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「二つの基軸通貨」 ドルとユーロの激闘 韓国中央銀行も外貨準備を分散投資
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投稿者 TORA 日時 2005 年 2 月 25 日 16:00:35: CP1Vgnax47n1s

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu89.htm
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「二つの基軸通貨」 ドルとユーロの激闘
韓国中央銀行も外貨準備を分散投資

2005年2月25日 金曜日

ロシアも石油と外貨準備をドルからユーロへ移し始めた。

◆韓国発で米ドル全面安、米国債は小幅安
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050223-00000002-dwj-brf

ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)22日の外国為替市場では、韓国中央銀行が外貨準備を分散投資すると報じられたことから、ドルは韓国ウォンに対して7年ぶりの安値をつけた。この動きをきっかけとしてドルは全面安となり、ユーロに対しては1日の下げとしては昨年8月以来となる大幅な下落を演じた。

韓国中央銀行は、2,000億ドルの外貨準備を分散投資する計画であることが国会議員に対する説明で明らかになったが、これ自体は特に意外なことではなかった。韓国当局は、すでに1年以上も前に外貨準備における米国債の比率を下げていると公式に述べている。しかし、21日と22日に公表された韓国中央銀行の資料が、再びドル売り圧力の懸念材料として浮上した。世界各国の中央銀行は、利回り水準の低下とドル安傾向の長期化を嫌気し、外貨準備におけるドルの比率を引き下げ始める可能性がある。これは、米国経常収支の巨額な赤字を、外国中央銀行からの米国債投資などでまかなうことが厳しくなる懸念につながる。

「この状況から派生する大きなリスクは、極東諸国の中央銀行が同じことを始めることにある。ロシアはすでに昨年11月23日から、外貨準備におけるユーロの比率を高め始めたようだ。ドルはこの日から下落した」とハリス・ネスビットのグローバル外国為替ストラテジスト、アンドリュー・ブッシュ氏は述べている。

米ドルは韓国ウォンに対して約2%下落したばかりでなく、台湾ドルに対して4年ぶりの安値を更新し、シンガポール・ドルやタイ・バーツに対しても下げた。

石油価格や商品価格が上昇したことも、ドルの売り材料となった。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物3月限は、前週末比2ドル80セント高の1バレル=51ドル15セントとなった。これは昨年11月以来の高値となる。4月限以降の先物も、商いを伴い軒並み51ドル台で取引を終えた。一方、金は7ドル40セント高で1月3日以来の高値となる1オンス=435ドル80セントとなり、商品先物全般の指標となるCRB商品指数は、1981年はじめ以来の高水準にあたる297.66で取引を終えた。

ドル全面安で、商品市況が急騰するなか、米国株価も軒並み大幅安となった。また、商品市況の上昇を背景として、ニュージーランド・ドルは米ドルに対して20年ぶりの高値をつけ、オーストラリア・ドルも8年ぶりの高値を目前としている。

22日の米東部時間午後4時50分現在、円は1ドル=104.04-08 円(21日午後4時50分現在105.57-59円)、ユーロは1ユーロ=1.3253-58ドル(同1.3062-64ドル)、英ポンドは1ポンド=1.9117-19ドル(同1.8963-68ドル)、スイス・フランは1ドル=1.1585-91フラン(同1.1823-29フラン)で取引されていた。

一方、米国債市場では、23日に発表される米国1月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなることが懸念され、長期債価格を圧迫したが、その他の年限は比較的静かな取引だった。

18日に発表された卸売物価指数(PPI)でコア指数が予想以上の伸びとなったことから、CPIにも同様の懸念があるかもしれないと市場参加者は懸念している。

一方、韓国中央銀行が外貨準備を分散投資する計画だと報じられた。これがドル安材料となったが、外国中央銀行の中心的な投資対象である短期米国債が横ばいだったことからも明らかなように、米国債市場への影響は限定的だった。

ストーン&マッカーシーの市場ストラテジスト、ジョン・キャナバン氏は、韓国関連の材料は海外市場の取引で影響したが、米国市場では「PPIに驚いた投資家が、CPIを待ち構えている」状況だと指摘した。これまで続いてきた利回り曲線の平たん化に対する、調整余地があるとしている。CPIが予想通り落ち着いていれば、平たん化傾向が再開するとキャナバン氏は予想している。

ABNアムロの米国債取引ヘッド、リチャード・クリングマン氏は、韓国関連の動向はまだかなり不透明だが「良い材料では無い」と語った。しかし、これが長期債の下げにつながったとはみておらず、テクニカルな要因によるものだと指摘した。

米東部時間午後5時現在、指標銘柄の10年債は前週末比5/32安の97 22/32で、利回りは4.287%となった。30年債は20/32下がり110 8/32で、利回りは4.688%に上昇した。一方、2年債は横ばいの99 14/32で、利回りは3.425%、5年債は1/32安の98 10/32で、利回りは3.871%だった。

ダウ・ジョーンズ工業株価平均は前週末比174ドル02セント安の10,611ドル20セントで、店頭市場のナスダック総合指数は同28.30ポイント下がり2,030.32、S&P500種指数は同17.43ポイント安の1,184.16となった。

(ダウ・ジョーンズ) - 2月23日7時55分更新

◆「二つの基軸通貨」ドルとユーロの激闘 一橋大学大学院商学研究科教授 伊丹啓之
http://www.president.co.jp/pre/20050103/002.html

ロシアがユーロへ傾倒する歴史的意義

私はこのコラムの2カ月前の原稿(11月1日号)で、アメリカ経済の危機とドルの変調について警告を発した。第二のプラザ合意が近いのではないかとも書いた。その後の2カ月、とくにブッシュ大統領再選が決まった11月初旬以来、ドル安への危機感をマスコミに対して大っぴらに表明する人がどんどん増えてきた。

 そしてとうとう、11月18日の日本経済新聞によれば、「ロシア中央銀行は通貨を米ドルに連動させる為替制度を廃止し、2005年からユーロを中心に構成する通貨バスケットを指標に相場を管理する手法を導入する」ことを決めたという。さらに、「現在、千億ドル強に膨らんでいる外貨準備高ではドルが65%を占め、ユーロの割合は25%程度だが、中銀は『ユーロ債市場の成長で外貨準備の運用機会が増えている』と判断、ユーロでの運用を積極化する考えだ」と報道している。そのうえ、ロシアの主要輸出品である原油の取引でも、ヨーロッパ向けの輸出を中心にドル建てからユーロ建てに切り替えることをプーチン大統領がドイツのシュレーダー首相との会談で提案したとの報道もある。

 つまり、ドルからユーロへの脱出が、とうとう始まったかに見えるのである。ロシアは、世界最大級の産油国かつ軍事大国である。その国が、原油の取引と外貨準備の両方でユーロ中心になるとすれば、その歴史的意義は大きい。それは、世界の基軸通貨としてのドルの地位が脅かされ始めることを意味するからである。もちろん、ドルが直ちに没落することはありえない。ドルとユーロと、二つの基軸通貨が併存する時代へと世界は動き始めたのであろう。

 ユーロがEUで実際に通貨として流通し始めたのは2002年1月1日であった。その頃、私はアメリカ政府の高官に「ドルの基軸通貨の地位がユーロに脅かされることはないか」と問いただしたことがある。彼の答えは、「ユーロ建ての資本運用市場が整備されるまでは、基軸通貨にはなりにくい。資本市場が整備されて人々に信用されるまでには長い時間がかかるだろう」と楽観的だった。しかし、ユーロ流通後、2年の時間を経て、ロシア中央銀行が「ユーロ資本市場の整備ができてきた」との判断をするまでに状況が変化してきた。その報道と同じ11月18日の新聞に、ユーロがドルに対して過去最高値をつけたとの報道が載っていた。アメリカ政府高官の楽観は、時間の経過と共に、色あせてきたようだ。(中略)

ポンドとドルが併存した時代

双子赤字とドルレートの動きの間に数年の遅れがあるのは、為替市場に対して金利政策や政府の介入などの手段で、さまざまな働きかけがなされ、なんとか市場を維持しようとする動きがあるからであろうか。

 しかし構造的にいよいよもたない水準まで双子赤字が大きくなると、そこから為替市場は反転して大きな下落が始まるのであろう。
 過去2回のドル下落から見ると、その「構造的にもはやもたない」という水準は、双子赤字がGDPの7%程度の大きさと思われる。85年に双子赤字は7%を超し、03年にもやはり7%を上回ってしまった。

 しかも、図1をあらためて見直してみると、山の前後で山麓の高さが低くなっていることに気づく。第一の山の前の山麓の高さ(70年代後半)は、100弱であったと言っていいだろう。そして、第一の山を経過した後での山麓の高さ(80年代末)は、90近辺に下がっている。そして80近くまで実効レートが下がった後に、第二の山へと登り始めている。

 第一の山の前の山麓である70年代後半のアメリカの双子赤字率は2%程度であった。それが山を越して落ち着いたときの山麓である80年代末から90年代初頭のアメリカの双子赤字率は5%程度の水準であった。今回の山を越した後に落ち着くアメリカの双子赤字率は、10%以上になることはまず間違いないであろう。04年ですでに9%を超える勢いで、しかも急増しているのである。とすれば、今回ドルが下げ止まって落ち着く山麓の水準は、山の前の水準よりはかなり低いところにならざるをえないであろう。つまり、実効レート指数で80をかなり下回る水準、70前後からさらにそれを下回るところにまでいく可能性を、このグラフは示している。

 そうなったとき、世界の国々がどの程度ドルを基軸通貨として信認するであろうか。少なくとも、ユーロをもう一つの基軸通貨としたいと思うのがむしろ自然な動きと思える。
 二つの基軸通貨の時代に世界は入りつつあるという私の観測は、二つのグラフの動きから示唆され、そしてロシア中央銀行の動きに象徴されるものなのである。

 二つの基軸通貨が併存する時代は、おそらく国際経済の激動期になるだろう。二つの基軸通貨を多くの国がそのときの情勢に応じて使い分けようとスイッチの転換を繰り返すことによって、経済の振幅が大きくなり、不安定性が増すと思われるからである。

 世界が二つの基軸通貨併存を経験したのは、20世紀初頭から前半にかけての、ポンドとドルの併存の時代であった。その時代に、世界は大恐慌と共産主義革命を経験し、そして二つの世界大戦を経験した。そうした悲惨な経験を我々が繰り返さないで二つの基軸通貨の併存を許容できるか。それが問われる時代が始まったようである。


(私のコメント)
テレビではホリエモンというキャラクターのおかげで株の話が大賑わいですが、その陰に隠れてしまったニュースが沢山あります。韓国も外貨準備を分散化することを始めるようだ。そのおかげでドルは下落し、株も174ドルも下落した。逆に石油は51ドル台に上昇している。この悪影響がアメリカ経済にじわりじわりと効いてきてくるだろう。

私なども何年も前からアメリカのバブルは破裂するといい続けているのですが、これだけ条件が整ってもアメリカ経済は3%台の経済成長を続けると言うニュースすらあるくらいだ。このような経済の拡大が続けられるのも海外からの投資があるからですが、それらの多くがアジアからの投資だ。

その一つが韓国ですが、ドルから多角化を図るとすれば他のアジア諸国も右へならへすることを恐れての22日の米国市場の反応だろう。中国もすでに密かに外貨準備の多角化に移行していますが、日本だけはドル一辺倒のようだ。

◆外準の通貨構成変更し、ユーロ増やすこと考えていない=財務省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050223-00000582-reu-bus_all

[東京 23日 ロイター] 財務省国際局の浅川雅嗣・為替市場課長は、韓国などアジア諸国の外貨準備の運用に市場の注目が集まる中で、日本として、「外貨準備の通貨構成を変えて、ユーロを増やすことは考えていない」と述べた。ロイター通信の取材に答えた。
市場では今週に入り、韓国の外準運用の変更に関する観測が高まっていた。韓国銀行(中央銀行)は23日、外貨準備の分散化方針について発表し、今回の方針は、1)ドルを売って他の通貨に乗り換えることを意味しない、2)外貨準備を短期的な市場要因で変更することはない――などとしている。
財務省の資料によると、韓国の外準は、昨年11月段階で1926億ドルで世界5位。1位の日本は8303億ドル、2位の中国(本土)は5795億ドル、3位は台湾、4位はユーロエリアだった。  外貨準備の運用について、谷垣財務相は2月1日のロイター通信とのインタビューで、「日本の外貨準備高は極めて大きなものになっている。外貨準備の中身をどうするかについては、影響が大きく、極めて慎重であることが要求されていると思う」と指摘。その上で、「外貨準備は為替介入の原資であり、流動性や安全性が基本にある。加えて、大きな赤字になってもいけない。いろいろ考えなければならないが、影響するところが大きいため、極めて慎重に(する)。象が勝手に向きを変えると、みんな困ってしまう」と慎重な姿勢を示している。
(ロイター) - 2月23日13時4分更新


(私のコメント)
日本の国益を考えればドルからユーロなどにリスクを分散化させればいいと思うのですが、日本の国益を損なってまでアメリカ経済を支える理由があるのだろうか。以前ならドルが暴落してもドルに変わるべき基軸通貨がなかったから泣き寝入りしなければなりませんでしたが、今はユーロでリスクヘッジを掛けることが出来る。

貿易相手のEU諸国だけではなく、ロシアから石油を輸入するにしてもユーロでなければ受け取らないと言われれば日本もユーロを確保しなければならない。中国や中東諸国も代金はユーロにしてくれといわれればユーロを買わざるを得ない。だから日本の財務省がいくらがんばっても相手国がユーロにしてくれと言われれば実質的に多角化せざるを得ない。

韓国の動きはその先駆けになるのだろう。しかし急には変わらないから、すぐに為替に影響は出ないが、アメリカの双子の赤字がこれ以上拡大して行けば、何処かの時点でドルの急落が起こるのは確実だ。アメリカ国内の要因で起きるのか、国外のドル離れで起きるのかは分からない。そうなれば最大の被害者は日本になる。

中東の石油産油国も石油の高値で黒字になったはいいがドルでは目減りするのでユーロに切り替えている。ならばイラクのようにユーロでないと売らないよと言う産油国も出て来るだろう。そう言い出さないようにアメリカはイラクへ軍隊を駐留させて圧力をかけているが、イラク戦争次第ではその圧力も効かなくなるだろう。だからアメリカは安易に撤兵も出来ない。

巨額の貿易赤字を続けるアメリカが消費が活発で景気良く、巨額の貿易黒字の日本が消費が低調で不景気で苦しんでいるのは間違っている。日本は金が溢れて好景気でなければならないのにどうしてデフレで悩まなければならないのだろう。株や土地も値上がりしなければおかしい。ところがアメリカでは株や土地が値上がりして、日本では株や土地が大暴落したままだ。

その原因としては日本からアメリカへ輸出した代金がアメリカに滞留したままになって日本に戻ってこないからだ。貿易黒字分以上の金がアメリカに滞留している。ならば国が輸出で稼いだ金を借りて国内で使えばそのような事はなくなるだろう。国債はそのためにあるのだから、日本国が破産するなどと言っているのはそのような構造が分かっていないからだ。つまり日本は貿易黒字国である限り国債を発行し続けて財政で使い続ける事が出来る。財務省の馬鹿役人はそのような事がわかっていないのだ。

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