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NHKに「戦争をどう裁くか」全部の複製を実費で引き渡せと提訴
http://www.asyura2.com/0502/senkyo8/msg/629.html
投稿者 木村愛二 日時 2005 年 2 月 10 日 20:14:54: CjMHiEP28ibKM

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『亜空間通信』964号(2005/02/10)
【NHKに「戦争をどう裁くか」の全部の複製を実費で引き渡せと求める訴訟を2/10東京地裁に提出】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!
 
 私は、本日、2005年2月10日、東京地裁に、NHKに対して、2001年1月29日から3月1日の4日間に放映した4回シリーズ、「戦争をどう裁くか」の全部の複製を、実費で引き渡せと求める以下の文面の訴状を提出した。
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訴 状
2005年[平17]2月10日

 東京地方裁判所 御中

原告 木村愛二

180-0006 東京都武蔵野市中町2-6-2新和コーポ武蔵野202号室
   原告 木村愛二
        250-8001東京都渋谷区神南2-2-1
被告 日本放送協会

請求の趣旨

1.被告は原告の要求に答えて、2001 年1月29日から2月1日の4日間の放映した4回シリーズ番組、「戦争をどう裁くか」の全部の複製を、原告に実費で引き渡せ。

2.訴訟費用は被告の負担とする。
との判決並びに第1項につき仮執行の宣言を求める。

請求の原因

被告は、自らが製作し、放映した今や世間の話題沸騰、騒然たる状況の原因、ETV2001「戦争をどう裁くか」に関して、内容の吟味のために、再放送を求める声を無視してきた。

NHKサービスセンター発行、ウイークリーステラ、2001年2月2日号には、4回シリーズの非常に短い解説が、以下のごとく、掲載されている。4回目は特に問題はないから、内容は省略する。

ETV2001「戦争をどう裁くか」

(1)「人道に対する罪」

 20世紀の戦争・内戦・民族紛争の中で起きた犯罪を検証し、和解を進めようという取り組みが世界的な規模で進められている。第1夜は、ドイツやフランスの人道に対する罪への取り組みの現状を探る。

(2)「日本軍の戦時性暴力」

 去年12月、第2次世界大戦中の日本軍による性暴力の責任を問う女性国際戦犯法廷が東京で開かれた。加害国・日本とアジア諸国の女性たちが力を合わせてこの問題を考えることの意味を問う。司会は町永俊雄アナ。

(3)「いまも続く戦時性暴力」

 去年12月に開かれた女性国際戦犯法廷で戦時性暴力に関する国際公聴会が開かれ、旧ユーゴ、ソマリア、グアテマラ、東ティモールなどで被害者となった人々が証言した。戦時性暴力を巡るさまざまな問題を検証する。
(4)「和解は可能か」
 南アフリカ
[後略]

電波による放送の先進国、アメリカでは、放送された」番組は、誰でも図書館などに行けば、すべて縦覧できる。日本でも技術的には可能である。

被告は、以上のような政治的に大いに異論をかもし出す番組を放送し、被告の拠って立つ放送法には禁止の規定は存在しないのにもかかわらず、事後の視聴、または複製の供給を拒否しており、情報公開の上からも許し難い状況になる。

原告は、放送の問題に詳しい立場から、これまでも何度か、被告の広報部に掛け合い、事後の視聴をしてきたのであるが、今回は、被告が、それもすべて拒否しており、許し難い状況にあるので、原告は、とりあえず、自らが強い関心を抱く4回のシリーズの全てに関する情報公開を求めるのである。

第1 当事者

1. 被告 日本放送協会は、国営放送として発足し、現在は公共放送として、電波使用の特権を得ており、日本国の主要な影響力の強いメディアの位置にある。

2. 原告は1937年[昭12]生れ、1961年[昭36]から1988[昭63]年までは日本テレビ放送網株式会社の従業員であり、以後は著述を主とする自営業者である。

2004年[平16]4月1日からは、木村書店から季刊『真相の深層』を発行し、その4号には、本件被告の特権的位置とその改革のに関する原告作成または原告の談話に関する資料をも収めている。

 被告に関する著書には、『NHK腐食研究』と『電波メディアの神話』がある。

第2. 放送局が放送した番組の事後の視聴または複製の供給を拒否することに関する批判

原告は、24年前に発表した著書、『NHK腐蝕研究』を、現在はインターネットで無料公開している。

 以下は、その著書の関連部分の抜粋である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/nhk-1-4.html
網木村書店 Web無料公開『NHK腐蝕研究』

第一章 なぜNHKは《国営》ではないのか?

(1-4)証拠なき犯罪は“電波の特性”か?
(中略)
この件ではNHKに電話を入れた。NC9のデスクを指定して、簡単に、「三木元首相のインタビューのテープは、ぜひとも消さずに、後日のために残しておくよう努力してほしい」と頼んだのだ。応対した記者は、非常に素直な感じで、Kがぶつかった相手とは、まったく対照的なようだった。決して「のっぺらぼう」な印象ではなく、のちに『サンデー毎日の特集「NHK報道局長VS現場記者」を手にした際にも、そこにリアリティを添えてくれた人物といえる。だが、その時に教えてもらったことのひとつは、新しい恐怖を呼ぶものであった。

 「取材に使ったテープは、普通なら十日後には消す」

 というのだ。このことの持つ意味は、まず、フィルムとビデオテープの比較をしておかないと、はっきりしにくいだろう。

 テレビでニユース番組をフィルム取材で作っていた歴史は、意外に長い。すでに四半世紀を越えている。そして、フィルムの場合には、露光して現像をしてしまえば当然、生フィルムとしての再使用はきかない。だから、半端を切りすてはするが、本番で使用しなかった分も、そのまま保存しておくのが常識であった。何かの時にはベテランのフィルム編集者が、未使用も既使用も区別なく、フィルム保存用のカンからパッと探し出しては、特別の記録番組を作ってきたのである。吉田茂の“国葬”特番、天皇の“外遊”特番も、この方式で作られたし、いまも内密に、昭和天皇“国葬”特番の準備が進んでいる。

 ところが、最初のビデオテープは高価なものだったし、磁石を使えば消去、再使用が可能であった。しかも初期には、長期保存をすると映像が乱れるようになるという性能だった。そこで、民放の地方局などで再使用が可能なドラマなどを除いて、どんどん消してしまっていたのである。映像と一緒に音声もテープのすき間に入っているから、これまた一緒に消えていった。だが、当初はもともと生放送でやっていたスタジオ番組が、一時ビデオテープに収められるという順序だったから、放送記録なり取材記録の消減に関して、社会的なり道義的な責任は問われなかった。

 だが、日本では一九七五年以来、ENGと略称されるニュース用の小型テレビカメラとビデオテープの連結方式が発達した。これによって、テレビニュースは一変した。このビデオテープが、問題の三木首相のインタビューにも使われているのだ。

 ビデオテープも小型化し、家庭用も出まわるほど安く作られるようになった。そして、かつてはフィルム取材がすべてを占めていた時事報道にも、進出した。それなのに、テープの記録は従来通り、どんどん消されていく。このままでよいのだろうか。

ましてや、今度のカット事件のような際には、証拠隠滅のそしりを受けるべきところなのに……。

 以上が、わたしの、NHKへの電話に先立つ問題意識であった。

 NHKも民放も、もともと放送記録を公開しない。だが、それは決して、電波が瞬間的に姿を消すという物理的性質によるものではない。ニュースは特に、日本のラジオの草創期において、すべて原稿チェックを受けている。いまでもアナウンサーは原稿通りにしゃべっている。第一次的に文字で記されたものが姿を消すのは、明らかに人為的な理由によっている。これが歴史学なら、手書きの古文書が貴重品扱いとなる現代だ。やる気になれば、テープからの原稿起こしもできるし、テープの発明以前から、速記術さえあった。そのような記録の努力を放棄し、しかも、手元にあるものさえ外部には見せないのだ。

 わたしに見せないからといって、ゴマメの歯ぎしりをしているのではない。第一級の評論家の中野好夫でさえ、「原文は外へお出しできませんという、まるで木で鼻をくくるような挨拶」(『中央公論』’78・10)を受けて、痛烈な皮肉を飛ばしている。

 「それにしても、不思議なのはNHKというところである。かりに考えてみるがいい。これがもし活字文化なら、一度社会に発表したものを、あとでお知らせできぬとは、どの口でいえるか。ちゃんと紙面が残っているからである。ところが、NHKという機関は、空に消えるのをいいことに、理由は知らぬが、あとは知らぬ存ぜぬとは何の謂か。NHKという名の公共放送がどんな性格のものか、国民もとくと知っておくのがいいと思う」(同前)

 中野好夫は、沖縄返還の日米共同声明の核兵器持込みに関する国内発表が、アメリカの上院外交委員会対外公約小委員会議事録などと食いちがうことを発見した。NHKのニュースは、いったん現地特派員報道として、そのニュアンスを伝えながら、続報をしない。海外新聞を見れば、時の佐藤政権のまやかしは証明できる。しかし、どさくさ解散で「欺瞞の三百議席」(同前原題)を与党が確保できた裏には、NHKなどの煙幕作戦があった。これを論証するのには、NHKニュースなどの記録が必須のものとなる。「たまたま、ある熱心な視聴者がちゃんと録音をとっていたので」(同前)中野好夫はそれを引用できたのだが、そうでもしなければ、NHKはとぼけ果せたであろう。

 もともとこういう体質のNHKが、簡単に消せるビデオテープを多用しはじめたのだから、歴史の記録は瞬時に消え失せる。もちろん、他の活字メディアも発達しているから、考古学以前の状態にもどるわけはない。しかし、NHKの放送に関するかぎり、一番中心になる記録が抹殺されてしまうのだ。

 この事情は単に、将来の放送史研究者なりに、材料が残らなくて困るという性質の問題だけではない。国会の議事録から夫婦げんかの仲裁人にいたるまで、第三者の客観的な分析のあるなしが、人間社会のモラルを支えている。その歯止めが不充分なことが、NHK人なり放送人の、言論人としてのモラルの低下を招いているとすれば、いまのいま、時々刻々の問題といわねばならないのだ。(後略)

 以上のような状況は、24年後の今日も、改善されていない。

よって、原告は、本件の提訴に踏み切ったのである。

 以上。
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 この訴状を提出した後、私は、東京大学の経済学部経済学研究科の事務局を訪れて、この訴状と関係資料、拙著、『電波メディアの神話』などを、醍醐教授に渡して欲しいと頼んだ。
 
 醍醐教授は、2月5日に、上記の経済学研究科の地下一階大教室で開かれたNHK問題の集会で、受信料支払い停止と、「従軍慰安婦」番組の再放送を求める訴訟を起こすことを、提起したのである。
 
 私とは、基本的な見解で相違はあり、彼がNHKに再放送を求めているのは、第2回の「日本軍の戦時性暴力」だけであるが、なかなか元気の良い中年男なので、少し教育すれば、役に立ちそうである。
 
 私は、彼の大先輩であるから、粗略な対応はしないと思う。今はすでに春の試験休みの期間入っているから、出勤はしないことを、事前に確かめた。しかし、事務局に託せば、郵送するよりも早く、連絡が届くであろう。わざわざ足を運んだ効果もあるであろう。対応した教務課の窓口は、連絡を約束した。
 
 待てば海路の日和かな、とも言う。反応を待つ。
 
 わが訴状を真似て、提訴をするのは、大歓迎である。諸氏も努力されたい。
 
 以上。

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