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[新防衛大綱]「安保環境の変化に立ち向かえ」(読売新聞)
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投稿者 彗星 日時 2004 年 12 月 11 日 19:39:43:HZN1pv7x5vK0M
 

12月11日付・読売社説


 [新防衛大綱]「安保環境の変化に立ち向かえ」

 安全保障環境の歴史的な変化が、日本の安保戦略の新たな展開を促したと言えるだろう。

 今後十年間の日本の防衛力のあり方を定めた新たな防衛計画大綱が閣議決定された。

 9・11米同時テロ後の国際社会は、国際テロや大量破壊兵器の拡散という新たな脅威に直面している。日本周辺では、北朝鮮が核・ミサイルの開発を続け、中国は軍事大国化しつつある。

 【中国をどう考えるか】

 大綱は、日本の安全保障の目標として、第一に、日本への直接の脅威に対する対処、第二に、国際的な安全保障環境の改善を挙げた。日本周辺をはじめとするアジア・太平洋地域や国際社会の安保環境の変化を見据えている。

 日本周辺について、大綱は北朝鮮を「重大な不安定要因」としている。核・ミサイルの開発は無論、実際に国際テロを繰り返した前歴や、武装工作船による日本の領海侵入などを考えれば当然だ。

 地域全体の安全保障という点では、中長期的には、核・ミサイルや海空軍の近代化を進め、海洋への進出を図る中国の今後の動向がより重要だ。

 大綱が中国の動向に注目する必要を強調したのも、地域の最大の“潜在的な脅威”となりうる、という認識からではないか。中国問題は今後、日本の安保戦略に、より明確に位置付ける必要がある。

 大綱は新たな脅威への対応として、弾道ミサイル、ゲリラ、離島への侵攻、武装工作船、領海の海中を航行する外国潜水艦などへの対処を挙げている。ミサイル防衛(MD)はじめ、実効ある態勢の確立を急がなければならない。

 国際社会の平和と安定なしに、貿易立国である日本の平和と繁栄はない。イラクのように、日本から遠く離れた地域の問題でも日本の平和と繁栄を脅かす。

 【「世界の中の日米同盟」】

 「国際的な安全保障環境の改善」は、日本が主体的に行うべき課題だ。これまで積み重ねてきた、国連平和維持活動(PKO)、インド洋上での自衛隊艦船の活動、イラクへの自衛隊派遣なども、その具体的な取り組みと言える。

 大綱が、国際平和協力活動を国土防衛と並ぶ自衛隊の本来任務と位置付けたのは、時代の要請でもある。

 日本周辺やアジア太平洋地域での米軍の存在と日米同盟は、地域の安定の“公共財”である。国際的な安全保障環境の改善も、唯一の超大国である米国の存在を抜きには考えられない。日米同盟関係は、一層「世界の中の日米同盟」という性格を強めることになるだろう。

 安保環境の変化に伴い、日米同盟をどう深化させるのかは、日本にとって極めて重要な課題だ。

 当面、米軍の変革・再編に伴う在日米軍の再編問題などに関する戦略対話が重要だ。米軍は陸軍第一軍団司令部をキャンプ座間に移し、北東アジアから中東に至る、いわゆる「不安定の弧」での米軍の活動の指揮機能を持たせることを検討しているという。

 この地域で紛争が起きれば、日本にも影響する可能性がある。不安定の弧に沿った海域は、日本が原油輸入の九割近くを依存する中東から日本への海上輸送路でもある。日本の国益という観点からも、不安定の弧の安定化に、出来る範囲で役割を担う必要がある。

 冷戦時代の旧ソ連による着上陸侵攻を想定した、現在の自衛隊の編成・組織、装備を見直したのは、安保環境が冷戦時代とは様変わりしたことに伴うものだ。だが、今回の見直しには不十分な点が少なくない。なお課題を残している。

 例えば、冷戦時代の旧ソ連の侵攻を想定した北海道の四師団・旅団配置の見直しが行われていない。防衛庁が組織防衛に走ったためだ。政府は、新たな安保環境に応じた編成・配置を急ぐべきだ。

 【必要な自衛隊の構造改革】

 今後の防衛力整備に当たっては、自衛隊の構造改革を図り、装備のハイテク化や組織の少数精鋭化によって、「スリムで筋肉質な自衛隊」とすべきだ。

 無論、財政上の制約なども考慮しなければならないが、財政上の理由だけで、国民の生命や国の安全を守る防衛力の必要な整備を怠ってはならない。

 大綱策定をめぐる与党内の調整の過程で、公明党が強く主張し、武器輸出三原則の緩和は日米共同開発のMDの部品に限定された。地対地ミサイルの研究を新中期防衛力整備計画に盛り込むことも、公明党の反対で見送られた。

 だが、軍事革命(RMA)が進行する中で、軍事技術開発をいたずらに制約しては、自衛隊の能力低下を招き、日本の安全を損なうことにもなりかねない。

 地対地ミサイルの研究にしても、北朝鮮のミサイルの脅威などを考慮すれば、研究も認めないというのは疑問だ。

 大綱を実効あるものにするには、装備や組織だけでなく、自衛隊を機能させるため、集団的自衛権の行使容認など、法整備の問題も絶えず見直す必要がある。自衛隊を正当に位置付けるために、防衛庁の「省」昇格も急ぐべき課題だ。

(2004/12/11/01:38 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20041210ig90.htm

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