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歴史教科書問題・従軍慰安婦問題等について
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投稿者 PCOG 日時 2005 年 1 月 28 日 15:02:20:QQblZfjbsVI.6

日本は、1910年韓国併合をおこない、終戦まで植民地として統治して来た。その間に於ける日本人の朝鮮人(韓国人)に対する蔑視観念は想像以上に強く、例えば喧嘩の際、「日本人、日本人と威張るな、天皇陛下は同じだぞ!」と朝鮮人が日本人に向かって叫んでいた状況が、未だに耳目に残っておるというのが、PCOG会長の偽らざる証言である。

日本人が当時の朝鮮人の方々に、計り知れない多大な精神的な苦痛を与えたことは事実であり、更に、支那人(中国人)に対しては、「ちゃんころ」の蔑称で、一段下位の人種として接遇し、中国の方々にも計り知れない多大な精神的な苦痛を与え続けたことも、当時の実情を体得した会長の偽らざる真実の証言である。さらに加えて、軍国主義日本の強大な軍事力を背景にした日本の独善的な政策を、一方的に受け入れざるを得なかった、韓国・中国国民の精神的な屈辱感は容易に払拭出来るものでないことも、日本国民は充分に理解しておく必要がある。

よって、韓国・中国両国民の深層心理に、日本人から差別待遇された事、物理的にも心理的にも強制を受けた事に対する怨念が未だに払拭されずに残っているのも当然のことである。両国が、日本の防衛政策や日本の歴史教科書、更には、総理・閣僚の靖国神社公式参拝への関心が異常に高い理由も肯けるものがある。つまり歴史教科書問題は、極めて根が深いということである。

なお、従軍慰安婦は、皇軍としての矜持を持ち、当時は世界で一番軍規が厳正であった日本の軍隊が、戦地において、現地の婦女子を陵辱することのないように、当時の日本の女衒業者(ぜげん・娼婦斡旋業者)が軍部の暗黙の了解のもとに、戦地の、戦火が収まった地域で一旗挙げる、つまり一財産作ろうと、日本の接客婦の中から、金儲けを希望する者を任意に募集して、現地に乗り込んだのが真相である。当時の悪徳女衒が韓国の婦女子の方々を騙して、あるいは暴力を用いて、現地に送り込んだ事実も容易に想像出来るところである。

ここに、戦争は人類の最大の悪行・愚行であり、戦争による最大の被害者は常に女性子供を含む一般国民大衆である。「国家は戦争をする為に存在するのではなく、国民の平和と繁栄を担保する為に存在するものである。」この命題を吾人は肝に銘ずるべし。戦争は、人間同士の殺し合いに他ならず、命の取り合いとなれば、戦場における兵士の人間性は麻痺するのが当然である。

よって、あれだけ軍規が厳正であった日本の軍隊であっても、且つ、当時絶大な権力を持っていた憲兵の力をもってしても、南京大虐殺は防げなかったものと思われる。当時の中国軍は、民間人の服装をして武器を隠し持った、多数の、いわゆる便衣隊を南京に残置して退却したため、便衣隊と民間人と識別ができなかったのが、虐殺の引き金になったことも事実である。

米軍の広島・長崎への原爆投下も、20世紀史上に残る大虐殺である。第二次世界大戦開始後、ヒトラー(1889〜1945)の指示によりナチス・ドイツが実施した、アウシュヴィッツ収容所その他での数百万のユダヤ人大虐殺も亦然り。戦争に善悪などはない。戦争・他国への侵略そのものが人類の最大の悪行・愚行であることに21世紀の人類は目覚めなければならない。勝てば官軍負ければ賊軍であることは歴史の示すところである。

付言すると、太平洋戦争で特攻機が米国艦隊に突入していた時期に、日本が米国より先に原爆を作っていたら直ちに日本軍が米軍に対して原爆を使用していたことは間違いない。戦争の狂気は人間の理性をも麻痺させるものである。

太平洋戦争末期、高高度で飛来する米軍のB29爆撃機には、高射砲の弾は届かず、超空の要塞の別名を持つB29爆撃機は防御性能が絶大で、戦闘機の機銃弾では絶対に撃墜不可能であった。よって、日本の防空戦闘機は体当たりでB29爆撃機を撃墜した。日本の防空戦闘機によって、北九州で体当たりで撃墜されたB29爆撃機の搭乗員全員は落下傘で降下したが、駆け付けた住民に袋叩きの暴行を受けて逮捕された。身柄を受け取った軍は、捕虜8人を生体解剖実験材料として九州帝国大学医学部に提供した。

九州帝国大学医学部では教授や助教授が、看護婦長や看護婦に手伝わせて且つ医学生の見学の下に、捕虜8人の生体解剖並びに捕虜の肝臓試食を行った。多数の人間同士の殺し合いである戦争の狂気は、憎悪を増幅させ軍人のみならず一般常識人の人間性をも麻痺させる。これが偽りの無い悲惨極まりない戦争の実像でる。以上述べたことは日本国民周知の事実である。

従って、勝敗に関係なく、戦争そのものが人類の犯した大きな過ちであるから、茶番劇である極東国際軍事裁判(東京裁判)に基づく、「戦犯」「戦争犯罪者」等の用語は21世紀には使用されるべきではない。敢えて言えば「戦争責任者」の用語を用いるべきである。

因みに、太平洋戦争の最高戦争責任者は、日本では昭和天皇(1901〜1989)であり、米国ではフランクリン・D・ルーズベルト大統領(1882〜1945)並びに、広島・長崎に原子爆弾を投下した、トルーマン大統領(1884〜1972)であることは自明の理である。敢えて昭和天皇とルーズベルト大統領との責任を比較すれば、太平洋戦争開始前に、澎湃として興った国家主義・軍国主義・ファシズムは、政府・軍部をはじめとして、何人たりとも押さえる事ができないエネルギーに迄高まってしまった当時の状況下における昭和天皇の立場と、米国民の大半が当時は参戦反対の立場を執っていたにも拘わらず、多数の米国民を犠牲にしてまで、日本の真珠湾奇襲を事前に了知していながら秘匿且つ受忍して、米国民を参戦に奮い立たせた、ルーズベルト大統領の立場との違いである。(註、「提言4」参照)

更に、太平洋戦争における米英中ソ蘭などの戦勝国(連合国)側から見た場合の、靖国神社のA級戦争責任者は、日本側から見た場合は、日本が勝っておれば英雄に他ならない。日本が勝っておれば、ルーズベルト大統領やトルーマン大統領が米国の最高戦争責任者であり、ダグラス・マッカーサー元帥(1880〜1964)がA級戦争責任者であった。例えば、幼少時から陸軍士官学校在校中にかけて軍国主義を叩きこまれた、戦時中の東条英機首相(1884〜1948)は、彼なりに日本を心から愛し、天皇のため即ち日本国民のために、全身全霊を尽くして努力した人物である。そして、結果的には、祖国日本を防衛するためには、開戦を決意せざるを得なかったものと評価出来る。然しながら、戦勝国である中国側から見れば、侵略の元凶に他ならない。つまり、いつまでも偏狭な祖国愛だけで21世紀の政治問題に対処するならば、世界平和への途は開けないということである。

よって、歴史教科書問題の具体的な解決策としては、韓国・中国両政府が納得出来るような、客観的な事実をありのまま記載した内容の教科書に再修正することにより、日本国民と両国国民との心の障壁を取り払うことは、日本国民の義務でもある。また、日韓・日中両国間に心の通った友好関係を樹立する好機でもある。少なくとも、近隣諸国との友好に悪影響の残るような処置を執るべきではない。

なお、戦争・侵略の実相を知らない、軽佻浮薄な自由主義史観信奉者集団である「新しい歴史教科書を作る会」の、偏狭な祖国愛に基づく戦争・侵略をを正当化するが如き前時代的な活動は、世界平和希求を国是とする日本国憲法の精神に反するものであり、国際社会から排除されるべきである。

つぎに、教科書検定制度について付言する。近代市民社会の思想は、人権の思想であり、個人の尊厳の確立を目指すものである。ところで、初等教育機関において教育を受ける児童、生徒は、何れも年少であって、大学における学生のように高度の理解力を有せず、また教えられたところを批判して摂取する力もないので、学問研究の結果をそのまま与えることは妥当ではない。教育は児童、生徒の心身の発達段階に応じて、児童、生徒が理解し、更に事物を批判的に考察し、全体的として正しい知識を得、真実に近づくような方法が執られるべきである。その為の、政治的な中立を担保された教育的配慮としての「教科用図書検定基準(文部省告示)」はやはり必要性があるものと思料される。

如かして、歴史教科書に係る学習指導要領(文部省告示)に「日本は世界で唯一の原子爆弾の被爆国である。世界に誇るべき平和憲法である日本国憲法を戴く日本国民は、国際政治の現実は戦争の歴史であったという、過去に犯した人類の大きな過ちを深く反省して、世界平和の先達として、戦争の無い平和な世界を築くべく努力しなければならない。」旨の指導目標を、教育的配慮として記載するべきである。

内政不干渉の原則などの論理だけで処理できないところの、以上述べたような、歴史的な背景があるという特別の事情を充分に配慮したうえで、出来る限りの譲歩をして、アジアのりーダーとしての、度量の大きい政治的な決着が、今こそ、世界平和を国是とする日本政府に強く望まれる所以である。 

http://www2u.biglobe.ne.jp/~matuoka/

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