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スピード優先 ダイヤ、競争を優先
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投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 4 月 29 日 22:01:53: YdRawkln5F9XQ

(回答先: 尼崎脱線事故 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 4 月 29 日 21:56:40)

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050428k0000m040146000c.html

尼崎脱線事故:
スピード優先 ダイヤ、競争を優先
 「1両足りない」。JR福知山線の脱線事故が発生した直後、現場で6両の車両を目で確かめた記者は「7両編成」という情報に、耳を疑った。

 マンションに激突した車両は、くの字形に折れ曲がり押しつぶされていた。その奥には、先頭車両が1階立体駐車場に突っ込んでいたが、記者らには見えなかった。JR西日本が先頭車両の正確な位置を示した見取り図を発表したのは事故の翌日だった。100キロ前後のスピードで脱線、先頭車両が駐車場で止まった結果、行き場を失った2両目が最大の犠牲に遭い、これまでに確認された死者95人の大半は、この2両目に乗っていた。

 事故を起こした「207系車両」は、JR西日本が片町線と福知山線を結ぶ東西線の開業(97年3月)に向けて開発した自慢の通勤車両だ。車体はステンレス製で軽量化と高速化を実現。東西線は、ベッドタウンの兵庫県三田市の人口増加率が全国1位だったことを背景に、京阪神の通勤圏を高速で結ぶ「アーバンネットワーク」として花形路線になった。

 東西線が尼崎駅に乗り入れした際、事故現場付近の軌道が変更された。以前の線路は、ほぼ直線だったが、「R300」(半径300メートル)と呼ばれる急カーブが生まれた。ハイヒールの女性はよろけるため、つり革をしっかり握っていないと危ないといい、カーブの手前で子どもを支え直す親もいるという。

 JR西日本は、この花形路線に資本投入し、競争相手の阪急電鉄を相手に優位に立った。JRは大阪−宝塚間を約25分で走り、阪急より10分近く速い。しかし、その高速化に「スピード・オンリーで大丈夫か」とライバル会社の関係者さえ危ぶんだ。「人は必ず過ちを犯す。ミスが起きても万全の対策を」という「フェイルセーフ」の発想もかすみがちだ。

 福知山線を走った経験のある運転士は「(現場のカーブで)揺れを強く感じ、不安を感じることがある。乗客が少ないと安定感がなく、運転には注意がいる」と“魔”のカーブに潜む危険性を打ち明けた。その声を会社がすくいとる機会はなかったのだろうか。

 JR西日本は事故当日、3回目の記者会見で、レールへの置き石の可能性を示した。現場を知る運転士は「置き石ぐらいで、あんな事故は起きない」と断言する。私鉄の元運転士も置き石が原因であるかのような説明に不信感を抱き、「経験の浅い運転士が失敗を取り返そうと不適切な場所で非常ブレーキをかけたのでは」と考える。

 今回の事故は「側面が大きな衝撃を受けることはない」という鉄道業界の常識を超えた。2両目の車両が横向きになってマンションに激突したことへのショックは大きい。車両の強度は、超満員の際に働く遠心力に耐えられるよう設計され、外部から側面に受ける衝撃は想定されていない。「頑丈な構造物に激突すれば旧来の鋼鉄製でも大破は免れない」と鉄道工学の専門家は指摘する。そのためにも脱線防止ガードなど設備面での安全確保が求められた。

 91年の信楽高原鉄道事故の関係者の判決は、JR西日本の危機管理体制のずさんさも指摘した。事故遺族らでつくるNPO「鉄道安全推進会議」の吉崎俊三会長は「『安全最優先』は口先だけではないか。ダイヤ優先で運転士をしばる雰囲気を改めないと再発防止はできない」と強く訴える。

毎日新聞 2005年4月28日 3時00分

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