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2002年10月 特報 内部対立深まる韓国SGI (FORUM21)
http://www.asyura2.com/0502/cult1/msg/126.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 4 月 04 日 03:51:04: ogcGl0q1DMbpk

2002-10-15

特報 内部対立深まる韓国SGI

本誌編集部

http://forum21.jp/contents/contents10-15.html

 本誌九月十五日号の「特報」でも報じた韓国SGI(創価学会インタナショナル)内部の対立・分裂が拡大し続けている。

 韓国SGIの現執行部体制を批判する「善の連帯」と称する改革グループは、既報の通り終戦記念日の八月十五日(韓国ではこの日を復光節と称し、日本の植民地支配から脱した特別の日としている)に、韓国の三大紙である「東亜日報」「朝鮮日報」「中央日報」に韓国SGIの執行部を批判する意見広告(第一次声明)を掲載したのだが、九月十一日には、これに続いて創価学会ならびに韓国SGIともっとも関係の深い「中央日報」紙に、韓国SGI執行部を激しく批判する全面意見広告(第二次声明)を掲載したのである。  問題の意見広告は、九月十一日付「中央日報」の十二面全面に掲載された、
 「"韓国SGI全国善の連帯"は宗団正常化のために最後まで戦っていきます」
 「善の連帯をSGI反対勢力と煽る主体は誰なのか、その根拠はいかなるものなのか 執行部は会員を誑かし真実を歪曲する行為を即時、中断すべきである」
 と題するもの。その中で「善の連帯」は、八月十五日に全国紙三紙に意見広告を掲載して以来の韓国SGIの「善の連帯」に対する批判に対する反論や、「善の連帯」と韓国SGI執行部との間で続いている裁判闘争の仮処分判決の経緯などを掲載。韓国SGIを改革する必要性を強調している。

 それにしても日本でいえば「読売」「朝日」「毎日」の全国紙三紙に意見広告を掲載するのと同様の韓国三大紙への意見広告を行う「善の連帯」。当然、全国紙に広告(それも全面広告)を掲載するには相当の資金が必要であり、それを賄うことが可能なだけの組織力をもっているものと推定される。実際、最新の韓国SGIの実態調査では、韓国SGIは公称百万人だが、実数は二十五万人程度で、「善の連帯」はその五分の一にあたる五万人規模に達しているといわれている。五万人規模であれば、意見広告を行うことは可能だろう。

 創価学会は海外のSGI組織が、百八十三カ国に拡大し、発展していると喧伝しているが、海外のSGI組織で最大の勢力を誇る韓国SGIの内部対立は、創価学会の海外組織の実態を知る上でたいへん興味深い。そこで「善の連帯」と韓国SGIの対立の経緯を簡単にまとめ、創価学会の海外組織の実態を知る上での参考に供したいと思う。

 そもそも「善の連帯」が結成されたのは、八月十五日に「東亜日報」などの全国紙三紙に掲載した意見広告の見出しに、「韓国SGIが公明正大なる民主的宗教団体として正常化することを渇望いたします」と記載しているように、朴在一前韓国SGI理事長時代に発生した二〇億ウォンにものぼる巨額の資金をめぐる不透明な財務処理や、済州プリンスホテル買入にともなう不法取引、韓国SGI新本部棟建設をめぐる業者との癒着など、さまざまな金銭スキャンダルや不正疑惑など、韓国SGI組織の腐敗に端を発している。

 もっとも韓国SGI執行部の腐敗堕落を激しく批判する「善の連帯」だが、その立場はあくまでも韓国SGIの内部改革であり、韓国SGIそのものや創価学会、池田大作名誉会長を批判する運動ではない。

 それゆえ「善の連帯」は、韓国SGIの腐敗した組織を改革することが師匠である池田氏に応える道であり、正しい仏法を宣布する道であるとして、自分たちこそが池田氏や創価学会の指導を純粋に守る正統なグループだと主張。組織的な腐敗・堕落を助長する現執行部こそ池田氏の教えに反する輩だと批判している。

 しかし「善の連帯」の批判にさらされている現執行部は、学会本部ならびに池田氏の指揮下にある。また「善の連帯」がもっとも激しく批判する朴前理事長をかばってきたのも学会本部であり池田氏に他ならない。

 したがって韓国SGI執行部は、逆に「善の連帯」こそ韓国SGI組織を破壊する「破和合僧」の存在であり、池田氏に反する「師敵対」の反逆グループだと位置づけ、これを韓国SGIから追放するための攻撃と組織防衛に明け暮れている。  そうした両者の対立・確執の経緯を時系列にまとめると次のようになる。  

 一九九九年八月・韓国SGI執行部を批判するインターネットサイト「無窮花」が開設。朴理事長による金銭面等の不正疑惑等を告発。

 二〇〇〇年三月・朴理事長再任を韓国SGI評議会に上程。強硬採決。これを契機に韓国全土で「善の連帯」が決起。

 二〇〇〇年五月・東京に韓国SGI幹部を招集し、池田大作氏をはじめとする首脳幹部が朴理事長指揮下の執行部の下で団結するよう指示。同時に事態解決のための協議体として「韓国」SGI最高会議」と各種疑惑の真相解明のための「新生韓国委員会」を設置。

 しかし「新生韓国委員会」に対して執行部は資料の提出を拒否。妨害活動を続け、「新生韓国委員会」は一回しか開かれず、機能停止。「韓国SGI最高会議」も執行部の御用機関に。
 そうした一方で、問題の追及をはかった「善の連帯」幹部らの除名処分等が開始。
 二〇〇〇年七月・「無窮花」閉鎖。
 二〇〇一年一月・朴理事長更迭。呂相洛現理事長就任。
 二〇〇一年六月・「善の連帯」韓国SGI本部へ抗議行動開始。六月十八日には「善の連帯」メンバー三千数百人が、ソウル九老洞の韓国SGI本部の正門前で、執行部が動員した青年部・壮年部メンバーと衝突。傷害事件発生。

 執行部はこの衝突の証拠写真などを添えて「善の連帯」の代表らを暴行容疑で刑事告訴。併せて「善の連帯」のメンバーが多い大邸地域で、大邸地域の代表者十六人に対する会館への立ち入り禁止を求める仮処分申請を大邸地方裁判所へ提訴。また、「善の連帯」の機関紙等の出版を差し止めるため圧力をかける。「善の連帯」も応訴。

 二〇〇二年四月・「善の連帯」は執行部の一連の動きに抗議して大邸国債補償公園で二万人の決起大会。

 二〇〇二年四月二十九日・「善の連帯」は韓国SGIの二〇億ウォンならびに一億ウォンの不正流出と、ソンラク教会敷地と済州プリンスホテルの第三者買い入れなどの不動産の変則取引に関して朴前理事長と金王中前経理部長(公認会計士)、そして妙光建設社長・金英雄氏、金星建設社長・金ナムソン氏を司法当局に刑事告発。

 八月七日・金王中前経理部長が、ソウル地検で事情聴取。

 八月十二日・大邸地方裁判所は、大邸地域の「善の連帯」代表ら十六人の会館への立ち入り禁止を求める仮処分裁判について判決。裁判所は、「善の連帯」メンバーが占拠している大邸地域の複数の会館のうち、中心会館であるハンマウム会館に執行部側の人物が立ち入り、事務業務を行うことを「善の連帯」側が妨害できないことのみ認め、他は、「善の連帯」が韓国SGIのメンバーである以上、使用する権利があるとして、執行部側が求めた「善の連帯」の代表者らの会館立ち入りの禁止は認めなかった。

 八月十五日・「善の連帯」が「東亜日報」「朝鮮日報」「中央日報」に意見広告。
 (日本の「日刊ゲンダイ」「週刊実話」(八月二十九日付)に「善の連帯」の意見広告についての記事が掲載される)

 八月二十三日・韓国SGIが「和光新聞(韓国SGI機関紙)」に「善の連帯」の意見広告に対する反駁を掲載。

 八月二十八日・韓国SGIの青年部長、男子部長、女子部長、圏幹部以上が連名で、「日本の雑誌・新聞にまで韓国SGIの内部問題が報道されるのは、最大の恥であり、池田先生に対する反逆だとする「青年部決意書」を採択・発表。

 八月三十日・韓国SGI中央会議・常任中央会議が開催され、「善の連帯」に対して厳重に対決することが決定される。その席上、対話を通して解決を主張する中間派の副理事長二人が即座に解任される。

 八月三十一日・創価学会本部から森田一哉理事長、山崎尚見副理事長、秋山栄子SGI婦人部長が急遽、韓国に派遣される。

 九月二日・韓国SGI本部でソウル・京畿・仁川地域臨時幹部会開催。
「善の連帯」に対する厳重対処と韓国SGIメンバーの動揺防止などが強調されるも、日本からの派遣組は参加せず。

 同 ・「善の連帯」が「民衆凱歌」と題する機関紙の号外を発行(八月二十三日付和光新聞の反駁文に対する反駁文)。

 九月三日・森田一哉理事長ら日本へ帰国。
 同 ・朴前理事長に対する検察の捜査開始。

 九月六日・釜山・慶南・馬山地域臨時幹部会が開催され、「池田大作写真展」の成功に下半期の活動は全力を傾注せよとの池田氏のメッセージが発表され、「善の連帯」への厳重な対処と組織内の同様を抑えることがアピールされる。

 同 ・「和光新聞」の号外が発行され、「善の連帯」は日本の悪しき言論にまで情報提供して韓国SGIの内部攪乱をはかる師敵対の団体であると批判。韓国SGIに反対する勢力に動揺しないよう強調。
 九月十一日・「善の連帯」が「中央日報」に全面意見広告を掲載。

 九月十二日・韓国SGIの一部組織が「中央日報」の回収運動を始める。
 これまで日本でも創価学会の内部改革を目指すグループは数多く登場した。しかし、いずれの改革運動も、最終的には問題の本質が池田大作氏や学会本部にあることに行き着き、造反するか、妥協するかの二者択一を余儀なくされている。

 果たして韓国SGIの内部改革を目指す「善の連帯」が今後、どのような方向に進むのか。韓国SGI執行部と「善の連帯」が和解することは、対立の経緯からみてほとんど不可能なだけに、その帰趨に注目が集まっている。

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