、武装していたかどうかです。皆さん、現地映像を見て驚かれませんでしたか?予想外に多くの子供を含む非戦闘員が市内に残っていたことに。約5万人が結果的に市内に留まった(留まらざるを得なかった)と言われています。という事は、私が予測したように、市内に残った人たちの大多数は、戦闘員ではなかったのです。

 国際赤十字(ICRC)幹部が、戦死者の内800人が民間人、つまりは非戦闘員であったと発表しました。衝撃的な数字です。でも、日本のメディアもそうですが、それを大きく取り上げる社はほとんどありません。これでは、マスコミにとっては、国際人道救援機関の発表よりも、米軍の「大本営発表」やブッシュ政権の傀儡であるイラク暫定政権の数字の方が重みがあると取られても仕方ありません。

 ここに、19日付ニューヨーク・タイムズ紙に掲載されたある母娘の話をご紹介します。これは、今回のファルージャ攻撃で起きたあまたある事件の一例にしか過ぎませんが、「なぜ非戦闘員が犠牲になったか」を考えるには充分な情報です。

 サハル・ムハンマド・アブダッラさん(23歳)は、自宅から家族と車に乗ってより安全と思われるモスクの近くにある家に向かっていました。ところが、そのモスクはすでに米軍に占拠され、狙撃手や機関銃手が陣取っていたのです。それを知らないサハルさんたちはモスクに近付きました。すると、その車に向けて米兵の銃が一斉に火を噴きました。

 サハルさんの母親が後部座席で血だらけになって斃れ、背中を撃たれたサハルさんも母親の膝の上に打ち臥しました。同乗していた3人の男性(サハルさんのおじ、その息子、そして隣人)は軽傷で済みました。

 後にバグダッドの病院に運ばれたサハルさんは、未だに母親の死を知らされていません。先に父親を亡くし、兄弟(文章からは、兄か弟か不明)を米軍に拘束された身には、あまりに辛い知らせだからです。3人の男性は、サハルさん母子を心配して家に来てくれた人たちです。

 危険を知らされていながら事前に避難しなかった理由について、サハルさんは4月の米軍によるファルージャ攻撃を生き延びたことを挙げています。つまり、「あの時」以上に悪くはなるまいと思っていたようです。

 一方、引き金を引いた米軍兵士達は、上官から「路上を動くもの全てを撃て。動かぬものも全て撃て」と皆殺しの命令とも取れる指示を受けていました。先に紹介した、司令官のアメフットの監督かと見紛うハッパの掛け方は、兵士達に異常な興奮を与えたようです。また、実際に興奮剤などを服用した兵士も数多くいたとの報道があります。

 繰り返しになりますが、サハルさん母子の話は、特殊な例ではありません。このような「ファルージャの悲劇」が今、イスラーム世界では異常な速さで伝わり、反米感情の高まりにつながっています。やがて間違いなく、「ファルージャの報復」が世界を驚かすことになるでしょう。ただしそれが、すぐに行なわれるか、5年後になるかは分かりません。ビン・ラーディンの話が本当であればとの条件付きですが、先日公表されたヴィデオで、彼は20年前のレバノン内戦を「9.11同時多発テロ」に結び付けていました。また、以前、1990年のサウジアラビア(イスラーム教徒にとっては全土が聖地)への米英軍駐留もその理由に挙げていました。つまり、アラブ社会では、「報復」に西側社会的な時間の感覚・制約はないのです。

 いずれにしても、後世に禍根を残す残忍な作戦でした。また一つ、「文明への衝突」へ大きく駒が進められた気がします。

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ついでに11月22日づけweblogも掲載します。

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2004年11月22日 Weblog
米軍 ファルージャ市民に“人道援助”


 ファルージャを制圧した米軍の前に、これまで家の奥に潜んでいた住民が姿を見せはじめています。現地入りした欧米のマスコミは、住民の数の多さに驚いています。その論調に、米軍があれだけ警告したのに、といったものが目立ちますが、住民が言っているように、逃げたくとも逃げられなかったのです。
 多くの住民が、これほどの攻撃が行なわれるとは思わなかったと言い、家を略奪から守りたかったという人たちも少なくありません。しかし中でも悲惨なのは、私が言い続けてきたように、経済的に逃げられなかった住民です。
 CNNが紹介しているスーダン人一家もその典型です。出稼ぎに来たままファルージャに住み着き、子供も9人出来たその家族には避難したくとも頼る親戚すらなかったのです。
 米軍は、住民に対して食料を配る“人道的支援”を行なっています。TVのインタヴューを受ける米兵達の中には、自分達が慈悲深いことをしていると勘違いしている者もいます。これだけの破壊をしておいて、人道とは聞いて呆れます。
 破壊した家の修理費も用意されています。一軒につき2,500ドル(約25万円)です。死者にも金が支払われます。総額にして4千万ドル(40億円)が家の修理と弔慰金に充てられます。用意周到とはこのことを言うのでしょう。「金を払うのだから殺しても壊してもいいんだ」との態度がありありですね。でも、この4千万ドル。どこから出ているか分かりますか?復興資金ですよ。多額の復興資金を用意していたのに、戦争がいつになっても終わらず、使い道のない復興資金がこんな形で使われるのです。それに、家一軒が2500ドルとは、あまりにイラク人を馬鹿にした金額だと思いませんか。

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