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嘘つきはなんのはじまり?Subject: [aml-stove 125]
http://www.asyura2.com/0502/senkyo8/msg/147.html
投稿者 竹中半兵衛 日時 2005 年 1 月 28 日 06:54:21:0iYhrg5rK5QpI

(回答先: 木村愛ニ氏に天国の丸山眞男先生からメッセージです。 投稿者 南京虫 日時 2005 年 1 月 28 日 00:10:18)

対抗言論のページ「発言録特別編 -- 木村愛二氏とのガス室論争」
http://homepage3.nifty.com/m_and_y/genron/holocaust/holocaust.htm 所収

ラウンド4
http://homepage3.nifty.com/m_and_y/genron/holocaust/round4.htm

より
(山崎カヲルさんの投稿分です---竹中)

---------------------------------------------------------------
Subject: [aml-stove 125] 嘘つきはなんのはじまり?
http://homepage3.nifty.com/m_and_y/genron/holocaust/stove125.htm


Message-Id: <199902180702.QAA15750@tku.ac.jp>
Date: Thu, 18 Feb 1999 16:07:30 +0900
To: aml-stove@jca.ax.apc.org
From: ykaoru@tku.ac.jp (Kaoru Yamasaki)
Subject: [aml-stove 125] 嘘つきはなんのはじまり?

 ホロコースト否定派の代表的な手口のいくつかを、これから書いてみるつもりです。
 なによりもまず、彼らに知的誠実さを求めるわけにはいきません。平気で嘘をつき、
それを書きまくります。
 例えば、木村さんがあちこちで典拠にしている本のひとつにティース・クリスト
ファーゼン(ドイツ語がほとんど読めないらしい木村さんは「ティエス・クリスト
ファーセン」と表記しておられますが)の『アウシュヴィッツの嘘』があります。こ
の著者について、木村さんの『アウシュヴィッツの争点』には
 「元ドイツ軍の中尉」(p.155)
 「クリストファーセン自身も、ヒトラーに忠誠を誓う親衛隊員などではなかった。
中尉の位はあるが、前線で負傷して云々」(p.157.)
 とあります。ヒトラーが国防軍全体に自分に対する忠誠の誓いを要求したことは有
名な史実で、親衛隊だけの話ではありません。この程度のことも知らないのは困った
ことですが、それは脇に置いておきましょう。
 これはまったくの嘘です。
 クリストファーゼンは親衛隊員でした。もともとナチス党員でもありました。これ
はよく知られている事実です。強引に読めば「ヒトラーに忠誠を誓わなかった親衛隊
員」だったかもしれないと解釈ができなくもないのでつけくわえておきますが、彼は
戦後もネオナチの一員として長く華々しい活動をつづけてきています。それを木村さ
んは「元ドイツ軍の中尉」(こう書かれたら蕩然、国防軍Wehrmachtのそれだと思い
ますね)にしたてたうえで、彼の立場を「中立」だといっているのです。クリスト
ファーゼンの『嘘』を論拠に使うためには、こうした「嘘」が必要になるのです。
 木村さんは「一度嘘をついたものは、二度と信用してはならない」という、シュテー
クリヒのことばを引用しておられます(『争点』p.232.)。これは木村さんのことを
指しているようですね。
 また、彼らは仲間内で嘘の増幅をやります。
 『マルコポーロ』に掲載された「論文」で、西岡さんは西ドイツの現代史研究所の
「所長」であったマルティン・ブローシャト(発音を確かめたので「ブロシャート」
を訂正します)の1960年の「声明」(週刊誌『ディー・ツァイト』に載った)に
触れています。ブローシャトを個人的に知っている西川正雄さんが、それについては
適切に批判されていますが(『アウシュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘』白水社、
に所収)、木村さんは性懲りもなく同じことを繰り返します(『争点』p.228.)。ネ
タは西岡さんと同じようで、シュテークリヒの『アウシュヴィッツ神話』の英訳です。
自分で調べればよいのに、安易に孫引きですませるので、すぐにぼろが出ます。木村
さんはこう書いています。
 「・・・つぎのような要旨の投書がのった。
 『ダッハウでも、ベルゲン・ベルゼンでも、ブーヒェンヴァルトでも、ユダヤ人は
かの被収容者で、ガス室によって殺されたものはいなかった』
 投書の主は、ミュンヘンにある西ドイツ(当時)国立現代史研究所の所長で、歴史
家のマーティン・ブロシャット博士だった。」
 ブローシャトはここでも「所長」です。最初に断っておきますが、ブローシャトが
現代史研究所の所長になったのは1976年のことで、1960年に「公式決定」も
へったくれもありません(西ドイツの歴史学には「公式決定」などありえないことも
付言しておきます)。
 また、現物を読んでいないので、ブローシャトの投書の書き出しの部分にある文章
を「要旨」にしてしまっています。これだから孫引きはだめなのです。
 もっと悪質なのは、木村さんがさらに一歩を進めて、それこそ下司の勘ぐりをして
いることです。彼はブローシャトが「個人名による新聞投書という非公式な便宜的手
段」を選んだといって、ただちに「公式決定と公式な回答発表をさまたげ」られたと、
なにか裏で陰謀があったように述べます。それをやったのは「いったいどこのだれな
のだろうか」と、木村さんは叫びます。
 ブローシャトの現物を読めばすぐに判ることですが、彼は『ディー・ツァイト』に
載ったある記事に対する反論の意味で同誌に投稿したのです。「非公式な便宜的手段」
などではない、ごく普通に使われる意見発表手段を行使しただけです。「どこのだれ」
もまるで無関係で、例えばaml-stoveに載った意見にaml-stoveで反論するのと同じこ
とでしかありません。もっとも、木村さんは私のaml-stoveへの投稿にamlでかみつく
というルール違反を平然とやれる人なので(初歩的なことを確認させていただくと、
aml-stoveの記事をamlのメンバーすべてが取っているわけではないので、これではな
んのことか判らない人たちが出るのです)、ブローシャトの投書のコンテクストも理
解できないのかも知れません。
 さらにずるいことに、ブローシャトがドイツ国内にはガス室は(稼働していたもの
だけですが)なかったとだけしかいっていないように、話を作り替えています。彼の
投稿にはきちんと、占領された東側地域にはアウシュヴィッツを含めてガス施設があっ
て、ユダヤ人がそれで大量に殺されたとも書いてあります。つまりブローシャトはガ
ス殺戮の存在を認めているのです。木村さんにはひどく都合の悪いことです。もっと
も彼は投書をまるで読んでいないので、この点には触れないですむのですが。
 こういう知的不誠実さでみちみちた本が、『アウシュヴィッツの争点』です。そこ
には「争点」なんかありはしません。あるのはただ、反ユダヤ主義の妄想からつむぎ
だされる嘘八百だけです。
 私としてはかなりまじめに、『アウシュヴィッツの争点』を「と学会」に推薦した
いと思っています。「と学会」とは、私はUFOに乗ったとか、かつて米国は日本の植
民地だったとか、世の中悪いことはすべてユダヤ人の陰謀だとかいう「どんでも本」
を集めて楽しんでいる人々の集まりです。

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Kaoru Yamasaki(山崎カヲル)
Faculty of Communication Studies
Tokyo Keizai University
ykaoru@tku.ac.jp

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